やはり俺が人外なのはまちがっている。   作:KN HR

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本当は番外編の小町の復讐を最後まで書いて投稿しようと思っていたのですが、忙しかったり、うまく書けなかったりで、このままでは遅くなりすぎると判断し書きやすい本編の方を進めることにしました。番外編の方がいつ投稿になるかわかりませんが、本編の方を進めつつ少しずつでも書いていくつもりです。

あとこれからはできれば一週間に一つは投稿できればと思っています。
まあ、もっと遅くなるかもしれませんが・・・


比企谷八幡は再会する

~八幡サイド~

 

またなんやかんやあって時間がとぶが、メタいこというと原作開始の約500年前だ。

 

ちなみになじみに俺のことについてはすべて話した。

どんな反応をするのか少し心配していたけど、なじみは「ふ~ん、まあ昔のことなんてどうでもいいじゃないか。大事なのはこれからだよ」だそうだ。

それでいいのか?とも思うが正直安心した。

 

 

また結構時間がとんだと思うが変わったことは何もなかった。

やっていたことといえばなじみとイチャイチャしたり、なじみのできないこと探しを手伝ったり、なじみとイチャイチャしたり、なじみとイチャイチャしたぐらいだ。

 

・・・あれ?全部なじみじゃね?

というかなじみとイチャイチャしすぎじゃね?

 

・・・いや、うん。

今まで我慢してた分が爆発してしまった。

 

そう、だから俺は悪くない・・・

 

まあ、俺たちにはいくらでも時間があるんだからいいじゃないか。

 

 

 

 

 

 

さて、そんな話は置いといて、今現在俺は人間観察中である。

俺は暇なときは人間観察をしている。

 

人間は進化し続ける。

それは素晴らしいことなんだろう。

 

だが、それだけ。

人間程度がどんなに進化したって俺たちからしたら雑魚だ。

そこらへんに転がっている小石と同じようなものだ。

 

だが進化していく過程でもっとも進化してきたのはなんだと思う?

 

それは欲望。

人間はその弱さに合わない欲望を持っている。

自分たちの欲望のためにやりたい放題だ。

 

まあ、すべての人間が悪というわけじゃない。

実際に正しいことをする人間だっている。

物語の主人公のようなやつだっている。

 

だがそういう人間は少数だ。

逆に正しき人間こそが迫害され、差別され、傷つけられ、絶望することになる。

 

ああ、人間ってのはなんて醜く、脆く、正しく、強く、面白い生物だろうか。

まあ、だからこそ見ていて飽きないんだがな。

 

―――さて、そろそろなじみのまっている我がマイホームへ帰ろう。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

家にはすぐ着いた。

 

「ただいま」

 

「「おかえり」」

 

いつも通りなじみはリビングで漫画を読んでいるようだ。

 

・・・ん?なんかもう1人気配がする。

というか、さっきのおかえりの声が2人分だった気がする。

いや、俺におかえりなんて言うやつがなじみ以外にいるわけないな。

きっと気のせいだ。そうに違いない。

 

「ちょっとー、気づいてるんでしょ、無視するなんて小町的にポイント低い!」

 

・・・ああ、現実逃避はやめようか。

 

「・・・で、なんでここにいる、小町」

 

なんでこんなに落ち着いているのだろうか。

昔の俺なら怒り狂っていたかもな。

これもなじみのおかげかもしれないな。

 

「えー、反応薄い〜・・・せっかく大好きなお兄ちゃんを追いかけていたのに、もっと喜んでよ、もう」

 

「『大好きなお兄ちゃん』だと?」

 

今更そんなこと言われて信じるわけがない。

 

「少しは小町ちゃんのこと信用してあげなよ、兄妹なんだから」

 

なじみの言うことでも簡単にはきけない。

そんな簡単な話じゃない。

 

「・・・」

 

「はぁ、僕は別室にいるから感動の再会を楽しみなよ」

 

そう言ってなじみは部屋を出て行った。

すると小町はさっきまでの軽い雰囲気と違い真剣な表情に変わった。

 

 

「・・・お兄ちゃんが信じるかどうかは別にしてあの時のことを話すからね」

 

小町は語る。

俺が死ぬまでのことを。

 

「―――というわけだよ、信じられないなら"天の声"に確認したら?小町をこの世界に転生させてくれたのも"天の声"だしね」

 

「・・・いや、そこまで言うなら本当なんだろう、信じよう」

 

まあ、実際はスキルで嘘かどうか判断したんだけどな。

というか、そんな勘違いで死んだのか俺は。

 

「お兄ちゃんは小町にどうして欲しい?」

 

「は?どういう意味だ?」

 

「だって、お兄ちゃんが死んだのは小町のせいだよ?だから、お兄ちゃんが望むならどんな罰だって受けるよ」

 

小町は本気でそう言っているようだ。

俺が死ねと言ったら死ねる覚悟があるんだろう。

 

「・・・はぁ、そこまで言うなら俺の望みを言ってやるよ」

 

小町は真剣な顔で俺の次の言葉を待っている。

 

「絶対に俺を裏切るな」

 

「・・・へ?」

 

 

「ん?聞こえなかったか?もう一度言うぞ、『俺を裏切るな』」

 

「・・・なんで!」

 

小町は怒鳴る。

 

「小町のせいでお兄ちゃんは死んだんだよ!死んでって言うなら小町は死ぬし、お兄ちゃんが受けた苦しみをあじわえって言うならいくらでも拷問を受ける。小町を恨んでるんでしょ!なんで、なんでお兄ちゃんを裏切った小町に、そんな優しいこと言うんだよ!」

 

「兄妹なんだし、これぐらい普通だろ」

 

「そんな理由で・・・」

 

「それに俺が死んだのは俺のせいだ、小町は関係ない。逆に小町がいたから、俺はあの日まで生きていけたんだ。だから、小町を恨むわけがない、むしろ感謝してるくらいだ」

 

「で、でも・・・」

 

「俺は死んだことで力を手に入れ、大切な人ができた。ずっと欲しかった物をこの世界でやっと手に入れられたんだ」

 

「・・・」

 

「小町、お前だって俺の大切な人だ。あの時俺はお前にも裏切られたと思っていた。だがそれは勘違いだったんだろ?だったら今度こそ俺の味方であり続けてくれ。それだけが俺の望みだ」

 

「・・・小町は、お兄ちゃんと一緒にいていいの?」

 

「当たり前だろ、これからずっと一緒にいてくれ」

 

「幸せになってもいいの?」

 

「いくらでも幸せになってくれ、小町の幸せは俺の幸せでもあるんだから」

 

「・・・」

 

小町は俺に抱きついてきた。

顔は見えないがどうやら泣いているようだ。

俺は昔のように頭を撫でる。

小町はそれを気持ち良さそうに受け入れる。

結局そのまま小町が眠るまで撫で続けた。

 

なんの会話もなかったが幸せな時間だった。

久しぶりの家族の温もりはとても安心する。

小町も同じように感じているのだろうか。

同じだったら嬉しい。

まあなんにせよ小町と昔以上に仲良くなれて良かった。

 

「小町は絶対に俺が守り抜いてやるからな」

 

 

 

 

 

 

 

―――「あ~あ、そこは僕専用だったのに。まあ、今回は小町ちゃんに譲ってあげるよ」

 

・・・おい、聞こえてるぞ。やめろよ、恥ずかしいだろうが。

 

 

 

 

 




どうだったでしょうか。

番外編ばかり書いていたから全然本編が進んでませんね。
さっさと原作開始までいきたいのでまた時間をとばして次は原作開始まで行きたいと思っています。

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