異世界でポーション屋を開こう!   作:緒兎

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 やっはろー皆さん。知ってますか?ハーメルンではオリジナル作品があまり読まれない傾向にあるのですが、ある工夫をすれば、とっても読まれることになります。

 わかりましたか?その工夫とは、主人公をロリにすること。TS幼女化ですね。タグや何かにその要素があると知らせると読む人が格段と増えます。えぇ、ハーメルンにはきっとロリコンが多いのでしょう。たぶん。まぁ面白くなければそれで終わりなんですが...。

 それにしてもTSとかって主人公の反応が面白いからよく見ちゃうんですよね~。


以外といいやつ

 「くっ、このくそガキがぁぁ!!」

 

 男は怒りに狂い、俺が傷つくのもどうでもいいとナイフを振りかぶる。流石にがたいがいいだけあって、ナイフを振るう速度は尋常じゃなかった。恐らく衝撃も凄いのだろう。

 

 しかし

 

 「そんな見え見えの攻撃...あたるかよぉぉおお!!!」

 

 降り下ろされたナイフを見事髪の毛一本切られずにかわした俺はそのままの勢いで相手の懐へと入る。男はナイフを振りかぶった直後、これには反応できない。

 

 ぐっと握り拳を右手につくり、大きく振りかぶる。足は地面に固定し、殴るときにだけ前に力を込める。威力の徹底的な底上げだ。

 

 「食らえぇぇええええ!!!!」

 

 真っ直ぐと向かう俺の右腕は果たして、正確に男の腹を捕らえていた。

 

 ズゴッと俺の腕は男の腹へと食い込み、男の内蔵へとダメージを与える。腹を打ち抜かれた男はゆらゆらと腹を押さえて後ずさりながら、白目を向いていた。

 

 少しすると男は泡を吹いて倒れ、ピクリとも動かなくなった。

 

 「殺してはいない、峰打ちだ」

 

 俺は決め台詞を吐く。拳に峰打ちとかあるのかよとかの突っ込みは無しの方向でお願いします。

 

 しかしこの男案外弱かったな。見かけ倒し...とでも言うべきかな?こんな貧弱な俺でも勝てるんだからよっぽど弱かったんだろう。だって俺のパンチ、段ボールを凹ますことすら出来ないんだから。

 

 「ふぅ...」

 

 しかし安全になったのは確か。急いでもと来た道へと引き返していく。え?先に進んだ方が早いのでは?バカいえ、あっちに連れていかれそうになったんだからあっちは多分奴等のアジトじゃないか?

 

 暫く歩いていると、目の前に三人の男がいた。因みにまだ路地裏である。

 

 「ん?なんだこいつ」

 

 見るからにしてリーダーのような風貌を見せるタオルを頭に巻いた男が、俺を見下ろして回りにいる部下のような奴等に聞いている。もしかしたらさっきやった奴の親分的な...?

 

 「おいガキ。てめぇ、なんでこんな薄暗くてきたねぇ路地裏にいるんだぁ?」

 

 リーダーとおぼしき男がまるで俺を変なものでも見たという目をしながら聞いてきた。正直そんな厳つい顔でやられると物凄く怖い。うん、怖いよ。さっきのは雑魚かったけどコイツは絶対に強い。

 

 「あ、あの...迷っちゃって」

 

 ここは大人しく正直に話す以外の選択肢はない。一歩でも間違えれば即奴隷墜ちだ。

 

 男は一瞬怪訝な顔をするも、怪しい笑みを浮かべて近づいてくる。どうしよう、さっきと同じような展開だ...!こ、ここはさっきみたいに戦うか!?でも、勝てるきなんてしねぇよぉ...。

 

 目を瞑ってもう、流れるがままに成るしかないと目を瞑って諦める俺に、ふと頭に違和感が乗っかった。

 

 「ふぇっ」

 

 情けない声を出しつつも何が起きているのか確認すべく目を開く。と、なんということでしょう。さっきの男が俺の頭を撫でていたのだ。

 

 その手はとてもゴツゴツとしていて大きく、まるでお父さんのような手だった。男は頭を撫でるのに慣れているのか物凄く上手で、俺が感じていた恐怖が消し飛ぶほどだった。

 

 「わっ、はぅ~っ...」

 

 余りの気持ちよさに声が漏れてしまう。今の俺の顔、多分とっても幸せそうな顔をしているんだろうなぁ...。男の手はなかなか止まらない。ずっとずっと撫で続けている。あぁ...やばいかも、気持ちよすぎる...。

 

 「あ、兄貴...なにしてるんすか?」

 

 痺れを切らしたのか左側にいた男が聞いた。兄貴と呼ばれた男は、ん?と振り替えるとその男を見た。

 

 「このくらいのガキは頭を撫でてやると喜ぶのさ」

 

 「は、はぁ」

 

 兄貴の男が説明するが、何処か納得のいかない様子で男は返事を返す。そもそもこの野郎共は悪だ。そしてその悪の中で一番強い奴がリーダーであり、一番の悪であるはずの男からそんな言葉が出るとは思わなかったので納得がいかないのも当然である。

 

 「いつもなら奴隷にして売りさばくんじゃないすか。だからコイツも売りさばくんじゃ...」

 

 その男の言葉に思わずビクッと反応してしまう。先程、怖い思いをしていたのだが、その恐怖が甦るように俺を襲う。

 

 「バカ野郎!!怖がらすんじゃねぇっ!」

 

 「は、はいぃ!」

 

 俺の震えを見たからか男が怒鳴る。俺の為に部下を怒る。こう見ると好い人に見えるも結局は悪人。心の底ではありがとうと思いつつも、この男を認めることはしない。

 

 「俺の妹が丁度このくらいでさ、これが可愛いのなんの」

 

 男は妹と俺を重ねて見たように語る。妹と俺が恐らく同年代だということが俺を助けたらしい。妹、マジありがとう。

 

 あれ?こいつおっさんに見えるんだけど妹俺と同年代?ま、まぁ、俺も20ちょっとだしちょっと年齢が離れていても不思議じゃないか...?妹さん20にもなって頭撫でられてるの?可愛がられてるの?

 

 そんな事をこの乱れに乱れた空間の中、思うのだった。




 誤字、脱字等があればよろしくお願いします。

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