狩人様は神喰いに。   作:zakuzaku

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始めて見ました、番外資料的な何かです。

今後、本編に出てこないであろう情報の提示・・・もとい、この世界についての補完説明をしたいと思ったところ、アドルのレポート形式で説明すれば雰囲気を壊さなくて済むと考え、執筆に至った次第です。

まあ、閲覧しなければ本編の理解に影響が出る・・・ということはないので「そうなのかー」ぐらいの気持ちで見て頂ければ幸いです。


〇手記を読む
神秘から得た仮説


 

―――実地訓練帰還後、自室にて作成

 

 

 

この世界に来てからというものの、不明な点が多すぎる。よって、明らかになった事実をまとめ、考察した内容を記していくことにする。

 

 

まず、一つ目は「神秘」についてだ。この世界では「神秘」の力が存在しないらしい。さらに、この世界の人類歴史はなんと一万年以上も前から続いているという事実もあり、そのころから今まで、神秘というものが存在しないことを考えると、人間に作り出せないものによる事象はこの世には一切存在しないことがわかる。

 

 

そのことから考えるに、俺のなかで二つの仮説が立てられた。神秘が存在しない・・・ということが真実ならば、この世界には上位者が存在しないことが確定するのだ。元々、神秘は上位者どもの不可思議な力の末端であり、多少なり人間が手を加え、人間が実用可能な段階までに至った代物の事だ。狩人もそれらの力を使い、狩りに役立てることも多々ある。それらが存在しないということは大元である上位者自体の存在の否定が成り立つ。上位者の存在しない世界。これが一つ目の仮説だ。

 

 

だが、ここでひとつの「不確定要素」がもう一つの仮説を促した。そう、この世界を半ば支配し、人類だけでなくこの世界の万物全てを飲みこもうとする者・・・「アラガミ」の存在だ。数十年前までは人類がこの世界の主導権を握り、繁栄を促進させてきたのだが、突如現れたアラガミによりこの世界の全てを覆された。数年もたたないうちに世界人口は半数を切り、今や100分の1にも満たないという。そんな絶対的な力を持つアラガミを前に、人類は一つの対抗策を得た。それが、俺たちゴッドイーターだ。自らにアラガミの細胞「オラクル細胞」を投与し、人を超越した身体能力と、オラクルから作られた対アラガミ兵器「神機」を駆使して、アラガミから身を守る。何が言いたいのか、つまりそれはこの世界において、アラガミが上位者なのではないかということだ。数万年の歴史を持つ人類でも、アラガミについてわかることは僅かだ。どこから現れ、どういった理由で捕食を行っているのかわかっていない。まるで上位者ではないか。もっとも、上位者共は支配するという明確な理由で動いているが、アラガミは捕食する動機が定かではなく、知性があるかも怪しいところだ。

 

 

なお、上記の内容は全て仮説であり、俺の主観でしかない事実だ。これらの確証を得るためにはより多くの情報が今後必要となってくるだろう。今後とも他者に悟られない様、慎重に調査していかなければならない。

 

 

もし俺の正体が何者かにばれたその時は―――

 

 

 

 

 

 

・・・その者を『消す』ことも考えなければならないだろう。

 

 

 





今後も、ちょっとずつ書いていこうと思います。
たまに、ネタ要素を含んだレポートも書くかもしれません。


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