FAIRY TAIL 妖精の凍てつく雷神   作:タイトルホルダー

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どーもー。デュラララの平和島静雄にはまったタイトルホルダーです。

これからだいたいのペースで投稿していくんでヨロシク




平和の崩れ

ここは、工業も産業も、そして魔法もそこそこ発達した町。どの場所でもそうだが、人が暮らしている限り、子供も産まれ、育っていく。

 

「なあなあ見てくれよ!ついにおれも“魔法”っていうの覚えたんだぜ!」

 

「どんな魔法なの?見せてみてよ!」

 

ある金髪の少年がピンク髪の少女へ魔法が使えるようになったのを嬉しそうに話す。話しかけられた少女も興味深そうに聞いてくる。

 

「まあ見てなって。えいっ」

 

魔法を出した少年の手から黒紫色の球状の魔力をだす。

 

「へへーん、どうだ?すごいだろ!父ちゃんから教えてもらったんだ!ちなみにこの魔法は“暗黒魔法”って言うんだぜ」

 

少年は教わった魔法を自慢するが、

 

「うわぁ、なんか不気味だなぁ。名前もなんか怖そうだし」

 

怪しそうな色に少女は思わず顔をしかめて不満を洩らす。

 

「そ、そんなこと言うなよー!この魔法は一応俺の家が代々受け継いできたんだぞ!」

 

「でも不気味は不気味じゃん」

 

「うぐっ。でも不気味な魔法使うからって使うやつが不気味なやつとは限らないんだよ。使う人の心によって魔法は善にも悪にもなるって父ちゃんがいってたぞ」

 

「でもいいなあ。魔法を教えてもらって。私にも魔法を教えてほしいよ」

 

だが、不気味に見えても魔法は魔法であったため、少女は魔法が使える少年を羨ましく思った。

 

「俺のちょっとした名言は無視!?まあ父ちゃんに教えてもらえるかどうか聞いてみるよ。もちろん、きれいな魔法をね」

 

「ホント?やったー!ありがとね!」

 

少女は少年が頼んでくれるといった瞬間、パアッと明るくなり、笑顔を見せる。少年も少女につられて笑顔になる。すると少女がそういえば、と思い出しながら少年に質問をする。

 

「ねえ、さっきの魔法ってお姉さんや妹ちゃんも教えてもらったの?」

 

少女は、少年には姉と妹がいたことを思いだし、同じように教えてもらったのか気になったので少年に尋ねた。

 

「いや、教えてもらってないよ。本当は姉ちゃんが教えてもらうはずだったんだけど、『私には合わない』とかいって教わらなかったんだ。だから俺が教えてもらったんだ。本当は2年後くらいに教えてもらうつもりだったんだけどね。妹もまだ教えてもらう年じゃなかったけど、妹は医者になりたがってたから少なくとも俺と同じ魔法は覚えないんじゃないかな?」

 

「へー、そうだったんだ」

 

少女は少年から詳しいことを聞き、納得したように返事した。

 

 

 

少年と少女は町を歩きながらいろんなことを話していた。そしてその話の内容はいつしか魔法のことを話していた。

 

「ねぇ、大きくなったら魔導士ギルドに入るの?」

 

「そうだなあ、いつかは入るんじゃないかな?」

 

「じゃあさ、その時は一緒のギルドに入ろうね、トール!お姉さんや妹ちゃんも一緒に!」

 

「ああ!楽しみだな、メルディ!」

 

金髪の少年トールとピンク髪の少女メルディはこんな平和な毎日を暮らしていた。

 

 

 

だが、そんな平和は意図も簡単に壊された。

 

その町は闇ギルドに襲われた。

 

その町は“ゼレフの鍵”が眠る地だったらしく、その町の住人は全員殺されることになった。そして───

 

 

 

 

「ハハッ、いい加減諦めろよオッチャン。あんたじゃオレには勝てないぜ」

 

「だまれ!たとえお前に勝てなくても、俺の家族は誰にも殺らせはしない!」

 

「父ちゃん、俺も戦う!俺だって魔法を使えるんだ」

 

「お前は逃げろ!敵う相手じゃねえ!」

 

町を襲った人達の中の一人が町の住人の一人と戦っていた。その者は金髪の少年トールの父親たった。そして、トールも一緒にいた。

 

「ハハッ、安心しな。親子まとめてあの世へ送ってやる。せいぜいあの世で仲良く暮らすんだな」

 

だが、闇ギルドの魔導士とトールの父親の魔力の差は歴然で、父親には勝ち目がなく、闇ギルドの魔導士は止めを指すために父親に巨大な魔力の塊をぶつける。

 

「「うわあああああ!」」

 

トールの父親はトールを庇ったが、二人とも攻撃をくらい、吹き飛ばされていった。

 

 

 

 

 

 

 

───一方その頃───

 

 

「うあーん。うあーん。」

 

「もう大丈夫よ。泣きやんでちょうだい。」

 

別の場所ではトールと仲良くしていたピンク髪の少女メルディが泣いており、メルディをある女性が泣き止ましていた。ただ、その女性には仲間がおり、その仲間の二人が女性に近寄ってくる。

 

「何だよそのガキは」

 

「生き残りよ」

 

「だ・・だだ・・・・だったら潰しちますッス」

 

一人は少女を見て不思議に思い、もう一人はアイスクリームを舐めながらその少女を殺そうとする。

 

「・・・・・・私がこの子の面倒を見るわ」

 

少女を見て何か思ったのか女性は少女の面倒を見ることを決意するが、他の二人は反対する。

 

「なーに言ってんだよ。“ゼレフの鍵”が眠る地の民は殲滅っていう命令だってよ?」

 

「昔の自分を見てるようなの。大丈夫・・・・。この子は魔導の深淵に近づけるわ」

 

「・・・」

 

「ウーウェ・・・」

 

その言葉に二人はだまってしまった。

 

 

 

こうして少女は女性たちと一緒に行動を共にするのだった。

 

 

 

 

 

 

───いつか少年と敵対することを知らずに───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───翌日───

 

 

 

かつて平和だった町は一夜にして崩れ去った。町の様子も最早廃墟としか言えなくなった。そんな町にはもう生存者などいないと思ったが、

 

「いってて・・・」

 

瓦礫の中から金髪の少年トールがあらわれた。トールは父親に庇われていたので何とか生きていた。

 

「町のみんなは・・・。父ちゃんは・・・姉ちゃんたちは・・・メルディは・・・」

 

トールは町のみんなが無事かどうかを確認するために町中を歩き、生存者を探しにいった。もしかしたら自分のように誰かが生きているかもいれないからだ。

 

 

 

 

 

だが現実はそう甘くはなかった。

 

 

 

 

 

彼を待っていたのは生存者ではなく、荒れ果てた町と転がっている死体だった。

 

自分の近くで死んでいた父親、自分の家の前で死んでいた母親、近所のおじさんやおばさん、子供、老人。誰を見ても死人ばかりだった。

 

だが、自分の姉と妹、ピンク髪の少女だけは何処を探しても全く見つからなかった。金髪二人とピンク髪だからすぐに見つかると思っていたが、一日かけても手掛かりすらなかった。

 

少年は歓喜した。これだけ探しても全く見つからないということは何処かで必ず生きていると思ったからだ。

 

「そうと決まれば早速探しにいかなきゃ。待っててな、すぐ見つけてやるから」

 

少年は町を出て、少女たちを探す旅を始めた。




はい、見たらわかると思いますが、主人公の町は“ゼレフの鍵”が眠る場所です。


一応妹の方はオリキャラを予定してるけど姉の方は迷っているんですよねー。考えてはいるけど。

主人公の持ってた魔法は残念ながら当分は出番なしです


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