【完】転生者と時間遡行者~Everlasting Bonds~IN SAO   作:MYON妖夢

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はい。始まりました。SAO編の本編。原作にはまだまだほど遠い位置にいますがとりあえずはユウキの救済から始めましょう。
それではどうぞ!


第一話 ユウキの救済

 現在俺の三度目の生は10年目に入る。小学四年生に上がったばかりである。おれとほむらは無事にユウキとの友好関係はかなりいい状態だ。保育園の時から仲は良かったし。それにシノンともなかなかに仲は良い。一学年しか変わらないからかもしれないな。そしてあと数か月でシノンのほうも救済しなければならないが。とりあえずこれから数日の間におこるであろうユウキの差別だ。原作の倉橋医師はこの差別のせいだと信じていた。ならばその差別を回避する。そうすればユウキが死ぬなんて悲しい運命は避けられるはずだ。

 

 もともとHIVに感染しても数十年頑張れば治ると倉橋医師の話ではあった。一番危険な時期を超えて今に至っているユウキならばすぐによくなるはずなんだ。

 

「仁。大丈夫?顔が怖いよ?」

 

 そのユウキから声をかけられる。そんなに怖い顔になってたか。

 

「ああ…大丈夫。考え事だ」

 

「大丈夫よ、ユウキ。仁はいつも何か考えてるみたいなものだから」

 

「なんだよそれ!ほむらぁ!」

 

 いつも通りの何気ない会話。そしてそれが壊されるときはすぐにやってくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「紺野さん。君ってHIVって病気なんだってね」

 

「―---ッ!」

 

 その言葉が発せられた瞬間にユウキの体が大きく震えた。

 

「それがなんだ? 病気だからって何かあるのか?」

 

「だからみんなに移るかも…「ありえないね」ッ!?」

 

 うるさいモブだ。

 

「HIVは感染しないし。蔑むような病気じゃない。ユウキの苦労を知って言ってるのか?」

 

「じ…ん」

 

「大丈夫だぜ? ユウキ。俺とほむらはそんなことでお前から離れてったりなんかしないんだからよ」

 

「そうよ。これからそんなこと言う人は私たちに任せて」

 

 ほむらも乗っかってユウキに励ましの言葉をかける。原作ではユウキの家に電話や手紙での嫌がらせが始まる。俺たちはよくユウキの家にもお邪魔するから証拠を見せてもらって学校側を追い詰めるとするか。

 

 

 

 

 

 

 

 

   ―――数日後―――

 

   紺野家

 

 

「お母さん!仁とほむらと家で遊んでいい?」

 

「ええ。いらっしゃい。仁君。ほむらちゃん」

 

「おっじゃましまーす」

 

「おじゃまします」

 

 と。ユウキの家にお邪魔した。もうすでに電話や手紙が届いてるって聞いたから今日も来るだろう。

 

 プルルルルルルッルルルルル

 

 電話の音。嫌がらせか?

 

「あ、おばさん。スピーカーオンにしてもらえる?もし嫌がらせのほうだったら音声記録しておくから」

 

 ユウキのかあさんがスピーカーのボタンを押す。すると

 

『紺野さんですか? 私はユウキさんが通ってる学校のものなのですが。HIVの件について―――』

 

 もちろん盗聴器の電源は入れて証拠回集中だ。今までの電話はほとんど盗聴器の中だ。俺とほむらがいるときだけだけど。それと手紙も証拠ってことでもらっている。

 

『そういうことなので。あまり学校のほうには…』

 

「おばさんかわってくれる?」

 

 そして俺はユウキのかあさんから電話を借り――

 

「うるせぇんだよ。てめぇらにユウキたちがとやかく言われる筋合いはねぇ。いい加減にしろよ」

 

 とんでもなく低く、そして殺気を込めた声を受話器に向かってとばす。後ろでほむらは冷静な顔をしているが、ユウキがオロオロしている。

 

「明日学校でいいことを教えてやるよ。クラスのみんな集めて待ってろ」

 

 そういい、電話を切る。そして振り向く。

 

「ユウキ。明日学校のやつらにぶちかますけど、ユウキに辛いことあるかもしれない。それでもいいか?」

 

「うん!仁とほむらならいいよ!」

 

 いい奴だなぁその分奴らに怒りが増してくる。今まで125年生きてきた俺の知識をすべてフル活用してあいつらをぶっ潰す。

 

 

 

 

   次の日。学校

 

「なんですか?欄間君。みんなを呼び出して」

 

「お前らにいーいこと教えてやろうと思ってな。しっかり聞いとけ」

 

 そして俺は盗聴器を出しながら続ける。

 

「知ってるか?HIVに関するすべてのいかなる差別も法によって禁じられてるってさ」

 

「「「「「「「「「「「「「「―--っ!」」」」」」」」」」」」」」

 

 この反応をしたのはすべて嫌がらせをしてきていた奴らなんだろう。

 

「け・・・けど欄間君。私たち先生がそんなことをしていた証拠なんて…「あるんだなぁこれが」ッ!」

 

 そういって俺は盗聴器と手紙を出す。そして盗聴器の電源を入れ今までの嫌がらせの数々を片っ端から流す。流す寸前にほむらに目で合図を送って。ユウキの耳を塞いで廊下に出てもらった。

 

『感染している人は――』『学校に来ていただきたく――』『お前に学校こられたら――』『学校の評価が下がる――』『お前なんか来るな――』等々

 

 さらに手紙を読む。

 

 ここは割合して

 

 

「ここに証拠はあるんだぜ? 声の周波数とかを警察の人に図ってもらえばみーんなお陀仏。何が…何が!」

 

 ここでもう俺は怒りを抑えきれなくなる。

 

「何がHIV感染だ! 何が学校の評価だ! お前ら教師は学校の教師の仕事を本当にわかってんのか!? あぁ!」

 

 さらに続ける

 

「教師ってのはさぁ! 悩みを聞いて、生徒の痛み、苦しみを一緒に背負ってやるもんだろぉが! 学校の評価? くそくらえだ! てめぇらにユウキの何がわかる! ユウキの苦しみの何がわかる! 小さい時からたくさんの薬を飲んで! 頑張って生きてきたんだぞ! 学校の評価と生徒を天秤にかけてんじゃねええええええ!!!」

 

 俺は息切れする。この幼い体じゃ体の身体能力が低すぎる。

 

「…はぁ…はぁ。これからも続くようだったら・・・・・・この証拠全部警察に突き出すかんな。子供も大人も全員お陀仏してもらう。それとてめぇらくそ教師は校長に言って退職してもらう」

 

 そういって俺は全部の証拠を持って廊下に出てユウキとほむらのほうに行った。

 

「ありがとう!仁!」

 

 この場に及んでもユウキは明るい表情でこっちに笑顔を向けてくる。

 

「……あぁ」

 

「かっこよかったわよ。仁」

 

 ほむらがなんかまがった言葉をかけてくる。

 

「サンキュ」

 

 そして俺は校長室にGO!

 

 

 

  ―--校長室―――

 

「失礼します。校長先生」

 

「どうぞ?ああ。欄間君か。どうしたのかな?」

 

 俺は教師の顔写真を見せてもらい、ユウキに関する差別をしてきたすべての教師を示し、いう。

 

「こいつら退職お願いします」

 

「なぜだい?」

 

 現在ユウキはほむらと校長室の外で待っている。そしてこの校長はユウキのHIVについて知っていて、数少ない協力者である。

 

「ユウキのHIVについての差別。嫌がらせ等々です。法によって禁じられてることをした以上退職は逃れられないはずです」

 

 俺はそういって証拠音声と手紙を出す。

 

「たしかに。それでは即刻退職の話をしておこう。欄間君。お手柄だ」

 

「お願いします。それでは失礼しました」

 

 そういって俺は校長室を出る。あーあー。正直こんなことしておれも差別対象になっちまったかなー。ま、いいけどね。身体能力低くてもそれなりに空手と剣道やって鍛えてるし。ちなみにほむらも。俺もほむらも剣を握ることになるのを知っているから剣道で勘を取り戻してるところ。

 

「終わったぞー。即刻対応しておくそうだ」

 

「全部聞こえてたよー仁―」

 

「マジか」

 

「うん、マジ」

 

「お手柄。おめでとう、仁」

 

「おー。ユウキ。また手紙とか電話とかあったらすぐ呼んでくれ」

 

「うん」

 

 そして今日は授業も終わって下校した。

 とりあえずユウキはこれで大丈夫かなー。もう一回あったら本気で通報するけど。こんな黒い気分になるのはインキュベーターを出し抜いた時以来だな。そういえば死んだあとの世界でまどかたち元気かなー。案外こっちの世界にいたりしてな。いたらいたでめんどいことになりそうだが。

 

 次はシノンだな。来年の二学期だな。中学校からだったと思うけど差別が起こったら朝田詩乃先輩――いつもは朝田さんだが――の反応で調べるっきゃないか。

 

 こうして一つ目の悲しい運命を捻じ曲げた。




いつもよりちょっと短かったですね。ごめんなさい。ちょっと書くことが少なかったのです。原作に入ればそれなりに長くなると思うので勘弁してください。あ。ゴミ投げないで。缶とかやめて。イタイイタイ。

仁「いい気味だ」

ひどいよ!

仁「もっとうまくかけ。そして¥くれ」

なんに使うんだよ!

仁「ナノカーボン竹刀」

くっそ高いやんけ!ふざけんな!

仁「じゃあいいよ。高級竹使用の竹刀で」

ひどい!もういいよ!

それじゃあ感想、指摘、☆評価お願いします! ヒスイさん。運命石さん。タイトルアリガトウゴザイマス。ふたつとも使わせていただきました。

仁「つぎもよろしくな!」

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