to Muv-Luv from 天獄 ≪凍結≫   作:(´神`)

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いつもと比べてかなり短いですが、キリが良かったのでお許しを。

足りない説明は、次回にでもある程度行う予定です。

何か質問があれば、気軽に感想欄でお尋ねください。

活動報告で重大な事を報告させていただきました。宜しければご確認下さい。



…なんか、Z-BLUEの無双シーンが全然無くてつまんないですね(´・ω・`)

スパロボの最初って大体地味だから…許してくださいm(_ _)m

それに、モブ戦術機に焦点が当たるのって、どんどん無くなりそうなので今のうちに…ね?(;´∀`)


第ニ章 (3)

《1998年8月28日 9時00分 横浜ハイヴ》

 

「こちらブラッド連隊、ハイヴ突入を開始。損耗率27%」

 

「了解しました。そのままハイヴ制圧活動を開始して下さい」

 

「ブラッド連隊、了解。このまま制圧活動に入る。各機、BETAを蹴散らしながら潜るぞ。Z-BLUEとやらに遅れを取っていられんからな」

 

「「「了解!!」」」

 

 

明星作戦が開始されてから二時間が経過した。

 

異例の速さでハイヴ攻略が始まった横浜ハイヴ周辺の衛士達の士気は、非常に高いと言えるだろう。

 

なにせ、Z-BLUEという正体不明の援軍の放った一撃により、ハイヴの地上構造物は物の見事に爆散。地上付近のBETAは文字通り一掃され、前線基地である練馬から横浜までの三十キロ近くをBETAと殆ど遭遇せずに到達出来たのだ。

 

国連軍と帝国軍を中心としてハイヴで激戦を繰り広げているが、ハイヴから移動しようとするBETAも大東亜連合の防衛網で完全にシャットアウトしており、この横浜を中心としてBETAを隔離して袋叩きにしているというのが、誇張なしの表現として相応しいだろう。

 

これで戦意が衰える者が居るだろうか?

 

想定外ではあるが、想定以上に良い形でBETAを封じ込めたのだ。ハイヴ内に入ってしまえば、レーザー属種は『ハイヴ内ではレーザーの照射をしない』という性質上ただの的だ。加えて、ハイヴ周辺に到達するまでBETAと合う可能性が低くなっている以上、損耗率が0.1%を切るのも非常に有り難い。

 

ハイヴに辿り着いた戦術機の殆どが、ハイヴ内への突入が可能となる事を意味しているのだ。

 

相手の本拠地までほぼ無傷で投入出来るのは、衛士だけでなく参謀や後衛の人間にとっても良い話と言える。補給物資の輸送をBETAに邪魔されないのだから最高だ。

 

丁寧な復唱の後、ブラッド連隊の隊長が各員に指示を飛ばして陣形を崩さぬままにハイヴ内を進みながら戦闘を繰り広げる。

 

状況は非常に良い。だが、決して甘い戦場では無い。

 

 

「後退だ、一旦後退しろ! 約2万、下層から上がってくるぞ!」

 

 

ブラッド3の悲鳴が響くが、状況はそれどころではない。

 

 

「駄目だ! 上から戦車級と要塞級が流れ込んで来る!」

 

「引くんじゃない! 前へ出て道を作れ!」

 

 

隊長の判断に直ぐ様従ってBETA群に突撃する撃震達だが、それも呆気無く屠られていく。

 

追い詰められた者達が焦って広場から動いたのだ。

 

背後からは要塞級と戦車級の群れ。目の前には要撃級を中心とした道があり、無理矢理突き進んでも余計に追いつめられる。前門の要撃級、後門の要塞級。数の暴力を得意とするBETAが多数存在する狭い地下茎内に、逃げ場など何処にも存在しない。

 

 

「クソッ!! 後は頼んだぞ!」

 

「ブラッド7!? 早まるな! よせぇぇッ!」

 

 

ブラッド7が隊長機を押し退けて無理矢理吶喊し、前面のBETA群に突っ込んで自決兵器S-11を起動させた。

 

文字通り命を賭けてBETA群に穴を開けるが、その穴は後続のBETAが進軍する良い足場にしかならない。押し寄せるBETAによって瞬く間に埋められた穴はまるで意味をなさなかった。

 

数分後、ブラッド連隊の反応が全て消失した事が確認される。

 

S-11の起動を4回確認した事だけが、幸いと言えたのかもしれない。

 

 

 

 

 

(…随分と状況が良くないわね…)

 

 

司令室で作戦の推移を見守っていた夕呼の表情は、相変わらず堅い。

 

ハイヴに殆どの部隊が無傷で辿りつけたのも、BETAの大半を地上に出さずにハイヴ内に押し込めていられるのも僥倖だ。

 

だが、話はそう簡単では無い。

 

ハイヴに属するBETAの殆どがハイヴ内に居るという事は、狭いハイヴ内に10万前後かそれ以上のBETAが押し込まれていると想定出来る。恐らく、この地球で起きたハイヴ攻略作戦のどれもを上回るBETAの圧力が起こっているのだろう。

 

現に、ハイヴ突入してからというものの各戦術機甲部隊の深度は未だ浅く、進行速度も目に見えて激減している。

 

レーザー属種を無視出来るのは良いが、第一波として消耗されやすいだろう突撃級の多くが地下茎内を元気に走り回っているのだ。

 

地上ほど速度は出せないにしろ、角から急に突撃級が現れたりなどすれば厄介だろう。

 

ましてや、BETA戦では基本的に3次元での空間を利用した戦闘は考えられていない。レーザー属種の存在もあり、一定以上の跳躍は厳禁なのだ。ハイヴ内での3次元戦闘を経験及び想定している衛士は極僅かであり、その衛士達がハイヴ内で充分な戦果を挙げられるかといえば、厳しい物があると言えるだろう。

 

つい数ヶ月前までは前線国家ですら無かった帝国内に、どれだけの衛士がヴォールクデータの訓練に熱を入れていただろうか?

 

ハイヴ周辺への到達とは打って変わって、ハイヴ侵攻は難航を極めていた。

 

 

(…このままではジリ貧ね。こうも一向に進まないんじゃ、時間を掛けるだけこっちが不利になるだけだわ。安定して進んでるのが、この2部隊だけってのがネックね)

 

 

ハイヴ内で殆どの部隊がBETAに足止めをされている中、順調を通り越して恐ろしい速度で進軍しているのがZ-BLUEの部隊だ。次いで、斯衛の虎の子である第零特務大隊である。

 

損耗率7割超えの部隊が普通であるのに対し、第零特務大隊は損耗率を未だ3割に抑えている。この数字が、地上に出現したBETAを掃討して、BETAを地下にまで閉じ込めた時が1割だった事を考えれば、恐ろしいBETAの圧力を前にして2割程度しか損耗していないという事を意味する。

 

流石に新戦術機を引っ提げ、斯衛の猛者を集め尽くしたと噂される部隊は格が違った様だ。戦死者の内の7割以上がS-11を使用出来ているのも流石と言うべきだろう。

 

そんな第零特務大隊でも、Z-BLUEの進行速度と比較されれば、新米部隊と見間違いそうになるから頭が痛い。

 

夕呼はモニターに表示された各部隊の進行速度を比較しながら、こめかみを軽く抑える。

 

 

(…悠に第零特務大隊の倍を進んでいながら、損耗率0%とはね。まったく…ま、不可能じゃないと思えるだけ、私も彼らに慣れてきたって所かしら)

 

 

Z-BLUEの規格外な戦闘能力には呆れるばかりだ。

 

この数字には、さっきまでしつこく夕呼に張り付いていた鎧衣も、問題なさそうですなと溢して司令室を後にした事からインパクトの強さが伺えた。

 

各モニターを眺めていると、一人のオペレーターを介して朱神司令が誰かとやりとりしているのが見えた。話の内容から察するに、大陸から横浜に向かうBETAの勢いが一向に衰えないのだろう。大東亜連合を寄越してBETAの遅滞を試みようとしているらしい。

 

 

(今横浜にBETAが来られちゃ不味いわ。最悪、ハイヴ内で上下からBETAに挟まれちゃ堪ったものじゃ無い)

 

 

BETAの動きから、夕呼は何やら良くない流れを直感的に感じ始めていた。

 

 

 

 

 

「どうでしょうか…?」

 

「うーむ。結構、損傷が酷いですね…右手のマニュピレーターは異常を来していますし、他もガタガタ。これでは満足に武器も使えないと思います」

 

「そう…ですか…」

 

「青いもう一機は完全に駄目ですね。どう見たって作り直した方が早い。それと比べれば…なんとか修理してはみますが、満足に動かせるかは分かりませんよ」

 

「…どうか、宜しくお願いします…」

 

 

Z-BLUEの母艦に、意図せずこの世界で初めて訪れた人物となった唯依は、トボトボと沈んだ足取りでネェル・アーガマの格納庫内で壁際に向かい、徐ろに膝を抱えて座り込んだ。

 

流れでZ-BLUEの母艦に収容された唯依だったが、自身の機体はボロボロで整備兵から数日は戦場へ出られない状態だと言われ、現在進行形でかなり落ち込んでいた。

 

大事な恭子の容態に対しての報告は未だ無く、機体も動かせない以上、この戦場に於いては無力になったと強く実感しているのも無理は無いだろう。

 

艦に見知らぬ機体とパイロットが収容され、最初は見たことの無い人間でありながら特徴的すぎる衛士強化装備がかなり注目を浴びた物の、それも数分の事で直ぐに誰も気にしない状態だ。

 

疎外感からか少々心細さを感じていた唯依は、抱え込んだ膝に一層力を入れて体を小さくしていた。

 

 

(…良く見れば、随分と辺鄙な戦術機が多いのだな)

 

 

膝を抱えて座り込む唯依が慌ただしい格納庫内の方に顔を上げて見回せば、格納庫を出入りする戦術機達には統一性が無く、デザインや色彩が形態付けられている様には見えなかった。

 

規格としては18メートル前後の機体が目立つが、自身達を助けてくれたカトルと名乗る少年が乗っていたのは15メートル前後と小さい。並んで見れば、19メートル超えの武御雷は収容されているどの戦術機よりも大きいと思っていたら、腰に手を当てながら帰還した白い特徴的な戦術機のエレメントであろう、緑の特徴的な装甲を持つ戦術機は20メートルを悠に超えていたりする。

 

外装のデザインに付いても同様だ。激震の様に無骨さのある機体、流線型の装甲が目立つ機体。

 

極めつけは、空中で変形しだす戦術機まで存在するのだ。

 

疑問点はまだ尽きない。1つの部隊に複数の種類の戦術機が配属される事は少なくないが、ここは異常である。

 

自身が身を寄せさせてもらっているこの艦に搭載されている戦術機に、どうして知っている戦術機が1つも無いのだろうか。何故、2機以上同じ戦術機が見当たらないのか。

 

どれもこれもが見たことも聞いたことも無く、帰ってくる戦術機、出発する戦術機、そのどれもが明らかに違う形や武装をしている。様々な軍や組織から戦術機を寄せ集めたかの様な格納庫は、正直に言って余りにも異質すぎると言えよう。

 

跳躍ユニットらしき物が付いた戦術機など一機も見当たらないし、そもそも荷電粒子砲らしき兵装が標準装備かと思えるほどだ。荷電粒子砲が前線の装備として一般採用されている国など無い筈だ。

 

そもそも戦術機が手持ちで運用出来る程、荷電粒子砲は軽量化に成功していただろうか。

 

技師を多く排出する篁家では各国の最先端技術の話が話題に上がる事が少なくない。荷電粒子砲の話を僅かに耳にした事もあるがそれは夢の様な話であり、話していた榮二も笑い話として話題にしていた記憶がある。

 

 

(そんな筈は無い…おじ様は言っていた。電磁投射砲ならまだしも、荷電粒子砲が作れる頃にはBETAを滅ぼしているか滅ぼされているかのどちらかだと)

 

 

唯依の抱いている疑念は、正確に的を得ていた。

 

実の所、電磁投射砲は現在帝国軍の一部で勢威研究開発している最中であるが、かなりの威力を誇る反面、弾数が少なく重量も高い事から携帯能力が著しく低い。継戦能力の低下も招きかねない兵器であるのに対し、多元世界のビーム兵器は取り回し良し、継戦能力良しと、反則級の強さを誇るのだ。

 

比較する事が本来良くないのだが、それも仕方無いだろう。

 

暇を持て余しながら思考をグルグルと巡らしていると、格納庫の通路から一人の中性的な容姿の少年が唯依の方を向いて駆けてくる。

 

 

「篁さん、遅くなってすみません」

 

「いや、構わない。それで、恭子様の様態はどうなのだ?」

 

 

唯依は地べたから立ち上がり、衛士強化装備の臀部を軽く手で払いながらもカトルに質問をぶつける。

 

 

「付いてきて下さい。今から医務室へ案内しますから」

 

 

カトルは質問に答えず、唯依の案内を努める。

 

質問に答えないカトルに対して一瞬目付きが鋭くなったが、直ぐ様頼むとだけ小さく返してカトルの後についていく事にした。

 

恭子への心配からか、若しくは緊張からか、見知らぬ艦に居るからか。唯依の放つ無言の威圧感でカトルは話しかけれもせず、終始口を開かずに2人が歩くこと数分。

 

 

「ここが医務室です」

 

 

そう言って扉の前に立ち止まると、扉がプシュッと空気の抜ける様な音をさせ、自動で開いた。

 

唯依がおずおずと中に入ると、一人の浅黒い肌をした白衣の男が座っていた。その男の視線の先に恭子が寝ているのを目にすると、走って恭子の側により掛かる。

 

 

「恭子様!」

 

「おい、あんまり五月蝿くしないでやってくれないか」

 

 

白衣の男に注意され、配慮の足りなかった自身を自覚して唯依は少し肩を落とす。

 

それでも、魘されるでもなく静かに眠る恭子を見て、少しだけ安心を覚えていた。

 

 

「Z-BLUEで軍医を務めるハサンだ。君が彼女の付き添いだね?」

 

「はい」

 

「彼女についてだが、まず命に別状は無い。肉体の損傷も幸い無し。脳震盪を起こしていたようだが…特に吐き気や他の症状も見られないから、比較的軽度と見做していいだろう。だが、少なくとも一週間は絶対安静にしてもらうけどね」

 

 

ハサンから受けた報告に、唯依の表情は少しだけ明るくなる。

 

機体は大破しているが、それでも恭子へのダメージは奇跡的に少なかったのだ。運が良いとしか言い様が無いだろう。安堵感からか目に浮かびあがる涙を手で拭おうとすると、背後で黙って様子を見ていたカトルが静かに白い上質そうなハンカチを差し出してきた。

 

 

「…良ければ、これを使って下さい」

 

 

微笑みながら差し出されたそれを少し迷ったが受け取ると、涙を掬う様にハンカチで吹きとっていく。

 

 

「さて、君たちの話は聞いているが、特に開いている部屋が無くてな。寝ている彼女が良くなるまでの間、この医務室で寝泊まりしてくれて構わないよ。艦長からも許可は頂いているから、遠慮はしないで良い」

 

「え…」

 

 

ハサンからの提案に唯依は至極戸惑った。

 

正体不明の軍に滞在するのは嫌な予感が頭をいくつも過るが、絶対安静である恭子を置いて行く訳にも行かず、仕方無しに頭を縦に振る。

 

それを見たハサンは1つ頷き返すと、幾つか唯依に伝えてカトルを連れて医務室を出て行った。

 

その行動にあまり良い予感はしないが乗機がボロボロの今、衛士として戦えない唯依は恭子の隣のベッドで大人しく寝る事にしたのだった。

 

後日、ハサンがカトルを連れて出たのは気を使ったに過ぎず、唯依の嫌な予感が尽く外れるほどにお人好しな部隊である事を思い知らされる事になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《1998年8月28日 10時25分 諏訪IC》

 

「うおおぉぉぉッ!」

 

「前に出過ぎるなヴァースキ11!」

 

「私がフォローします! フォックス2!」

 

「小型種は無視して、レーザー属種と要塞級だけを狙え! 可能なら突撃級も潰せ! 後は後続に任せておけば良い!」

 

 

大東亜連合は現在、非常に過酷な戦闘を強いられていた。

 

大陸から襲来するBETAは福岡から中国地方を通り、名古屋で一度集まってから中央道を通って諏訪、甲府、八王子を経て横浜に到達するルートが想定されており、その通りに侵攻している。

 

よって、現在大東亜連合の第一次防衛ラインに所属されている部隊は、艦砲交差射撃の爆撃圏を抜けたBETAを掃討しながら、諏訪まで前線を押し上げてBETAを食い止める事が急務とされていた。

 

言えば簡単だが、それを実行するのは至難の技だ。

 

艦砲射撃で幾らか数は減っているとは言え、BETAに突撃し剰え押し返さなければならない。その無理難題を、命を賭して大東亜連合は務めていた。

 

 

「ヴァースキ7! フォックス3!」

 

「フォローするぜヴァースキ7!」

 

「ヴァースキ2! そっちに要塞級が行ったぞッ!」

 

 

味方からの警告にヴァースキ2が即反転して噴射跳躍。F-16が要塞級の頭上を飛び越しながら、長刀で三枚に卸してみせる。

 

 

「まだまだ貰うぜッ!」

 

 

ヴァースキ2の突撃に合わせて他の戦術機も一気にBETAを押し返すが、BETAも黙ってやられはしない。

 

前方が瞬間的に煌めくと、周囲のF-16が3機爆散する。

 

 

「光線級だ! 機首を下げろ!」

 

 

ヴァースキ1が慌てて叫ぶ。

 

しかし、地面スレスレで跳躍する戦術機に、容赦なく突撃級が着地時の硬直を狙って命を刈り取り始める始末だ。

 

 

「ヴァースキ11、ヴァースキ12! ミサイルコンテナをぶっ放せ!」

 

「了解!」

 

「「ミサイルコンテナ、ファイア!」」

 

 

後衛の揃った掛け声と共に発射された多量のミサイルは、突撃級の上を通りぬけ、要塞級やレーザー属種に向かって一直線に飛び続ける。

 

ミサイルの目的は要塞級を撃つと同時に、レーザー属種の視線を逸らさせる事だ。

 

ヴァースキ11とヴァースキ12がミサイルコンテナをパージした瞬間、ヴァースキ1が力強く吠える。

 

 

「全機、水平噴射跳躍で間合いを詰める! 行くぞォッ!!」

 

「「「ハアアアァァァァッッ!!」」」

 

 

総計7機の戦術機が1つの槍となり、砲弾と化して要塞級を穿ちながら前方のレーザー属種に突撃する。

 

損害を顧みない勇姿に感化されて他の戦術機も徐々に突撃を始め、戦況は瞬く間に好転する。奇跡的にも戦線を諏訪まで押し返した大東亜連合は、見事BETAの増援を食い止め続けていた。

 

 

 

 

 

「そちらの状況は如何でしょうか、ノア大佐」

 

「予想より遅いと言わざるを得ません。BETAの抵抗が想定よりも激しく、数も相俟って苦戦している模様です」

 

 

ブライトが心苦しそうに応えるが、モニターの向こう側の夕呼は対照的に呆れた様な顔をしていた。

 

それもそうだ。

 

夕呼の考えでは、BETAは優先的にZ-BLUEを攻撃している。当然、数もかなりの量を掛けているだろうし、ハイヴ内であれば上下左右前後を含めて全てにBETAが居る様な状態になるだろう。

 

そこまでBETAが躍起になっているのだが、それでもZ-BLUEには戦死者どころか負傷者が一人も出ないのだ。

 

それでいてどの部隊よりも深く潜り続けているのだから、素直に感心するレベルだろう。

 

 

「いえ、それでも負傷者が出ないというのは素晴らしいですわ。…っと、少々お待ち下さい」

 

 

通信先の夕呼が顔を横に逸し、数秒間誰かと会話を挟むと再びモニターの前に夕呼の顔が映る。

 

表情がさっきとは打って変わって非常に神妙な顔つきに変化した事で、ブライトも何事かと姿勢を正して注目する体勢に移った。

 

 

「ノア大佐。つい先程、練馬基地に米国率いる国連宇宙軍の再突入型駆逐艦が降下した様です」

 

「む…」

 

 

それを聞いて、ブライトの表情も険しさを増す。

 

米国が油断ならない国家だというのは、前々から夕呼によって齎されていた情報だ。

 

必ずしも鵜呑みにしている訳では無いが、覇権を握っている存在というのは時や場所に関係無く横柄な者が多い。

 

他国の土地に、BETA排除を理由に核で爆撃を行い不毛の土地にしたとの話も聞いている。

 

 

「恐らく降下してきた再突入型駆逐艦は発令所で、頃合いを見て宇宙軍を降下させるつもりでしょう。最悪の場合――G弾の投下が予想されます」

 

「G弾…ですか?」

 

 

聞き慣れない単語にブライトは聞き返すが、G弾という単語を言う時だけ声量を絞った事からみて、あまり大声では言えない事だと直ぐに理解した。

 

 

「データを直ぐに送信します。ピアティフ、聞こえていたわね?」

 

「了解しました」

 

 

モニターの向こうで夕呼がオペレーターのピアティフと言葉を交わし、数秒もしない内にラー・カイラムのモニターに情報が届けられる。

 

 

「メラン、情報を確認しよう」

 

「お待ちを」

 

 

開示された情報を見て、ブライトは言葉を発せずに居た。

 

G弾――重力異常を起こしながら、接触した物質全てをナノレベルで壊裂及び分解する弾頭であり、MDE弾やブラックホール爆弾とも違う兵器。おまけに、通常兵器では迎撃が不可能と厄介極まりない。

 

そんな物が落とされれば、冗談では済まされない被害になるのは明確である。

 

 

「香月博士、何故これが横浜に…と?」

 

「米国はG弾の性能検査を予てから考えていた様です。それに該当するのが――」

 

「この横浜だと…」

 

「恐らくですが」

 

 

両者の間の空気が一気に重くなる。ブライトは唸りながら考え込み始め、夕呼は夕呼で打てる術が思い付か無い。

 

 

「…分かりました。貴重な情報、ありがとうございます」

 

「いえ、お役に立てなくて申し訳ありません。それでは」

 

 

沈黙に包まれた通信は、ブライトから切り出して終わりを告げる。

 

切断された通信を確認して1つ重たく息を吐くと、ブライトはメランの方に指示を直ぐ様飛ばし始めた。

 

 

「トゥアハー・デ・ダナンに繋げ。今の情報を直ぐに伝えるんだ」

 

「了解しました」

 

 

手元のコンソールを直ぐ様動かし、メランが艦長席のモニターと素早く通信を繋げる。

 

 

「どうかなさいましたか? ブライト艦長」

 

「帝国の香月博士からの情報提供があったのだが、どうやら米国が無許可で戦略級兵器を使用しようとしている疑いがあるらしい。練馬基地に米国の艦が降下したとの報告もある。急ですまないが、レイスを潜りこませる事は出来るか?」

 

 

ブライトの指示にテッサは笑みを浮かべ、喜んでとだけ答えて通信を切断した。

 

現在、トゥアハー・デ・ダナンは相模湾にて、別働隊として待機している。

 

本来はトゥアハー・デ・ダナンの方にも引きつけてBETAを分散させる予定だったのだが、バスタースマッシュの威力が強すぎた為に、BETAが地上出て来なかったのだ。大陸からの増援を食い止める為の位置まで行ってしまえば万が一に備えられなくなる為、不謹慎だが非常に暇をしていたのだ。

 

この戦いで一切日の目を浴びていないテッサ率いるミスリルは、極秘傭兵部隊という位置付けにある組織だ。戦闘もそうだが、後方支援や情報分析、諜報活動等の裏方の仕事にも精通している。

 

戦闘分野では他の艦や部隊に引けを取る事も少なくないが、裏の仕事はお手の物。

 

数日前、仙台港に寄港した際にレイスを筆頭に何人かのエージェントを『この世界』に対して諜報員を秘密裏に下ろしている。

 

それを聞いてコンロイ率いるエコーズも羨ましそうにしていたが、コンロイ自身は乗機であるジェガンのメガ・バズーカ・ランチャーで大活躍している為、暫し複雑な顔をしていたのは余談だろう。

 

十分後、レイスから潜入成功の報告が入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《1998年8月28日 13時49分 旧双葉JCT》

 

「うおぁッ!?」

 

「ブレイズ3!? 待っていろ! 今戦車級を取り除く!」

 

「早くッ! 早くううぅぅぅッッ!!」

 

「トリガーを離せ! 近づけない!」

 

「ブレイズ5、奴の腕を撃て! 何してる、急げ!」

 

「ぐおわあああァァァァァッッ!!」

 

 

悲鳴、衝突、爆音、戦慄、死。一般的な対BETA戦における、実にありふれた光景だろう。

 

誰が言ったか地獄絵図。しかし、戦場はそのものズバリである。

 

BETAとの戦いに見える勝利は淡く、何処を向いても死が待ち受ける。

 

生死を決めるのは己が技術と、圧倒的な運。運亡き者は、どれほど強くとも死あるのみ。

 

Z-BLUEという常識外れの居ない諏訪の戦場は、僅か二時間で呆気無く壊滅。後方の双葉JCTに敷かれた防衛戦も、既に壊滅寸前といった所だ。

 

BETAのシャットアウトという目的は既に果たせておらず、レーザー属種を通していない事だけが救いではあった。

 

そこに一つの報告が入る。

 

 

「ブレイズ1、そちらに宇宙軍が大気圏降下で援軍に入る予定だ。後2分耐えてくれ」

 

「こちらブレイズ1! こっちはそれどころじゃない! もっと支援砲撃を寄越してくれ!」

 

「駄目だ。そちらへの被害が増えるだけだ。耐えてくれ」

 

 

吉報なのか、凶報なのか。

 

宇宙軍が降下作戦を開始した時には、ブレイズ隊のマーカーは1つとして灯っていなかった。

 

 

 

 

 

窮地に陥っていたのは、大東亜連合だけでは無い。

 

宇宙軍が甲府に降下した数分後のハイヴ内では、Z-BLUEもまた少なからず苦戦を強いられていた。

 

 

「マリーダ、正面を一掃しろ!」

 

「光に飲まれろッ!」

 

 

クシャトリヤの胸部に内蔵されているメガ粒子砲を発射し、正面の地下茎内に居たBETAを根刮ぎ溶解させる。

 

要撃級の鋏や突撃級の甲殻がダイヤモンドより堅いとは言え、メガ粒子砲の前では飴細工の様に溶かされるのが関の山だ。

 

だが、数多あるBETAの死骸の中から這い上がってくる生き残った小型種、曲がりくねる地下茎の先から止めど無く溢れる要撃級や突撃級の群れは、いつまでたってもキリが無い。

 

 

「ええい、俗物めが!」

 

 

あまりの物量に、女傑と謳われたハマーンもかなりのストレスを貯めている。

 

ビーム・ガンとファンネルで次々にBETAを掃討していくが、一向に数が減る気がしないのだ。

 

 

「どれだけ居るんだコイツら!」

 

「もうっ! さっさと墜ちちゃいなさいよ!」

 

 

ギュネイとクェスも背中合わせにカバーしながら広間を確保しているが、複数の道から流れ込んでくるBETAと二時間以上も休みなく戦い続けていれば疲れるのだ。

 

 

「クッ…キリが無いぞ!」

 

「アムロ! ここは一度引くぞ!」

 

「まだだっ!」

 

 

疲労感で額や体中に玉の汗を浮かび上がらせているアムロに、いつもワックスで丁寧に整えられている前髪が乱れ気味のシャアが持ち掛ける。

 

 

「よく見ろ、アムロ! 我々だけでなくとも、ギュネイ達にも負担が掛かっているのだ! ここで誰かを死なせれば、一気に畳み掛けられてしまう事になる!」

 

「ちぃっ…!」

 

 

苛立ちながらも操縦桿やフットペダルを忙しなく動かすアムロは、要撃級をビームサーベルで次々になで斬りにしながらも、舌打ちでシャアの提案に渋々賛同する。

 

認めたくは無いが、BETAの数が余りにも圧倒的で押されているのだ。

 

この二時間で、十機程度のZ-BLUEのハイヴ突入部隊は既に6万近くのBETAを相手にしていた。レーザー属種を無視しているとしても、あまりにも膨大な数に精神力がガリガリと削られているのが現状だ。

 

 

「各機、一度地上へ戻るぞ…!」

 

 

シャアの号令に異を唱える者はおらず、渋々と言った様子だが全員が合流し、地上を目指そうとする。

 

しかし、BETAも簡単に返すまいと止めど無く増援が雪崩れ込む。

 

 

「カミーユ!」

 

「そちらに合わせます!」

 

 

地上に向かう道に湧いて出るBETAの前に、サザビーとハイパー・メガ・ランチャーを展開して構えたZガンダムが並列に並んで迎え撃つ。

 

正面の要塞級や要撃級が全速力で向かってくるが、この2機の攻撃を止められるほど早くも強くもない。

 

 

「墜ちろ!」

 

「邪魔するから!」

 

 

緑のメガ粒子砲と薄紅色のハイパー・メガ・ランチャーが、犇めくBETAの群れに大きな穴を穿つ。

 

 

「良いぞ、カミーユ」

 

「大佐こそ、お見事です!」

 

 

爆発を起こしてBETAの残骸諸共吹っ飛ばすと、Zはウェイブライダーに瞬時に変形。サザビーと共にBETA群に突っ込んで帰路を作る。

 

 

「我々も後に続くぞ!」

 

「「「了解!」」」

 

 

ハマーンの号令もあってか、ハイヴ突入部隊は行きよりも比較的早い速度でハイヴ内を移動出来しはじめていた。

 

この時、Z-BLUEがハイヴ内から脱出を図ったタイミングは神憑りというべきだろう。

 

 

 

 

 

同時刻。

 

帝国の全作戦司令室に戦慄が走る事件が起きていたのだ。

 

それが、BETAの別働隊の判明と佐渡ヶ島ハイヴからの増援である。

 

大陸からの増援はこの数時間、名古屋から諏訪を通り甲府を抜けて山間を走破しながら横浜まで移動していた。

 

それを隠れ蓑にして地中を潜行し、BETAが厚木に発生したと推測するのが妥当だろう。

 

当然、大東亜連合の残存部隊と国連宇宙軍は厚木まで戻る余裕は無い。であれば、横浜まで素通しとなる筈だった。

 

 

「やっと俺達の出番か。長かったねぇ姐さん」

 

「ごちゃごちゃ言ってんじゃ無いよ! しゃきしゃき働いてもらうからね!」

 

「はいはい、仰せの通りにしますよっと…」

 

 

BETAにとっては不運だろう。

 

相模湾で待機していたトゥアハー・デ・ダナンからすれば、ようやっと舞い込んだ仕事だ。厚木なぞ目と鼻の先である。

 

鬱憤の溜まっていた者の射程圏内に、自らBETAという獲物が飛び込んで来た形になる。

 

トゥアハー・デ・ダナンの護衛として相模川河口付近でECSを起動して待機していたクルツが、マオにサボり扱いされている様な発言を喰らった事もBETAと同様に可哀想ではあるが。

 

 

「先ずはこちらで数を減らします。ブッシュネルを先行させて下さい」

 

「了解だよ!」

 

 

浮上したトゥアハー・デ・ダナンからマオのM9と3機の無人のM6が飛び出し、トゥアハー・デ・ダナンが再び潜水するのと同じタイミングでM6が先行する。

 

天獄戦争でかなり消費したM6は、超銀河ダイグレン内にマオと連携を取らせる為のM6の製造ラインが敷かれており、そこから新たに3機を収容してきていたりする。

 

トゥアハー・デ・ダナンが地球に援軍として派遣される事が決定してから、当然の様に直衛機としてクルツとマオが派遣される事が決まった為、優先的に修理と補給が行われて喜んでいたクルツだったが、戦闘開始して6時間近く特に暇だった事で完全に戦意が削がれていた。

 

 

「対艦ミサイルで小手調べをします」

 

「対艦ミサイル発射準備、アイ!」

 

 

対照的に気力が高いのはテッサとマデューカスだ。

 

この地球に来てからは、夕呼に言外にもトゥアハー・デ・ダナンを褒められ、情報収集という重要な仕事も数時間前にブライトから承り絶好調なのだ。

 

ましてや、情報によればBETAは海戦能力が皆無であるとか。

 

回避を気にせず一方的に攻撃が出来ると知れば、誰だって遠慮せずに攻撃するだろう。

 

ご機嫌なテッサを見て、親代わりのマデューカスも心做しか嬉しさを滲ませていた。

 

 

「準備が出来次第発射を」

 

「アイ・アイ・マム、対艦ミサイル発射します!」

 

 

垂直管扉が開放され、魚雷発射管扉から水上に向けて一直線にミサイルが突き進む。

 

水上にミサイルが顔を出した瞬間、本体を守るカプセルが切り離され、中から一回り小さめのハープーンミサイルがブースト音を鳴らしながら飛翔。

 

高度を下げ、地面と並行かつスレスレの超低空飛行しながらBETA群に急接近し、横浜に向かっていた要塞級の横っ腹に直撃する。

 

腹に響くような爆音と同時に周囲のBETAを巻き込んでBETA群一帯が派手に爆散した。

 

 

「ヒュ~やるねぇ。んじゃ、こっちも…!」

 

 

寒川北ICの高速道路の上に陣取り、57mm滑腔砲を構えながら目の前で横浜方面に横断していくBETA群を次々に撃ち抜いていく。

 

ミスリル一の狙撃屋と自称する狙撃は全弾必中でありながら、突撃級ならば甲殻の隙間を。要撃級ならば胴体を。要塞級ならば足の付け根を見事に撃ちぬく。

 

 

「お、目が合ったなブサイク野郎!」

 

 

重光線級の一体がクルツのM9に気づくが、当然先に撃つのはクルツだ。

 

クルツに照準を合わせてレーザーの照射準備をしている間際に撃たれるのだから、重光線級も最早カモである。

 

 

「目線が合ったら好きだとか、歌か何かの文言があったっけな」

 

 

ぼやきながらもしっかりと優先順位を付けながら的確に狙い撃つ様は見事だ。

 

これで直線距離にして約3キロ先に蠢くBETA群の中から、狙った個体を百発百中で仕留めているのは異常というべきだろう。

 

 

「…こっち向くんじゃねえクソ野郎! 振り向いてくれるのは、カワイコちゃんだけで充分だぜ…!」

 

 

高速道路の上という地形上、クルツは地面にいる光線級から狙われる事は無い。

 

余裕があるからだろう。下らない事を考え、女の子の格好をした重光線級と目と目を合わせた光景を無駄に想像してしまい、寒気を感じては冷静になりながらもBETAに八つ当たりの如く弾をお見舞いしていく。

 

下らない思考を光の速さで破棄し、地の理がある高速道路の上という一点から絶え間なくBETAに滑腔砲を浴びせ続けていった。

 

 

「よっと!」

 

 

一方、マオもM9の腕部からワイヤーガンを射出し、廃ビルに打ち込んで屋上に一瞬で登る。

 

M9の位置が上になった事でレーザー属種に注目されるも、重光線級はクルツが仕留めているのだから気にするべきは光線級だけだ。

 

 

「ホント最低の眺めね。そーら、喰らいなっ!」

 

 

9連装のミサイルランチャーを右肩に担ぎ、小気味よい音を打ち鳴らしながらBETA群に向けて思いっきりミサイルランチャーのトリガーを引く。

 

正面や側部ならまだしも、上からの攻撃には仲間の死骸を盾に生き残るのは難しい。

 

 

「さぁ、見敵必殺(サーチアンドデストロイ)のお時間だよ!」

 

 

前方の一帯を焼け野原にしても、マオ達の攻撃は止まない。

 

追い打ちと言わんばかりにマオが統合戦術通信管制システムを起動させ、クルツのM9やトゥアハー・デ・ダナンと強力なデータリンクを開始した。

 

これにより、後続のBETAをトゥアハー・デ・ダナンのトマホークミサイルで一掃。残敵をM6での一斉射撃、クルツの狙撃、マオのミサイルランチャーやジャベリンと名の付く高速ミサイルを無慈悲に浴びせ続ける始末だ。

 

厚木でのBETA増援は、完全に封殺される結果に終わっていた。

 

 

 

 

 

しかし――

 

 

「――ッ!? 皆さん、今直ぐ撤収です! 早く!」

 

 

突如として叫ぶテッサ。遅れて反応し、駆ける2機のM9。

 

BETA群を無視し、トゥアハー・デ・ダナンに収容され、そのまま海中に逃げる様に沈む。

 

 

「全速力で横浜から離れろ!」

 

 

ラー・カイラムとネェル・アーガマを含め、一部の部隊が一斉に撤退する。

 

偶然にも、Z-BLUEのハイヴ突入部隊は補給の為に一時帰還していた。

 

撤退した者、撤退出来なかった者。その差はただ一つ、とある情報を入手出来たか。若しくはその情報が回ってきたかどうかだ。

 

突如一部の部隊は後退し、戦場は混乱に陥る。だが、それも束の間。

 

時間はトゥアハー・デ・ダナンの撤退からたった3分ほどだ。

 

その3分で横浜から撤退出来なかった者全てが、突如上空から飛来した2発のG弾に跡形もなく飲み込まれて消え去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この小説に地名が少なからず登場しますが、地図を見ながら執筆しているのである程度地図を見ながら本文を読むと、俯瞰的に戦闘を見れるかもしれません。

一応、地球での戦いは、日本かどうかを問わずにある程度地図を参考にして執筆する予定です。

余談ですが、機体の動かし方の良い教本として、アナザーセンチュリーエピソードRのOP映像も追加します。カッコいい戦いを表現したいですね。

機体の数が多すぎて、一機に絞って派手な戦闘にしづらいのが悩みどころですが(´・ω・`)

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