~八幡サイド~
「ハァ、ハァ、ハァ…」
俺が叫び終えると”天の声”は言った。
”確かに人間にとってはとても長い時間だけど、これから永遠を生きる八幡君にとってはちっぽけな時間だよ”
”それはともかくそろそろ一度お別れになるね”
「・・・もう行かなきゃいけないのか」
”ああ、ここに一度にいられる時間は限られているからね”
「そうか・・・なあ、どうすればまたここにこられるんだ?」
”ん?そんなの簡単だよ”
”死ねばいいんだよ”
「・・・死ねば?」
”そうだ、いままでもここに来るときは死んだ時だっただろう”
”あと死んだときでも八幡君が僕に会いたいと思っているか、僕が無理やり会うかしないといけないけどね”
”会いたいからって自殺とかはあまりしないでくれよ”
「・・・まあ、できるだけしないようにするよ」
「でも3兆年以上一人ってのはさすがに耐えられないと思うんだが」
”八幡君はぼっちマスター(笑)なんだろ?”
”きっと頑張れるさ”
「・・・最初に言っていた”自称ぼっちマスターの君なら”っていうくだりはこのことか」
”そうだよ”
”さて、もうそろそろ時間だよ”
”最後に言い忘れていたけどこの場所にいる分現実の世界でも同じ時間が経過するから気をつけなよ”
”といっても今はいくらでも時間はあるけどね”
・・・
・・・
・・・
「まあ・・いろいろありがとな」
”礼には及ばないよ、僕たちは親子なんだから”
”さっきはあんなこといったけど、いつでも遊びにおいでよ”
「あぁ、わかっ・・」
俺は急に眠気に襲われまぶたを閉じてしまった。
そして、目をあけると・・・あの本当になにもない空間にいた。
「現実世界にもどったのか・・・」
「はぁ~、この世界で3兆年も一人で生き続けるのか」
「でもま、俺らしくもなく頑張ってみようか」
俺はそう思うのだった。
~番外編・そうして小町は現実に近づく~
これは八幡の前の世界の話です。
”そうして小町は夢?を見る”の続きです。
~小町サイド~
私は目が覚めた。
いつも通りの朝だ。
とてつもなく嫌な夢を見た。
「あはは、あんなことが現実なわけないよね。」
さて、親はもう仕事でいないので自分で朝ごはんをつくりいつも通り学校へ向かった。
いつも通りの朝、いつも通りの学校、すべてがいつも通りだった。
でもなぜか私はとても嫌な予感がしたのです。
家に帰り一人になった。まあ猫のかーくんはいるけどね。
お兄ちゃんがいないだけで結構さみしいなぁ
私も自分で思っていたよりブラコンなのかな。
それは置いといて、勉強頑張らないとな。
私はいつも通り勉強を始めるのだった。
いつもより集中できない。昨日の夢のせいだろうか。
気分転換になにかしようかな・・・
私はそう思い何をするか考えた。
そうだ!お兄ちゃんの部屋にいってみよう!
いつもお兄ちゃんがいると絶対に部屋を見せてくれないんだもん。
お兄ちゃんも男子高校生ならエロ本とかあるだろうしぃ~、
いろいろ物色させてもらおうかな。
お兄ちゃんの部屋は小町の部屋から一番遠い部屋だ。
いつも通り鍵がかかっているしなぜかお兄ちゃんの部屋だけは完全防音で一番丈夫な部屋になっていると前に聞いたことがある。
それを聞いたときはお兄ちゃんだけずるいなって思ってたっけ。
とりあえずその話は置いといて、お兄ちゃんの部屋の鍵はダイヤル式になっている。
でもこの前こっそり鍵を開けるところを見て番号は把握済みなのです。
ということで私はお兄ちゃんの部屋に入っていった。
~続く~
どうだったでしょうか。
文字数を増やすために今度は番外編を書くことにしました。
というか本編が短くてすみません。