ハイスクールD×D 異世界帰りの赤龍帝   作:ヴァルナル

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3話 吸血鬼領に到着です!

光が止んだ先は石造りでできた部屋の中だった。

壁には松明がいくつも設置されていて、その炎が部屋を照らしている。

 

「よう、来たか」

 

俺達の前にはアザゼル先生。

 

先生は歩み寄りながら言う。

 

「さっそくで悪いが移動するぞ。詳しい話は車内でする。エルメンヒルデ、案内を頼む」

 

先生がそう言うと、傍らに姿を現したのは先日会談を行った吸血鬼の少女。

 

「かしこまりました。皆さま、カーミラの領地までよくぞお越しになられました。――――手前どもはギャスパー・ヴラディだけでよろしかったのですが」

 

「悪いな。俺達は仲間を守りに来たのさ」

 

俺達を邪魔そうに見てくる彼女に対して、俺は間髪入れずにそう返す。

 

・・・・だって、そうでもしないとうちのアリスさんがキレそうなんだもん。

 

ほら、今だってエルメンヒルデを半目で見てるし!

呆れてるのか、怒っているのか分からねぇ!

 

ま、仲間を守りに来たってのは事実だし嘘は言ってない。

 

エルメンヒルデは俺に何か思うところがあるといった感じだが、話を進めていった。

 

「・・・・到着早々で申し訳ございませんけど、車まで案内致しましょう」

 

言うやいなや、俺達は転移してきた部屋を抜けて階段を上がる。

どうやら、今の部屋は地下にあったらしい。

 

防寒着を着てきてはいるんだが・・・・寒いな。

さっきの部屋は少し温かったんだけど、部屋を出たとたんに一気に寒くなった。

 

石造りの建物内を歩き、外に出ると――――真っ白な景色が広がっていた。

 

辺り一面が雪に覆われていたんだ。

 

日本と同じ季節を巡るが、ルーマニアの方が寒いとのこと。

しかも、吸血鬼の領地は人里離れた山奥にある。

 

そりゃ寒いわな。

カイロ持ってきておいて正解だった。

 

エルメンヒルデはこの寒さの中でも白い息一つ吐かない。

純血の吸血鬼は寒さとは無縁らしい。

 

で、うちの段ボールヴァンパイアは・・・・

 

「さ、寒いですぅ・・・・」

 

ぶるぶると大いに震えていた。

純血とハーフの差ってこういうところにも出るようだ。

 

確かに寒いけどな。

他にも震えているやついるし。

 

「さ、寒っ! 想像してたより寒いんだけど!」

 

うちの『女王』さまもブルブル震えてます。

 

オーディリアは比較的温暖な国だったもんなぁ。

旅の時もここまで寒い地域はいかなかったし。

 

アリスにとってここまで寒い地域に来るのは初となる。

 

ちなみに俺と美羽は中学の時にスキーに行ったことがあるので、このレベルの寒さは体験済み。

 

「「わぁ・・・・」」

 

感嘆の声を漏らすアーシアと美羽。

 

二人の視線の先には――――城下町。

中央に建つ立派な城を囲むように建物が立ち並んでいた。

周囲を雪山に囲まれているとう光景はどこか幻想的だった。

 

こんな光景はそう見れたもんじゃない。

 

よく見ると近代的な建物もあったりする。

吸血鬼も人間の文化に感化されている面もあるんだろう。

 

ゼノヴィアが雪景色を城下町を見ながら呟く。

 

「あれが教会が長年探し求めていた吸血鬼の本拠地か。教会の戦士だった頃はその尻尾すら掴めなかったというのに、まさか悪魔になってからこの地に足を踏み入れることになるとはね」

 

それだけ当時と各勢力の関係が変わったということだろう。

 

俺達が出てきたのは監視用の塔だったようだ。

外敵の侵入を察知するためのね。

その地下に転移用の魔法陣を展開したらしい。

 

俺が周囲を見渡していると・・・・・

 

「あー、寒っ!」

 

なんか勝手に俺の防寒着の中に入ってきたんだけど!

 

ちょっと、アリスさん!?

 

「なにしてんだよ・・・・」

 

「寒いの苦手なの! 暖めてよ!」

 

「おまえもそれ着てるだろ!?」

 

「それでも寒いものは寒い!」

 

あー・・・・・ダメだこりゃ。

 

そこまで密着されると歩きにくいんだけど・・・・ま、いっか。

 

どうせ言っても聞かないし。

 

「アリスさん、ズルいです! 私も暖めてください!」

 

アーシアも入ってきたよ!

アリスの反対側に入ってきたんですけど!

 

すいません、寒いです!

俺、前が全開なんで超寒いです!

それなりに着込んできたけど、防寒着がないとやっぱり寒い!

ダブル金髪美女美少女にくっつかれるのは嬉しいけど、とにかく寒い!

 

誰か俺を暖めてぇぇぇぇぇ!

 

「なにしてるんだか・・・・。おまえら、早く来いよ」

 

先生が白い息を吐きながら呆れていた。

 

 

 

 

この時、俺は気づかなかった。

 

 

俺を見ている者がいたことを――――――

 

 

 

 

 

塔を抜け出た俺達は用意されていた二台のワゴン車に分譲して乗り込んだ。

運転は先生とロスヴァイセさん。

ロスヴァイセさんは運転免許をきちんと持っている。

 

ちなみに俺はバイクの免許なら持ってる。

先生が上級悪魔への昇格祝いだなんて言って、ごっついバイクを作ってくれたが・・・・まぁ、それはまた今度で。

 

「・・・・悪魔の趣味は理解できませんわ」

 

エルメンヒルデをはじめ、吸血鬼達がルガールさんを見たときの反応に驚いた。

皆一様に畏怖と嫌悪の表情をしていたからだ。

 

ルガールさんって一体・・・・

 

そんなことがありつつも俺達はカーミラの吸血鬼に別れを告げて出発。

 

車の中で俺達は説明を受けた。

 

「ツェペシュの新しいトップが・・・・ヴァレリー!?」

 

俺は驚愕の声を車内で吐き出していた。

 

クーデターでトップが入れ替わったとは聞いていたけど・・・・そのトップがギャスパーの恩人だなんて・・・・。

 

「ヴァ・・・ヴァレリーが・・・・」

 

ギャスパーの狼狽も半端じゃなかった。

 

こうなるのも当然だ。

救おうとしていた恩人がツェペシュのトップになってるんだからさ。

 

こうなることは誰も予想できなかった。

 

そもそも――――

 

「ツェペシュってのは男尊なんですよね? そのトップがハーフで、しかも女の子って・・・・・」

 

「ああ、そうだ。『禍の団』が裏から奴らを誘導してそういう状態を作り出したんだろう。『禍の団』と手を組んだのはツェペシュの反政府グループだ。現政府への不満と、聖杯による『弱点克服』の恩恵に目がくらみ、テロリストどもの甘言に乗った。そんなところだろう。おそらく、強化した吸血鬼をカーミラ側にぶつけていたのもそいつらだ」

 

こいつは相当ヤバくなりそうだな。

ツェペシュに入っているリアス達が心配だ。

 

先生が言う。

 

「流石にツェペシュの政府側もテロリストと結託した反政府グループには対処できなかったのか、カーミラに援助を求めてきた。ツェペシュの王に貸しを作るのはカーミラとしても願ったり叶ったりだろう。俺もツェペシュを探りに行くことにしたんだが、俺だけじゃなんともしがたいんでな」

 

「それで、リアス達を迎えに行くのを含めて、私達を緊急召喚した。そういうわけですね?」

 

朱乃の言葉に先生も「そうだ」と頷く。

 

「さっそく荒事になりそうだ・・・・」

 

俺の呟きに先生も同意する。

 

「悪いな。まずは話し合いをするつもりだが、戦闘になる可能性も十分にある。何せ、カーミラ側も今回のクーデター沈静に参戦するってんだからな。報復の相手も断定できたんで、カーミラ側もやる気だ。既にツェペシュの城下町を囲むようにカーミラのエージェントが配置されつつある。俺達はその中に飛び込み、内情を探る。場合によっては中央突破も考えなければならん。・・・・あの野郎が関わっているなら、高い確率でろくでもないことになるだろうからな」

 

あの野郎・・・・・?

先生は裏で関わっている存在を知ってるのか?

 

アリスが息を吐く。

 

「残念ながらお土産買う時間はなさそうね」

 

そりゃそうだろ。

母さんのあれはほとんど無茶振りだし。

だいたい、ルーマニアのお土産なんて何があるのか知らないし。

 

「ま、パパっと終わらせましょう。とりあえずはリアスさんと木場くんと合流。それからヴァレリーさんを連れ出すってところかしら?」

 

「ヴァレリーは僕が・・・・!」

 

俺の隣でギャスパーが覚悟をきめているようだった。

 

俺はギャスパーの頭にポンと手を乗せて言う。

 

「そう気負うな。おまえの恩人は皆で助けるからさ」

 

「イッセー先輩・・・・。はいっ!」

 

 

 

 

二時間ほどの移動を終えた俺達は、とある山の中腹にあるゴンドラ乗り場に到着した。

 

乗り場に到着したゴンドラの扉が開くのを見て、先生が言う。

 

「これがカーミラ側が確保したツェペシュ城下町に続くルートの一つだ。このゴンドラはツェペシュ派が敷いた多重結界を通れる特別製なんだと」

 

先生の解説を聞きながらゴンドラに乗り込む。

 

ゴンドラが動きだし、深夜の雪山を登り始めた。

 

「流石に何もないね」

 

「雪山ばかりだもんな」

 

村でもあれば遠目に様子を探ろうかとも思えるんだが・・・・本当に雪山ばかりだ。

 

各自、ゴンドラの中で待機していると、ふと俺の視界に本を読むゼノヴィアが映った。

 

あれは単語帳か?

 

「なにしてんだ?」

 

俺が訊くとゼノヴィアは単語帳を見せながら言う。

 

「ん? ああ、これか。日本の難しい文字、漢字を覚えるため単語帳だよ」

 

「へぇ。おまえが単語帳を使ってまで覚えるなんてな。国語のテスト悪かったのか?」

 

「国語は苦手だが平均点は超えているよ」

 

そういや、オカ研メンバーって皆、テストの点数が良いんだよな。

世俗にうとい戦士のゼノヴィアやイリナも高い点数を出してる。

 

ゼノヴィアは単語帳をめくりながら言う。

 

「やりたいことができたんだ。そのためにも知識が必要になってね」

 

「やりたいこと?」

 

ゼノヴィアがそうまでしてやりたいこと・・・・。

なんだろう?

 

俺が疑問に首をかしげているとアーシアが教えたくれた。

 

「ゼノヴィアさん、実は学校の行事にとても関心があるようで、学生の立場をもっと堪能したいと仰っているんです」

 

あ、そういや、ゼノヴィアって学校のイベントには毎度楽しそうに参加してたな。

授業も楽しんでいるようだし。

 

今までの教会生活で出来なかったことばかりだから、ゼノヴィアとってはどれも新鮮なんだろうな。

 

俺がそんな風に思っているとイリナが横から出てきてゼノヴィアに言う。

 

「うふふ、私で良かったら日本の言葉を教えてあげるわ」

 

しかし、ゼノヴィアは手を出して即座に拒否した。

 

「遠慮するよ。イリナの日本の知識は怪しいところが多々ある。独学か、他のメンバー・・・・リアス部長か朱乃副部長、もしくは美羽に訊くほうが確実だ」

 

あ、俺は入ってないのな。

なにげにショックを受ける俺。

 

ゼノヴィアの反応にイリナは不満の声を漏らす。

 

「何よ! 失礼しちゃうわね!」

 

ゼノヴィアは嘆息する。

 

「この間、盛大に四字熟語の意味を間違えていたじゃないか。『弱肉強食』は弱者でも強者でも平等に焼き肉を食べられる権利を持つ、という意味ではないそうだぞ?」

 

それは・・・・酷いな。

なにを勘違いしたらそうなるんだ。

 

アリスがこちらを見てくるんだが・・・・・。

 

俺はそんな間違いはしません!

つーか、国語は毎回良い点とってるし!

 

俺が苦手なの数学だし!

それでも最近は成績も上がってるし!

 

イリナが目を泳がせる。

 

「うっ・・・・。そ、それは焼肉定食のパロディと間違えただけよ!」

 

「自称『日本育ち』か。ここまでくると凄いと思えるよ」

 

あーあ、自称がまた増えちまった。

 

えーと、自称天使と自称幼なじみと自称日本育ち・・・・これで三つ目か。

 

俺が指をおって数えているとイリナが涙目で訊いてくる。

 

「イ、イッセーくん!? なにを数えているの!?」

 

「いや、また自称が増えたなーって」

 

「酷いもん! 自称じゃないもん! 天使で幼なじみで日本育ちだもん!」

 

「はいはい、わかったよ。焼肉定食のA(エース)

 

「うえーん! ゼノヴィアがいじめるわ! アーシアさーん!」

 

アーシアに泣きつくイリナ。

 

「え、えーと・・・・今度、一緒に日本語の勉強をしましょうね、イリナさん」

 

「そんな! アーシアさんまで! 美羽さん、あなたなら分かってくれるよね!」

 

と、今度は美羽に泣きつくが・・・・

 

「うん、頑張ろうね! ボクが日本語を教えてあげるよ!」

 

美羽は親指を立てて微笑みながらそう返す。

 

美羽よ、それが一番ダメージでかいぞ?

 

異世界人の美羽が日本育ちのイリナに日本語を教える・・・・。

なんともまぁ・・・・。

 

「美羽さんって天然ですわ」

 

レイヴェルが苦笑していた。

 

そんなレイヴェルに俺は訊く。

 

「そういや、知ってるか? シトリー出資の学校が建てられてるの」

 

「ええ。フェニックス家にもその話は届いていますわ。兄達も興味を持っているようでした」

 

へぇ、フェニックス家にも伝わっていたのか。

 

レイヴェルの兄っていうと、ライザーぐらいしか話したことはないが、長男がレーティングゲームの上位ランカーで、次男が報道関係で働いてるって聞いたな。

 

「真ん中の兄は職業柄、冥界初の階級を選ばない学校として注目していますし、他の兄はレーティングゲームに出場している身として、ソーナさまの学校に期待しているようですわ」

 

「へぇ、ライザーもなのか」

 

「ええ。たとえ下級でも、魔力を持たなくても強くなれる。その学校で冥界の子供達の将来がどうなっていくのか、今から楽しみだと」

 

レイヴェルは少し嬉しそうに教えてくれた。

 

ライザーのやつ、そんなこと言ってたのか。

 

それを聞いて、アリスが感心したように言う。

 

「前回会ったときとは大違いね」

 

「だろ? でも、まぁ、俺もライザーの意見には同意するよ。ソーナの学校で子供達がどう成長していくのか楽しみだ」

 

もしかしたら、とてつもない逸材が見つかるかもしれない。

そうなったら、冥界はどんどん盛り上がっていくだろう。

 

すると、ロスヴァイセさんが会話に参加してきた。

 

「実は会長さんから将来的にその学校の教師にならないかとオファーをいただきました」

 

「マジですか!? それは知らなかった」

 

いや、あり得る話か。

 

ロスヴァイセさんは魔法の使い手だし、今は駒王学園で公民の教師として活動している。

生徒からは分かりやすいと評判でもある。

 

それを考えると魔法の先生として声がかかっても不思議じゃない。

 

「それでロスヴァイセさんはどう返事を?」

 

俺が問うとロスヴァイセさんは難しそうに眉を寄せた。

 

「まだ考え中です。断る理由もなかったものですから。確かに駒王学園で教員になって、教職の楽しさを感じているのも事実ですからね。今度、その学校が建ったら一度見学に行こうと思います」

 

「それじゃあ、今回の騒動が終わったら皆で行きましょうか」

 

「ええ、そうですね」

 

俺がそう言うとロスヴァイセさんも笑顔で頷いてくれた。

 

それにしてもあれだな。

 

サイラオーグさんが体術、ロスヴァイセさんが魔法を教えるとなると、ソーナは良い人材を確保したことになるな。

 

すると、レイナが言ってきた。

 

「イッセーくんも何か教えてみたらどうかな? ほら、体術だって凄いし、気も操れるし」

 

「イッセー先輩は教えるの上手いと思います。・・・・錬環勁気功を教えてみるのはどうですか?」

 

小猫ちゃんもそう続く。

 

俺は腕を組んで頭を悩ませる。

 

「うーん・・・・どうだろうなぁ」

 

錬環勁気功の修行って最初は地味だからなぁ・・・・。

筋トレで体力作りと座禅がメインになるし・・・・。

 

今でこそ、気弾撃ったり水面を走ったりできるけどさ。

そこに至れるまでが長いんだよ。

 

相手は小さい子供。

面白くない授業だと続かない可能性が・・・・。

 

あと、俺が受けた修行をそのまま教えるわけにはいかないだろう。

崖から蹴落としたりだとか絶対にダメだ。

 

 

そんなことしたら・・・・・・

 

 

「そんなことしたらPTAが出てくる!」

 

「冥界にPTAってあるの?」

 

「ありますわ」

 

・・・・・あるんだ。

 

 

 

 

ゴンドラに揺られること三十分。

 

山をいくつか越えて着いたのは、ツェペシュ城下町のゴンドラ乗り場。

 

ゴンドラから降りた俺達を吸血鬼が数名現れる。

その内の一人が俺達を確認すると訊いてきた。

 

「アザゼル元総督とグレモリー眷属の皆様ですね? 我らはツェペシュ派の者です」

 

俺達は無言で頷く。

 

どうやら連絡は届いていたらしい。

 

彼らは紳士的に招き入れる姿勢でこう述べた。

 

「こちらへどうぞ。リアス・グレモリーさまはツェペシュ本城でお待ちです」

 

クーデターが起きたばかりだというのに、あっさり通してくれるんだな。

 

もう新政権が安定しているのか?

 

町もパッと見だけど、クーデターが起きたとは思えないほど静かだ。

 

それと、リアスはツェペシュの城にいるのか。

ヴラディ家にいると思ってたんだけど・・・・。

 

今回の騒動でそちらに連れていかれたのか・・・・。

 

そう思慮していながら吸血鬼の後ろをついていくと、案内されたのはゴンドラの外に待機している馬車だった。

豪華な装飾が施され、いかにも貴族専用って感じだ。

 

これで城まで行くつもりだろう。

 

それはそうと―――――

 

「ベンニーアとルガールさんは?」

 

あの二人、ゴンドラから降りると同時に姿を消したからな。

 

俺の問いに朱乃が耳打ちする。

 

「・・・・お二人は別行動ですわ。独自に市街の様子を探るそうです。いざというときの脱出用のルートも確保しておきませんと」

 

なるほどね。

そりゃそうだ。

 

吸血鬼たちは俺達の数が合わなくなったことで戸惑いの声をあげ、上に報告していた。

 

だけど、俺達を通すことを優先されたためか、渋々と馬車に乗るように促してきた。

 

俺達は馬車に乗り込み、ツェペシュの城へと向かった。

 

 

 

 


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