Lがデスノートを拾った世界   作:梅酒24

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46冊:日記

月の作ったテープが放映されてすぐに第二のキラからメッセージが届いた。

第二のキラはキラに従うということであった。

 

キラに会いたい。目を持っている。確認は死神でというようなことを言っていた。

Lに会えば確実に殺される……。現時点でLから証拠が出てくると思えない。

 

もしLが捕まるならば第二のキラ経由の他はない……自身がキラに殺されるということを第二のキラは考えていないのかも知れない……

 

あの有名な言葉ノートを持たない月にも浮かんでくる

 

(駄目だ……こいつ……早くなんとかしないと……)

 

それは第二のキラをLより先に見つけないとキラ事件は永遠に闇の中になるかも知れないからだ。

 

Lは死神の存在を認めろとでもいいのかといいながらイスから転げ落ちた。それは月が今まで感じた中でとても演技くさいと感じた。死神というワードはLに何度か伝えていたから、今更死神と聞いて驚くことはないからだ。またLというパーソナリティを知っているとこんなことで驚くようなキャラじゃない……

 

 

相沢はキラと第二のキラは一人で死神という言葉を使ってかく乱しているのではというけれどそれなら、Lをテレビに出させて殺すべきであるし、二人がすでに結びついていて死神という言葉で遊んでるというのも結びついているならLがテレビ出演するのを止めないというのをLと月は説明していた。

 

その後第二のキラから日記が送られてきた。

「僕は分かりますよ。30日東京ドームに巨人戦に行くしか書いてないからそこに第二のキラは来るんですよ」

 

(青山……ノート……こちらが伝えたい方でしょう……しかしノートで殺人ができるなんて私以外は分からない……このアドバンテージうまく使っていきましょう)

 

月は違和感を感じていた。Lが気付くはずのことを気付いていないようだったからである。

 

「Lも30日にキラが来るとでも思ってるのか?」

 

月はLの目をじっと見た。Lは月が何かを言いたそうなのを感じた。

 

「もしこの日記を放映したならさすがに東京ドームの巨人戦は中止になりますね。かといって報道しないのならこの中にキラがいない限りはこのメッセージがキラに伝わりません。まぁ第二のキラならそれすら分かっていないのかも知れませんが」

 

 

月は納得していない様子だった。

 

「それくらい分かるだろう。僕にはLがキラにしか知らないワードを見つけてそれを隠す為に余計な発言を避けているように見える……」

 

 

「えっ、月君どういうことっすか?」

 

 

「30日はブラフであり本命は22日 青山 ノート……あるいは24日 渋谷 洋品店に目を向ける方がしっくりくると思った。そう考えるとノートあるいは洋品店というのがキラ同士にしか分からないワードなんじゃないか?」

 

(するどい……しかし、するどくてもデスノートで名前を書けば殺せるということにすら辿りつかないだろうし、デスノートを見分ける力もないでしょう……この点に関してはばれないことが最優先でしたが否定すべき所ではない……認めよう)

 

「そうですねその二つにも注目していきましょう」

(当日……偽キラが捕まったとしても私がそこに居ればノートだけは押さえられます……最悪そこにいたものを殺す必要もでてくるかも知れませんが……まぁデスノートの見分けは私が一番素早くできますし22日は捜査都という名目で青山に行き偽キラを見つけるとしましょうか……)

 

Lは背後にいる月から強い視線を感じていた。

 

 

「まさかその二つのまちにLが行くなんてことはないよな?」

 

 

Lはドキリとした。今ふたつのまちに行こうと考えていたからだ。青山だけに行くのは青山に偽キラが来ることを知っているというのが分かってしまうから渋谷にも足を運ぶ予定で組み立てていた……ここは「いいえ、行きます」そして上手に行く理由を後付すれば問題ない。今までもそうして本部では行動してきた。

 

 

(……などと考えるなら先に僕から発言を潰す必要がある……そしてそれは皆が納得させる理由ならば何でもいい……一つだけの理由じゃ納得し辛いが二つの理由……それも客観的な理由と個人的な理由……それがいい。さらに松田さんあたりの活躍の場を与えることで松田さんからの賛成票も得られるだろう……これでいこう)

 

月は今ある情報を順番に並べて即座にストーリーを組み立てた。

 

「僕は……Lが渋谷や青山が似合うとは思えないんだ。入試の時も一人だけ注意を受けていた……そんな人物が渋谷や青山に行くというのは目立ちすぎる……それに……僕はLをキラと疑っているからそのまちに行かせる訳にはいかない」

 

(なるほど……確かに月君視点は私と第二のキラは会わせたくない。私からすれば月君が青山にいこうとも第二のキラを見つけることは難しいでしょう……)

 

「あと松井さんと僕の方が青山と渋谷に似合うしキラが興味あるのはキラだけなんだしLが動く理由がどこにある?」

 

 

「そうっすね。いやー月君と僕の名コンビで第二のキラを捕まえましょうか!確かにLや局長とかは明らかにアレな人ですもんね、良くわかってるな、月君は……」

 

 

総一郎はショックだった……しかし、他の捜査本部も心なしかこの提案が良いと考えているのでその案を採用することになった。

 




次回、青山なんとかは死神の生みの親


オリジナルストーリーです。ミサが月発見できないもんね。

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