まぁでも働くのって面倒くさいですよね。世には働いたら敗けだって人もいるくらいですから。
俺、橋川夢美は、絶賛路頭に迷っている最中です。
それもそのはず、浮島から降りれたからと言って下は木々に覆われた密林。ジャングルのようなところだ。そんなところに降りても、全くといっていいほど道がわからない。
まぁ、幸いなことといえば、降りてくるときに東の方角に結構大きな街が見えたことだった。
しかし方角をわかっていても今、俺の向いているほうがくがわからないのである。
じゃあなぜ東だとわかったのか、それは太陽を見ればわかる。今は朝方、太陽が上っている方を東とすればすぐにわかった。
でも密林に入ってしまった今、太陽は木々に隠され、まともな方角を確認することすら出来なくなっていた。
降りてくるときにそのまま街の方角を向いてい降りてこればよかったんだけど、この大きな木の枝に阻まれてそれどころではなかったのだ。
「まいった... これはある意味詰んだ」
方角を間違えれば暫く街はない。詰まり食料も何も持っていない俺は死ぬということだ。
もしかしたら木の実などもあるかもしれないが、それが食べれるものなのか、もしくはない可能性だってあるのだ。そんなものには頼れない。
またもやあの絶望感が俺を襲う。
俺、思うんだ。
今回は神様だって手は出せないだろう。だって上は葉っぱや枝が遮っていて手紙なんて落とせないし。
「しゃーない、一か八か... ポーションがあるじゃん」
忘れてたゼ☆そういえば俺はポーションを作ることが出来るんだったよやったね!
よし、そうと決まれば早速思い浮かべよう。
えーっと... 街までの最短ルートがわかるポーション... でいいのかな?うん、大丈夫なはず。
材料は... そこら辺の葉っぱと土、水ね。
一応さっきの鍋は残っているし水は... 近くに流れているね。
というか土ってなに?俺は土を飲むのか?なに?苛め?
それはおいといて、鍋に水を汲んでさっき使っていたガスコンロを使い沸騰一歩手前の温度まで待つ。
その間に、出きるだけ綺麗な土と葉っぱを採取しておく。
早速水が沸きだしそうになってきたので、火を止めて土と葉っぱを入れる。すると、さっきまで透明だったお湯が、緑に変化していかにも苦そうなポーションが出来上がった。
また、変なものを作ってしまった... 。
「はぁ、青汁だと思えば... 大丈夫」
なんとか自分を勇気づけ─多分そうとう嫌な顔をしている─そのポーションを一気に飲む。こういうのは一気が一番、お腹を壊すことよりも苦味を出きるだけ感じないようにする方がいいのだ。
ゴクリ
俺は味を感じるまもなく飲み込んだ。
いや、そう思いたかった。途端に俺の口内は苦味に支配され、それは所謂にがだんごの如く苦かった。恐らく人生でこれ程までに苦いと感じたことは無かっただろう俺の口は、この苦味のもとを吐き出そうと吐き気に襲われた。
俺は自然と涙目になると前につんのめりかけて、なんとか耐えるも、そのまましゃがみこんでしまった。
苦い、苦すぎるぞこのポーション!!俺、このまま死ぬのかな... って余裕でかませるくらいには苦いぞ!
だれだこんなポーションを作ったのは。俺はもう怒りと苦味で頭が破裂しそうだよ!どうしてくれるんだ!
更に俺はごろごろと泥がつくのも構わずに転げ回る。
結局犯人は俺なので怒っても仕方がない。しょうがない、許すのは癪だが、許してやるぞ俺。
そんなこんな苦味をまぎらわしていると、口から苦味が消え、俺はのたうち回るのを止めた。
ポーションを飲む度にこれなのか?...味を改良しなければ... 。
誤字、脱字等があればよっろしく~♪