ハイスクールD×D 異世界帰りの赤龍帝   作:ヴァルナル

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ウィザード編、ラストです!


15話 新たなる波乱へ

[アザゼル side]

 

 

吸血鬼の領地。

 

ルーマニアに入った俺達は車を借りて、山の道なき道を進んでいた。

舗装されていないため、何度も車体が跳ねる。

 

うーむ、こんなことなら専用の車でも作って持ってくれば良かったような気もするぜ。

 

リアス達とは途中で別れる予定だ。

 

俺はカーミラ、リアス達はヴラディ家を訪問する。

 

俺もカーミラとの話し合いがついたら、リアス達と再度合流するつもりだ。

 

現状だけでも、きな臭いことだらけだ。

イッセー達をこちらに呼ぶようなこじれた事態にならなければいいが・・・・。

 

さて、今頃アーシアとファーブニルはどうしているかね?

オーフィスの仲介があったとはいえ、まさか龍王クラスと一発で契約できるなんざ、あいつの魔物――――いや、ドラゴンを使役させる才覚は末恐ろしい。

 

そのうち、世界一のドラゴン使いなんてもんになったりしてな。

 

・・・・・まぁ、契約の代価がパンツというのも色々とおかしな話だが。

 

今更だが・・・・なんで、パンツなんだ!?

 

他にもあるだろう!?

 

俺の時は黄金、宝剣、宝石といったまともな代価を支払っていたんだぞ!

 

しかも、アーシアを見るなり『アーシアたん』だとか『ペロペロしたい』なんてこと言いやがるしよ!

 

一体、どこであんなことになったんだ?

 

確かに『ドラゴンだし龍王だし頑丈そうだから色々試してみっか!』とかなんとか言って無茶な実験はした記憶があるが・・・・・。

 

ま、俺のせいではないだろう・・・・・多分、きっと、恐らく、十中八九。

 

ラッセー、オーフィス、ファーブニル。

アーシアは生まれつきドラゴンを引き付ける何かがあるとしか思えんな。

日本に来てすぐにイッセーと出会ったのも必然だったのかもしれない。

 

アーシアの今後の成長に注目だな。

 

と、ルームミラーを覗くとリアスが何やら考え事をしているようだった。

 

俺は後部座席に座るリアスに話しかける。

 

「やっぱり想い人のことが気になるか?」

 

「・・・・ええ、そうね。私はあの二人に比べると遅れているもの。それに、他の子達もアプローチが積極的だから・・・・」

 

あの二人――――美羽とアリスか。

 

イッセーを取り巻く女子達の中ではあの二人は頭一つ二つは飛び抜けているからな。

 

リアス達との時間が薄いものかというと、そうではない。

端から見ても十分な信頼を築いていると言えるくらいの仲にはなっている。

イッセーを想う気持ちに優劣なんてないだろう。

 

・・・・ただ、リアスを含め、ほかの女子連中には悪いが、あの二人がイッセーと過ごしてきた時間は長く、濃密だ。

あの三人の関係と辿ってきた道のりを考えると自然とそうなるのは納得できる。

 

ま、それでもだ・・・・・

 

「帰ったら、抱きついてやればいい。おまえももう少し美羽を見習って自分から前に進まねぇとな」

 

「うぅ・・・・わかってるもん」

 

もん、ね・・・・。

 

こいつは大胆なのかよくわからん時があるな。

 

話じゃあ、母親に何やら言われたらしいが・・・・どうにもあと一歩が足りないような気がする。

 

その点、最初に関係を持った美羽は勇気を出したと言えるだろうな。

今まで義理とはいえ兄妹の関係だったのを、そこから想いを告げて関係を進めるとなれば、相当な覚悟を決めていたはずだ。

 

「ま、根性出せや。おまえもスイッチ姫なんだしよ」

 

「そ、そこでスイッチ姫は関係あるのかしら?」

 

「大有りだ。元祖スイッチ姫はイッセーのために母乳出してたろ。あいつはイッセー専用非常食になったわけだ。おまえも何か出してみろよ」

 

「何かってなに!?」

 

リアスの叫びが車内に響いた。

 

おーおー、顔真っ赤にしてやがる。

 

まぁ、心配せずともおまえもイッセーに抱かれるさ。

何て言ってもハーレム王を目指してるからな、我らが勇者さまは。

 

「・・・・あと十五分ほどで吸血鬼側の現地スタッフと落ち合う場所に出そうですね」

 

助手席に座る木場は地図を広げて悪魔専用の方位磁石とにらめっこ中だ。

 

ふいにリアスが訊いてくる。

 

「曹操はどうなったの? 昨日、何か連絡があったようだけれど?」

 

「あー、それな。インドラの野郎から事後報告があったのさ。英雄派の曹操、ゲオルク、レオナルドの神滅具所有者三名は全員、奴が処罰したんだと。で、槍だけ没収して、ハーデスのところに送ったそうだ」

 

報告にはなかったが、どうせ、絶霧と魔獣創造も野郎が所持してるだろう。

 

体裁的には帝釈天が英雄派にトドメをさしたってことになる。

散々手を貸しておいて、最後まで利用した挙げ句、神滅具を所持する理由も得やがった。

 

英雄派を処罰したのが帝釈天なら、帝釈天が神滅具を持っていても仕方がないってな。

 

一応、捕らえたヘラクレスとジャンヌから帝釈天の繋がりを吐いてもらってはいるが・・・・どこまで通じるのやら。

 

最後の最後でおいしいところを持っていきやがってよ!

あのクソ野郎!

 

「・・・・異形の毒を目指した彼が冥府行きとは」

 

木場がそう漏らす。

 

俺の脳裏にインドラの声が蘇る。

 

『HAHAHA、あの坊主は何になりたいか、それをはっきり決めずに動きまくったからいけねぇのさ。中途半端に英雄を騙ろうとしたから裏目にでたのさ。笑っとけ。あいつは最後で道化になった。――――怪物退治すんのは人間の英雄だ。人間を逸して俗物に転じたクソガキ程度じゃ何も成せねぇよ』

 

確かに、あいつがメデューサの眼なんぞに頼ろうとせず、人間を貫き通せば聖槍も力を貸していたかもしれない。

 

だが、俺が思うにそれでも奴はイッセーに敗れていただろう。

 

曹操には若さがあった。

英雄になりたいという願望。

 

何者かになりたいと思うのも若さがゆえだ。

 

 

――――だから、曹操は『英雄』の意味を履き違えた。

 

 

イッセーは知っている。

 

『英雄』が持つ真の意味を、そして――――背負うべき業を。

 

真に『英雄』の意味を理解しているイッセーと、ただ『英雄』になりたいと願っていた曹操では決定的な差だ。

 

その英雄願望を焚き付けたのもインドラだと思うが・・・・・。

 

リアスが訊いてくる。

 

「帝釈天は何がしたいの? 曹操を泳がせ、ハーデスを間接的に煽り、各勢力に混乱をもたらした戦の神。アザゼルは真意を聞いたの?」

 

「奴は破壊の神シヴァに対抗できる人材が欲しいのさ。戦乱がより良い強者を作り出すと信じこんでいやがる」

 

あのインドラのことだ。

シヴァに勝つためなら何でもやりそうだ。

 

『アザゼル監督、今よろしいですか?』

 

俺のもとに通信用魔法陣が届く。

 

駒王町に残っているレイナーレからだ。

 

定期的な報告は別で来るはずだが・・・・

 

「何かあったのか?」

 

『はい。実は―――――』

 

そこから、報告が入ってくる。

 

俺はその情報に耳を疑った。

 

「グレンデル・・・・ルキフグスだと・・・・?」

 

おいおいおい・・・・人が少し離れている間にまた訳のわからねぇことが起きたってのかよ!

 

グレンデルはすでに滅んだぞ!?

 

それに『禍の団』!?

 

『それからもう一つ。グレンデルから眷獣と思われる魔獣が出現しました』

 

「なっ!?」

 

予想外過ぎる報告につい声を漏らしてしまった。

 

眷獣って・・・・まさか、ロスウォードの?

 

グレンデルにそんな能力はなかった。

 

「それは確かなのか?」

 

『実際に戦いましたから、おそらくは・・・・。正直、こちらでも混乱してまして。この事は各方面には伏せています』

 

「ああ、それでいい。下手に漏れたら、面倒なことになりそうだしな」

 

頭の中でぐるぐると事柄が浮かんでいく。

 

聖杯を得た吸血鬼、はぐれ魔法使い、再編中の『禍の団』、ヴァーリの調査先で現れる『禍の団』の構成員、ルキフグスの生き残り、滅んだはずのドラゴン、そして――――

 

全て繋がっているのか?

偶然にしては、あまりにもタイミングが良すぎるだろう。

 

だとしたら、なぜ異世界の物がこちらの世界にある?

 

いや・・・・断定するのはまだ早い、か。

まだそれを決めてしまうには情報が少なすぎる。

 

だが、それを抜いたとしても厄介極まりないぞ、こいつは・・・・・。

 

そして、ユーグリット・ルキフグス。

 

以前、悪魔側のデータを閲覧したことがある。

 

過去に起きた悪魔の内乱――――旧政府とサーゼクスとアジュカをエースとした反政府側の抗争。

 

その際に生死不明となったグレイフィアの実弟、そいつがユーグリット・ルキフグス。

公式では既に死亡したものとされ、グレイフィア自身もそう語っていたのを耳にしたことがある。

 

ユーグリットが『禍の団』の新しいトップでないことは今の報告で分かった。

 

・・・・黒幕は誰だ?

 

この短期間に『禍の団』を纏めあげた中心人物・・・・。

 

ならず者を仕切るにはそれに相応しいカリスマ性、ボスの風格が必要となる。

それを有する者・・・・・。

 

奪ったオーフィスの力から、新しいオーフィスを作った?

 

それもあり得る。

実際、英雄派がしようとしていたことがそれだ。

 

だが、そうなると、今度はそれを操るだけの強固な存在が必要になってくる。

 

各陣営から忌み者が集まり、各勢力から憎悪の対象となる集団『禍の団』。

そんな奴らのトップを張るとすれば、傀儡と化す純粋な強者、もしくは頭のイカれたクソ野郎ぐらいだ。

 

何が起こっている?

 

今度は誰が『禍の団』を動かしている?

 

「リアス、木場、どうにも厄介なことになりそうだぞ」

 

 

 

[アザゼル side out]

 

 

 

 

 

 

 

「ガッ・・・ハッ・・・・・!」

 

血を吐き出し、膝を付く俺。

 

手で覆うもボタボタと指の間から滴り落ちていく。

 

こ、こいつは・・・・・っ!

 

「お兄ちゃん!?」

 

「イッセー!?」

 

倒れ伏す俺に美羽とアリスが駆け寄り体を擦るが、血は止まらない。

 

鼻血まで出てきた・・・・・。

 

口元を押さえている手が真っ赤に染まっていく・・・・・。

 

ヤバイ・・・・血が止まらねぇ・・・・。

 

目が霞む・・・・。

 

「二人とも・・・・ごめん。俺、ここまでみたいだ・・・・」

 

「そんな・・・・ダメだよ、こんなところで・・・・!」

 

俺の手を握りしめる美羽。

 

俺は目元から涙を流しながら首を横に振った。

 

「俺は幸せだったよ・・・・。こんな可愛い二人に・・・・看取られるなら・・・・本望だ」

 

「そんなバカ言わないでよ・・・・!」

 

ああ・・・・そうさ。

 

美羽にアリス。

 

俺の眷属。

 

そして愛しい・・・・。

 

俺はこんなにも可愛い二人とともにいられてよかった。

 

俺は・・・・幸せだ。

 

俺は震える声で二人に言った。

 

「・・・・ありが、とう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「猫耳下着姿くらいで大袈裟だって言ってんのよ!」

 

 

バキィッ!

 

 

「ガフッ!」

 

炸裂するアリスパンチ!

 

超痛いっ!

 

俺は未だに止まらない鼻血を押さえながら反論する!

 

「大袈裟なもんか! おまえらのそんな姿見たら萌え死ぬわ! 可愛すぎんだろ! 俺を殺す気か!?」

 

騒動の後始末を終えた俺達が家に帰ったのは数時間前のことだ。

 

夕食を済ませ、風呂に入り、部屋へと戻ると―――――

 

 

 

猫耳下着姿の美羽とアリスが!

 

 

 

そう!

レイヴェルが拐われた後、アリスと合流するために一度家に戻ってきた俺と美羽が見たあれだ!

 

白い下着を身に付け、手首と足首には白くてフワフワのファーウォーマー、頭には猫のカチューシャというとってもエッチでキュートな衣装。

 

今、俺の目の前にはその衣装を着た美羽とアリスがいるのだ!

 

俺が部屋に入るなり、二人揃って猫招きしながらの「にゃーん」だぞ!

 

それをくらった俺はたまらず吐血した!

鼻血も出した!

ついでに昇天しかけた!

一瞬、川の向こうで死んだじいちゃんが手振ってるのが見えたよ。

 

「こんなところで寝ちゃったら風邪引いちゃうよ?」

 

「ああ。・・・・でも、いきなりどうしたんだ? なんだって、そんな格好を・・・・・?」

 

俺は鼻にティッシュを詰めながら二人に尋ねた。

 

二人のこんな姿を見れたのは嬉しいが・・・・・。

 

すると、アリスが少し視線をそらしながら恥ずかしそうに答えた。

 

「・・・・あんたがまた見たそうにしてたから・・・・。それに下僕だから、主に奉仕するのは義務かなって・・・・」

 

うぅ・・・・っ!

 

なんて主想いなやつなんだ!

今度は感動で涙が止まらねぇ!

 

でもね、一つ言わせてくれる? 

 

俺、そんな悪代官みたいなことしないって。

そんな義務を眷属に課した覚えはないですよ、アリスさん。

 

いや、嬉しいんですけどね。

そりゃあ、もう最高に。

 

「美羽はなんで?」

 

「ボク? ボクはアリスさんに一緒にしよって頼まれ―――」

 

「いやぁぁぁぁ! それ言わないでぇぇぇぇ! 余計に恥ずかしくなるからぁぁぁぁぁ!!」

 

「アハハハ・・・・。まぁ、ボクもお兄ちゃんに見てもらいたかったから、良かったんだけどね」

 

なるほど、アリスが一人でやるのが恥ずかしくて美羽に一緒にやるように頼んだと。

 

アイドルのオーディション受けるときに恥ずかしいから、友達と一緒に受けるってパターンがあるけど・・・・・。

それと似たようなもんか。

 

俺は一度、洗面所で血を洗い落とした後、ベッドに腰をかけた。

 

「はぁ・・・・なんか一日の疲れが吹っ飛んだよ。二人ともありがとな」

 

「そんなお礼言われるほどのことじゃ・・・・ないし」

 

うーむ、モジモジするアリス・・・・・良いよね!  

 

美羽も衣装が似合ってる!

 

というか、少しサイズが合っていないのか・・・・胸が溢れそうになってる・・・・。

 

これはエロい!

 

眼福です!

 

ありがとうございます!

 

ま、なんにせよ、二人から元気をもらったのは確かだ。

 

俺はベッドをポンポンと叩いた。

 

「二人ともベッドに寝そべってくれるか?」

 

「別にいいけど?」

 

頭に疑問符を浮かべながらも言われた通り、ベッドに腹這いになる二人。

 

俺は二人の背中に手を置くと、気の流れを良くしていく。

 

ツボを圧しながら、俺の気を流しつつ二人の気の循環をよりスムーズにする。

 

俺式マッサージってやつだ。

 

「二人とも頑張ってくれたからな。主からのご褒美ってやつだ。まぁ、こんなもんでご褒美になるかはあれだけど・・・・」

 

「ううん。そんなことないよ」

 

「ポカポカする・・・・」

 

気の巡りを良くすることはリラックス効果もあるし、疲れも取れる。

 

今回は二人が眷属になっての初陣だったし、俺も助けられたからな。

二人にも十分に体を休めてもらいたいところだ。

 

「二人とも今日は良くやってくれた。これからも頼むよ」

 

「うん。もっとお兄ちゃんの力になれるように頑張るよ」

 

「まぁ、私が力になるんだから大船に乗った気でいなさいな」

 

ハハハ・・・・アリスのやつ、すごい自信だな。

 

でも、頼りにはしてるさ。

これ以上ないってくらいにな。

 

すると、美羽が訊いてきた。

 

「ところで、レイヴェルさんを眷属にしたいって話はしたの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・あ」

 

 

 

 

 

 

 

 

し、しまったぁぁぁぁぁ!!

 

完全に言いそびれてたぁぁぁぁぁ!!

 

部室の時とか絶好のタイミングだったじゃん!

 

いい感じの雰囲気だったじゃん!

 

いや、でもあの時は俺の体の異変とかで、考え事してたし・・・・・。

 

アリスが呆れたように一言。

 

「ダメじゃん」

 

「す、すいません・・・・」

 

「でも、レイヴェルさんを眷属に迎えるとなると私達のこと言わないといけないんじゃない?」

 

今のところ、俺の周囲ではレイヴェルだけが異世界のことを知らない。

当然、美羽とアリスの素性も。

 

俺はマッサージを続けながら言う。

 

「いや、それについては眷属にするとかしないとかは抜きにして近いうちに話そうかと思う。今後もマネージャーを・・・・俺の側にいてくれるって言ってくれたしな」

 

あの子は俺を信頼してくれてるし、俺もあの子のことを信頼している。

レイヴェルには話しても良いと思うんだ。

 

少し軽率だと思われるかもしれないけど、俺はそう考えている。

 

あとは・・・・・

 

「あとはいつそれを話すか、なんだよなぁ」

 

いきなり、異世界のことを話してレイヴェルが信じるか・・・・。

 

少なくとも驚きはするだろうな。

 

「その辺りはなるようになるんじゃないかな? 一緒に住んでるんだし、機会はいくらでもあると思うよ?」

 

それもそうか。

 

それに、今後も魔法使いとの契約だとか、おっぱいドラゴンのイベントだとかでレイヴェルと話す時間は十分にある。

 

その中で言えば何とかなる・・・・・ような気がする。

 

「ねぇ、前からもお願いできるかな?」

 

「それじゃあ、私も」

 

「オッケー、そんじゃ仰向けになってくれ」

 

 

 

・・・・・と言ってみたんだが・・・・・

 

 

 

「んっ・・・・やぁぁ・・・・」

 

「あっ・・・・ふぁ・・・・そこっ・・・・」

 

体をくねらせながら甘い吐息を漏らす二人。

頬は赤く、体全体が柔らかくなっている。

 

お腹とか腕とか太ももとか、割りと普通のマッサージをしているはずなんだけど・・・・・。

そんな敏感なところを触ったとかでもないし。  

気の流れを変えて敏感にしたとかもない。

 

困惑する俺に気づいたのか、美羽が言う。

 

「・・・んっ・・・・お兄ちゃんに、ね・・・・あっ・・・・触れられるだけでこうなるんだ・・・・やぁ・・・・」

 

「いやいやいや、それは大袈裟だろ・・・・。てか、さっきまで普通だったぞ?」

 

「我慢してたんだよ・・・・? でもね、こうして向かい合ってると・・・・もう体が言うことを聞いてくれないんだ・・・・ほら」

 

美羽は俺の手を掴むと――――自身の胸へと持っていくぅ!?

 

しかも、下着の上じゃなく下から・・・・・生だと!?

 

美羽のもっちりとしててスベスベのおっぱいがぁぁぁぁぁぁ!!

 

「こんなに大胆になっちゃう・・・・」

 

大胆だよ!

 

大胆過ぎる!

 

やっぱり美羽のおっぱいは柔らかい!

指が沈んでいくもん!

 

俺の右手が美羽の豊かなおっぱいを堪能していると、その反対――――左手にも柔らかい感触が。

 

「私のも触ってよ・・・・」

 

アリスまで!?

 

しかも、こちらも同じく生だ!

 

なんということだ・・・・・アリスのおっぱいがまた大きくなってる!

 

「美羽ちゃんみたいに大きくないけど・・・・・私のだって成長してるんだから」

 

ぐはっ!

 

そんな潤んだ目でそんなこと言われたら―――――

 

 

 

止まらなくなっちゃうよぉぉぉぉぉぉ!!!!

 

 

 

ガチャ

 

 

 

「イッセーさま、今日のことでお話が――――」

 

「「「え?」」」

 

「あ・・・・」

 

その瞬間、時が止まった。

 

 

・・・・・・・

 

 

え、うそ・・・・

 

 

マジか・・・・・

 

 

MA・JI・DE・SU・KA・・・・・

 

 

レイヴェルゥゥゥゥウ!?

 

レイヴェルが部屋に入ってきちゃったよ!

 

美羽とアリスのおっぱい揉んでるところばっちり見られたぁぁぁぁぁぁ!!

 

つーか、こんな状況なのに止められない止まらない!

手が勝手に二人のおっぱいを揉んでいく! 

 

なんてこったよ!

 

「も、ももももも申し訳ありません! お、おおおお取り込み中のところ! で、ででででで出直しますぅ!」

  

噛みまくりのレイヴェル!

顔なんてかつてないくらいに真っ赤に!

 

そりゃそうなるか!

 

レイヴェルはそのまま部屋を出ようとする!

 

まずい!

このままでは後々で更に気まずくなってしまう!

 

話題をそらせ、俺!

 

俺ならこの状況をなんとかできるはずだ!

 

考えろ!

脳ミソフルスロットルで考えるんだ!

 

そして、出た答えが―――――

 

 

「レイヴェル! 俺の眷属になってくれ!」

 

 

「「え!? この状況でそれ言うの!?」」

 

 

美羽とアリスから的確なツッコミをいただいた。

 

 

 


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