魔法少女まどか☆マギカ -異端の物語ー   作:4WD skyline

4 / 13
熊本地震が起こって1ヶ月
被災した方々お見舞い申し上げます


Do you want to help?(2)

 翌日...

 

 まず俺が目を覚ます。

 その数秒後...

 「...ん、んん」

 と、円環の理と呼ばれていたあの少女が目を覚ました。

 ...と思ったら、

 「スゥ...」

 寝てしまった...

 昨日ひどい高熱をこの少女は持っていたので、でこの部分を触る。

 と次の瞬間、

 「!?」

 と声を出さず、だが途轍もないイメージの奔流が、俺の脳内を襲う。

 多くの少女が何か苦しむような表情をしている、しかし次の瞬間今俺の部屋で寝ている少女がそっと手を伸ばすと、苦しんでいた少女は穏やかな表情となり、そして救い主の少女と一緒に光の中に消えていく。

 それが何百何千何万と続く。

 鎧の少女、シスターの少女、捕虜の少女、etc。

 そしてその少女達は、皆苦しんでいるが一人の少女によって救われていく。

 しかしその救い主の少女の顔には、乾いた作り物のような笑顔が...

 と、ここでイメージの奔流が終わる。

 そして、

 「ふぁ...」

 と眠たげな表情で少女の目が覚める。

 と次の瞬間、

 -ガバァ!

 と布団を一気に捲り上げる。

 「こ、ここは...!?」

 「ああ、心配すんな。俺の家だ」

 「は、早く行かないと...!」

 「待てよ」

 と俺は、少女の腕を掴む。

 「昨日のあの影のこと、そしてあんたの事。洗いざらいすべて話してもらおうか?」

 と俺は言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「昨日のあれは魔獣って言う存在」

 「はあ...」

 「そして私やあなたの目の前に現れた彼女達は、魔法少女と呼ばれる存在、そして私は、円環の理と呼ばれる存在」

 「ふーん...」

 「あなたに話せるのは、ここまで...」

 「苦しんでいた魔法少女の救済」

 「!!」

 「それがお前昨日言っていた使命じゃねぇのか?」

 「どうしてそれを...!」

 「お前の額に触れたとき変なイメージが流れ込んできたんだよ」

 と、俺は言う。

 「ええ、そうよ。それが私の使命」

 「お前つらかったんじゃねぇのかそんな使命」

 「いいえそんな事...」

 「じゃああの作り物の笑顔は何だ?」

 「......」

 「そうやって心の中にひたすら隠して、どうなんだよ正直」

 「...苦しいわよ...!」

 「...」

 「何の罪もない子達がああやって死んでいくのよ!誰にも知られずたったひとりで!でもそうじゃないと彼女達は魔獣以上の脅威になってしまう!それを無視することもできない!そんなの、そんなの作り物の笑顔でやっていくしかないでしょ!」

 と瞳に涙を溜め叫ぶ少女。

 「おまえさ、誰かに相談したことあんのかよ...」

 「ムリよ!だって私は概念たる存在!涙を流さず少女達を死の世界に送り届けなければならないのよ!」

 「じゃあ何で今泣いてんだよ!」

 「!」

 そう少女の顔には、少女の心の中を表したような大粒の涙が流れていた。




近況
明日学校のバレーボール大会。
めんどい...

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。