ハイスクールD×D 異世界帰りの赤龍帝   作:ヴァルナル

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9話 冥界の学校へ!

冥界のアガレス領。

 

ここにソーナの宿願であった「誰もが通えるレーティングゲームの学校」がある。

 

シトリー家次期当主の願望なのだから、シトリー領に建設されるのが筋かと思うのだが、そうでないのは政治的なものが絡んでくるからだ。

 

特に古くから血筋を重んじる上役にとってはソーナが言う「階級に関係なく誰でも通えるレーティングゲームの学校」というのは決して面白くないもの。

 

以前の若手悪魔の会合の時だって、ソーナの夢を聞いて笑ってたぐらいだ。

実現するとなれば、反対意見、圧力も降りかかってくる。

 

そうなれば、ソーナの夢を応援するセラフォルーさんは必ず異を唱える。

 

するとどうなるか。

 

ソーナの夢はセラフォルーさんの政治活動の一つと判断されることになるんだ。

実に馬鹿馬鹿しいけど、上役の連中はそういう風に見てくる。

 

リアス――――グレモリーがおいそれと援助出来なかったのもここに理由があった。

グレモリー、つまりサーゼクスさんの意思まで絡むと上役に思われては、四大魔王の各派閥争いはヒートアップしてしまう可能性を孕んでいたからだ。

 

そのため、リアスは目立たない程度の協力しか出来なかった。

 

ソーナはこの夢を諦めることも真剣に検討したそうだ。

姉の政治に影響を及ぼすのは、シトリー次期当主がしてはならない愚行だと。

 

しかし、そんなソーナに手をさしのべる人がいた。

 

 

「では、間を取って我が領土で建設して、上役のご機嫌を見ながら慎重に運営してみましょう」

 

 

そう声をかけてくれたのが、アガレス家現当主。

 

各魔王の派閥に属する政治家からの大公アガレスへの信頼は大きい。

血筋の中では最上位に位置する大王家の指示すら勝ち取った上で、「誰もが通えるレーティングゲームの学校」第一号がアガレス領に建設されたんだ。

 

大公アガレスの援助が無ければ、第一号ですら建たなかったかもしれないな。

 

そういう背景で建てられたソーナの学校第一号に俺達オカ研メンバーは訪れていた。

というのも、体験入学の手伝いをするためだ。

 

学校が建てられたのはグレモリーとバアルがレーティングゲームを行った空中都市アグレアスから目と鼻の先にある町―――――アウロス。

 

俺達はグレモリーの城から数回の転移を経てアウロスにやって来た。

転移した先は町の中心にある監視塔の最上階。

 

転移魔法陣の前で待ってくれていた町の役員の方に連れられて、俺達は監視塔を降りていく。

 

下で待っていたのは―――――

 

「よう、兵藤」

 

「来たぜ、匙」

 

匙だった。

 

出迎えてくれた役員から匙にバトンタッチして、俺達は町を進んでいく。

 

目に入ってくるのは畑と風車小屋、ヨーロッパ風の住宅。

 

完全な田舎町。

静かでのどかな町だった。

 

匙が言う。

 

「いいところだろ?」

 

「ああ。平和そうで、のんびり出来そうな町だな」

 

「おまけに、近くにはレーティングゲームの大舞台アグレアスもある。ここからの眺めも中々のものだぞ」

 

確かに。

ここから見る浮遊島ってのは迫力がある。

これはこれで絶景で、神秘的な眺めだな。

 

「私、将来こういうところで畑をやってみたいです」

 

「私もだ。うん、アーシアと畑作りをするのもいいな。永い悪魔の生だ。たまには剣士生活を忘れて農耕に従事するのもいいだろう。アーシアが暮らすとなるとイッセーも着いてくるだろうしね。私もついていくとしよう」

 

アーシアとゼノヴィアはそんなことを言いながら目を輝かせていた。

 

アーシアが田舎で暮らす、とか言い出したらついて来ちゃうかもね。

アーシアと田舎で畑仕事。

そこにはゼノヴィアもいて…………いいじゃないか。

 

そういうのんびりした生活も送ってみたいものだ。

 

イリナも空を見上げながら言った。

 

「私も将来田舎生活してみようかしら。でも、冥界に天使が住むというのは難しそうだし、冥界に出張がてらイッセーくんやアーシアさんの畑を手伝うのもいいのかな」

 

「案外、住めるんじゃないか? 三大勢力の和平が結ばれてからは交流も深まってるし。ってか、サーゼクスさんとアザゼル先生とか二人でラーメン食いに行ってるぐらいだしな」

 

「もしそうなら、私もアーシアさん達と住んで畑仕事するわ! ミカエルさまもお許しになられると思うし!」

 

うん、ミカエルさんなら即OKくれそうだな。

 

「なんだか、この町に魅了されちゃってるわね。でも、私もたまにはこういう場所でのんびりしたいわ」

 

レイナも微笑みながらそう続けていた。

 

他愛のない会話を続けながら匙についていくこと十数分。

新造の建築物が現れる。

 

その建築物は―――――駒王学園そっくりの学舎だった。

 

規模は駒王学園よりも若干小さめだが、体育館とおぼしき建物や運動場の位置などは同じ配置だ。

 

校門の表札には悪魔文字で「アウロス学園」と記されている。

 

「この町の名前をつけたのか」

 

「無難だろ?」

 

俺の言葉に匙は苦笑する。

 

シトリーやバアルの名前を出せば小うるさい人達が口を挟んできそうだし、確かに無難だな。

 

校門を潜り、本館へと進む。

 

運動場では子供達が走ったり、魔力の競い合いをしたりしているのが見えた。

その側にはシトリー眷属やバアル眷属のメンバーがいて、何やら教えているようだった。

 

あの子供達が体験入学に参加しているのだろう。

 

本館に入ると、玄関でソーナが出迎えてくれた。

 

「会長、オカルト研究部の皆さんをお連れしました」

 

「サジ、ご苦労さまでした。担当のところへ戻ってくれてかまいません」

 

「わかりました。それじゃあ、兵藤。あとでな」

 

「おう」

 

匙はこちらに手を振りながら足早に消えていった。

 

俺はぐるりと校舎内を見渡してみる。

 

新築だけあって、中はピカピカだ。

それにこの玄関や中の造りは駒王学園を踏襲しているところが多く見受けられる。

 

リアスが手を差し出し、笑顔で一言告げる。

 

「改めておめでとう、ソーナ」

 

「ありがとう、リアス。まだ第一号で開校は大分先だけれど、体験入学を実施するまでには形にできました。皆さんもよく来てくれましたね」

 

ソーナはリアスと握手をかわしながら、俺達にも微笑みを送ってくれる。

すごく嬉しそうだ。

 

「さぁ、中を案内しましょう」

 

ソーナの先導で学内を歩いていく俺達。

 

廊下は子連れの親御さん達が行き交い、バアル眷属やソーナが呼び寄せた特別講師が中心になって子供達に何かを教えているようだ。

子供達はとても興味深そうに講師の話に耳を傾けていた。

 

シトリー眷属のメンバーはそれのサポート。

ま、生徒会メンバーは学生だし、大手を振って教える側には回れないか。

 

他にもボランティアで募ったスタッフ達も校内で忙しく動き回っている。

 

ここに来ている子供達は大体、十歳前後。

たまに十代半ばの少年少女もいるが、小学生ぐらいの子供達が主だった。

 

リアスがソーナに問う。

 

「どのぐらい来ているの?」

 

「口コミで噂が広がってからの体験入学ですから、思っていたよりも人が集まりました。今日だけで子供は百五十名ぐらいは来ているでしょう」

 

おおっ、大盛況だな!

親御さんを含めるともっとじゃないか!

 

ソーナの学校が注目されている証拠だ。

 

ただ、裏を返せば学校に通いたいのに通えない子がこれだけいるってことなんだよな…………。

 

是非ともソーナの学校に通ってほしいと思う。

 

ここに通うことで、未来の選択肢が広がるはずだしな。

 

体育館に入ると中から活気のある声が聞こえてきた。

 

「いいか! パンチというのは腰をおとして、体全体から打ち出すように一直線に前へ突きだすのだ!」

 

「「「はいっ!」」」

 

体育館ではサイラオーグさんが子供達に正拳突きを教えていた!

 

子供達もサイラオーグさんの突きに合わせて元気にパンチを繰り出していた。

 

うーん、子供達も張り切ってるけど、サイラオーグさんもすんごい張り切ってる!

滅茶苦茶笑顔だもんな!

 

子供達を指導していたサイラオーグさんが俺達に気づく。

 

構えを解いて、こちらに手を振ってくれた。

 

「おおっ、リアス達も来てくれたか。見ろ、おっぱいドラゴン達が来てくれたぞ?」

 

サイラオーグさんが子供達にそう言うと、子供達は一斉にこちらを向いた。

 

「すっげぇぇぇ! おっぱいドラゴンだぁぁっ!」

 

「スイッチ姫もいる!」

 

「あっ! ダークネスナイト・ファングもいるよ! 戦うのかな!」

 

猛ダッシュでこちらへ集まる子供達。

 

やっぱ、こうなるよね。

 

まぁ、これもソーナの狙いの一つでもあったりする。

簡単に言えば、子供達へのサプライズって言ったところだ。

 

サプライズは見事に成功したようだが…………一気にテンションを上げた子供達をどう落ち着かせるのか。

 

ソーナが落ち着かせようと声をかけてるけど、耳に入ってないよね…………。

 

すると―――――

 

「ここは私にお任せを!」

 

俺と子供達の間に入るのは我が『僧侶』にしてマネージャー!

 

レイヴェルがこの場を静めてくれるのか!

 

流石は―――――――

 

「握手とサインは順番に並んでくださいね! 椅子とテーブルを用意してください! イッセーさま、リアスさま! これ、サインペンです! 皆さーん! おっぱいドラゴンもスイッチ姫も逃げませんよ! 並んでくださーい!」

 

あ、そっちなのね…………。

 

こうして、おっぱいドラゴンのイベントが急遽開催されることとなった。

 

 

 

 

 

 

急遽開催されたおっぱいドラゴンのイベント。

 

握手にサインに加えショーも披露することになり、突発のイベントにしては、中々のイベント会となった。

 

子供達も喜んでくれていたようだしな。

 

イベントを終えた俺は一人休憩中だ。

 

他のメンバーはそれぞれ分かれて授業のサポートに向かってる。

ちなみに美羽は魔法の授業、アリスは体を使う授業の手伝い。

レイヴェルは授業よりも全体の運営関連のサポートに向かってくれた。

 

俺も後でどこかに配置してもらわないと。

 

「ここにいたか、兵藤一誠」

 

と、話しかけてくるはサイラオーグさんだった。

ソーナと真羅副会長もいる。

 

ソーナが学校を見渡しながら訊いてくる。

 

「イッセーくん、先ほどはありがとうございました。子供達も多いに楽しんでくれたようです。それで、どうですか? イッセーくんから見たこの学校は?」

 

「いいところだよ。見学に来ている子供達はやる気に満ちていて、教えている側の人達もやりがいがあるって顔してる。周囲の環境も穏やかで最高だと思う」

 

真羅副会長が言う。

 

「ここにはレーティングゲームの授業を受けたい子供達の他にも、全ての教育機関から入学を拒否された子供達も来ています」

 

「入学を拒否?」  

 

「はい。…………能力が足りず、魔力が不得手というだけで、身分が低いというだけで、未来を閉ざされた子供達もいるのです」

 

サイラオーグさんが続く。

 

「家の階級はあれど、魔力が乏しく周囲に追い詰められ退学した者もいれば、才能はあれど、家の階級が低く入学出来なかった者もいる、ということだ。ここにいる子供達の中には複雑な事情を抱えて、藁にもすがる気持ちで来た者もいるのだろう」

 

なるほど…………。

 

悪魔の純血を重んじる上役の貴族にとって『下級』や『才能のない者』達の育成は賛成できるものではない。

むしろ、拒否するぐらいだ。

 

それは能力や才能が開花し、自分達貴族よりも強い悪魔に育ってしまうことを畏れているから。

自分達貴族の立ち位置を危うくすると考えているからだ。

 

ソーナがぼそりと漏らす。

 

「…………日本はいい国です。これまで日本で学んできて、それを実感しました。誰にでも学ぶ権利がある、これがどれだけ素晴らしいことか。イッセーくんや椿姫達が育った国は冥界よりもずっと教育が行き届いた場所なのですよ」

 

「この学舎の建造という事例の意義は大きい。いずれ、各領土にも波及してくれることを願う。いや、そうさせなければならないだろう」

 

校舎を見上げるソーナとサイラオーグさんの瞳は強い輝きに満ちていた。

 

すると、サイラオーグさんがふいに笑んだ。

 

「――――体術を教えているのだ」

 

「体育館でパンチの打ち方を教えてましたね」

 

「ああ。…………教職の真似事など、初めてだがな。本を読みながら見よう見まねだ。教え方が合っているのかなど正直言って分からん。それでも…………子供達は一生懸命に拳を打ち出してくれる」  

 

その笑みは楽しそうだった。

心底、子供達に体術を教えるのが楽しいのだろう。

 

サイラオーグさんが自身の拳を見ながら言う。

 

「この大きくごつごつした不恰好な拳は、ここに辿り着くためにいじめ抜いてきた殴るための代物だった。…………だがな、子供達に体術を教えている中で、ようやく少しだけ理解したのだ。―――――滅びの力を持たずして生まれた俺はこれを教えるために生まれてきたのかもしれない、と。この手に価値を見出だせることが幸せだと思えたのだ。大げさかもしれんがな」

 

サイラオーグさんは運動場で体を動かす子供達を見て、過去の自分を思い出しているようだった。

 

 

――――足りなければ、他で補えばいい。

 

 

サイラオーグさんが幼い頃にお母さんのミスラさんに言われた言葉だ。

 

それは腕力でも、知力でもいい。

魔力がなかろうと、滅びの力がなかろうと、諦めなければいつか必ず勝てる。

 

この言葉はサイラオーグさんの中に強く残っている。

 

そして、今度はそれを子供達に伝えようとしているんだ。

 

ソーナがもう一度学校を見渡す。

 

「頑張りましょう。まだスタートもしていないのですから。これからも一つ一つ壁を突破していきます」

 

まるでリアスのようなことを言う。

それだけ、この学校に意気込みを注いでいるということだな。

 

すると、向こうの方で何やら騒がしくなっていた。

先ほどまで熱心に授業を受けていた子供ですら、そこへ集まっていく。

 

「…………なんだ?」

 

首を傾げながらそう呟く俺だが、その隣では、

 

「お越しになられたみたいですね」

 

「ああ」

 

ソーナとサイラオーグさん、真羅副会長は知っているようだ。

 

三人がそちらへと歩いていくので、俺もついていく。

 

そこにいたのは―――――

 

「やぁ、見学に来たよ」

 

俺達に気づき手をあげる男性。

灰色の髪と瞳が特徴的なその男性は爽やかに微笑んだ。

 

レーティングゲーム現王者にして、皇帝(エンペラー)と称される者。

 

―――――ディハウザー・べリアル。

 

サイラオーグさん、ソーナが王者と握手を交わす。

 

「ディハウザーさま、今回はお越しいただき、まことにありがとうございます」

 

礼を口にするサイラオーグさん。

 

王者は微笑み、校舎を見渡す。

 

「いい学校だ。それにいい生徒も集いそうだ」

 

王者の登場に大興奮する子供達を見て、優しげな笑みを浮かべている。

 

しかし、まさか現王者が訪問してくるとはな…………。 

流石に驚いた。

 

呆気にとられる俺を見て察したのか、真羅副会長が耳打ちしてくる。

 

「実は、明日アグレアスでディハウザー・べリアル氏主演の映画撮影があるそうです」

 

へぇ、映画に主演か!

どんな感じの映画になるのか気になるな。

 

俺は特撮の主演たけど、ちょっと違うような気もするし…………。

 

でも、こうしてレーティングゲームの王者が直々に足を運ぶとなれば、この学校の宣伝になりそうだ。

もしかしたら、今日よりももっと志願者が増えるかもしれないな。

 

王者は真っ直ぐな瞳で俺達に言った。

 

「私も出来うる限り支援しよう。未来あるゲームプレイヤーが誕生するの素晴らしいことだからね」

 

俺や真羅副会長にも握手をしてくれた王者。  

 

うーん、流石は王者!

華があるな!

 

 

 

 

 

王者と少し話した後のことだ。

 

ソーナが王者を案内することになり、それに真羅副会長も付き添いで行ったので、ここに残ったのは俺とサイラオーグさん。

 

俺もぼちぼち授業のサポートに出向こうかと思った時だった。

 

サイラオーグさんがこう言ってきた。

 

「兵藤一誠。おまえも講師として子供達に教えてみるのはどうだ? 俺と違い、師に教えてもらったのだろう? それを伝えてみたらどうだ」

 

「…………俺ですか?」

 

そういえば、吸血鬼の領地に行った時にもレイナと小猫ちゃんに言われたっけな。

 

「うむ。先程も言ったように俺は見よう見まねだ。実際に教えてもらったこともないからな。実際に師を持ち、指導を受けたおまえなら、と思ったのだ」

 

なるほど…………。

誰かに教えてもらった経験がある人なら、そのやり方で自分も伝えていくという手もある。

 

「おまえも最初は力を持っていなかった。それがこうして英雄と呼ばれるほどになったのだ。子供達もおまえが行ってきた修業には興味があるかもしれんぞ?」

 

俺も殆ど無の状態から修業を始め、師匠の指導の元で今の強さを手に入れた。

力の入れ方から、戦闘技術も根本から叩き込まれた。

あの修業があってこその今の俺だ。

 

ここにいる子供達はキラキラした目で俺を見てくる。

中には「どうやったら、おっぱいドラゴンみたいに強くなれますか?」なんて訊いてくる子供もいるくらいだ。

ただの憧れじゃなくて、本気で強くなりたいと思っているのは目でわかった。

 

でもね、流石にそのままのやり方で教えるのは無理がある。

 

 

だって…………

 

 

『ほぉれ! 気合いじゃ気合い! 三秒で崖を登ってこんか!』

 

『いや、無理無理無理ぃぃぃぃぃ!』

 

 

とか

 

 

『魔法の鉄拳マジカル☆パンチじゃ!』

 

『ただのパンチじゃねぇか! って、ぎゃぁぁぁぁ! 山が消しとんだぁぁぁぁ!? 死ぬぅぅぅぅ!』

 

 

とか

 

 

『あの女子のスリーサイズを当ててみぃ』

 

『えーと、上から―――――』

 

 

とか。

 

 

うん、そのまま教えたら子供達、絶対泣くな。

親御さんからクレームが来そうだ。

 

だからね、

 

「俺、簡単な体術だけで良いですか? 師匠の指導方法でいくと、この学校…………スタートする前に終わっちゃうと思うんで」

 

「…………?」

 

冷や汗をかく俺に首を傾げるサイラオーグさんだった。

 

 


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