FAIRY TAIL 妖精の凍てつく雷神   作:タイトルホルダー

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基本的には漫画の方中心になるけど、アニメの方になるときもあります。


呪歌(ララバイ)

「「あぁ~疲れた~」」

 

トールたちは今やっと定例会会場についていた。そして今疲れたと力の抜けた声で言ったのはトールとアニスだった。

 

こうなったのも少し前の出来事が原因である。

 

 

 

───少し前───

 

エルザ「早く追うぞ!」

 

ルーシィ「でも魔道四輪車には追いつけないよ」

 

トール「じゃあこれならどうだ?」

 

トールが取り出したのは魔導ミニ飛行艇“ドラグーン”だった。

 

トール「二人乗りだけど、これなら魔道四輪車に追いつくぜ」

 

エルザ「よし、全員で乗るぞ!」

 

トール「いや話聞いてた!?二人乗りだから!二人だけ先に行ってララバイを止めに行くほうがいいだろ!」

 

グレイ「じゃあ乗れない人はトールとアニスがサイコキネシスで運ぶってのはどうだ?」

 

ルーシィ「それだ!」

 

というわけでドラグーンにはグレイとルーシィが乗り、他の人はサイコキネシスで浮いて行くことになった。

 

 

 

───現在───

 

アニス「や、やっとついた~」

 

トール「ゆっくり休んでくれアニス」

 

アニスはトールの頭の上で休憩している。

 

グレイ「いた!」

 

ナツ「じっちゃん!」

 

エルザ「マスター!」

 

ボブ「しーっ。今いいとこなんだから見てなさい♡」

 

「「「「ひっ!」」」」

 

ボブ「てかあんたたち可愛いわね~、超タイプ~♡」

 

パオラ「な、なにこの人・・・」

 

エルザ「マスター・ボブ!」

 

ボブ「あらエルザちゃん大きくなったわね」

 

ルーシィ「この人が青い天馬(ブルーペガサス)のマスター!?」

 

マカロフ「どうした?早くせんか」

 

カゲヤマは笛を構えてはいるが未だに吹こうとはしない。

 

パオラ「いけない!」

 

ゴールドマイン「だから黙ってなって、面白えとこなんだからよ」

 

トール「マスターゴールドマイン!お久しぶりです!」

 

ゴールドマイン「おう、前よりも男らしくなったな」

 

ルーシィ「この人が四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)の!?」

 

マカロフ「さあ」

 

カゲヤマ「!!!吹けば・・・吹けばいいだけだ。それで全てが変わる!」

 

マカロフ「・・・何も変わらんよ」

 

カゲヤマ「!!!」

 

マカロフ「弱い人間はいつまでたっても弱いまま。しかしその全てが悪ではない。元々人間なんて弱い生き物じゃ。一人が不安だからギルドがある。仲間がいる。強く生きるために寄り添いあって歩いていく。不器用なものは人より多くの壁にぶつかるし遠回りをするかもしれん。明日を信じて踏み出せばおのずと力はいてくる、強く生きようと笑っていける。そんな笛に頼らなくてもな」

 

カゲヤマはマカロフの言葉が心に効いたのか、ララバイを地面におき、膝をついた。

 

カゲヤマ「参りました」

 

『マスター!!』

 

マカロフ「ぬぉおぉっ!!なぜ貴様らがここに!?」

 

エルザ「さすがです!今の言葉目頭が熱くなりました!」

 

マカロフ「硬っ!」

 

ナツ「すげえなじっちゃん!」

 

マカロフ「ペシペシせんでくれい」

 

パオラ「一件落着だね!」

 

そのとき、笛から煙とともに声がした。

 

ララバイ「どいつもこいつも根性のねェ魔導士どもだ」

 

『!!!』

 

ララバイ「もうガマンできん。ワシが自ら喰ってやろう。貴様らの魂をな!!!」

 

そういってララバイは巨大な木の怪物となった。

 

ルーシィ「でかすぎ!」

 

ハッピー「そこつっこむの!?」

 

カゲヤマ「なんだこいつは!こんなのは知らないぞ!」

 

パオラ「どうしよう!」

 

トール「こいつはゼレフ書の悪魔だ!」

 

「こりゃちとまずいのう」

 

「助太刀に行くか」

 

「腰が痛いんじゃが・・」

 

ルーシィ「なんで笛から怪物が・・・」

 

ゴールドマイン「あの怪物がララバイそのものなのさ。つまり、生きた魔法。それがゼレフの魔法」

 

エルザ「生きた魔法!?」

 

グレイ「ゼレフってあの大昔の!?」

 

ボブ「黒魔導士ゼレフ。魔法界の歴史上最も凶悪だった魔導士。何百年も前の負の遺産がこんな時代に姿を現すなんてね・・・」

 

ララバイ「さあて・・どいつの魂から頂こうかな」

 

ナツ「なんだとぉ!なあ、魂ってうめえのか?」

 

グレイ「知るか。つか俺に聞くな」

 

ルーシィ「やっぱそこに食いつく・・」

 

エルザ「ナツ、グレイ。みんなを遠くへ」

 

ナツ「偉そうに」ボソッ

 

グレイ「命令すんじゃねえ」ボソッ

 

エルザ「頼んだ」ギロ

 

「「あいさー!」」

 

ルーシィ「でた、ハッピー二号」

 

そのとき、フィオーレ軍がララバイを攻撃しようとしたが、ララバイの攻撃により山が一つ消え、フィオーレ軍は退散していった。

 

ララバイ「さあて決めたぞ。貴様ら全員の魂を頂く・・」

 

ナツ「面白え!」

 

トール「やれるもんならやってみやがれ!」

 

『がんばれよ~』

 

他のギルドマスターたちとルーシィは離れて見ていた。

 

ルーシィ「たった五人でなにするつもり・・」

 

ハッピー「ルーシィは?」

 

ルーシィ「今日はもう使える星霊いないし、みんなの足引っ張るかもしれないし・・・」

 

ハッピー「言い訳だ」

 

ルーシィ「うっさい猫!」

 

そのとき、ララバイが激しいおたけびをあげた。

 

ボブ「あらひどい声」

 

ルーシィ「なにこの不快感・・!?」

 

ゴールドマイン「・・始まったか」

 

「いかん!ララバイじゃ!」

 

「魂を喰われるぞ!」

 

エルザ「行くぞ!」

 

「「「「おう!!」」」」

 

そういって五人全員が飛び出した。

 

エルザ「換装!天輪の鎧!」

 

エルザのからだが光に包まれていく。そして天輪の鎧に換装してララバイを切り裂いた。

 

グレイ「アイスメイク“槍騎兵(ランス)”!」

 

ララバイ「ぐおおおお!!!」

 

ナツ「これでもくらえ!火竜の鉄拳!」

 

パオラ「あたしもいくわよ!メテオシャワー!」

 

トール「貫け!魔貫雷殺砲!」

 

グレイは氷の槍でララバイを突き刺し、ナツは炎のパンチでララバイの顔を殴り、パオラはララバイより上空から流星群のように降り注いでダメージを与え、トールは人差し指の中指に凝縮した黒雷をララバイへ放ち、ララバイの右肩を貫いた。

 

ララバイ「うぜえぞ!てめえら!」

 

ララバイが攻撃してくるが、全員が避けてさらにダメージを与える。

 

カゲヤマ「すごいな!こんな連携攻撃みたことない!」

 

ルーシィ「息ぴったり!」

 

ハッピー「あい!」

 

ララバイ「ぬうううううおおおおおおお!!!!」

 

ルーシィ「なんかやばそう!」

 

ハッピー「ララバイくるよ!」

 

ララバイのおたけびによって木々が枯れていく。これはララバイに吸われていくのを意味していた。

 

ララバイ「貴様らの魂頂く!うおおおお!」

 

みんなが笛の音色を聴かないように耳を塞ぐが、

 

ぷすぅぅぅ~~

 

というなんともマヌケな音がした。

 

ルーシィ「なにそれ!?」

 

ハッピー「すかしっ屁!?」

 

さりげなく一人耳栓をしていたハッピー。

 

ララバイ「なんじゃこの音は!?わしの自慢の音色はいったいどこに!?」

 

カゲヤマ「そ、そうか。さっきの攻撃で・・」

 

ルーシィ「たくさん穴開けたからちゃんとした音が出ないのね・・・。てゆーか、さんざん引っ張っておいてこのオチ!?」

 

ハッピー「オイラお腹空いちゃった」

 

あまりの結末にララバイすらも驚いており、ハッピーに至ってはお腹減ったといい、少し飽きてきている。

 

ララバイ「ざけんなぁ!!」

 

するとララバイがキレだし、近くの山を蹴り飛ばした。

 

「キレおったぞ!」

 

「でかいぶんたちが悪いわ!」

 

ララバイ「だああああ!!」

 

今度はララバイがギルドマスターたちにむかって破壊光線を放ち、爆発がおきた。

 

グレイ「アイスメイク(シールド)!」

 

だがそれはグレイによってギルドマスターたちに届くことはなかった。

 

「速い!」

 

「一瞬でこれほどの造形魔法を!?」

 

ルーシィ「造形魔法?」

 

ハッピー「魔力に形を与える魔法だよ。そして形を奪う魔法でもある」

 

ルーシィはハッピーの説明に少しゾクッとしていた。

 

ララバイ「くそぉぉ!」

 

突然ララバイは飛び上がり、地面にいたトールを自然落下に伴ってぶん殴った。

 

ルーシィ「トール!」

 

ハッピー「大丈夫だよ。よくみてごらん」

 

ルーシィはハッピーのいう通りにトールを見てみると、ララバイの拳を受け止めているトールの姿が見えた。

 

トール「へっ、まあまあいいパンチしてんじゃねーか」

 

ルーシィ「うそぉ!?トールってあんなに怪力だったの!?」

 

ハッピー「それはちょっと違うよ。トールの腰にはメギンギョルズっていう力帯があるんだけど、あれは簡単にいえば重たいものを簡単に持ち上げられる魔導具なんだよ」

 

ルーシィ「へえ~あたしもほしいな~」

 

ララバイ「おのれぇ!・・・ん?」

 

ララバイの視線の先には、先ほど起こった爆発による爆炎を食べているナツがいた。

 

ナツ「ぷはっ、食ったら力が湧いてきた!」

 

ララバイ「こ、この、バケモンか貴様は!」

 

ナツ「んだとコラァ!」

 

ララバイはナツを殴ろうとするが、ナツはその腕を登り、頭のほうへ走っていく。

 

エルザ「換装!」

 

エルザは天輪の鎧から黒羽の鎧へとかえる。

 

「おおっ!黒羽の鎧!」

 

「一撃の破壊力を増加させる魔法の鎧じゃ!」

 

グレイ「アイスメイク“円盤(ソーサー)”」

 

氷の円盤は回転しながらララバイを切り裂いた。

 

トール「雷神の怒号!」

 

トールは黒雷のブレスでララバイを攻撃し、宙に浮かせた。

 

ルーシィ「黒い雷!?」

 

ハッピー「あれは雷の滅神魔法。トールは氷のドラゴンスレイヤーでもあるけど、氷と雷ののゴッドスレイヤーでもあるんだよ」

 

ルーシィ「なにそのチート!?反則じゃない!?」

 

ハッピー「他にもいろんな魔法を覚えているんだよ」

 

ルーシィはハッピーの言葉に唖然とした。

 

トール「ナツ!パオラ!」

 

グレイ「いまだ!」

 

ナツ「おっしゃあ!右手と炎と左手の炎。二つの炎を合わせて!うおおおお!これでも食ってろ!火竜の煌炎!」

 

パオラ「これで終わりよ!スーパーノヴァ!」

 

ララバイ「ぐわぁぁぁぁぁぉぁ!!!」

 

ナツは巨大な火球で、パオラは巨大なオレンジ色のエネルギー玉で攻撃し、ララバイを倒した。

 

マカロフ「見事!」

 

ボブ「素敵♡」

 

ゴールドマイン「ゼレフの悪魔をこうもあっさりと・・」

 

カゲヤマ「す、すごい・・!これが、これが妖精の尻尾の魔導士か!!」

 

ルーシィ「すごい!さすが最強チーム!超かっこいい!」

 

ハッピー「あい!」

 

マカロフ「どうじゃ!すごいじゃろ!」

 

ルーシィ「みんなやったね!」

 

トール「たいしたことなかったな」

 

グレイ「ちょろいもんだ」

 

カゲヤマ「っはは、やっぱバカだあいつら。・・叶わねえや・・」

 

ボブ「ほら、あんたはお医者さんにいかなきゃね~」

 

ボブはカゲヤマのほっぺをじょりじょりしていた。

 

ゴールドマイン「ま、経緯は分からんが、妖精の尻尾には借りができちまったな」

 

「・・・・しかしこれは・・・」

 

『やりすぎじゃー!!』

 

パオラ「定例会の会場どころか・・・」

 

アニス「山一つ消えてるね」

 

マカロフ「」ファー

 

マカロフはあまりの惨劇に魂が抜けていた。

 

ルーシィ「あぁ!マスター!」

 

ハッピー「なんか出た!」

 

ナツ「だっはは!見事にぶっ壊れちまったな!」

 

「お前がいうな!」

 

ゴールドマイン「へっ。こう、親に似るっつうかよ」

 

ボブ「現役時代を思い出すわね~♡」

 

カゲヤマ「ば、ばかだ・・」

 

ボブ「カゲちゃんも私の若い頃にそっくり~♡」

 

カゲヤマ「なっ!!!」

 

ボブ「あの頃は楽しかったわ。みんなでめちゃくちゃやって評議院に怒られてばっかだったけどねぇ」

 

ボブの頭には昔の写真を思い浮かべていた。

※写真はアニメ参照

 

ボブ「あ、ちなみにこのイケメンが私だぞ♡」

 

カゲヤマ「別人だろ!?」

 

ボブ「ね、カゲちゃん!クリソツクリソツ~♡」

 

カゲヤマ「似てねえって!!」

 

あまりの衝撃にカゲヤマは落ち込んでいた。

 

ゴールドマイン「なんにせよ、おめえさんも少しは感じるところがあるだろ」

 

ボブ「ギルドは楽しいってこと」

 

ゴールドマイン「なんか出たぞ」

 

ボブ「あら」

 

───魂が抜けるほどに。

 

ナツ「よーし、俺が捕まえてやる!」

 

『お前は捕まる側だ!!』

 

こうして妖精の尻尾のメンバーはギルドへ走って帰ることになった。

 

 

 

 




メテオシャワー :流星群のように降り注いで広範囲にダメージを与える魔法。イメージはイナズマイレブンのメテオシャワー

スーパーノヴァ:イメージはドラゴンボールのスーパーノヴァ(フリーザやクウラの必殺技)

魔貫雷殺砲:イメージはドラゴンボールのピッコロの必殺技魔貫光殺砲の雷バージョン



うーん、トールとアニスとパオラを最強チームに入れるか迷ってます。
原作の最強チームはハッピーいれて五人だからそこにいろんなひとたちがはいったらもはやチームじゃなくていじめになるしな。報酬も減るし。まあオリキャラ三人はウェンディやシャルルのような立場にしようかなって思ってます。


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