扇矢萩子の捜査録~艦これRPGリプレイ~   作:長谷川光

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足柄の見聞

 1月のある日 ハルビン水師営食堂

足柄@:「ふんふーン♪」中華な朝食をお盆にのせて空いてる席を探す

順天:『ったくあの女は…(ぶつぶつぶつ)…』

養民:『お姉ちゃん…仕事しながら、ご飯食べるのはダメ』

順天:『えっ?仕事は、してないよ。してないから』

足柄@:『ここあいてるかナ』>順天&養民

養民:『…えと、空いて、ます』

足柄@:『じゃあちょと一緒させて貰うネ』お盆を置いて座る。

養民:『どうぞ、です』

順天:『あれ…あそこはどうなって?』 (冊子状のモノを捲り始める

足柄@:『順天ちゃンお行儀悪いヨ。』

順天:『行儀よりも…今は知識です』

足柄@:『消化に良くないヨー。』

順天:『しかし…』

足柄@:『オリガちゃンも心配してるシ?』ひょいっと取っちゃおう

養民:『お姉ちゃん、体は大切にしてよ…』

順天:『…はぁ、解りました。』

足柄@:『ンー……』よもうとしてむつかしいかおをする。さっぱりだ!って顔をしてよごさないようにわきにのけた。

養民:『…』(仲間なのかなぁ?

足柄@:『いただきまース。そういえば、昨夜はお楽しみでしたネ?』

順天:『ぶはっ』

養民:「・・・?」

順天:『ごほっごほっ…あのですねぇ、私はこの子と居たんですよ!』

足柄@:『なーんだ。残念。』

養民:『うん、お姉ちゃんと…寝た』

足柄@:『へー。ほー。』<寝た

順天:『養民!?言葉づかいってものがあるでしょ!』

養民:『でも、寝たよ?』(小首かしげ~

足柄@:『寝たんダ。』

順天:『えぇ…寝ましたよ。 二人で、久しぶりに…』(諦め顔

足柄@:『仲良いのネ。』

養民:『うん、お姉ちゃん…優しくて好き』

足柄@:『いいお姉ちゃんなのネ。素直じゃないけド。』

養民:『ホントはね、お姉ちゃんはとっても優しいの。それにね、綺麗だし、恰好いいし、頭いい』

足柄@:『…』順天の方を見る。

順天:『……もう、勘弁して頂戴…』(ぷしゅー

足柄@:『愛されてるネー。』

順天:『もう、煮るなり焼くなり好きにして…』

足柄@:『煮てモ焼いてモ喰えなイ?』

順天:『私には…そんなに褒められる言われ何てないのに』

足柄@:『でも、旗艦続けるんでショ?』

順天:『勿論ですよ。旗艦は、私の責務です。』

足柄@:『立派じゃン?』

順天:『私の、同胞たちへの責務は果たしますよ。それが…私の望みだから。でも…ちょっと、養民からの期待は…姉として荷が重いですよ』(苦笑

足柄@:『良い妹さンじゃなイ。』

順天:『可愛いんですよ、この子が。だから、養民に誇れる姉でありたいと思う。だけれど…』

足柄@:『期待が上を行クかナ?』

順天:『…そう感じてしまいますね。』

足柄@:『苦労してるネー』くっそ他人事

順天:『…足柄さん、想像してみて下さい』(少し苛っとした目

足柄@:『うン。』

順天:『満潮さんに望まれていた事を、仕損じたりしてやってあげられなかったら…どんな気持ちになりますか?』

足柄@:『みっちーごめんねー。ってなル?』

順天:『…そうですか』

足柄@:『ま、抱え込みすぎない方が良いヨ?ボスになったんだからなおさラ。』

順天:『………』

足柄@:『ちょうど良くない例も見たしネ。』

順天:『抱え込み過ぎ…か。あの女は、まだ私たちに隠れて何かをしようとしているようですよ。 あれと、同じ、か…』

足柄@:『まあ、あっちは性分だろうけどネ。コミュ障っぽいからこっちから踏み込んであげないとダメかモ?』

順天:『コミュ障… こっちとしても、あの女に何を話せばいいのか……追々、考えておきます。』

足柄@:『最初から伝えりゃこんなややこしい事になら無かったのにネ』

順天:『…真正面から、まともに取り合わなかった私も悪いのでしょうけれどね』

足柄@:『そネ。』あっさり

順天:『あの女を、私は避けたし…向こうも、私を認めてはくれなかった』

足柄@:『や、あれ誰に対してもあんなんだと思うけド』

順天:『…そうですか』

足柄@:『うん。必要最低限しか言わないタイプヨ。ちゃんと言えって言うのネー。』

順天:『私は、旗艦として…あれを反面教師として勤めていきますよ』

足柄@:『がんばがんバ。』

順天:『いつか…教官の手からも、独立できるように』(養民の頭を撫でながら

養民:『えっ…?』

足柄@:『そーネ。まあ響はしばらくこっちっぽいけどネー』

順天:『しばらく、ならば教官で良い… でも、もし…』

足柄@:『居着いちゃったラ?』

順天:『……日本人じゃなくなって欲しい、と思うのはわがままですかね』(頷きながら

足柄@:『?』きょとんとした<日本人じゃ~

順天:『…忘れて下さい。 それよりも…養民が喜ぶでしょうから』

足柄@:「何人でも響は響だと思うけどナ。」

順天:『日本人は、日本人の利益を考える。私たちの利益何て考えない』

足柄@:「そりゃネ。ロシアだって中国だって英国だっテ。」

順天:『そうです、だから…祖国ではなく…私たちに力を貸してくれると、示してほしいのです』

足柄@:『ンー。でも響は響だよネ。間違いなくそっちの味方するヨ。 少なくともオリガの頼みは絶対に断れない気がするナー。上目遣いとか涙目でお願いとか言われた日にハ。』

順天:『……』

養民:『……お姉ちゃん』

順天:『…何?』

養民:『教官は…その、必要。だから…私、やってみる』(目が猛禽類のそれ

足柄@:『…オリガは響のこと大好きよネ。』

養民:『うん…大好き』 (少し恥ずかしげ

順天:『……』(側頭部に手を当てる

足柄@:『順天ちゃンも海威のこと大好きよネ。』

順天:『はっ!?…あんな女、どうだっていいですよ!』

足柄@:『どうでも良いわりに『あの女』の話ばっかヨ。』

順天:『そ…そんなことありません!どうしてそんな話になるんですか!』

足柄@:『言って良いノ?』<どうして~

順天:『何をですか!』

足柄@:『だって順天ちゃン、めっちゃ『あの女』に認めたがられてるじゃン?』

順天:『そんな訳…そんな訳、ないじゃないですか! 私たちを、良いように利用していた…あのおん…アイツを』

足柄@:『えー。あるヨー。めっちゃあるヨー』

順天:『私を、侮辱しているんですか!』

足柄@:『必要最低限なのを性分じゃ無くて認めてないって思う当たりとカ?』

順天:『なっ!?』

足柄@:『追いつけてない、追いつきたいって感じないとそんな感想にならないしネ。』

順天:『そんな筈がない!そんな、あの女に…追いつきたい、だなんて』(尻すぼみ

足柄@:『別に悪いことじゃないと思うけどナ。』

順天:『…どうして』

足柄@:『尊敬出来る奴が居るとかって良いことだと思うヨ。』

順天:『……』

足柄@:「素直になっちゃえとは言わないけどサ。人種?だけで認めないのも勿体ないと思うヨ。」

順天:『ぐっ……』(両手を握りしめ震わせる

養民:『…お姉ちゃん  足柄さん、お姉ちゃん…海威さんとお話ししようとはしてるの』

足柄@:『ふーン。』

養民:『だから、お姉ちゃん。分かってる』

足柄@:『ちょっといじめちゃったかナ。』

順天:『…オーリャぁああ!余計な事を』

養民:『?…ごめんなさい、お姉ちゃん』(よしよし

足柄@:『そユ事なら口出すことも無いかナ。頑張ってネ。』朝食食べ終わったらしい。席を立つ。

順天:『……』

養民:『は、はい。‟色々と”ありがとうございます』

*主に響関係 主に響関係

足柄@:『じゃ、またこんどネ』ひらひらと手を振って立ち去る

養民:『はい!』 (足柄さん、いい人です!

順天:『え、えぇ…そうですね』

 

 それは、人気のない食堂の隅での一幕であった…

 

 *********

 1月24日 満州国 某所

扇矢少佐:「…こっちが面会の部屋よ。終わったら声をかけて頂戴」

足柄@:「あいあーい。」

ユカリ:「……」

足柄@:「元気してタ?」>ゆかりん

ユカリ:「……はい」

足柄@:「あら、素直。ちょっと聞きたいことあるけど良いかナ。」

ユカリ:「……マサハルさんの、不利益にならないなければ」

足柄@:「その辺良くわからなイけど。ゆかりん結局なんなのかなっテ。」

ユカリ:「…私は、私です」

足柄@:「そりゃそだけド。アー。なんだろ。冷泉とはどんな関係なノ?」

ユカリ:「…私たちの創造主、です」

足柄@:「たち?」

ユカリ:「生きているのは、私だけですが」

足柄@:「姉妹さン?」

ユカリ:「姉妹、と称するならば…姉妹です。同じ、物質をベースにしていますから。…恐らく、血縁もあるのでしょうけれど…私には、私たちだったと云う他ありません」

足柄@:「?? ンー。よくわからないけド。冷泉が父親な感ジ?」

ユカリ:「…そう理解して頂いて、問題ないです。何かの異常を持つ私は間引かれ、欠陥があった私は淘汰されました」

足柄@:「ふーン。ボ…出雲に似てるノもその物質のベースとかなノ?」

ユカリ:「出雲さん…そうですね、そうです」

足柄@:「えー(思い出しつつ)娘さん…と関係ガある感ジ?」

ユカリ:「私たちは…紫さん、つまり艦娘『榊』であり、出雲さんの娘だった女性をオリジナルにして作られました」

足柄@:「うーン。つまり、ユカリンは紫の妹か娘さンみたいな?」

ユカリ:「そこは、私たちも分かりません。…オリジナルから生み出されたレプリカか、それともコピーだと云って頂いても構いません」

足柄@:「でも、ユカリンはユカリン。よく似た他人か生き別れの双子みたいナ?」

ユカリ:「…その、私…紫さんの姿は見たことがないんです。出雲さんのことは…夢の中で見たような気がするのですが…」

足柄@:「そなノ?」<みたことない

ユカリ:「紫さんがどんな人だったのか…マサハルさんからは聞くのですが。写真などは…一度も」

足柄@:おいこらまさはるぅ!?w

足柄@:「はーン。まあ良いんじゃないノ?聞いた感じ似てるだけっぽいシ?」

ユカリ:「…夢に見るんです。戦う夢を」

足柄@:「?」首をかしげた。<戦う夢

ユカリ:「…昨日、皆さんと戦ったのが…私の初めての実践でした」

足柄@:「ありゃ、悪い事したかナ。」主に一方的だった的な意味で。

ユカリ:「なのに…18inchの砲は別ですが…5inchの砲をどう使えばいいのか。体が知っていたんです」

足柄@:「へー。不思議なこともあるもんだネ。」

ユカリ:「……はい」

足柄@:「まー、たまにあるから気にしなくて良いんじゃ無イ?」

ユカリ:「そうなのでしょうか…」

足柄@:「そうそウ。なんかあってもユカリんがユカリんなのは変わらないんだシ。」

ユカリ:「…そう云って頂けるのは…その、ありがたいです」

足柄@:「お礼言われるほどじゃないとおもうけド。まあうけとっとク。」

ユカリ:「私は私たちの一人でもあるけれど、私が私たちでもある…だけれど、私は私」

足柄@:「?」またむつかしいこといっている、っていうかお。

ユカリ:「…私は、私。そうとしか…定義できない」

足柄@:「ンー。取り合えズ、ゆかりん平常運転ぽくて安心したかナ。」

ユカリ:「そうでしょうか…私には、分からないです」

足柄@:「定義とか難しいことはわかんないけド、生きてるんだから好きにやれば良いと思うナ。」

ユカリ:「…私が、好きにやる…」

足柄@:「そうそウ。」

ユカリ:「…それでも、変わらないと思います。私は…マサハルさんの意思に従います」 (俯き加減に

足柄@:「ぇー。もったいなーい。」

ユカリ:「…それ以外、私は…知りませんから」

足柄@:「じゃあ知ろうヨー。」

ユカリ:「意味がありません…私には……」

足柄@:「意味なんかどうでも良いじゃンー楽しいヨ?」

ユカリ:「私の喜びは、マサハルさんの喜び。ただ…それだけです」

足柄@:「ぶーぶー。自分で決めちゃうのは良くないと思うナー。ナー。」

ユカリ:「……」(ふるふる

足柄@:「……怖いとカ?」

ユカリ:「…今まで、不満に思ったことはあります。けれど…今は満足していますから」

足柄@:「前はおもってたんダ。」

ユカリ:「…私たちは、不満でした。けれど…今は、ユカリとして見てくれるから」

足柄@:「ふーン?」<今は

ユカリ:「ただただ、それだけで…私は満足なのです」

足柄@:「不満だナー。時間あル?」

ユカリ:「えっ…時間は、ありますが…その、どういうことですか?」

足柄@:「扇矢ん。扇矢んー。」よぶ。

扇矢少佐:「…あのね、足柄。私をそんなけったいな名前で呼ばないで欲しいわね」

足柄@:「ユカリん連れて満州観光して良イ?」

扇矢少佐:「良い訳ないでしょ」

足柄@:「ぇー。なんとかならなイ?」

扇矢少佐:「……あのねぇ、刃桜会の連中やら、大東亜重工の連中やらにその子を拉致されたらどう責任を取ってくれるのかしら」

足柄@:「むう、厳しイ。じゃあ差し入れはおk?」

扇矢少佐:「…貴女に限って毒入り饅頭なんてマネはしないだろうから、まぁ許可はするけれど…」

足柄@:「じゃあその辺かナー。こんど色々持ってくるネ」>ゆかりん

ユカリ:「……そうですか」

足柄@:「楽しみにしてると良いヨー。」

扇矢少佐:「はぁ…危険性の有無だけは確認はさせてもらうわよ」

足柄@:「冷めなきゃ良いヨ。」

扇矢少佐:「そう、なら問題ないわね」

ユカリ:「………」

足柄@:「次ぎ来るときは楽しみにしてると良いヨ」びし>ゆかりん

ユカリ:「……そうですか」(複雑な表情

足柄@:「じゃ、また来るネー」おぎやんと一緒に外にかナ

扇矢少佐:「何か、あの子の事でわかったことでもあるかしら」(出て行きながら

足柄@:「ンー……なんか昔は一杯居たらしいヨ?」

扇矢少佐:「……クローンとかいう奴なのかしら、けれど…まだ理論段階のはずだし、実証段階にある他の技術があるとでも?」

足柄@:「構成要素同じとかオリジナル?が居るとかなんかそんなこと言ってタ。」

扇矢少佐:「構成要素、ねぇ……冷泉博士が素直にしゃべってくれるといいのだけれど」

足柄@:「あれ、会話になる気はしないけどナー。」

扇矢少佐:「鎮静剤を打ち込んだはいいのだけれど、まだ覚醒もしていないのよ…どんな反応するのか楽しみじゃないわ」

足柄@:「ンー。まともに話せるようになれば進展…あるのかナ?」

扇矢少佐:「少なくとも…研究資金のカラクリぐらいは吐いて貰わないと採算に合わないわね。最も、ユカリさんがいる限り彼に裏切る勇気はないでしょけれど…ね」

足柄@:「それもそーネ。ぞっこんっぽいシ。なにおくろっかなー。」

扇矢少佐:「…高級志向の逆を狙うのはどうかしら」

足柄@:「逆?」

扇矢少佐:「博士は、どうも…ユカリさんに出来る範囲での贅沢をさせようとしていたみたいなのよ」

足柄@:「へー。」

扇矢少佐:「最終的には、あなたのチョイスを信用するけれど…よかったら参考にして頂戴」

足柄@:「はーい。手遊びの小道具とか良さそうかナー。」

扇矢少佐:「なるほどね…」

足柄@:「ま、冷泉は任せるヨ。」

扇矢少佐:「ふふ、任せなさない」

足柄@:「じゃ、街にでも繰り出してくるネー。」

扇矢少佐:「…そう、行ってらっしゃい。楽しみなさいな」

足柄@:「そうするヨ。」ひらひら振って外へー。

 

 

足柄@:ちなみに、万華鏡とか折り紙(+折り紙の本)とか持ってきたらしい。

GM:ふむふむ、おおよそ冷泉が与えそうにないものですね!

足柄@:ちょっと子供っぽいかナーとか思いつつw

GM:それら、一般人の知るような玩具を、不思議そうな顔で眺めるユカリであったという

 *************

 

 春節まであと数日という上海、お祭りムードが漂うなか足柄は一時出雲の元へ途中経過を報告しに来たのだった

足柄@:「はいるヨー」ノック

能代:「はーい、お入りください」

足柄@:「あいあい。」ガチャッとはいる

GM:入ると参謀長と能代が書類の山と格闘中 ただし、長官と出雲は居ません

足柄@:「あれ、ボスは?」

能代:「長官と出雲さんで、中国側当局と折衝している所だと思うのだけれど……たぶん、もう直ぐ帰ってくると思いますよ」

足柄@:「ふーン。あっち一段落付いたから報告しようとおももったんだけド。」

能代:「そうですよね………不躾な事で悪いのですけれど…樫、じゃなかった、海威さんと響ちゃんは元気でしたか?」

足柄@:「海威がちょっと死にかけてたぐらいで元気だったヨ。」

能代:「それはよ…くないですよ!死にかけって何があったんですか!?」

足柄@:「出雲にも説明するけド、なんかクーデター騒ぎがあったぐらイ。」

能代:「……そ、そうですか」(冷汗

足柄@:「そっちはわりと良い感じに落ち着いたから大丈夫ヨ。」

能代:「………それはよかったです」(頭を抱える

足柄@:「響はうン。相変わらずだったヨ。」

能代:「今度彼女が何かをやらかしたら…どこに流されるのですかね…本当に」

足柄@:「あの世じゃないと良いけどネ。」

出雲:「足柄、シャレに成らないこと言ってくれるな」(入ってくる

足柄@:「あ、ボスおかえリー。」

能代:「お疲れさまです、出雲さん」

出雲:「…あぁ、早速だが貴様の報告を聞こうか」

足柄@:「えート。」セッション中にあったことをかくかくしかじかと話すよ!

足柄@:「…て感じで、多分取引はおじゃんネ。根元まで切り込め無かったのはちょと残念だけド。」

出雲:「…なるほど。根本まで決定的なダメージを与えるには刃桜会と関係を持っている限り、もう一つくらい決定打が必要だろうな」

足柄@:「あと、ゆかりんはゆかりんだったヨ。」

出雲:「………(難しい顔)…その、ユカリとやらの処遇は結局?」

足柄@:「内地に送る…だったかナ?いまは満州だけド。」

出雲:「…そうか」

足柄@:「ボスが気に病むこと無いと思うナ」

出雲:「……何、嫌な感じがしてな」

足柄@:「?」<嫌な感じ

出雲:「……」

足柄@:「どゆこト?」

出雲:「……少し待っていろ」

GM:部屋を一旦退出し、再び戻ってきた出雲は一枚の古い写真を見せる

出雲:「…こいつに似ていたか?」 (ユカリにそっくりの少女と出雲が写った写真

足柄@:「へー。似てる似てル。そっくり。」

出雲:「………」(一層渋い顔

足柄@:「そういえばオリジナル?がどうとかって。」

出雲:「……オリジナル、か… その表現を信じるならばこいつの存在に対して適当なのだろう」

足柄@:「とゆート?」

出雲:「この写真の少女は駆逐艦娘『榊』 先の欧州大戦で唯一戦死した艦娘だ」

足柄@:「ふむふム。」

出雲:「私の旗下であったモノであり… 同じ処置を受けた、云わば実験動物同士といったところか」

足柄@:「あー。あれが蘇らせた言ってた子かナ?」

出雲:「…その意味で、オリジナルというならば…な」

足柄@:「そっカー。でも、ゆかりんはゆかりんだって言ってたかラ。その子とは違うんじゃないノかな。」

出雲:「そうだろう。こいつは…マルタで静かに眠っているだろうからな …なんらの手段で、人工的に似た人間を生み出した。と考えるのが筋か」

足柄@:「双子みたいナ奴?」

出雲:「さぁ…分からん。 少なくとも、あまりほめられた手段は用いていないだろう」

足柄@:「だろネー。でもまあ、だからゆかりんがどって言うわけじゃないシ。ゆかりんいい子だしネ。ちょと世間知らずだけド。」

出雲:「彼女には…このまま内地で平穏に暮らして欲しいものだが…果たしてどうなる事やら」

足柄@:「内地が、って言うか。パワーバランス崩れたみたいだからちょっと危ないヨね」

出雲:「飛鳥から…だいぶ前に連絡がきてな。曰く、手加減は必要? だとか云いやがったのだが…開けてみれば、東條参謀長が内地に栄転という形で送り返されるようだしな」

足柄@:「代わりは誰か来るノ?」<送り返される

出雲:「石原が繰りあがるようだ」

足柄@:「大出世?」

出雲:「本人に出世する気は皆無らしいのだがな」

足柄@:「対抗勢力?は面白く無さそな話ネ。」

出雲:「面白くないで済めばいいのだがな…なんせ、前科があれだからな」

*統制派からの嫌がらせに対して、皇道派が暗殺でやり返す等々

足柄@:「一番やなパターンはさ。そいつらが変な仕掛けして仕掛け人共々予想外の方向に事態が転がる事よネ」

出雲:「やつら、何をやるか分かったものではないからな」

足柄@:「仕掛けた奴がコントロール出来るなら良いんだけどネ。」

出雲:「コントロール出来ると粋がっている馬鹿者ほど、飼い犬に手を噛まれるというが…出来ようと出来まいと周りが大迷惑だ」

足柄@:「あー、あるあル。」<コントール出来ると~

 

足柄@:「マ、しばらく様子見らしいヨ。あっち。」

出雲:「向こうが様子見といえど貴様はこっちの仕事をやらねばならないのだから、貴様に休暇などない」

足柄@:「人使い荒いネ。あ、そうそう。響はしばらくあっちでやってくってサ。」

出雲:「…そうか、それは兆重」

足柄@:「このままあっちに居着いちゃうんじゃないノ?」

出雲:「このまま居ついてくれても、私としては構わないのだがな」

足柄@:「まあ、お嫁さんもいるみたいだしネ。いいナー。」

出雲:「……待て、足柄。『お嫁さん』…だと?」

足柄@:「?」何か不思議なことでもあるのか?という顔で首をかしげた

出雲:「響は女子だ、ならば…番は『旦那』ではないのか?」

足柄@:「オーリャは女の子だシ。間違ってないヨ?」

出雲:「…響が、愛する少女を守るために…満州に残る、か」

足柄@:「イイハナシダナー」

出雲:「…海威から、養民やらが響に懐いているとは聞いていたが…まさか、そのレベルまでだったとは…」

足柄@:「わりとべったりだしネ。」

出雲:「………私から、言いつけておくべきなのだろうか。『お嫁さん』を悲しませるような輩は、人間失格であるとでもな」

足柄@:「言わなくても判るとおもうけド。良いんじゃ無いかナ。」

出雲:「響は誰かが背中を殴らぬ限り…いつまででも二の足を踏むだろうと思ったのだが… まぁ、節介過ぎるか」

足柄@:「あー、判る判る。」<誰かが~

出雲:「私は日本人で、所詮は満州国のお客様なんだ。などと甘ったれた事は抜かしているのだろう…どちらにせよ雷の一つは落とすべきだろうがな」

足柄@:「あー、いかにも悩んでそうだし、言うと良いと思うヨ」

出雲:「数日もしないうちに貴様らは特命捜査班の連中と再び合流することになるだろう。その時にでも、手紙を託すのが速そうだな」

足柄@:「あいヨ。次に会ったら渡すヨ」

出雲:「頼んだ。さて…貴様に仕事を与える、こいつらの背後を攫え。時間はあまりないぞ。いつも通り『遊びながら』で結構。戦果に期待している…以上だ」

足柄@:「あいあーい。お祭り楽しむついでに調べてくるヨ。」

 


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