Lがデスノートを拾った世界   作:梅酒24

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2冊目:夜神 月

■夜神月パート■

 

高校三年生は部活が無いため、学校が終わるとほとんどの学生はすぐに帰宅する。

 

 

この日模擬試験の結果が返却もされており、どこの大学へ行きたいとかどのように勉強しているかなどを話しながら高校生の男子三人は話していた。

 

 

「じゃあな」

 

 

二人の友達と別れて自宅に到着した。

 

バタン。

 

 

扉を開けるとそこには、ニコニコと笑顔の母親が待ち構えていた。

 

 

模擬試験の返却の日はいつもそうだ。いつから待ち構えているのだろうか。

 

 

 

専業主婦とは気楽なものである。警視庁を父に持つ夜神家には普通の家庭よりも年収が多く専業主婦をできるだけの財力があった。

 

 

そういう意味でも女性の場合は結婚相手のよって今後のライフスタイルは大きく変わるのではないだろうか。

 

 

 

「ただいま」

 

 

夜神月はぶっきら棒に答えた。

 

 

 

母は、手を合わせ何かを待っていた。そのしぐさが何を期待しているのかがすぐに分かった。

 

 

 

他の家庭では「え、何か用?」「用じゃないわよ。模擬試験の結果見せてよ」などのやり取りがあるのだろう。しかし、それくらいは今日の出来事を論理的に考えればわかることであった。

 

 

 

「はい」

 

ライトは鞄のチャックを開けた。

 

模擬試験の結果はすぐに取り出せた。なぜなら鞄は几帳面に整理されているからである。

 

 

 

「まぁ。また全国模試1位」

 

 

母親も一位であると考えていた。

 

 

月は階段を登りながら振り向くことなく

 

 

 

「まあね。じゃあ勉強するから邪魔しないでね」

 

 

 

と言い階段の中段まで登っていた。

 

 

「あ、ライト。何か欲しいものはない?なんでもいって」

ライトの背中越しに声をかける。

 

 

「ないよ、母さん」

 

チラっと母親を見るライトの目がいつもと違いキラキラしているようにも思えた。

 

ここ最近ライトは小学生の頃のようなキラキラした瞳や笑顔を見せるようになっていた。それは何かライトが興味を持てることを見つけたということであることを母親は確信していた。

 

そのキラキラした目は全国模試で1位を取ることよりも大事であることは小学生の時のような輝きの目で察していた。新たな興味に関して母親に報告をしないのは寂しい。しかし、何か打ち込めるものができたというのは母親にとっては嬉しいことであった。

 

 

 

 

 

――欲しいものは手に入った……

 

 

ふぅ。深呼吸をして鍵を閉めた。

 

 

夜神月もまた退屈だったのだ。頭を使うことでわくわくすることは日々の日常で少なくなっていった。

 

 

新しいことをはじめてもすぐに理解しできるようになっていく。その成長度は経験や知識が増えるとより一層早くなった。

 

 

早くなると飽きが来るのも早まっていく。大人になる頃には面白いことなんてなくなってしまうのではないかと考えていた矢先、ライトを本気にさせる出来事が起こった。

 

 

 

机から黒いノートを取り出した。そこには別の世界では「DEATH NOTE」と書かれていたものであるが、今回は何も書かれていない黒色の大学ノートであった。

 

しかし、そこにはあの時と同じ52人の一週間に心臓麻痺で死亡した人の名前がきれいに書かれていた。

 

 

 




>これが本当の「ライト(月)ノベル^p^」<



原作ではデスノートを手にすることで日常の退屈から抜け出しました。


しかし、Lがデスノートを拾ってもキラという大量殺人鬼が現れることでライトの日常からの退屈から抜け出します。



「あ、ライト。何か欲しいものはない?なんでもいって」



「ないよ、母さん」



そして部屋へ入った。誰も部屋に入ってないことを確認してもちろんシャーシンは元に戻した。



――欲しいものは手に入った……



この流れはかつてない、大事件ということで本当にやりたいことを見つけ
少しずつ自分も父親のように警察庁へ入り、世界平和の為に活躍したいという現れです。

ライトはデスノートを拾っていなければきっと幸せになれたのではないでしょうか……

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