規格外れの英雄に育てられた、常識外れの魔法剣士   作:kt60

27 / 111
ミーユ十三歳。レインにめろめろ。

 ふと目が覚めると、マリナの閉じられた瞳に、細長いまつ毛があった。

 そして唇には、やわらかな触感。

 裸のマリナが、オレにキスをしていた。

 

「……おはよ」

「うん………。」

 

 マリナはほんのり頬を染め、体をするする下におろした。

 朝の効果で元気になってるオレの息子を、巨乳でむにゅりと挟んでくれる。

 ついでにペロペロ舐めてもくれた。

 本当に、マリナは朝からエロい子だ。

 いつもお世話になっています。

 

 マリナにしてもらったあとは、カレンにも咥えてもらった。

 

「ぜなあぁ……」

 

 カレンは嫌そうにしていたが、最後は、はむっと咥えてくれた。

 マリナと違って不慣れだが、ねっとりとした熱い触感が心地いい。

 

 終わったあとは、三人並んで服を着た。

 ドアをあけて、廊下へとでる。

 

「っ…………」

 

 ミーユがいた。

 オレを待っていた感じではない。

 オレがドアを開くタイミングで、ミーユもドアをあけていた。

 実技試験でバカみたいな成績をだしたオレと、総合で首席のミーユの部屋は、隣同士なのである。

 

「っ~~~~~~~~」

 

 昨日のことを思いだしたのだろう。

 オレを見つめるミーユの顔が、みるみるうちに赤くなる。

 クソ生意気なクセに、やられた時には喘ぎまくって、次の日には初心な反応を見せてくるとか……。

 

 かわいい。

 オレは部屋に連れ込んだ。

 ベッドの上に押し倒す。

 

「ややややっ、やめろよっ! ばかっ! サラシ巻いたばっかりなんだぞっ!」

「終わったら、巻き直してやるから」

「くっ……」

 

 ミーユは、歯を食い縛って瞳を閉じた。

 オレはサラシを解いてから、たっぷりとエロいことした。

 

「あっ、あっ、ああんっ!」

 

 ミーユはまったく抵抗しない。

 むしろたっぷりと喘いで悦ぶ。

 

  ◆

 

 行為が終わった。

 ミーユが、オレに背を向ける格好でベッドに座る。

 

「早くつけろよ…………」

 

 オレはサラシを手に取った。

 ミーユの後ろから、背中や胸元を見つめる。

 どの角度から見ても、立派なお胸さまである。

 サイズで言えばDはある。

 

「このおっぱいを、隠すのかぁ……」

 

 オレはため息をついて、ミーユの体を背中から抱いた。

 生のおっぱいを、直接に揉む。

 

「ひゃんっ! あっ、あんっ! さわるなぁ! ばかっ、ばかあぁ!!」

 

 ミーユは暴れるが、オレは構わずにいじり倒した。

 

「もう……。この……。くそっ……」

 

 最後のほうには大人しくなって、オレに黙ってさわられ続ける。

 態度はクソ生意気だが、押しに弱くて体は素直だ。

 

「でも実際、なんで男のフリしていないといけないんだ?」

「オトコじゃないと、家長になれないんだよ」

「家長に、男が生まれなかったら?」

 

「家長になってから二〇年以内に、男の世継ぎを作れなかった場合、家長自体がすげ替えになる」

「つまりオマエがやってるのって、家の基準で言ってもアウトなわけか」

「だから……。ほんと……。黙ってて…………」

 

 ミーユは、壊れそうなほどに儚げにうつむいた。

 

「それで誤魔化しを続けて、どうする予定なんだ?」

「ボクが適当な年齢になったら、適当な相手を見つけて、男の子を産ませる……って予定」

「アリなのか? それ」

 

「家長の直系に、後継ぎが産まれなかった場合の制度だからな。

 不満や批判はあるだろうけど、ゴリ押しでなんとかなる」

「オマエは……それでよかったりするのか?」

「仕方ないよ…………」

 

 オレは胸をむぎゅっと握り、乳首をコリコリ摘まんで尋ねた。

 

「オレとやりまくって平気か?」

「避妊の魔法もクスリも、んっ……。あるっ……からっ……」

「そうか」

 

 オレがうなずくと、ミーユは自分からキスをしてきた。

 舌をくちゅくちゅ絡ませあって、たっぷりとイチャつく。

 そんなミーユではあったが、廊下にでるとジト目で言った。

 

「外では、あんまり話しかけるなよ……」

「ああ、わかった」

「だからって、まったく無視とか、そういうのも、やめろよ……?」

 

 ぼそぼそと言ったミーユは、最後にぽつりと補足する。

 

「さびしいから…………」

 

 オレは無言で、ミーユの頭をぽふぽふ撫でた。

 

   ◆

 

 そんなことがあったりしつつ、オレは教室に入った。

 いわゆる大学のような、すりばち状の教室である。

 机は横に長くって、教壇を囲むような格好だ。

 

「生徒の数が少ないな」

 

 オレとマリナとミーユを入れて、一〇人ぐらいしかいない。

 

「ここは最上級クラス…………要するに、Sランク以上限定の生徒が入るクラスだからな」

「なるほど」

 

 オレは一番前の席に座った。

 マリナはオレの隣に座り、カレンは机の下で伏せる。

 そしてミーユもまた、オレの隣の席に座った。

 

「…………」

「なっ、なんだよ」

「ああ、いや、あんまり話しちゃいけないわりに、隣に座るんだなぁーって思って」

「もももっ、文句があるならオマエがどっかに行けよ!」

 

 言葉だけだと乱暴だ。

 けれども、その表情は言っていた。

 

(離れたくないんだよ! ばかっ!!)

 

 かわいい。

 特に八重歯が、すごくかわいい。

 ほがらかな気分で言ってしまう。

 

「ああ、オレが悪かった」

「フンッ……」

 

 そっぽを向いたミーユは、耳まで真っ赤になっていた。

 しかしながら机の下では、足をピト……と当ててくる。

 かわいい。

 

 しかしこんなイチャイチャも、はたから見ると険悪の証拠に見えるらしい。

 試験の時にオレを田舎者あつかいした雑魚貴族のマゴットを始め、一部貴族は敵意の眼差しをオレに向けてた。

 

 まぁ、関係が深くなったのは昨日だしな。

 最前列の席の取り合いでいがみあってると見るのが、普通の反応ではある。

 

   ◆

 

 先生たちが入ってきた。

 見るからに年寄りなヒゲのじーさんが三人と、リリーナがひとりだ。

 

 リリーナがオレを見て頬を染め、じーさんたちは、そわそわとした。

 ドキドキと胸を高鳴らされているじーさんたちにそわそわとされるのは、ちょっとキツいものがある。

 リリーナが、こほんとセキをして言った。

 

「それではこれより、授業を始めたいと思う」

 

 そこそこ威厳のある声は、教室の空気を引き締めた。

 

「まず魔法とは、詠唱から始まるのが基本だ」

 

 リリーナは、黒板にそれを書いていく。

 

高位の極大火炎魔法(ヘルファイア)真結氷魔法(レイズブリザード)はもちろんのこと、ファイアーボールやアイスニードルといった魔法でも、詠唱は使われるものである」

 

 オレには実感が湧かないが、そういうものであるらしい。

 オレとマリナ以外の全員は、うんうんとうなずいていた。

 

「強力な魔法使いがいるにも関わらず、騎士が存在しているのも、詠唱の途中が無防備になるからである」

 

 これまた一般常識らしい。

 みんなそろってうなずいていた。

 

「しかるに――――」

 

 リリーナが、オレのほうをチラと見た。

 

「無詠唱で、すさまじい威力をだしてしまう魔術士も存在している」

 

 さらに近寄ってきた。

 

「そのすばらしき魔術士は、この学園にやってきている」

 

 オレの机の前に手をついて、大きな声で言ってくる。

 

「これは即ち、運命を司る女神・ホルンさまによる天命ではないであろうかっ?!」

 

 リリーナの背後にいたじーさんたちが、息を詰めてオレを見た。

 そういうことか。

 

 じーさんたちもリリーナも、授業にかっこつけて自分たちが学びたいわけだ。

 まぁじーさんになっても向上心があるのは、よいことだろう。

 オレは教壇にあがった。




次回更新は9月7日の水曜日、午後の十時ごろを予定してます。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。