【完】転生者と時間遡行者~Everlasting Bonds~IN SAO   作:MYON妖夢

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 はい、またはじまりました宿敵(?)との戦い。さぁどうなるやら


第十五話 そしてはじまる殺し合い

「……俺はPoHをやる。ほむらはザザ。ユウキとシノンはジョニーを頼む」

 

「解ったわ」

 

「一人で大丈夫?」

 

「問題ない」

 

 俺はそういってPoHに向き直る。さすがにあいつらでも奴ら相手じゃ分が悪い。さっさと終わらせて手助けに行かねぇとな。

 

「……行くぜ」

 

 次の瞬間俺はHPが減るのも意識せず《縮地》を使ってPoHに迫る。そして両手の剣をそろえての突きを繰り出す。それをPoHは少しかすりながらも躱す。俺は縮地の影響、PoHはかすった分のHPが少し削れる。

 

「はっ! 容赦ねぇなboy!」

 

「ったりめぇだ!」

 

 さらに俺は両方の剣を交互に打ち出す。それらをPoHは短剣の刀身でずらしたり、体をひねって躱すなどをしてすんでのところでかわす。途中で俺は流れを変える。

 右の剣を左斜め下に振りぬいた勢いのまま右の肩口からのショルダータックルを放つ。PoHの短剣は剣をはじいたばかりで反応できない。

 

「ッ!」

 

 俺の体はPoHの体に衝突し、相手の体制を崩す。そこに俺は体術スキル《閃打》を左の剣を逆手もちに持ち替え放つ。うまく当たれば刀身ごと当たる。

 

「くっ! shit!」

 

 しかし意地なのかは知らんが、刀身をギリギリのところで短剣でずらす。しかし《閃打》は直撃。閃打特有のノックバックの強さがPoHのアバターを狙う。そして俺はその隙を逃さずに《シャインサーキュラー》を放つ。すべてが当たれば致命傷クラスのダメージを負うはずだ。

 1,2,3,4,5……10,11,12……

 そして13発目にPoHの体が反応する。剣ではなく直接俺を狙った《トライ・ピアース》それをすべてもらった俺のソードスキルをは中断。HPバーは4割ほど持って行かれた。しかし奴のHPも7割ほどを削った。

 

「さっきよりもキレがねェじゃねェか! PoH!」

 

「チッ! 舐めるなよ! boy!」

 

 そう言い放つと同時に奴はソードスキル《アーマーピアース》を放ってくる。俺はそれを右の剣での《スラント》ではじき、左の剣での《バーチカル》をPoHの肩口にあてる。

 

「くっ……さっきよりも動きがいいじゃねぇか……boy」

 

「守るものがある時こそ俺は……俺たちはもっとも強くなる。そして俺にとってのそれは仲間たちだ! 消えろォぉお! PoH!」

 

 俺は最高のブーストをかけた《ジ・イクリプス》を発動する。太陽コロナのような連撃が奴を狙う。そしてPoHは弾ききれない。ここで決め――

 

「あっ! まてぇ!」

 

 ユウキの叫び声。アシストに逆らわないようにそちらを向くとジョニーがこちらに走ってきている。

 

「ッ! 待ちなさい!」

 

 次はほむらか。そっちからはザザが走ってきている。

 

「ヘッドォォォオオオオ!」

 

 叫び、ジョニーが短剣を俺の剣にぶち当て、ソードスキルをキャンセルする。そしてザザが俺に《アーマーピアース》を放ち、俺を後退させる。

 

「チィッ!」

 

 俺はPoHをまた仕留めそこなったことに舌打ちをする。次こそ……次こそ!

 そして奴らが転移していく。俺は仕方なくボス戦に戻る。ほむらたちのHPを見るとほむらが6割。ユウキが5割。シノンが7割減らしている。やっぱりまだきつかったか。

 

「……行くぞ」

 

 俺はそういってボス部屋にもう一度足を踏み入れた。そこには――

 

「ディアベル! どういうことだ!」

 

「何回やっても繰り返しなんだ! 丸まる前に仕留めるしかない!」

 

 ――再びHPが3段目の全快まで回復しているボスがいた。

 

「チッ! 丸まる前に一斉攻撃だ! 全員HPを全快にして突っ込め!」

 

 そういい俺は奴らとの戦いで減ったHPを回復結晶で回復させ、俺自身もボスに突っ込む。

 まずは《ジ・イクリプス》で一気に行く。横ではほむらが《羅刹》。ユウキが《バーチカル・スクエア》。シノンが《シャドウステッチ》と現在使える最高のソードスキルを各自当てているのが見える。

 そしてそれを全部まともに食らったボスのHPは一気に三段目の5分の1ほどまで削れる。

 

「みんな! もっとだ! ディレイは考えなくていい! 最高威力のソードスキルをぶちこめ!」

 

 そういうとみんなが再びソードスキルの体制に入る。俺もクーリング中の《ジ・イクリプス》の代わりに《スターバースト・ストリーム》で攻撃する。

 そしてさらにボスのHPが四段目の3分の1ほどまで削れる。しかしとどめを刺しきれてはいない。

 

「足りないかっ!」

 

 俺は相手が回復体制に入っていることを確認する。間に合え――

 

「《奪命撃》!」

 

 俺の両手から剣を中心として放たれる紫の閃光。それはボスの体に当たり、相手の行動を遅らせる。

 

「ッ! ほむらっ!」

 

 そして走りこんできていたほむらに俺は託す。ほむらは零距離まで近づいた後――

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!」

 

 走りこんだスピードを載せた居合切り、刀スキル《紫電一閃》をボスの腹にぶち込んだ。それによりボスのHPは残りをすべてグレーに染め――きれなかった。

 ほんの1ドット。たった1ドット残ってしまった。俺は心意による硬直時間により動けない。誰か頼む――!

 

「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!」

 

 次の瞬間。藍色の閃光がボスの丸まる寸前の体をとらえた。そこにいるのは藍色を主体とした装備に身を包んだユウキ。そしてボスのHPバーが今度こそ食らいつくされる。HPバーがグレーに染まった数瞬後――

 パリィィィィイイイイン!

 ボスの体がガラスの破片となって四散した。同時に俺たちの目の前に表示される紫のウィンドウ。獲得経験値と獲得したコルが表示されている。あちらそこらで金色の光とファンファーレがなっている。

 

「お疲れ様」

 

「おう」

 

 ほむらが声をかけてきた。正直今日は疲れた……。

 

「ユウキラストアタックナイスだったぞ」

 

「うん! ありがとう!」

 

 そしてハイタッチ。今回はPoHの乱入もあったから本当にいろいろあったな……。

 

 こうして俺たちの四十二層ボス攻略が終わった。またいつあいつらが来るかわかったもんじゃない。警戒しとくに越したことはないな。




終わりました。今回もちょっと短いですね。修学旅行楽しかったですよ。ボク的に印象に残ったのは金閣寺でしたな。

仁「俺は当時の五重の塔で」

うんあれもよかったね。予想以上のでかさだった。

仁「あえて銀閣寺」

渋いねぇ。さぁしめよう。

感想、指摘、☆評価お願いします。

仁「次もよろしく!」

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