扇矢萩子の捜査録~艦これRPGリプレイ~ 作:長谷川光
海軍少尉、山部元親
扇矢がまだ内地に居た頃、新米少尉である山部元親は連絡係として一足先に遣支艦隊司令部のある上海にやってきていた。
司令部の前までやってきた彼は、思わずその庁舎を仰ぐ。
「何故、小官なのでしょうか…」
震えた心許ない声音が喉から漏れてしまう。長方形の旅行鞄の中に納められている、正直あまり触りたくない書類のことを考えると、冷や汗が浮き上がってくる。
彼に任された任務は遣支艦隊の司令長官、長谷川中将に特命捜査班への協力を求める座長からの文書を直に手渡すことであった。特命捜査班の存在は軍内部でも知るものは少ない。そして彼らが取り扱う情報は国家機密。そんな枢密機関である部署に、恐れ多くもハンモックナンバー中の上な自分が何を間違ってこの班に配属されてしまったのか。
(…自分は海上勤務に憧れて海軍に入ったのに)
思わず現実逃避をしていた彼だったが、見知らぬ気配が近づくのを感じて慌てて姿勢を正した。
その僅かな後に庁舎の入り口に現れたのは、彼が指導を受けたことのある艦娘と似た顔立ちをしたショートカットの女性
??:「貴様が山部少尉か」
山部少尉@:「は、はい。お初目にかかります、遣支艦隊司令部に連絡係として参りました山部元親少尉であります。」(磐手さんに似ている…ということはやっぱり?)
*『キャラ名:「<キャラのセリフ>」』の形式
出雲:「…私は出雲、遣支艦隊の旗艦を拝命している。」
山部少尉@:「はっ、宜しくお願いいたします。」
出雲:「挨拶は結構、それより長官がお待ちだ。ぐだぐだ云わずについてこい。」
出雲と名乗った艦娘の後を彼は黙々と進む。
出雲:「ここが長官の執務室だ。くれぐれも失礼の無いように」
山部少尉@:「はっ、はいぃ」
及び腰になっている新人少尉を、心の底まで凍えよと云わんばかりの冷ややかな視線がさらなる追い打ちをかける。
舌打ちしそうになる気持ちを抑えながら
出雲:「長官、内地からの連絡役をお連れした。」
長谷川中将:「出迎えなどさせて申し訳なかったな、出雲。」
出雲:「いえ、構いません。」
長谷川中将:「さて…山部少尉、中央から君が来ることは聞いている。早速書類を提出してくれ。」
山部少尉@:「はっ」(鞄に入っていた黒表紙の付いた書類を取り出す)
長谷川中将:「ご苦労…」(ぱらり)
出雲:「長官、内地からは何と?」
長谷川中将:「……、佐鎮との合同演習について…そうだな、少尉。」
山部少尉@:「はっはい!」(えっ?)
出雲:「……ちっ」(戸惑いの表情を出すな)
長谷川中将:「大臣からの要請は確かに受け取った。我々も君たちに協力することを約束する。人選については追って沙汰する。いいな?」
山部少尉@:「ご協力を快諾していただき、ありがとうございます。長官のお考えが定まるまで、こちらに滞在するように…という指示なのですが…よろしいでしょうか…?」
長谷川中将:「…そうだな、出雲君 こいつを預かってやれ。」
出雲:「承知しました」
山部少尉@:「はっ、ありがとうございます」(えぇええ!?)
長谷川中将:「では、少尉。遠路はるばるご苦労、下がれ」
山部少尉@:「失礼します!」
一刻も早く、無礼をはたらく前に退散したい少尉は、長官の言葉に素直に従い退出した。
出雲:「…はぁ、大丈夫なのか。彼奴は」
長谷川中将:「何、あれぐらい素直なのが可愛いってことさ。」
出雲:「今はまだ問題になってはいないからな。それより用件は結局何だったんだ?」
長谷川中将:「佐鎮との演習ってのも嘘じゃないんだが…出雲、他言は無用なんだが…実はだな…」
出雲:「………なるほど、了解した。その人選に私も噛ませてくれないか?」
長谷川中将:「噛んで欲しいから話した訳だ。お前に面倒を見させるついでだ。独断で決めてくれても構わないが。」
出雲:「分かった、適当に見繕っておくとしよう。」
??:「あれっ?見かけない顔だけど、どうかしたの?私たちに何かご用?」
山部少尉@:「えっと、はい。小官は本日付けで内地から参上しました、山部と申します。」
清霜@:「ふーん、あっ、清霜だよ。時間あるならちょっと手伝ってよ」
山部少尉@:「小官は構わないのですが…何をするのでしょう。」
清霜@:「出雲が書類の作り方の練習をしとけって渡してきた宿題…」
山部少尉@:「書類づくりなら小官、得意な方ですよ。」
清霜@:「ホント!?やった!」
そこから始まる書類との攻防、清霜は早々に降参。少尉一人による怒濤の進撃によって圧倒的物量で精神力を二人からメキメキ奪っていた書類の山はいつしか全て済みの箱に移されていた。
清霜@:「はああぁぁ…き、消えた~」
山部少尉@:「ははは…あまり専門性のない書類ばかりでしたけど、量が酷かったですね」
清霜@:「ありがと、助かったよ。」
山部少尉@:「お役に立てたなら何よりです。」
清霜@:「そだそだ、人間の士官ってやっぱり嚮導役の
山部少尉@:「そうですね。小官が外洋航海の実習を行った時は磐手さんに嚮導を務めて頂いたものですが…」
清霜@:「へぇー」
山部少尉@:「はい… 我々士官候補生に根気よく教授して頂いたものです。その話を上官に披露する機会があったのですが、とても懐かしそうにしていらっしゃいました。」
清霜@:「ほうほう。良い先生だったんだねー」
山部少尉@:「はい… ある意味、初めてが磐手さんなのは幸運でした」
清霜@:「何事も最初が大事、とは言うよね。うんうん」
出雲:「ほう… 連絡将校の山部少尉殿。これはこれはお暇そうで」
山部少尉@:「ひぃ!?」(ぞくぅ!
出雲:「なんだ、清霜。お前も暇なのか?」
清霜@:「そんなわけないよー、コミュニケーションだって立派なお仕事だよ?」
出雲:「モノは良いようだな… まぁ、好きにしろ。私に貴様らを咎める気は毛頭ない…が。少尉殿、司令から部屋に再度上がれと言付かった。 さっさと行け」
山部少尉@:「は…はいぃぃ! 失礼しましたあぁ!」脱兎
清霜@:「あらら、またねー」
出雲:「ったく、最近の海兵上がりはこれだから困るんだ」
清霜@:「???」首を傾げて、良く分からないなー、的な
出雲:「江田島で何を学んだというのかさっぱりわからん」
清霜@:「大変だねー」
出雲:「…我々は政治に不干渉を貫くからこそ、士官たちには、例え少尉であっても立派で有ってほしいものだというのに…」
清霜@:「人間だもの、しょうがないよー」
出雲:「まぁ、いい。それより清霜」
清霜@:「…ん?なぁに?」
出雲:「近々我が遣支艦隊に正規空母艦娘が配属されるらしい…貴様、対空戦闘は得意な方だったか?」
清霜@:「おおー、空母かぁ。私的には戦艦さんが来てくれた方が…えーと、うん、一応対空は出来るよ?」
出雲:「なんだその歯切れの悪い返事は」
清霜@:「だって、得意かと言われたらそうじゃないし。苦手でもないけどねー」 ぶっちゃけ装備次第(ぁ
出雲:「…正直が過ぎるぞ、貴様」
清霜@:「嘘言って皆が困ったら困るもん」
出雲:「…貴様の言葉にも一理ある。」
清霜@:「そりゃあ『こんなこともあろうかと~』とか言ってみたいけどね?まだそこまで艦隊戦慣れしてるって訳じゃないし。もー少し対空戦闘の訓練したいかなー、とは思ってる、かな」
出雲:「…成程な、ならば今からでも行おうではないか」
清霜@:「了解!のぞむところだよ!」
出雲:「では、参ろうぞ!」
清霜@:「ウェーイ!清霜、しゅっつげきー!」
とか何とかの売り言葉に買い言葉で対空演習が始まろうとしていたが…既に演習海域には先客がいたのであった
清霜@:「あれ?」
能代:「……ふぅ、今日はこんなところかな……って、清霜?あなたも訓練?」
清霜@:「そうそう、そんなところー」
出雲:「能代、貴様が先に来ていたのか」
能代:「出雲さんまで。どうかされたのですか?」
出雲:「対空演習をするという話になってな、貴様もやるか?」
能代:「なるほど。はい、私で良ければご一緒しましょう」
清霜@:「能代さんよろしくねー!」
能代:「うん、よろしく。」
出雲:「とは言え、訓練が重なるようなら断ってくれても構わないが」
能代:「ああいえ、そういうわけではありませんよ!」
出雲:「ふふ、悪いな。では、早速始めるぞ。目標、右舷前方30°敵戦爆連合8機!」
清霜@:「っとぉ!」連装機銃で対空っ
能代:「了解です…っと。」高角砲構え
清霜@:3D6 25mm連装機銃でズガガガッ
ダイス判定: → 10
*三個のダイスを振った結果、その出目の合計が10である。ということを示す。 以降同様
能代:2d6【8cm高角砲】 「準備よしっ…。どうかしら?」
ダイス判定: → 8
出雲:2d6 13mm単装機銃「てぇ!!」
ダイス判定: → 7
出雲:「…戦爆連合撃破。やはり対空戦闘はお前たちの方が得意だな」
清霜@:「わあ、私が一番っ」
能代:「ふふん、お褒めに与り光栄ね」
出雲:「私も新式の機銃が欲しいところだが…」(手元の初期に作られた機銃を撫でながら)
清霜@:「あはは…まあ、うん、装備に依存って言うのかな?してる所がない、訳じゃないと思うけどー…」
能代:「無いのですか?支給等は…」
出雲:「…私のような旧型艦は、後は沈むだけだからな。」(ぼそっ
清霜@:「そそそ、そんな事ないよー!?」
出雲:「まぁ、装備の悪質は私自身の練度で補える。故に旧式で構わない。対しての貴様ら新人なぞ装備を固めてようやく一人前なのだからな」
清霜@:「むー、否定できないなー」
能代:「耳の痛いお言葉です」冗談交じりに
能代:「ですが…ふふっ、そう余裕ぶっちゃってるとすぐに追いついちゃいますからね? そうよね、清霜?」あくまでも冗談めかして
清霜@:「そうだねー、やっぱり心に46cm砲を持ってれば、何とかなっちゃうよ!」
出雲:「ははは! 貴様らの今後の活躍に期待している。我ら先達が道、実力で奪って見せよ。」
能代:「ええ、望むところです。」
清霜@:「ウェイ!頑張っちゃうよー!」
GM:因みに、出雲のレベルは10
清霜@:強い(確信)
GM:但し、旧型艦につき…艦の能力自体は、たぶん金剛から差っ引いた能力値に成る予定
清霜@:ほむほむ
出雲:「…なにやら寒気がしたが…」
清霜@:「?気のせいじゃない?」
出雲:「まだ体が温まっていないということか… 悪いが、私は演習を続けさてもらうぞ」
清霜@:「無理はしないでねー」
能代:「身体に気をつけてくださいね」
出雲:「注言は聞いておこう…が、退ける。自分の身体のことは自分が一番よく分かっているからな」
清霜@:(自覚症状がない病気とかあるから、不安だなぁ)「ちょっと心配だけど、そう言うなら信じるよー」
出雲:「信用が無いな、私も」
清霜@:「信頼はしてるよ!」
能代:「あら、信用してますよ?」
能代:「心配してるだけ、よね?清霜?」おどけて
清霜@:「もちろんだよ!」
出雲:「…貴様ら、どうせなら砲戦の回避演習もしていけ。心配するな、実弾は5つに1つだ」
清霜@:「うわーん!藪蛇だった?!!」
能代:「…それ知ってます!最初に引き当てちゃうやつでしょう!?」
出雲:「何、演習用の奴と違って少しばかり爆発するだけだ」(ちゃき)
清霜@:「目!目が笑ってないよー!?」わたわた
出雲:「まぁ、演習用のやつも痛いだろうがな…」
能代:「はぁ…お付き合いしますけど。手加減してくださいね?」
出雲:「無論だ、どこぞの水雷の若鬼とは違って…な!!」
GM:達成値7で回避判定をどうぞ! (個性なしです)
清霜@:2D6>=7 「わわわ、当たったら大変!」
ダイス判定: : (2D6>=7) → 10[4,6] → 10 → 成功
清霜@:とっさだったから回避補正あるの忘れてた(
GM:仕方ないです(笑)
能代:2d6>=7 「よっ…とぉ!?」
ダイス判定:: (2D6>=7) → 8[2,6] → 8 → 成功
出雲:「ふふふ…」
能代:「ふぅ…危ない…」
出雲:「貴様ら、そろそろ上がるぞ」
清霜@:「りょうかーい」逃げまくって息があがってる、かな
能代:「はぁ、はぁ…了解、です」
出雲:「時間があるなら私の部屋にこい。茶ぐらいは振る舞ってやる」
清霜@:「わ、わーい、うれしいなー」
能代:「あ…ありがとうございます」
出雲の茶会で何があったのか、それはまた機会があれば語られることだろう。
響@:少尉殿すみません、響を間違えて待合室に閉じ込めてしまったので助けていただきたいです
*注 待合室とはどどんとふの機能の一つ。
飛龍:響を閉じ込める(意味深
出雲:「少尉、行ってこい」
山部少尉@:「はっ、はい ただいま参ります!えっと、響… さんで、いいですよね?」
響@:「……む、ありがとう。助かったよ」
清霜@:「あ、おかえりー」
山部少尉@:「い、いえ。小官は言われた仕事をしただけですので…」
響@:「Привет。貴見のとおり、私が駆逐艦、響だ。私はあなたの指揮下に入るのかな。どうぞよろしく」
山部少尉@:「は…はい、小官は… あぁっと、特務についております山部元親と申します。小官が皆さんの指揮を執る!? そ、そんな 恐れ多いこと出来るわけないじゃないですか… 」(ぶるぶる)
響@:まぁ「艦」一隻に準ずるとしたら尉官が指揮するってのはないわな…
山部少尉@:「小官は一介の書記官でありますし… 階級的にも無理な話であります」
GM:因みに少尉もPCと一緒に成長… するのかなぁ…
響@:艦娘たちは佐官待遇になるのかしら
GM:そうですね 大尉~中佐ぐらいの給料もらっていますね
響@:陸での行動時は運転手と護衛数人がついてもおかしくない身の上ってことになるのかなぁ…よーし他のPCは皆優しそうだから少尉にドンドン無茶振りしよう
山部少尉@:!?
飛龍:優……しい……?(飛龍の設定見て
GM:こ… これは新手のハラスメント!?
響@:よく見たらスッゴイ重たい設定ある!
飛龍:そこら辺の飛龍と一緒にしてもらっちゃあ困るぜ!(悪い意味で
出雲:「いい機会だな、少尉。響に鍛えて貰えばいいだろ」廊下の向こう側からやってきた。恐らく長官公室へ向かうと思われる)
山部少尉@:「え”」
出雲:「返事は?」
山部少尉@:「は、ひ…ひびきさんさへよろしければごしどうおねがいします」(かたこと)
響@:「大丈夫だよ。私のは未経験者にも優しいシベリア式だから」
飛龍:「……どうだか」
響@:「心配はいらない。すぐに泣いたり怒ったりしなくても済むようになる」
山部少尉@:「は… はい、よろしくお願いいたします!『座長、ロシア語でムリですごめんなさいってなんていうんですかぁ!!』」 (心の叫び)
響@:(素直で分かりやすい人だなぁ……)
出雲:「… まぁ、いい。私は時間がない。ではな… (響、こいつを壊すことだけはするなよ (ボソっと))」コツコツコツ
響@:出雲さん旗艦の貫禄あるねぇ
GM:バカみたく日露戦争から前線に立ち続けているわけじゃないって感じでしょうか(笑)
山部少尉@:「何であんなに磐手さんと違うのでしょう…」
響@:「随伴艦としては頼もしいな……」
山部少尉@:「… あの人、あれで装甲巡洋艦だそうですよ? 戦艦ではないんですよ?正直な話…あの威圧感は戦艦級だと思うんですけれど」
響@:「先の戦争の前線経験は伊達じゃないということだね」
山部少尉@:「…はい。歴戦の方で、人格も優れてはいると思うのですが… 鉄拳さえなければ」
響@:「やっぱり拳で分からせるタイプの人なのか。私も殴られないように気をつけよう……」
山部少尉@:「で、では…小官はここらへんで失礼しますね…」
響@:「……ん。偉い人のいないところでは、お互いのびのびやろう。それじゃ」
山部少尉@:「はい、お疲れ様です」
出雲:「…長官、私だ」
長谷川中将:「入れ、出雲」
出雲:「例の件の人選だが、清霜と響の二人にしようと思うのだが… どうだろうか」
長谷川中将:「お前に任せたのだから口出しする気は余りないのだが…敢えて言わせて貰おう。清霜に任せて大丈夫なのか?」
出雲:「あれぐらい行動力がある方がいいだろう。それに折角少尉と上手くやっているのだ、タッグなら不安だがチームとしてなら申し分は無いだろう。」
長谷川中将:「……ならば構わない。戦果に期待している」
出雲:「期待以上の魚を釣り上げてもいいのか?」
長谷川中将:「…その時はその時だろ、我々の勝利と彼らの勝利は同じだろうから面倒事は向こうに投げればいい」
長官室の
そして、大勢の中国の人々。
「如何に歪だろうとも、我々の守るべきものはこれだ。」
そう噛みしめるように呟かれた長官の言葉に、出雲は頷いて。
19CG年6月下旬
捜査を開始しようとする上海では、奇しくも一騒動が起ころうとしていた。
西洋の陰影と東洋の陽光が歪に交錯する上海で生み出される闇
それに遣支艦隊と特命捜査班はどの様に対処するのか。
それは幕を開けるまで作者でさえ知らなかった。
全ては上海を縦横に駆け巡るPCたちが決めること。
今回登場する
一人は、憧憬の先を歩む小戦艦
一人は、抜け目なきアイドル探偵
一人は、平行世界を記憶する不死鳥
一人は、今を守る理想に燃える者
一人は、心に深い傷を負った龍
いざ、開幕せん。
魔都と呼ばれし上海を舞台に奔走した五人によって綴られた
****
扇矢萩子の捜査録「上海事変」
参加人数:5名
締め切り:某日まで
サイクル数:変則1サイクル
開催場所:某鯖第一〇室
pass : detective
<ストーリー>
海軍省には特殊な班が存在する。その名は「特命捜査班」。
海軍内部での悪質な不正・服務違反に厳正に対処するために設置されたチームである。
「特命捜査班」に籍を置くこととなった扇矢萩子に下された最初の命令は、海軍が技術支援金を出している研究機関の内偵調査であった。
入念な調査の結果、表沙汰にされている以上の金額が研究費を初めとした費用に使われている疑いを扇矢は発見した。しかし、巧妙に隠された闇資金の出所は五族犇めく魔都「上海」から獲得しているとしか判明しない。
鉄底海峡に設立されているクロギリ鎮守府がグルになっている可能性まで浮上する中、扇矢は遣支艦隊に応援を要請するのであった。
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