ある夏の日に   作:一級狙撃手

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どうも一級狙撃手です。今回は1人目のオリキャラが入ります。


第一章 五話【彼の知り合い】

その日は、美琴ちゃんも泊まって行くことになった。

 

美琴ちゃんは、前にも泊まった事があるらしく、押し入れの中の鍵付きのタンスを開けると、なかから着替えを(紙袋に入れて見られない様にしつつ)取り出す。私と美琴ちゃんはそれぞれ着替えを持ってお風呂場に向かった。

 

 

 

in風呂

 

「ねえ、アリサさんはアイツのどこが好きになったの?」

 

「私?んーと、自分の危険もかえりみずに見ず知らずの人を助けちゃう優しさ、かな~。そこがいけないところでもあるんだけどね。美琴ちゃんは?」

 

「私は…なんだろ、なんか、気づいたら好きになってたのよね~。でも、私もアリサさんもアイツに助けられた1人なのよね」

 

 

「美琴ちゃんも助けられたことあるんだ」

 

「うん。私の妹達(いもうとたち)を助けるときにわけあって私もね…(今思うとなんであのときの私、あんなことしか考えてなかったんだろ。他にも色々あったのに)」

 

「へぇ~、当麻くんっていろんな人を助けてるんだね」

 

「ええ、これは嘘じゃなくて本当なんだけど、アイツは既に1万人以上の『女の子』を助けてるわよ。(そのうちの9割以上が私の妹なんだけど)」

 

などと話しながらお風呂に浸かっていた。

 

お風呂からでて、着替えを済ませて部屋に戻ると、インデックスちゃんが丁度お風呂に向かって行った。当麻くんはテーブルで何かを書いている。

 

「アンタ、何書いてんの?」

 

と言いながら美琴ちゃんが当麻くんの右側(みぎそば)にすわる。右隣りではなく、右側に。つまりこれは美琴ちゃんなりのアピールなのだ。それなら私も黙って見ている訳にはいかない。私も負けじと左側(ひだりそば)にすわる。…この状態を世間では『両手に花』と言うのかもしれないが、そこは流石、鈍感王の異名をもつ彼だ。私達のアピールに気づく訳もなく、

 

「あの…そんなにくっつかれると暑いんですけど……」

 

と言ってくる。流石だ。本当に流石だ。普通、女の子がパジャマ姿でくっついてきたら『もしかして、自分の事が好きなんじゃないか…』ぐらいには思うだろう。少なくとも私は、男子にそんな事をされたことがないからわからないんだけど…美琴ちゃんはそう言う経験あるのかな?

 

って、いけない、いけない。こうやって深く考えてしまうのが私の悪い癖だ。で、話はどこまで進んだんだろ?

 

「……で?結局、その『柏柳(かしわやなぎ)姫乃(ひめの)って誰なのよ」

 

柏柳姫乃?誰だろう?当麻くんとどういう関係なのかな

 

「それは私も気になる。その…姫乃さん?だっけ、って当麻くんとどういう関係なの?」

 

「あ、アリサまで…はあ、上条さんに逃げ道はないのでせうか…」

 

「「ない!」」

 

と、同時に断言する私と美琴ちゃん。そこに、さらに追い打ちをかけるべくインデックスちゃんが出てきた。

 

「どうしたの?とうま」

 

「た、助けてくれインデックス!」

 

と言いながら、インデックスちゃんにすがりつく当麻くん。

 

「と、とうま?何があったの?」

 

当麻くんの態度にインデックスちゃんは驚き、私と美琴ちゃんはイラついた。

 

(当麻くん、私にはあんなことしない癖にインデックスちゃんにはするんだ)

 

(あとで絶対に【超電磁砲《Railgun》】をアイツの脳天に叩き込んでやる)

 

「で?結局その柏柳姫乃って誰なのよ」

 

「教えないとダメでせうか?」

 

「その人の事はわたしも気になってたんだよ、とうま」

 

「い、インデックスまで…はあ、わかりました!教えますよ!」

 

逃げ道が完全に塞がれた当麻くんは話し始めた。

 

「インデックスはもちろん、美琴少しは知ってると思う。アリサは完璧に初耳だろうけど、姫乃は【魔術側】の人間だ。ただ、どこにも属していない、属さない。それが姫乃の生き方。みたいなものらしい。で、まぁ色々ありまして、俺は姫乃の弟子になった訳です。で、インデックスが心配してくれたあの帰って来なかった1ヶ月間で少しは魔術を覚えてきた」

 

私は、突然の話に頭の中がクエスチョンマークでいっぱいだった。

 

「!?とうま、魔術を覚えたからって使っちゃだめなんだよ!」

 

と、叫ぶインデックスちゃん。

 

「超能力者が魔術を使ったら…「身体が傷つく、だろ?」……そうなんだよ、だから使っちゃだめなんだよ!」

 

「「そ、そうなの?」」

 

私と美琴ちゃんは話についていけていない。なんか美琴ちゃんとかぶるの多いな。

 

「その点は心配すんな。俺の【幻想殺し《イマジンブレイカー》】は先天性のもので、しかも能力は魔術や超能力を消すもの、それで俺は例外的に大丈夫らしい。しかも覚えてきた魔術も攻撃系とかじゃなくて、自分の全ての力を増幅させる、魔術を覚えてきたんだ、それによって俺の【幻想殺し《イマジンブレイカー》】を全身に巡らせて、同時に、運動神経、反射神経、視力なども上げられるからかなり前より怪我する確率は減ったと思うぜ」

 

「そ、そうなんだ。ならいいんだよ」

 

と、安堵するインデックスちゃん。私は何がなんだかわからなかったけれど、とりあえず、

 

「え…っと、つまり怪我する確率が減ったってことは、喜んでいいの?」

 

「そうね。私も少ししかわからなかったけど怪我する確率が減るのはいいことだわ。とりあえず、今日はもう寝ましょ。眠くなっちゃって」

 

と言う美琴ちゃんに同意して、寝ることがきまったのだが、ベットの上2人、床に敷いた布団の上2人ずつに別れて寝ることになったのだが、口論になり、きまらなかったため、ジャンケンをした結果、

 

ベット組

 

インデックス

 

御坂美琴

 

 

 

布団組

 

上条当麻

 

鳴護アリサ

 

と言う振り分けになり、私は嬉しさのあまり、寝る直前まで悶えまくっていた。

 

 

 

──そんな、アリサの3日目だった。




どうでしたでしょうか。また手に取って頂ければありがたいです。

それではまた。

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