他のオリキャラの紹介もまた今度のせるつもりです~。
第一天の公園のような場所で一息ついていた俺。
あの後、リアスと朱乃、イリナの三人は人間界から上がってきたグリゼルダさんと話があるとのことで今は席を外している。
「もう少し手加減してくんない?………走馬灯がみえたんですけど………」
俺は頬を擦りながらアリスに言う。
階段から転げ落ちながらイリナの服を脱がすという行為を行ってしまった俺も俺だけど………あれ、わざとじゃないからね?
無意識だからね?
「へー………」
その半目でじーっと見てくんの止めてよ!
地味に辛いんだぞ!?
アリスさん、冷たいよ!
泣いちゃうぞ!?
「ふふふ、ついにイッセーのラッキースケベも磨きがかかってきたわね! 今度はぶつかった拍子に女の子を押し倒しておっぱい吸っちゃいましょう!」
実体化していたイグニスが笑む。
ラッキースケベなの、あれ!?
つーか、ぶつかった拍子に押し倒すってなに!?
そんな状況でおっぱい吸うとか故意だよね!?
ラッキーじゃないよね!?
あと、さっきから気になってたことなんだけどさ………。
「その天使の娘、どこから連れてきた!?」
こいつ、さっきから天使の女の子のおっぱいを揉みまくってるんですが!?
しかも、初対面の娘だよね!?
会ったことない娘だよね!?
「はふぅ………はぅぅっ………」
ほら、天使の娘も涙目だよ!
逆らえずにされるがままだよ!
イグニスは楽しげに微笑む。
「そこを歩いていたからハンティングしてきたの!」
「ハンティング!?」
「他の天使のおっぱいはどんな感じかな~って。ほら、イリナちゃんもそうだけど、ガブリエルちゃんのおっぱいももっちりしてたし? 他の女の子はどんなか気になるじゃない?」
ガブリエルさんの揉んだのおまえだけ!
俺は知らん!
そーですか!
天界一の美女のおっぱいはもっちりしてたのか!
羨ましい限りだよ、まったく!
俺だって揉んでみたいわ!
「とりあえず、その娘、解放してあげろよ! 堕天しちゃうから!」
「とことんまで堕とす! 私色に染め上げてみせるわ!」
「ひぁっ………あ、あのぅ、そんなに………ふぁぁっ………」
「ちょ、マジでやめてあげて! 堕ちる! 堕ちちゃう!」
俺はイグニスを羽交い締めにする!
これ以上は問題になりかねん!
いや、もう問題かもしれないけど!
イグニスにおっぱいを揉まれまくっていた天使の女の子はダッシュでこの場から逃げていった!
よし、そのまま全速力で逃げるんだ!
もう二度と駄女神に捕まっちゃダメだよ!
「あー! 私のおっぱいがぁぁぁぁ!」
「あんたにもおっぱいついてるだろ!?」
「自分のじゃなくて、他人のが良いんじゃない。良いわよ、もう。他の女の子ハンティングしてくるから。おっぱいハンター、イグ☆ニスさん、出撃!」
「出撃しないで!」
ええい、どこまでも平常運転な駄女神め!
天界から苦情来るわ!
和平ぶち壊すつもりか!?
「ミカエルさんに怒られるからマジやめてくんない!?」
「大丈夫! 私を止められる者なんて、この世に存在しないもの! 原初の女神だもん! 偉いんだもーん!」
「うわぁぁぁぁん! 誰か、この駄女神止めるの手伝ってぇぇぇぇぇぇえ!」
▽
「いいですか、アンセルムスさん、キュリロスさん、グレゴリオスさん、シメオンさん。天界ではお行儀よくしてくださいね。あと、皆さんのことを少しだけ調べたいそうですから、天使の方々の指示にしたがってください。怖いことは一切しないそうですから、何も心配はありませんよ」
『リョーカイ』
『ギョイ』
『オーケイ』
『ダー』
微笑みながら言うアーシアにそう応じるのは四体の黒いドラゴン。
あの四体のドラゴンは―――――邪龍だ。
天使の研究者数人が、恐る恐るアーシアが召喚した邪龍を相手に調査を始めていく。
その光景にゼノヴィアが感嘆の息を漏らす。
「………量産型とはいえ、邪龍を手懐けるなんてね」
そう、あの四体の邪龍はリゼヴィム率いる量産型邪龍だったドラゴン。
ファーニブルが行ったパンツ料理教室に号泣しながら拍手を送っていた邪龍達だ。
あの四体はアウロス学園防衛戦の後で、アーシアに近づいてきたんだが………驚くことに邪気が一切消失していた。
この結果には現場にいたティアやアザゼル先生でさえ呆気に取られていたのは記憶に新しい。
………邪龍すらも手懐けるアーシア、か。
邪龍達のアーシアを見つめる安心しきった眼!
なついてるよね、完全に!
アーシアも聖母のような微笑みで邪龍達を撫でてるし!
端から見てると、飼い主に撫でられて喜ぶペットみたいだよ!
ちなみに邪龍の名前はキリスト教の聖人から取ったそうだが………それってアリなのか?
俺はぼそりと漏らす。
「そういや、ティアが言ってたな。アーシアの名前がドラゴンの世界で広まってるって………」
あの龍王ファーニブルと契約した悪魔の少女。
それだけですんごいことなんだが………。
木場も頷く。
「アザゼル先生から聞いた話だと、邪龍を手懐けたことで、アーシアさんの名は飛躍的にドラゴンの間で広まるだろうって。過去に邪龍を何体も使役したのは悪神や邪神の類いだけだからね」
マジですか………アーシアちゃんのドラゴンを使役する才能は神クラスと………。
うーん、流石はアーシアというか、何というか………。
とにかくすごいよね。
ロセも言う。
「今はリゼヴィムが邪神や魔神のようなことをしていますが、それでもアーシアさんの龍使いの才能は抜きん出ているということでしょう」
将来的に伝説の龍使いとして名を残しそうだな………、
いや、現段階でも十分すごいんだけど、今が発展途上だとすると………。
………ドラゴンに囲まれて微笑むアーシアが眼に浮かぶな。
まぁ、アーシアを称賛したロセもかなりスゴいんだけどね。
ロセが過去に書いたという論文の方も調査が進んでいて、現在はグリゴリと共に進めているそうだ。
このままいけば強力な切り札としてクリフォトに強く出られると先生も言っていた。
………むろん、どこまで通じるかは未知数だという。
封印対象のトライヘキサ自体が未知数だからだ。
ふとゼノヴィアが口にする。
「………いいな、アーシアは」
アーシアを見る目はどこか羨ましそうだった。
アーシアが頬を染める。
「そ。そんな………ゼノヴィアさんも私と一緒にドラゴンさんと契約する術を学びませんか? そうすれば、ゼノヴィアさんも―――――」
「いや、そうじゃない。アーシアは皆から愛される。その誰からも敬愛される姿が私も欲しいと思えたんだ」
「ゼノヴィアさんは私よりもずっと魅力的な方です! イッセーさんもそう思いますよね?」
おっと、話を振られたぞ。
急な振りだったけど、俺は首を縦に振った。
「ゼノヴィアはゼノヴィアの魅力があると思うぞ? というか、ゼノヴィアって後輩とかに慕われているだろ、実際」
駒王学園にて、ゼノヴィアは人気者だ。
人気の理由は美少女ってところもあるんだけど、ゼノヴィアの人柄が好かれていることが大きな要因だろう。
困っている人を見るとすぐに助けに行く。
重い物を持っていたら持ってあげているし、探し物があるなら一緒に探してあげている。
そんなゼノヴィアの姿をよく見かける。
「アーシアより上だとか下だとかってのは分からないけど、ゼノヴィアは皆から慕われていると思うぞ? 俺もゼノヴィアのこと好きだしな」
俺の言葉にゼノヴィアは微笑む。
「ありがとう、イッセー。君にそう言ってもらえるのは本当に嬉しい。だが、私はもっと自分を磨くぞ。そうでなければ年明けの生徒会選挙に勝つことなんて出来ないだろう」
「あー、そういえば年明け早々か。選挙には現生徒会メンバーも参加するんだったな。匙は副会長に立候補するとか言ってたっけ。会長職よりも副会長になって、会長を支える役の方が性に合ってるんだと」
あいつは根っからのサポーターなんだろうな。
あいつ自身もそれが分かってるから実力の出せるポジションにつく。
それで、肝心の会長職なんだが、ゼノヴィア以外に立候補した者も当然いる。
現生徒会からは『僧侶』の花戒さんだ。
彼女の堅実な思想と、これまで裏から生徒会を支えてきた実績は生徒から強い支持を受けている。
ゼノヴィアが言う。
「一般生徒からも何名か立候補している者もいる。ライバルは多いな」
そんなこと言ってるけど………燃えている!
瞳がメラメラ燃えてるよ!
やる気十分だな!
ゼノヴィアって、難易度が上がるほど燃えるタイプなんだな!
美羽が首を傾げながら訊く。
「そういえば、悪魔以外の生徒が当選したらどうするの? ボク達の正体を明かすわけにはいかないよね? もしくは、一応、伝えたりするとか?」
あー、確かにそうだよな。
今の生徒会メンバーは全員悪魔だから問題にはならなかったけど、メンバーが変わるならそうなってくるよな。
その質問には木場が答えた。
「そのあたりはリアス部長とソーナ会長で色々考えているみたいだよ。まぁ、それを含めて今度の生徒会選挙は面白くなりそうだね」
俺も木場もゼノヴィアに勝ってほしいと思っている。
だけど、今回の生徒会選挙はソーナの後釜に誰がつくのか予想が出来ない。
そこが面白くもあり、好奇心を煽られるよね。
アーシアがゼノヴィアに飛び付く。
「私はゼノヴィアさんのお手伝いをします! 一緒に選挙活動します!」
「ありがとう、アーシア! イリナもそう言ってくれた。………うぅ、私は良い友を持ったな! 心強すぎて涙が出る!」
アーシアとイリナがゼノヴィアの選挙運動の手伝いか。
年明け早々から教会トリオの微笑ましい光景が見れそうだ。
「僕達も応援かな。同じ部員で、眷属だものね」
「ですね」
「うん! 私も応援頑張っちゃう!」
木場も小猫ちゃんもレイナも応援する意思を見せた。
もちろん、俺や美羽、アリスも応援だ。
アーシアと熱い抱擁を交わすゼノヴィアだったのだが、ふと何かを思い出したように俺の方を見てきた。
「そうだ、イッセー。さっき聞いた話なんだが………」
「ん? 何かあったのか?」
俺が聞き返すとゼノヴィアは頷く。
そして、一拍おいた後、口を開いた。
「さっき、公衆の面前でイリナを剥いたと言うのは本当か?」
「ぶふぅぅぅぅぅっ!?」
盛大に吹き出す俺!
こ、こいつ、なんでその話を今持ち出してくるんだ!?
「剥いたって言い方止めてくれる!? あれ、事故だからね!? 俺がイリナを辱しめるようなことする男に見えるか!?」
「うん」
「即答!?」
「いや、私には………その、なんだ………色々してきただろう? イリナやアーシアの前で股を開かせたり………。二人の前で盛大に絶頂させたり………」
「ここでそういうこと言うの止めてくれる!? あれは俺であって、俺じゃないから! 鬼畜モードの時の俺だから!」
「そうか………。あの時のイッセーは………良いものだな。またやってくれ。イッセーに苛められるのは………体の奥がゾクゾクして、たまらない。あの時のことを思い出すと体が火照るんだ」
「おいぃぃぃぃぃ! 公衆の面前でそんなこと言っちゃいけません!」
ほら見てよ!
周囲にいた天使達の視線が俺に集まってきているから!
何やらヒソヒソ話してるけど………
『おい、聞いたか』
『ああ、人が見ている前でそんな………なんて破廉恥な』
『いや、鬼畜だ。破廉恥を通り越して鬼畜の部類だ』
『あれって、冥界の赤龍帝でしょ? 噂には聞いていたけど、なんて鬼畜なの!』
『私は触られたら失禁させられるって聞いたわ』
『なにそれ、怖い………』
………なんて会話が聞こえてくる!
誰だ、俺が鬼畜だという噂をばら蒔いた奴は!
徹底的にお仕置きしてやる!
つーか、触れられたら失禁ってなに!?
俺をどういう風に見てるの!?
そんなヒソヒソ話はこの場のメンバーにも聞こえていて………。
レイナが顔を赤くしてボソボソと呟く。
「あながち………間違いじゃないよね。私は………イッセーくんに………させられたし………。お風呂場で………」
「イッセー………あんた、レイナさんに何したのよ?」
「いや………普通に………。その、あの時は調子乗ってすいませんでした………」
「う、ううん! いいの! やっぱり、私もイッセーくんになら………苛められてもいいかなって………ね?」
いや………そう言われましても………。
「そういえば、ボクはお兄ちゃんの鬼畜モードは体験してないなぁ………」
「私もですわ」
「美羽ちゃんとレイヴェルちゃんは何かんがえてるのかな! 二人とも希望しないで!」
アーシアがあわてふためく。
「はわわわわ………皆さんはイッセーさんとどんなことをしたのでしょう………!?」
「落ち着くんだ、アーシア。大丈夫だ。私達が抱かれる日も近いと見た。今度、イリナと交えて三人でイッセーに詰め寄ろう」
ゼノヴィアが先を見据えた眼をしている!?
おまえの眼にはいったい、どんな景色が見えているんだ!
「イッセー先輩はやっぱり、ドスケベです。………私だって、先輩と………避妊具さえつければ………」
小猫ちゃんんんんんん!?
前半と後半で言ってることが違うような気がするんだけど!?
「大丈夫だよ、小猫ちゃん。ボクに言ってくれればいくらでもあげるから」
美羽が小猫ちゃんの肩に手を置いて何か言ってる!
つーか、マジでどれだけ持ってるの!?
配れるほどの在庫があると!?
「こ、ここは教師として注意すべきなのてじょうけど………出来ない………! わ、私も………その………あんな………はふぅ………」
ここは注意してもいいんだよ、ロセ!
とりあえず止めて!
この空間を何とかしてくれ!
お願い!
今度、百均ショップに連れていってあげるから!
「………イッセーくんの体がもてば良いけど………」
「イッセー先輩! 僕はイッセー先輩のこと、一生忘れません!」
木場とギャスパーは不吉なこと言ってないで、ツッコめ!
俺、腹上死するの!?
あり得そうで怖いよ!
「木場ぁ! おまえ、最近、ツッコミの仕事してねぇぞ!」
「それ、僕の仕事なのかい!?」
そーだよ!
ツッコミはおまえの重要な仕事なんだよ!
俺だけで捌けると思ってんのか!?
………ちょっと待てよ。
この空間にいそうな奴がいない。
絶対に入り込んでくるはずの内容なのに一言も交じっていない………だと?
おかしいと感じた俺は辺りを見渡す。
すると――――――
「はうぅっ………あ、あの………ひゃんっ………そ、そんなに揉まないで………くださいぃ………」
「なんて揉み心地。なんて感度。うーん、やっぱり天使の女の子には清純な子が多いわね。これは………燃えるわ!」
イグニスが天使の女の子をハントしていた。
ベンチに押し倒して、服の下から女の子のおっぱいを揉みしだいている。
その光景を視界に捉えた俺はその場を駆け出し、
「何やってんだぁぁぁぁぁぁ! この駄女神ぃぃぃぃぃ!」
俺の全力のツッコミがこの第一天に響いた時だった。
―――――天界が大きく揺れた!
まるで地震でも起きたかのように!
アリスが叫ぶ。
「地震!? イッセー、あんたのツッコミ、どれだけ激しいのよ!?」
「俺かよ!?」
俺のツッコミが天界を揺らしたと!?
そんなバカな!
途端に空一面に警戒を知らせる赤い天界文字が点滅を繰り返しながら、幾重にも大きく飛び交い始めた!
イグニスが言う。
「ほら~、イッセーが大きい声出すから~。うるさいって天界側が怒ったんだわ、きっと」
「いやいやいや! 怒るとしたらおまえだよね! 注意されるとしたらおまえだよね! つーか、この事態の中で呑気すぎるだろ、この駄女神!」
「そりゃあ、お姉さんはいつでも平常運転だもん☆」
「可愛く言ったら何でも許されると思うなよ!? あと、そろそろ解放してあげて! その女の子ビクビクしてるから!」
警報が鳴り続けるなかでも、イグニスにおっぱいを揉み続けられる天使の女の子!
もう体がビクンビクンしてるから!
恍惚な表情で、息づかいも荒いんですけど!
堕ちちゃう!
堕ちちゃうから、そろそろ解放してあげようよ!
ツッコミが止まらない俺の元に警備の天使が走り寄ってくる。
「………邪龍が………クリフォトが天界に攻めて参りました………!」
その報告に俺達は戦慄した―――――
「はふぅ………あぁっ………ら、らめれすぅぅっ………。こんなの………んぁっ」
「ふふふ………。さぁ、そのまま、お姉さんに身を任せなさい。どこまでも気持ちよくしてあ・げ・る」
どこまでもぶれない駄女神に俺達は別の意味で戦慄した――――――。