ナムコが経営してる株式会社
人気漫画、特撮、アニメのゲーム化で多くの名作が生み出されてる。
また、バトルデバイスを生み出した会社でもある。
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あれは5年半前、
犯罪組織マジェコンヌによってクリエイターが激減するというのは当時の企業にとってかなりのダメージだったわ。
この問題を解決するにはとても頭を悩ませた。その時、一人の男の人が立ち上がったの。
「俺が4女神の代わりに、マジェコンヌ四天王を潰す」
言いだした男はこの会社の当時の社長、BANG・DAIだった。
「無茶です!女神様4人に加えて女神候補生一人がまとめて戦っても、マジェコンヌ四天王一人で圧倒的な力の差を付けられたのに挑もうだなんて無謀にもほどがあります!」
わたしは突然猛反対したわ、普通に考えれば四天王に負けるなんてことを。
「大丈夫だぁ、俺が密かに開発した秘密兵器がある」
¨秘密兵器¨の言葉にわたしは疑問に思った直後、彼は一つアタッシュケースを机に置き、中身を見せてもらったわ。
その中身は、スターブレード・ドラゴンのカードと39枚のデッキ。そして初めて作られたバトルデバイスが入ってたの。
「それは?」
「異世界のモンスター達の魂が込められたカード、バトルスピリッツだ。そしてこの端末はバトルデバイス、【ワンダーズバン】だ」
初めて見たわたしにはこれが秘密兵器だと疑ったの。
なにかと思えばカードと端末だった。この時のわたしは彼のこと、もう頭がおかしくなったのかと思ったわ。
「ふざけてるのですか!?遠足に行くんじゃないのですよ!!」
「俺はいつだって真面目だぁ」
この時彼は真剣な目でわたしを見たの。
「このデバイスは数え切れないくらい失敗を繰り返し、作り上げた魂をこめて作った兵器だ。とは言ってもまだ試作品段階だが仕方がないことだ、誰も立ち向かわないならリスクを背負ってても俺は挑む」
最後の意味深な言葉は意味がわからなかった、でも彼を信じることに決めたの。
「わかりました。ただし、犯罪組織マジェコンヌを潰しちゃうところ見せてください」
「わかった」
この出来事で商売人らしく条件付きで二人でギョウカイ墓場へ向かうことになったの。
〇
そしてギョウカイ墓場————————空は赤く、黒く染まり、背景は一言で言うと廃墟だった。
これがゲイムギョウ界の一部だなんて……あまりにも醜い光景だった。
「さーって、デバイスデバイスっと」
彼はアタッシュケースからデバイスとデッキを取り、腕にデバイスを取り付けた。
「まさかあの姿を最初に見せる相手だなんてな、これも運命かもしれないなぁ」
あの姿?わたしにはこの言葉の意味がわからなかった。
「じゃ、いくぜぇ。変身!」
掛け声とともにデッキの差込口にデッキをセットをした直後、紅蓮の炎が彼を包む。
炎が消えた時は、竜剣士を連想させるような少しゴツゴツした鎧姿に変化した。
「これって……女神化?」
「女神化?違うな、この姿はカードバトラーとしての俺だぁ」
この時、わたしはカードバトラーの存在を知った。
『全く、勝てる保証はないと言うのに挑むのか。人というのは不思議なものだ』
初めてスターブレードの声を聞いたとき、わたしは混乱した。周りにはわたしと彼しかいないはずなのに声の主を探した。
「落ち着けよぉ、声の主はここだ」
彼が指した方向は、彼が身に纏う鎧を指した。
「こいつは【十剣聖スターブレード・ドラゴン】、長いからスターブレードって呼んでる」
『いつ俺のことをお前が話せと言った?まあいい。君の言った言葉は間違いはないが、この男には余計バカになる薬だったようだな』
鎧が喋ると共に胸の宝玉が点滅もしてた、当時初めて見たわたしにとって驚かないのが無理があったわ。
「まあそう言うなよ、もし一人でも倒せたら
『まあ、お前がどうしようがお前の勝手だ。死んでも責任は取らん』
「相変わらず冷たいヤツだなぁ」
「あの、一体何が起きてるのですか?」
わたしは彼に聞いた。何故鎧が喋るのかこの時のわたしは理解できなかった。
『カードには一枚一枚魂が封印されてる。それを具現化し、装備品になったのがこの姿だ』
スターブレードがわたしがわかりやすいように丁寧に説明してくれたの。スターブレードって、案外やさしかったのよ。
「スピリットをコントロールするにはデバイスで押さえないと暴走するからな」
「うおおおぉぉぉぉ!!暇だあぁぁぁ!!誰か俺と戦えぇぇぇぇ!!」
遠くから叫び声が聞こえた、その叫び声は四天王の一人が叫んでいた。
「じゃ、向こうは暇してるみたいだからいくぜぇ。怪我しないように良い席を取れよぉ」
彼はわたしに気を付けろと言わんばかりに四天王の方へ向かった。
わたしも彼のあとに続いて走って行ったの。
〇
「このままではヒマ死してしまう、そんなのはゴメンだあぁぁぁ!!」
その声の主は死神かと思うようなアクセサリーと浮遊する黒い巨体の機械人、名前はジャッジ・ザ・ハード。奴が持つ右手には槍と斧を合成した武器だった。
「ようよう、お前がマジェコンヌ四天王かぁ?」
その前に現れたのは竜剣士の姿のBANG・DAI。
「貴様か?貴様が俺の退屈凌いでくれるのか?」
「質問に答えろぉ」
初っ端から会話のキャッチボールが出来てないのはどうして?なんてわたしは思った。
「はぁ……もう我慢できん!俺に八つ裂きにされろおおぉぉぉ!!」
「あー、間違えないな。こいつが四天王の一人、ジャッジ・ザ・ハードだ。噂通りの戦闘狂っぷりだな」
わたしにとって、ジャッジ・ザ・ハードの第一印象は如何にも暴力的だった。無差別に殺しに行く奴の姿はとても怖く感じたの。
『本当に倒す気でいるのか?』
「あぁ、そうでなきゃここにはいねぇ」
彼の手元から透き通る紅い刃の西洋の剣が生成された。
「暴れたいなら、一度逝って地獄で暴れろぉ!」
彼と四天王の戦いを、わたしは戦いの行く末まで見守ることにした。
彼の戦いっぷりを見れば、わたしにとって異次元の戦いだったわ。
女神様たちが束になっても倒せなかった四天王を圧倒的な差をつけるなんて思いもしなかった。
魔法を使おうとすれば一枚のカードをデバイスに読み込んで具現化する。カードを使って魔法を発動するのはあくまで仮説だと思ってたけど、当時のわたしからすれば生で見るのは初めてよ。
その時、わたしは感じたの。人々がを女神様を超える時代が近いじゃないかと。
でもそれと同時に、女神様の力が人類は不要になって国が滅びてしまうという恐れもあったわ。だけど組織を潰すには仕方のないことだと思った。
そして、ジャッジの戦いは終わりを迎えようとしてた……。
「何故だぁ……たかが人間一人ごときに力の差を付けられなければならないんだぁぁぁぁ!!」
「よし、デバイスはほとんど成功と言ってもいいな」
この言葉から聞いて、ジャッジの戦いの目的が本来と違うような気がしたの。でも、四天王を一人倒せば組織のほうも結構な痛手だから当時はそのことは気にしなかったわ。
「一気に決めるぜぇ」
そう言いながら彼は【十剣聖スターブレード・ドラゴン】のカードを読み込む。
『
「はぁー……!」
両手に剣を構えると同時に、剣からオーラが漂った。これがジャッジの最期だと私は思った。
「うぐっ!?」
突然BANG・DAIの体に異変が起きて苦しみ、手の力が緩み剣を地に落とした。
この時わたしはどうすればいいか混乱した。このような事態が起きたらどう対処すればいいかわたしには伝えられてなかった。恐らく彼は勝ちを確信してこの戦いに挑んだから伝える必要はなかったって考えてるの。
「ふぅん、俺を倒す一歩手前まで追いつめたのは認めてやる。だが貴様は強すぎたぁ!」
ジャッジは巨大な斧槍を振り回し、彼を襲った。でもこの攻撃は彼でも避けられるはずだった。
でも苦しんでる彼は身動きが出来ず、防御行動さえも出来なかった。
「どうした?さっきまでの威勢はどこへ行った!?」
猛攻はさらに続き、ジャッジの猛攻を彼はただ受け続けるしかなかった。
わたしはあの時の意味深な言葉に理解した。『リスクを背負ってても挑む』という言葉はこういうことだったと。
ジャッジの猛攻を受け続け、彼の限界が近づき変身は解かれ地に這いつくばった。
変身を解くと同時に彼のデバイスからデッキが離れ、落ちた衝撃でデッキが散らばった。
「どうやら、ここまでみたいだ。スターブレード、お前が言ってることは正しかったみたいなぁ」
そんな言葉を聞いた途端、わたしはすぐ彼のもとへ駆けつけ彼をかばった。
「ナムコ!?」
「ぬ?貴様は何者だ?」
「これ以上社長を……彼を……BANG・DAIを傷つけないでッ!!」
ジャッジを目の前にしたわたしは当然怖かったわよ、でも彼がいなくなるのはもっと怖かった。だから自分の命を犠牲にしてもわたしは彼を守りたかった。
「ふぅん、社長か……貴様はその愚かな人間の愛人か?」
ジャッジの言葉にわたしは少し動揺したけど、わたしにはただ彼には生き延びてほしいという強い思いがある。
ジャッジの質問をわたしは返さずBANG・DAIをかばったの。
「ふぅん、まあいい。愚かな人間の愛人よ、そこを退くつもりがなければ貴様ごと葬ってやる!」
ジャッジは迷いなく斧槍の突起部分をわたしごと突こうとした。
全く、こんなヤツに説得しようとしたわたしがバカだったわよ。
「このバカ野郎!」
その瞬間、彼は立ち上がりわたしを押し倒した。
そして―――――ジャッジの攻撃は彼たった一人生身で貫かれ、体はぽっかりと穴が開いていた。
「……!!社長ぉぉぉぉぉぉ!!」
貫かれた彼の体はブロック状になって徐々に消滅してゆく。そう、ギョウカイ墓場での死は体がブロック状に空へ消える事を意味する。
「うぐっ、そうか……俺はここにはいちゃいけないのかぁ……」
彼が喋る時に一瞬、ノイズの音が聞こえる。
「何を言ってるんですか!?社長はまだこれから……!」
「スターブレード……」
彼はカードの名を呼び、二枚のカードとデバイス、そしてコア4つをわたしに差し出した。その二枚が、スターブレード・ドラゴンと、【次元断】だった。
「彼女を……ナムコを頼んだ……!」
わたしはそれを受け取った瞬間、彼はブロック状に消滅した。
「うぅ……うわああぁぁぁ!!!!」
わたしは泣き叫んだ。彼の最期がこんな形で終わるなんて思いもしなかったからだ。大切な人を失って心が不安定にならないなんておかしいぐらいだった。
「結局は俺様には敵わなかったな。さぁ次は貴様の番だ!愚か者のところまで送ってやる!」
わたしは、彼を失った怒りをジャッジに向けた。このまま戦う?いえ、わたしが取った行動は-——————————
「【次元断】ッッッ!!」
彼の渡したもう一枚のカードは、ギョウカイ墓場とゲイムギョウ界に行き来する為の空間を作るカード。行くときもこれを使用してた。
スピリットを生身でコンロールするのはデバイスでコントロールするよりリスクは大きいけど、マジックなら影響はないと判断し、マジックカードを使用した。
「がぁっ!?なんだ!?何が起きてる!?」
ジャッジが混乱してる隙に【次元断】によって作られた空間はわたしを吸い込み、ゲイムギョウ界へ戻った。
その後、わたしはスターブレードをパートナーとして向かい入れBANG・DAIの仇を取るために研究を続けていた。
しかし、わたしは生物学には詳しくなくてスピリットの習性、何故スピリットはカード化するかも理解に時間が大きく掛かった。そして完全に理解出来た時はもう犯罪組織マジェコンヌは壊滅してた。
〇
彼女の過去を知った
スピリットが犯罪組織マジェコンヌが動き出したときから存在してたこと、BANG・DAIがこの会社の社長を務めてたこと、スターブレードは元々BANG・DAIのパートナーだったこと、わたしが知らないことばかりだった。
『スターブレード、何故君はわたしの世界から突然いなくなってしまったんだ?』
シャイニング・ドラゴンが質問する。確かにそれについても謎だよね。
『わからない、気付いたらこの世界にいた』
スターブレードもわからないなんて……一体BANG・DAIはなにが目的なんだろう?
「とにかく戻るわ、あのデバイスを回収すれば何かわかるはずよ」
もしこれが本当にBANG・DAIの仕業だったら、なんでわたしやノワールがソードアイズになったかもわかるはず!
「わかった、行こう!「待って!」え?」
突然ナムコちゃんに呼び止められた。
「そのゴチャゴチャしたモデルじゃ話しにならないわ」
と、ナムコちゃんはそう言い出してショーケースからバトルデバイスを取り出してわたしに渡された。
「わたし、デバイスならもう持ってるよ?」
「それは旧モデルよりもスペックが上がって変身時間もさらに長く保てる最新型モデル【バトルドライブ・MEGA】よ」
じっくり見てみるとPS・βより重みがあって、起動してみるとメニューがさらに見やすくなってる。
「これが……君が?」
「そうよ、そのメニューの配置は私自身が考案したの」
ナムコちゃん……やはり君は天才か……?
「天才なのは元からよ。さ、とっとと回収しに行って突き止めるわよ!」
「うん!」
BANG・DAIの謎を突き止めるため、ナムコちゃんと共に不正利用してるバトルデバイスを回収しに下っ端の元へ走って行った。
あれ、わたし主人公なのに立場変わってる……?
SAVE The Data……
どうも、アポロです。ストーリーの構成が1月で3つも出来てしまいます。この調子が続ければずっと続ければいいなと思います。
さて、本題に入りましょう。今作初の回想回になりました、ちゃんと書けてるか心配……。
それはともかく、これでまたBANG・DAIの謎が増えましたね。BANG・DAIは一体何者なのか……。
次回は下っ端ちゃんへのリベンジです!スターブレードを本格的に暴れさせます!ではまた次回お会いしましょう!