ハイスクールD×D ライダーの力を持つ者 改   作:自宅警備員候補生

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第22話

「はぁ、今日はここ最近で一番疲れたぜ...。」

 

リンクス・ゾディアーツを撃破したかと思えば、今度は警察に追われた。

 

ミラーワールドに入り警察官から逃げたはいいが気分は最悪だ。

 

前回は先についていたリアス・グレモリーかソーナ・シトリーのどちらかが張った人払いの結界のおかげで俺についてがばれなくて良かったが、今回は人払いの結界がなく思いっきり大勢の人達にばれた。

 

ちらっとしか見てなかったが警察の後ろに報道陣と思われるカメラをもった男やリポーターと思われる女も多数いた。

 

それ等のせいで全国にばれてしまった。

 

「はぁ...。」

 

今日何度目か分からないため息を吐きながら俺はテレビをつけた。

 

『------さて、次のニュースです。今日五時過ぎに全国有数のマンモス校である駒王学園に不審な人物が現れました。』

 

つけたテレビ番組はその日一日に起きた出来事をまとめて伝える全国放送のニュース番組だった。

 

そこには駒王学園に不審者が現れたというニュースでがっつり俺(オルタナティブ状態)が映っていた。

 

『警察によりますと五時過ぎに同じ内容の110番通報が多数入り駆けつけたところ駒王学園のグラウンド付近に武装した不審者がいたようです。不審者は爆発物も所持していると伝えられ駒王学園内でも大きな爆発を起こしたようで、怪我人も多数出ております。』

 

次に流れたのは至る所に傷を負った駒王学園の生徒達の姿だった。

 

『しかしこれは警察の見解で、その時駒王学園内にいた人達に取材を行ったところ「不審者が来る以前に化け物が現れた」と皆話しており実際に映像もあります。独自入手です。』

 

モザイクがかけれ取材映像が流れた後に、リンクス・ゾディアーツが生徒達を襲い怪我を負わせている映像だった。

 

『皆さん!これはCGではありません!実際に起きた出来事です!現在流れている映像のほかにも映像はあります!』

 

様々な角度から映されたリンクス・ゾディアーツの姿。

 

中には手振れのあるものや撮った人物の声などが入っているがそれらはどれもCG映像なんかではなかった。

 

『この映像の続きをご覧下さい!ノーカット無編集でお送りいたします!』

 

リンクス・ゾディアーツが女子生徒を襲おうとしたところ、そこに兵藤が入り怪我しながらも女子生徒を助けたところ、リンクス・ゾディアーツが追撃を仕掛けようとしたところ...。

 

そして俺がゾディアーツと二人の間にはいり助けたところ、サイコローグを呼び出しファイナルベントであるデットエンドを決めリンクス・ゾディアーツを倒し大爆発したところと一部始終どころか今日のこと全てが放送された。

 

『この映像が有名動画投稿サイトにアップされたところ僅か一時間で百万回閲覧されました。この映像を見た人達はこの不審者---いえ、救世主を「正体を仮面に隠したヒーロー」、「バイクに乗った仮面の戦士」等と呼びネット上では「仮面ライダー」と呼ばれています。』

 

「仮面ライダー」...当然というべきか、必然というべきか本当の名で広まっている。

 

『この映像を見た人の中には小学低学年以下の子供も多くおり、「仮面ライダーになりたい!」「仮面ライダーかっこいい!」なとその影響は子供たちにも広がっています。』

 

『こわーい怪人?なのかな!怪人を倒して皆を守る仮面ライダーってすごい!!』

 

『だよなだよな!ヒーローだよな!』

 

町にいた子供にインタビューしたのだろうか、テレビに映った子供達は無邪気で憧れを宿した目で元気よく喋っていた。

 

『しかし、中には仮面ライダーのことを「テロリスト」、「大量殺傷犯」、「新宗教の創始者」などと言う人もいます。』

 

『いや、普通に考えてあんなタイミングよく化け物みたいな奴と生徒お間に入るとか無理っしょ?あらかじめ話し合っていたとしか思えないっしょ?ぜってーテロリストだろ。』

 

顔も隠し声を変えてそう喋る人が今度は映される。

 

『今はまだヒーローなのかテロリストなのかは分かりませんがこの事件は今後も注目されそうです。では明日の天気を伝えて貰いましょう。佐藤--』

 

俺はそこでテレビを切る。

 

正直俺はひどいバッシングを受けると思っていた。

 

理由はなんにあれ学園内で爆発させたのも事実だし、それによって怪我人もでた。

 

テロリストや犯罪者などさんざんに言われる覚悟もしていたし、されるような事もした。

 

だが、実際はバッシングは少なく俺の行いを誉めてくれたりしてくれた。

 

そして子供達の純粋な目に純粋な言葉。

 

それが俺の心にスッと溶け込み、そして圧し掛かった。

 

仮面ライダー、それは昔から人々の平和と笑顔の為に戦ってきた英雄(ヒーロー)でこの世界に転生してくると同時に俺が背負った使命であり宿命。

 

クレセントに変身したあの時から仮面ライダーとして生きていくことを覚悟した。

 

なんと言われようとかまわない、そう俺は覚悟した。

 

「覚悟、した、はずなのに...。」

 

涙が俺の意志とは関係なしに流れていく。

 

「こんなにも重いのか...!?」

 

目には見えないなにかが、俺の背中に重く圧し掛かる。

 

何もないはずなのに俺はその重さで一切動けない。

 

そのまま倒れてしまおうか?そう思ったときに俺の目の前が明るく光った。

 

『その程度で私達の名を語ろうと言うのか?その程度の重圧(プレッシャー)で何も出来なくなるのか?』

 

「い、一号ライダー...。」

 

俺の目の前に現れたのは最初で最強の伝説の仮面ライダー、仮面ライダー一号だった。

 

『お前が重いと思っているものは私達が背負い、受け継いできた〈仮面ライダーの魂〉とも言える大切なモノだ。』

 

「仮面ライダーの、魂...。」

 

『それは私達への期待と憧れ、そして人々の笑顔を守るという仮面ライダーの使命の形だ。』

 

「...。」

 

『お前が「仮面ライダー」をこれからも名乗り私達--いや、俺達仮面ライダーの末席に座ると言うのなら〈仮面ライダーの魂〉を背負い人々の為に戦い続けろ。その重圧(プレッシャー)が嫌だというのなら今すぐライダーベルトを俺に渡せ!!!』

 

「----う...。」

 

『なんだ?聞こえんぞ!』

 

「俺は戦う!人間として!ライダーとして!クレセントとしてぇぇぇぇ!」

 

確かに〈仮面ライダーの魂〉は重い、重すぎる。

 

本当なら俺みたいな半端者が背負うような簡単なモノではない。

 

だが、それでも俺は逃げるわけにはいかない!

 

神にクレセンドライバーを貰ったからではない。

 

仮面ライダーの世界に片足を入れたからではない。

 

「ただ、人々を守り、〈仮面ライダーの魂〉を背負ったからにはこの世界は俺が守る!!ただそれだけだ!!!!!」

 

『ふっ、いいだろう!お前はこれから「仮面ライダー」の一員だ!お前の覚悟は見せて貰った!』

 

一号ライダーはそれだけいうとどこかに行ってしまった。

 

それと同時に俺の意識もなくなった。

 

 

 




一号の口調ってこんなのでいいですかね?

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