ハイスクールD×D 異世界帰りの赤龍帝   作:ヴァルナル

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2話 妹ができます!!

 

「さて、どうしたものかな………」

 

俺は今、ベッドの上にある大きな袋を見ている。

いや、正確には袋ではなく袋のなかでスヤスヤと寝息をたてる長い黒髪の女の子だ。

異界の門を通ったせいなのか何故か裸だ。

彼女が呼吸をするたびに大きな胸が揺れてる。

うーん、こっちに帰ってきて早々ありがたい光景だ!

正に眼福です!

 

「ゴクリ…………」

 

ぐっすり寝てるしちょっとだけなら………。

俺が揺れる胸に手を伸ばした――――その時。

寝ていた彼女と目があった。

 

「お、俺はまだなにもしてないぞ! ただ、大丈夫かどうかを確認しようとしただけだ!」

 

我ながら苦しい言い訳だ。

すると、黒髪の少女が、

 

「き……」

 

「き?」

 

「キャアアアアアアア!!!!!」

 

「ゴフッ!」

 

彼女の大絶叫と共にくり出されたグーパンチは見事俺の顔面を捉えた。

 

すごく痛い!

こんな細身の何処にこんなパワーがあるんだよ! 

魔王の娘だからか!?

そうなのか!?

 

「なんで、ボクは裸なのさ!? まさか………ッ!?」

 

顔を押さえて踞る俺に彼女は布団のシーツで体を隠しながら問い詰める。

 

まぁ、目が覚めたら自分は裸で目の前に男がいたらこうなるよね!

でもね、ここで騒ぐのは勘弁願いたい!

この家には父さんと母さんがいるんだもの! 

これ以上騒がれたら二人がここに来かねない!

そうなったら、事態が余計にややこしくなる! 

なんとかしなけば!

 

「待て! 頼むから落ち着いてくれ! 本当に俺はなにもしていない!」

 

そう言う俺を疑いの目でみる彼女。

 

「………本当に?」

 

「もちろん!」

 

「………じゃあ、ボクの服は? 着てたよね?」

 

「多分だけど、門をくぐる際に脱げたんだと思う。俺の服とかは錬環勁気功を使って俺の気と同調させてたんだけど、君の服とかは完全に忘れてて………」

 

「…………分かった。信じる」

 

まだ何か言いたげな表情だけど、なんとか落ち着いてくれたか。

一時はどうなることかと思ったが、まずは良しとしよう。

 

「とりあえず、自己紹介しようか。俺は兵藤一誠。気軽にイッセーって読んでくれ。赤龍帝で君の世界では一応、勇者って呼ばれてたよ」

 

「………ボクの名前はミュウ。君が倒した魔王シリウスの一人娘だよ」

 

「そっか。よろしくな、ミュウ」

 

俺が手を出して握手を求めるとミュウは少し驚いた表情になるが、なんとか応じてくれた。

 

「………うん。よろしくね、イッセー」

 

少し堅いけど、仕方ないか。

俺はこの子の目の前で父親を………。

 

ミュウが言う。

 

「ねぇ、イッセー」

 

「お、どうしたんだ? なんでも言ってくれ。俺に出来ることがあれば、なんでも力になるよ」

 

「何か着るものないかな?」

 

「あ………」

 

そうだ、すっかり忘れてた。

今のミュウはシーツを纏っているが、そのなかは産まれたままの姿!

いやー可愛いし巨乳だし、最高だな!

 

俺がミュウの体を見てることに気付いたのかシーツで更に体を隠された。

 

「ねぇ、今、見てたよね?」

 

「うっ………。すいません、見てました」

 

「早く着るものをくれないかな?」

 

ニッコリと笑って俺を見るミュウ。

顔は笑ってるけど、目が笑ってない。

魔力を体から滲ましてるし!

 

「はいっ! すぐに取ってきます!」

 

俺は慌ててミュウが着れそうな服を探した。

 

 

 

 

 

「うーん、ちょっと胸がきつい………」

 

俺が取ってきたのは俺が使ってるジャージだ。

流石に母さんの服を取るわけにはいかず、悩んだ末に選んだのが俺のジャージだった。

というか、母さんの服を漁ってるところなんか見られたらシャレにならねぇ。

男物のジャージだからいけると思ったんだけど、上着のチャックが上まで上がらず胸の真ん中辺りで止まってる。

ジャージだからと油断してたけど、これはかなりエロい。

 

「ねぇ、鼻から血が出てるけど大丈夫?」

 

「え?」

 

うわ、本当だ。

とりあえず、ティッシュ詰めとくか。

 

「それでだ。ミュウ、今後のことについてなんだけど、とりあえず父さんと母さんにミュウのことを話そうかと思う」

 

「イッセーのご両親に? 大丈夫なのそれ?」

 

「分からない。正直、異世界に行って魔王の娘を連れて帰りました、なんて普通なら信じてくれないだろうな。でも、ミュウのこれからの生活を考えるとこれがベストだと思うんだ」

 

「ボクの生活………」

 

「ミュウも自分の父親を倒した男と一緒に生活するのは嫌だと思う。けど、そこは耐えてくれないか? 今だけでも良い。君の生活が安定するまででいいから」

 

本当なら、俺はこの子の敵となる。

そんな奴と生活を共にするなんて、考えられないだろう。

 

でも、ミュウは首を横に振って、優しい表情で言ってくれた。

 

「大丈夫。君は………確かにお父さんを倒したけど命まではとろうとしなかった。君は上辺だけを見ずその人の本質をしっかり見ることが出来る。そんな君だからこそお父さんはボクを君に託したんだよ」

 

「でも、シリウスは………ッ」

 

「お父さんが死んだのは戦争の責任を自ら取ったからだよ。それくらいボクでもわかる。それに君もお父さんを最後まで説得してたよね。あの時わかったんだ。ううん、君がすごく優しい人だってことは知ってたよ」

 

………そんな風に思われていたなんて思わなかった。

確かに俺はミュウの父親、シリウスを倒したけど殺したわけじゃない。

けど、俺に負けたことで死んだのは事実だ。

だから、恨まれているものだと思ってた。

 

ミュウの目には嘘が全く含まれていない。

全てが本心だってことが分かる。

 

「それに今もお父さんを助けることができなかったことをボク以上に後悔してくれているよね。だからボクは君のことを恨んだりなんかしてないよ。ボクはイッセーを信じる」

 

強いなミュウは…………。

本当、心の強さは俺なんて足元にも及ばないかもな。

ミュウが俺のことを信じるって言ってくれてるんだ。

だったら俺がするべきことはたった一つ。

 

「俺を信じてくれたミュウとシリウスに誓うよ。俺はこれから何があってもミュウを守りきる! 絶対にだ!」

 

俺は何がなんでも守りきる。シリウスにミュウを託された時からそう決めていた。

けど、改めて覚悟を決めることができた。

 

俺の誓いを聞いてミュウは満面の笑みを俺に向けてきた。

 

「うん!」

 

 

 

 

 

 

次の日の朝。

今日は土曜日なので父さんは仕事は休みだ。

俺は今から父さんと母さんにミュウのことを伝えるべく、リビングに向かった。

正直、信じてもらえないだろうな。

でも、ミュウの今後がかかってるんだ。

何とかしてやるさ!

 

「おはよう、父さん、母さん」

 

「珍しく早いわね。いつもならもっと遅いじゃない。………あら? イッセー、なんか身長がすごく伸びてない? ねぇ、お父さん」

 

「そうだな。………十センチくらい伸びたか? 一日でそんなに伸びたのか?」

 

どうやら俺の体の異変に気付いたみたいだ。

あっちの世界での三年はこっちの世界では一瞬だったみたいなんだけど、体には三年分の変化が表れていた。

だから、父さんと母さんからしたら一日で一気に身長が伸びて体型も筋肉質になったと思われている。

 

母さんが言う。

 

「そんなわけないでしょう! この間テレビでホルモンの異常で身長が伸びた人の話があったけど、もしかして…………」

 

「まさか、重い病気なのか!? 母さん今から病院に行くぞ! この時間空いてる病院はあるか?」

 

「近くの病院なら十時からやってるみたいよ!」

 

「よし、イッセーの保険証とあと財布!」

 

まずい、話がおかしな方向に進んでるんですけど!?

なんかの病気だと思われてる!

俺はいたって健康です!

早く止めないと!

 

「待ってくれ、二人とも! これは病気じゃないんだ!」

 

「何言ってるの! 病気じゃなかったら一日で身長がこんなに伸びるわけないでしょう!?」

 

「頼むから話を聞いてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

 

 

 

 

 

あれから十分かけて二人を落ち着かせた俺は二人と向き合う形で座っている。

 

「本当に病気じゃないのね?」

 

「ああ、俺は健康だって」

 

いまだに心配する母さん。

まぁ、事情を知らなかったら誰だって病気って思うよな。

 

「それで、大事な話って何なんだ、イッセー? そんな真剣な顔をして。よっぽど大事な事なんだろう?」

 

「そうなんだ。実は…………」

 

俺は二人に全てを話した。

俺が異世界に飛ばされたこと。

そこで魔王と戦ったこと。

ミュウを連れて帰ったこと。

 

こんな話をされたら普通、呆れられるだろう。

だけど、真剣な俺の表情を見た二人は俺の話をしっかり聞いてくれた。

まぁ、身長とか俺の変化のことも話を聞いてくれた要因でもあると思うけど。

 

「異世界に飛ばされた、ねぇ? そんなゲームみたいなこと母さん信じられないわ」

 

「俺もだ」

 

まぁ、当然の反応だよな。

どうすれば信じてもらえる?

 

すると、俺の中にいるドライグが言った。

 

『相棒、籠手を出したらどうだ? 実際に目の当たりにすれば流石に信じるだろう』

 

そうか、その手があったか!

ナイスだ、ドライグ!

 

赤龍帝の籠手(ブーステッドギア)!!」

 

俺はその場で籠手を左腕に装着した。

ドライグ曰く、この神器はこっちの世界のものらしいけど、二人を信じさせるには十分だろう。

うちの親はこういうファンタジーには全く無関係な一般人だしな。

いきなり俺の腕に籠手が展開されたのを見て、二人は目が飛び出そうなくらい驚いていた。

 

「な、なによ、それ!?」

 

「どっから出したんだ!?」

 

「これは俺に宿ってる神器って呼ばれるものの一つで赤龍帝の籠手(ブーステッドギア)っていうんだ。ドライグ、頼む」

 

『始めましてだな。俺の名前はドライグ。かつて赤き龍の帝王と呼ばれたドラゴンだ』

 

「「籠手がしゃべった!?」」

 

『二人とも、相棒の話を信じられないだろうが、全ては事実だ』

 

「「…………」」

 

あ、いきなりのことで絶句してる。

 

「まぁ、こういうことなんだ。……父さん?母さん?」

 

「「…………」」

 

返事が返ってこない!

完全に放心してるよ!

帰ってきて!!

 

「か、母さん………」

 

「な、なに?」

 

「すまんが、茶をくれ………。喉が渇いた」

 

「は、はい………」

 

現実逃避しかけてる!?

ドライグ、どうすればいい!?

 

『知らん』

 

相棒から返ってきたのは冷たい返事だった。

 

 

 

 

 

 

あれから、どうにか話を信じてもらえた。

色々あったけど、とりあえず第一段階終了ってところだろうが、第一段階で結構疲れた…………。

 

「とりあえず、お前の話は信じよう。あんなものを見せられては信じるしかないからな」

 

「ありがとう、父さん」

 

「それで、お前が連れてきた魔王の娘さんは? いるのだろう?」

 

「ああ。今、連れてくるよ」

 

俺はミュウを呼ぶために二階の自室に向かった。

軽くノックをしてから部屋に入る。

 

「ミュウ、俺だ、イッセーだ」

 

俺の声を聞いて安心したのか、ベッドの下からミュウが顔を出した。

そんなところに隠れてたの!?

あれ、顔がかなり赤いな…………。

 

「ミュウ? どうしたんだ? 顔が赤いけど」

 

俺が尋ねるとミュウは背中に隠してた何かを俺に差し出した。

 

「イッセーってこういうのが好きなの?」

 

そ、それはベッドの下に隠してたエロ本じゃないか!

まさか、中を見たのか!?

 

「こ、これはミュウにはまだ早い!」

 

俺は慌ててエロ本を取り上げる。

俺が父さん達と話してる時間って結構あったけど、もしかして他のも見た!? 見たのか!?

 

とりあえず、話を変えなければ!

 

「ミ、ミュウ。父さん達のところに行くからついてきてくれ」

 

「………ご両親との話はどうなったの?」

 

「とりあえずは信じてもらえたよ。後はミュウのことだけだ」

 

俺はミュウの手を引いてリビングに戻る。

 

「父さん、母さん。彼女が魔王の娘のミュウだ」

 

「は、はじめまして!!」

 

ミュウはお辞儀をする。

かなり緊張してるようで、声が上ずっている。

 

「まぁ、座ってください。母さん、彼女に何か飲み物を」

 

父さんに言われて母さんはミュウのところにお茶を持ってきた。

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「えっと、ミュウさんだったかしら? そんなに緊張してなくても良いのよ。私達もイッセーから話を聞いて一応、事情は理解したから」

 

母さんが優しく声をかけてくれたおかげで、少しだけどミュウの肩の力が抜けたみたいだ。

すると、父さんがミュウに深々と頭を下げた。

 

「ミュウさん、事情があったとはいえ、あなたのお父さんのこと、イッセーが申し訳なかった! だけど、こいつはスケベでも根は優しいやつなんだ。どうか許してやってほしい!」

 

父さんのいきなりの謝罪にミュウも驚いている。

きっと、父さんも俺と同じことを考えたのだろう。

ミュウが俺を恨んでいると。

 

頭を下げる父さんにミュウは微笑みながら答えた。

 

「頭を上げてください。………確かにボクのお父さんはイッセーに倒されたけど、実際に死んだのはイッセーのせいじゃありません。それにボクが今、こうして無事にいられるのはイッセーがボクをこの世界に連れてきてくれたからなんです。だから、イッセーを恨んでなんかいません。彼の優しさはボクも十分知ってます」

 

その言葉を聞いて父さんはほっと胸を撫で下ろしていた。

 

雰囲気が良くなったところで俺は話を切り出した。

この話は今回のメインと言ってもいい。

 

「父さんと母さんにお願いがあるんだ。もちろん、ミュウのことで」

 

「何だ?」

 

「ミュウをこの家の家族として受け入れてほしい。彼女の今後を考えるとこれがベストなんだ。どうか、俺の願いを聞き入れてほしい」

 

俺は父さんと母さんに頭を下げる。

ミュウも俺に合わせて頭を下げた。

 

いきなり、訳の分からない話を聞かされて頭が混乱しているところにこのお願いだ。

断られてもおかしくはない。

だけど、俺にはこうすることしか出来ない!

ミュウを守るためにも、ここで………!

 

「なぁ、母さん」

 

「なに? お父さん」

 

「スケベしか取り柄がなかったイッセーが成長したもんだな」

 

「そうね。私も驚いているわ。こんなに立派になってるんですもの」

 

聞こえてきたのは優しい二人の声。

 

「父さん?」

 

恐る恐る頭をあげると二人は微笑みながら俺達を見ていた。

 

「ミュウさん。あなたさえ良ければ、私達の娘として家族の一員になってもらえないだろうか?」

 

その言葉を聞いて、ミュウは戸惑いの声を漏らした。

 

「い、良いんですか………?」

 

「ああ、もちろんだとも」

 

迷いのない返答。

父さんも母さんもミュウに優しい笑顔を向けていて、

 

「………」

 

ミュウの頬を涙が伝う。

彼女は目元を覆い、体を震わせていた。

 

「ミュウ?」

 

俺が声をかけると、ミュウは言った。

 

「ごめんね………でも、嬉しくて。ボク、本当に受け入れてもらえるなんて、思ってなくて………」

 

戦争に負けた国の姫。

しかも魔族のだ。

普通なら絶望しか待っていない。

人族の国に捕まれば、一生を部屋に閉じ込められて過ごすか、最悪は処刑だ。

 

だけど今、父さんと母さんはミュウを受け入れてくれた。

もちろん、二人は人族と魔族の争いなんて知らない。

でも、初めて会ったミュウを快く迎えてくれている。

 

ミュウが言う。

 

「ボクは………ここにいても良いですか? あなた達の娘になっても、良いですか………?」

 

「こちらからも聞いていいかな。私達の家族になってくれるかい? 私達にあなたを守らせてくれるだろうか?」

 

質問に質問で変えす父さん。

ミュウは止まらない涙を手で押さえながら、何度も頷きで返す。

 

「ありがとう、ございます………ありがとうございます………!」

 

父さんが微笑む。

 

「ミュウは私達の家族になるんだ。そんな丁寧な言葉遣いはいらないよ。なぁ、母さん」

 

「えぇ、そうよ。遠慮はいらないわ。もし、良ければなんだけど………私達のことも本当の親みたいに思ってくれると嬉しいわ」

 

「うん! ありがとう………お父さん、お母さん!」

 

父さんと母さんはミュウを優しく抱き締めた。

 

 

 

 

 

 

「ところで、ミュウはいくつなんだ?」

 

「今は十四歳。もうすぐ十五歳だよ、お父さん」

 

「そうか。ということはイッセーの妹になるということか」

 

ミュウは俺の妹になるのか。

ていうか、十四!? 

十四であのスタイルだと!?

十四であんなに素晴らしいおっぱいを持っているだと!?

流石は魔王の娘、なのか!?

 

ミュウが言う。

少し緊張気味な声音で、

 

「お父さん、お母さん。お願いがあるんだけど………聞いてもらえるかな?」

 

「なんだ? なんでも言ってくれ。私達で出来ることならなんでもするぞ」

 

「えっとね、ボクに名前をつけてほしいんだ。イッセーとも話してたけど、ミュウって名前だと正体がばれて何かあるかもしれないし…………」

 

そうなんだ。ばれないとは思うけど、万が一ということもあるからな。

《ミュウ》だとその可能性は高くなるかもしれない。

 

母さんが頬に手を当てて言う。

 

「ミュウってずっと呼ばれていたのよね? なら、出来るだけ違和感がないようにしたいわね」

 

「ふむ………。ミュウ………ミウ………。そうだ、美しい羽と書いて美羽って名前はどうだ?」

 

美羽か。

いい名前だと思うし、元の名前からも大きく変わるわけじゃないから違和感もない。

 

「兵藤美羽。いい名前じゃない。どうかしら?」

 

ミュウは新しく得た名前を口にする。

 

「兵藤美羽……。ありがとう………大切にするよ、この名前」

 

両手を胸に当てて、目を閉じるミュウ―――――いや、美羽は俺達を見渡して言った。

 

「ボクは今日からこの家の娘の兵藤美羽! よろしくね!」

 

こうして、俺の家族が増えることになった。

名前は兵藤美羽。

俺の妹だ。

これから我が家は賑やかになる………そんな気がする!

 

 

 

 

 

 

「あ、そうそう。美羽ちゃん、イッセーって性欲の権化だから気を付けてね」

 

「知ってるよ。ベッドの下にエッチな本がいっぱいあったもん」

 

せっかく良い感じになったのになんでそういうこと言うかな!!

それと、美羽! 

やっぱり他のやつも見たんだな!!

 

 


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