ハイスクールD×D ライダーの力を持つ者 改 作:自宅警備員候補生
「リンクス・ゾディアーツに、ズ・バヅー・バか...。」
リアス・グレモリーとソーナ・シトリー達がズ・バヅー・バに気を取られている隙に急いでリアス・グレモリー達から離れ変身を解き、さっきまでの事について頭を悩ませていた。
神からこの世界に怪人達が転送され現れることは事前に聞いていたがゾディアーツにグロンギと異なる怪人が一緒に現れるなんて考えもしなかったし、ズ・バヅー・バがリンクス・ゾディアーツを助けたことも意外だった。
「異なる怪人が助けあう...か。」
考えられる可能性は、何者かが組織を結成しそこで怪人達をまとめているという事だ。
それならばトップで考えられるのは、神が言っていた邪神の存在だ。
邪神が怪人達をまとめ上げ、このハイスクールD×Dの世界を征服しようとしているとも考えられる。
「取りあえず、一度神に確認したほうがよさそうだな。」
あとは、多対一の戦いになることを想定してのトレーニングも必要だ。
今まではトレーニングルームの機能を使い一対一での戦闘を行ってきたが、今の状況を見ると多対一の戦況になる事がかなりの確率で起きるだろうからな。
一対一での戦闘になれば普通怪人レベルならまともに戦えることがリンクス・ゾディアーツとで確認できたからな。
「まぁ、それは家に帰ってから行うにしろ、今はアイツ等との関係をどうするかだ。」
仮面ライダークレセントとしてアイツ等と初めて対面したわけだが、アイツ等は俺のことを監視するだろう。
戦闘後に襲われでもしたら勝てる見込みは低くなる。
また、戦闘後に帰る際に尾行でもされ正体がバレてしまえば最悪倒されるかよくて保護対象かリアス・グレモリーかソーナ・シトリーのどちらかの眷属悪魔化だろう。
別に眷属悪魔化はまだ良いが、俺が眷属悪魔になる代わりに本来眷属悪魔になる奴が眷属悪魔に成れないという事が起きればそれは俺自身が困る。
ただでさえ正史のルートから離れて行っているのに余計に離れるのは俺が対処するのに手間取ってしまう。
「なら、先に手を打っておくか...。」
俺はすることを決め、もう一度クレセントに変身した。
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第三者side
先程まで怪人達と戦闘が行われいた場所で事故処理に追われていたリアス・グレモリーとソーナ・シトリーとその眷属悪魔達。
事後処理をしながらも皆考えは別のことを考えていた。
自分達の目の前にいきなり現れ、自分達では傷一つすら負わせることの出来なかった謎の相手をあと少しまで追い詰めた謎の男。
見た目は自分の兄である魔王が好きな特撮のヒーローの強化スーツに身を包み、頭部に三日月を模したような装飾のある者。
声から察すると男なのだが、聞き覚えのない声だった。
「リアス、貴方は先程の者について何か知っていますか?」
「ソーナ、私はあまり知らないわ。貴方は?」
「心当たりが少しあります。」
「教えてちょうだい。」
ソーナ・シトリーは少し考える素振りを見せ、自分の眷属悪魔とリアス・グレモリーの眷属悪魔を呼ぶ。
「では、話しましょう。その前に一つ聞きます。リアス、貴方達がここ一年で大公から依頼されたはぐれ悪魔をどれだけ討伐しました?」
「朱乃、どれぐらい討伐したかしら?」
「依頼されたのは八件ですが、実際に私達が討伐したのは四件だけですわね。残りは既に倒されているか、到着して時には重症の状態でしたわ。」
「こちらも貴方達と同じようなものでした。疑問に想った私は眷属と使い魔に調べさせたところ全てに共通して先程の謎の者が関わっていました。」
「それは本当なのソーナ?」
「ええ、近くの防犯カメラも調べたら映っていましたから、真実性はあると思います。」
「防犯カメラまで調べたの?」
「少し、そういったことに精通しているお得意様が居ましたのでお願いしてみたらこころよく快諾してくれましたよ。」
眼鏡を少しかけなおしながらそういうソーナ・シトリー。
「別に隠しているつもりはなかったんだがな。」
「貴方はっ!?」
「さっきぶりだな、リアス・グレモリーにソーナ・シトリー。それに二人の眷属悪魔達よ。」
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三日月大河side
まだあの場に居ると思いクレセントに変身した状態で戻ると、思ってた通り事後処理をしていたリアス・グレモリーにソーナ・シトリー達が居た。
ちょうど俺の話をしていたようなので割って入る。
しかし、ソーナ・シトリーがお得意様を使って防犯カメラまで調べていたのはビビったが。
「別に隠しているつもりはなかったんだがな。」
「貴方はっ!?」
「さっきぶりだな、リアス・グレモリーにソーナ・シトリー。それに二人の眷属悪魔達よ。」
それぞれの主人を守るかのように前に立つ眷属達だが、さっきの戦闘でのダメージがひどく残っているらしくその動きは遅い。
「おいおい、別にお前等と戦いに来たわけじゃないんだ。そんなに身構えるな。」
戦闘の意思が無いことを示すため手を上にあげプラプラとする。
しかし、まだ疑っているようで身構えている。
「貴方に戦闘の意思がないようですが、正体の分からない相手に警戒を解くなというのが無理でしょう。」
ソーナ・シトリーが俺にそう言ってくる。
「ま、正論だな。まぁいい。このままでいいか。」
「それで貴方は何しに来たのかしら?」
オーラを少し流し、俺にプレッシャーをかけながら問いかけてくるリアス・グレモリー。
「話をしにきたんだよ。お前等とな。」
「話をですって?」
「あぁ、話をしに来た。なんだ駄目なのか?」
「いえ、こちらとしても貴方とは一度話してみたいと思ってましたが...。」
歯切れの悪いような回答をするソーナ・シトリー。
「正体不明の者と話すのは...ってことか?」
「はい、どうやら貴方には私達で手も足も出なかったあの謎の生命体について知っているようですし、貴方には謎の生命体にダメージを与えれるようですので。警戒するしかありませんし。」
「それに貴方は私達が悪魔であること知っているようだし。余計に警戒するわよ。」
「なるほどねぇ。ならどうすれば話をさせて貰えるんだ?」
「あら?それなら簡単よ。貴方が私達に正体を見せればいいわ。」
少し高圧的な態度になるリアス・グレモリー。
「おいおい、それは少し調子に乗ってねぇか?」
「なら、力づくで貴方から聞いても別に私としてはいいのよ?」
「リアス!」
「確かに相手は私達の知らない力をもっているようだけど、相手は一人よ。私の眷属と貴方の眷属が力を合わせれば拘束出来るかもしれないわよ?」
「けれど、私達が力を合わせても傷一つすら与えれなかった謎の生命体を追い詰めたのですよ!」
「ソーナ?私達は魔王様からこの地を任されているのよ。なら正体不明の相手は倒すか、拘束するしかないわ。」
「はぁ、リアス。貴方って人は...。いいでしょう私達も力をかしましょう。」
「ふふ、ありがとソーナ。」
「いい?私の可愛い下僕達、敵は正体不明の謎の力をもってるわ。十分に気をつけなさい!」
「貴方達、聞きましたね。油断してはなりませんよ!」
「「「「「「「「はい!」」」」」」」
二人の主人の命で俺に攻撃を仕掛けてくる眷属悪魔たち。
こうなったら俺もやるしかない、そう思い俺はあるライダーのセリフを言い放った。
「さぁ!ショータイムだ!」