ハイスクールD×D ライダーの力を持つ者 改 作:自宅警備員候補生
「さてと、これでライオトルーパーのベルトを創り出すの必要なものはそろったか。」
神との通話の後に急いで近くのコンビニを複数まわって金を下ろしに行った。
初め銀行に行こうと思ったが時間遅くに百万近い大金を下ろすと何かしら疑われると思い手数料がかかるが五店舗のコンビニを回った。
一応家の金庫にも金を入れていたがそれはもしものためのことを考えて使うのをやめた。
セルメダルは十枚持っているが念のために金属取扱店を経営している知り合いに頼んで銀、銅、あとマグネシウム合金や鉄、亜鉛などを譲ってもらった。
「確かライオトルーパーのベルトを創り出すには金が九十五万、セルメダル八枚あればよかったな。」
神の言っていたことを思い出しながら金とセルメダルを準備しトレーニングルームにある機械の前に立つ。
説明にあった創り出す機械とは別に割と大きめの液晶ディスプレイとキーボード、マウスがある。
画面には様々な項目があるが俺は迷うことなく<創造>の項目をクリックした。
「えっと、ベルト、ドライバーの創造の他にタカカンやディスクアニマルなんかのサポートアイテムも創造出来るのか。」
他にも何も紋章のないガイアメモリやゾディアーツ・スイッチ、セルメダルなどのアイテムも創造可能となっている。
これらはベルトやドライバーとは異なり普通に金さえあれば簡単に創造できるようだ。
「まぁ、他のアイテムなんかはおいおい調べるにして今はライオトルーパーのベルトを創り出すか!」
俺はワクワクが止まらないで心臓の動機も早くなっていくのが分かった。
駒王学園では用務員や年上としての立場上口調や態度に気をつけて過ごしていたが実際の俺は童心が今だにあり、新しいことや何かを想像したり、創り出すことがすごく好きな人間だ。
この世界に来る前の世界でもモノ作りの好きがこうじて高校は工業高校へ、工業高校卒業後は就職せずに専門学校に通っていた。
「ん?これは...。」
ライオトルーパーのベルトを創り出そうした俺は一端止めて、ポケットからズ・バヅー・バのガイアメモリを取り出す。
今の俺はライオトルーパーのベルトをなしでもクレセントとしてライオトルーパーに変身できるし、呼び出すことも可能だ。
だが一方でズ・バヅー・バに関してはクレセントでも変身する事は出来ず、呼び出すこともできない。
自分の戦闘手段や手数を増やすという点で言えばズ・バヅー・バに変身できればこれからのことを考えると非常によい。
幸いと言うかガイアドライバーやロストドライバーを創るにはライオトルーパーのベルトより金やセルメダルは必要になるが、生体コネクタを体に刻む専用の機械を創るのはライオトルーパーのベルトを創るよりは遥かに安い。
「生体コネクタ専用機械を創り、俺の体に生体コネクタを刻んでおけば最悪ベルトを捕られた時にも戦う手段を残せるか...。」
俺の一番の頼みの綱がクレセンドライバー。
これを捕られてしまえば俺は何も出来なくなるのが今の現状だ。
だが、ズ・バヅー・バに変身することが出来れば取り戻すために戦うことが出来る。
「ここは専用機械を創っておくか。これからのことも考えて。」
俺はそう考えパソコンにコネクタ用機械を創ることを入力する。
『要望品を確認...必要材料と必要経費を投入してください。』
画面に表示された通り現金四十二万円とセルメダル三枚、鉄と銅をそれぞれ五百グラムずつ機械に投入した。
『経費四十二万円の投入を確認...セルメダル三枚の投入を確認...鉄五百グラムの投入を確認...銅五百グラムの投入を確認...必要経費と必要材料全ての投入を確認しました。これより創造に入ります...しばらくお待ちください。』
無事に素材と経費を投入できたようで若干鈍い音を出しながら機械が作動し始める。
『およそ三十分後に創造予定です。』
「三十分か...、まだ夕飯を食ってねぇし風呂も入ってねぇから今のうちに済ましておくか」
俺はそう思い食材をそろえておいた調理台に戻り簡単にであるがオムライスを作り、軽くシャワーを浴びる。
俺は基本的にシャワーで済ませるタイプであり冬にならないと風呂は溜めない。
そうこうしている内に創造が終了したのかピーーーっと音がトレーニングルーム方書くから聞こえてきた。
「できたか!!?」
年甲斐もなく興奮してしまっているが、それも別に気にならないほど俺はワクワクしていた。
急いでトレーニングルームに向かい機械を見ると生体コネクタ専用機械が完成していた。
手に取って確認してみるとしっかりと重厚感があり、テレビで見た通りのデザインだった。
「うおおおおおお!!!マジに作られただと!!??」
俺はあまりの凄さに興奮を抑えることが出来なかった。
さらに一から作る事のむずかしさを知っているため、こうもこんな簡単に機械一つが出来るか不思議に思ったこともあり思わず叫んでしまった。
こう言ってはあれだが少しだけ本当に作れるかどうか疑っていた。
神の作った物はノリとはいえ本当に凄い物だと強く実感した。
だが他にもやらねければならないので無理やりにでも興奮を抑える。
「さて、あとはこれを何処に生体コネクタを埋め込むかだな。」
原作では様々なところに埋め込まれていたが比較的にばれるようなところには埋め込んでいなかった。
俺がズ・バヅー・バに変身するのは何らかの理由でクレセントに変身出来なくなった時だろう。
考えられるのは体を取り押さえられた、クレセンドライバーを戦闘によって捕られた時だろう。
そして普段の生活の中でもばれないようにする必要がある。
埋め込むのに一番簡単なのは腕なんだが、簡単と同時に見つかりやすいというデメリットもある。
足に埋め込むと挿すときに一度しゃがまなければならない。
原作でもあった舌など特異的な部分では喋るときにばれてしまう。
「となると候補は首うらか胸部が妥当だな。」
首うらであれば基本的に襟付きのシャツを着れば隠すことができるし、髪を伸ばせば更に隠すことが出来る。
胸部だと基本的に夏だろうが冬だろうが服で隠れているし、服をめくられなければばれることはない。
別に海に言ったりプールに入るつもりもないから胸部だと何も問題ない。
「よし、なら生体コネクタを埋め込むところは胸部にするか!」
埋め込むところを決めた俺はズ・バヅー・バのガイアメモリを機械に装填し俺の左胸部に照準を合わせる。
「っ!!?」
トリガーをひき生体コネクタを埋め込むと鋭くも鈍い痛みが俺の体を走るか我慢できる程度なのでこらえる。
ある程度の痛みが引き、左胸部を確認してみると原作でも見た事のあるような生体コネクタがしっかりと埋め込まれていた。
「よし、実際にズ・バヅー・バに変身してその性能や能力を確かめてみるか。」
装填していたズ・バヅー・バのガイアメモリを抜き取り、服をずらし生体コネクタが見えるようにしスイッチを押し挿しこむ。
『ズ・バヅー・バ!!』
ガイアメモリを挿したところから徐々に変わっていきものの二、三秒で俺はズ・バヅー・バに変身していた。
「おお!感動する!」
初めてクレセントに変身出来た時と同じような感動を覚えながらも性能や能力を確かめるためトレーニングルームの機能を使いショッカー戦闘員を十体出現させる。
ショッカー戦闘員達はナイフだとかヌンチャクだとかメリケンサックだとかそれぞれ異なる戦闘手段を使うように設定してある。
ズ・バヅー・バは全身の筋肉がスプリング状の螺旋構造になっており、「驚異のジャンパー」の二つ名のとおり、マイティーフォームではあるがクウガでは手に負えない驚異的な跳躍力を持つ。
また全身が筋肉のため走ってくるバイクを片手で止めたりと腕力も優れている。
ひとまず跳躍力を確認するためそこまで力を籠めず軽くジャンプをしてみると天井にぶつかってしまった。
実践練習を想定して作られているため建物三回程度の高さは余裕であるが25mをゆうに超える跳躍力を持っているため、俺自身では軽くジャンプしたつもりでも過剰な力だったようだ。
「跳躍力の力加減めちゃめちゃ難しいな。これは屋内では使わないようにしねぇと...。」
ズ・バヅー・バは屋内戦ではなく屋外戦でしか使わないと決め、次に腕力などを確かめるため近くまで接近してきていた一体のショッカー戦闘員にパンチを放つ。
俺の放ったパンチはショッカー戦闘員のみぞおち部分に吸い込まれるように当たり、その衝撃でショッカー戦闘員は壁めがけて吹っ飛んでいった。
「...は?」
壁に吹っ飛んでいった事に対して俺は驚きを隠せず情けない声を出してしまった。
以前にも似たような場面があったがその時はクレセントでせいぜい数メートルとんだ程度だったが、その時の倍以上の威力があるということだ。
クレセントは俺の身体能力が大きくかかわってくるがどうやらズ・バヅー・バに変身した場合、ズ・バヅー・バそのままの性能や能力が反映されるようだ。
「よしゃ!このまま性能や能力を確かめるか!」
その掛け声と共に残り九体のショッカー戦闘員達に向かって走り出した。