ある夏の日に   作:一級狙撃手

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どうも、一級狙撃手です。前もって言っておきます。3/19、同20日は、こちらの都合上更新できません。なので、金曜の後の更新は月曜日になります。


それでは、本編をどうぞ


第一章 四話【そして私達は】

やっぱり、風に吹かれながら夜の星空を見るのは心地良い。…私はそんな事を考えながら星空を眺めていた。

 

現在時刻は夜の11時27分。私はベランダに出ていた。

 

なぜベランダに出ているのかと言うと、…正直に言うと嬉し過ぎて眠れないのだ。1年間も会いたいと思い続け、今日私達は1年前と変わらない場所で再び出会った。そんな彼の家にこれから住めるのだ。喜ばない訳がない。むしろ、喜ぶなと言う方が無理だろう。

 

私は、明日から始まる新しい生活に期待をふくらませていた。

 

 

 

 

翌朝、起きると隣から規則正しい寝息が聞こえてきた。見ると、インデックスちゃんがえーっと確か…スフィンクス?と言う猫と一緒に寝ていた。

 

私は、顔を洗うために、布団から出て洗面台に向かう。洗面台に着いて顔を洗い、タオルで拭くと、目が覚めて思考がクリアになってくる。──と、そこで当麻くんがいない事に気がついた。

 

──もしかして、また面倒事に首を突っ込んでいるのだろうか?

 

と、そんな事を考えたが、テーブルの上にある置き手紙に気付き、読む。そこには、

 

『朝食の材料を買ってくる』

 

と書かれていた。どうやら面倒事に首を突っ込んでいる訳ではなさそうだった。

 

当麻くんが帰ってきたあと、当麻くんは買ってきたものを冷蔵庫にしまう。そこで私を見つけ、

 

「アリサはもう起きたのか」

 

「うん。当麻くんはこれから朝食をつくるの?」

 

「ああ、そのつもりだ。今日は少し余裕があったからアリサには悪いかもしれないがちょっとだけ豪華な刺身を買ってきたんだよ。……つっても普通の刺身何だけど。…一応、パーティー的な意味で。俺も今日から夏休みだし、やっとゆっくりできるぜ」

 

「あ、ありがとう、当麻くん!あ、でも居候の身で何もしないっていうのもあれだから私も一緒に朝食をつくらせて?」

 

「いや、これはアリサのため…「つ・く・ら・せ・て?」……はい。で、でも、せめて1日交代な」

 

「わかった。それじゃあ今日は一緒に作ろう?」

 

「ああ、いいぜ。作るのは、刺身はそのまま……」

 

こうして、私と当麻くんは一緒に朝食を作ることになったのだが…

 

(な、なんか夫婦見たい////)

 

(と、当麻くんはどう思ってくれてるんだろ、私のこと…やっぱり私って魅力ないのかな………ん?)

 

と、そこで気がついた。 包丁やその他器具の配置が記憶と少し違う気がする。

 

「ねぇ当麻くん」

 

「ん?どした?なんか問題でもあったかアリサ」

 

「あ、いや、昔と器具の位置が違う気がして…」

 

「すごいな、アリサは。ああ、実際に変わってるよ。包丁の位置とか」

 

「当麻くんが変えたの?」

 

「いや、俺じゃなくて美琴が『こっちのがやりやすいのよ』って言いながら強引にな」

 

「そ、そうなんだ。(また美琴ちゃんか……美琴ちゃんとは、やっぱり恋人…なのかな)」

 

「どした?アリサ、暗い顔して」

 

「え!?あ、なんでもないよ!……うん、なんでもない。そ、それより!早く残りを作ろう?」

 

「あ、ああ(アリサ、やっぱりなんか変だ)」

 

 

朝食ができると、タイミングを見計らったかのようにインデックスちゃんが起きてきた。私と当麻くんは朝食をテーブルに運ぶと、3人でテーブルを囲んで食べ始める。

 

と、いきなり当麻くんの携帯がなった。

 

「わりぃ、ちょっとでるわ」

 

と言って少し離れた位置に移動する。

 

「こんな時間になんだよ美琴」

 

どうやら電話の相手は美琴ちゃんらしい。

 

「は?今から!?まあ、いいけどさ」

 

「ああ、じゃあな」

 

どうやら終わったらしい。当麻くんが戻って来る。

 

「「どうしたの?」」

 

と、同時に聞く私とインデックスちゃん。

 

「今日の午前中に美琴がここに来るんだとさ。なんか寮に居ると白井がうるさいし外だと暑いから、だってさ」

 

「また短髪が来るの?これで今週3回目だよね?」

 

と言うインデックスちゃん。そんなに来てたんだ…やっぱり付き合ってる…のかな?美琴ちゃん可愛いもんね。しかも2人ともお似合いだし……

 

(やっぱり、今日のアリサはなんか変だ)

 

朝食を食べた後、インデックスちゃんはスフィンクスと散歩に行ってくる、と言ってこの蒸し暑い中、修道服で出かけて行った。当麻くんは食器を洗っている。その後、冷蔵庫から棒アイスを2本持って来て私に1本くれた。

 

2人して無言のままアイスを食べていると、突然インターホンがなった。当麻くんが玄関に向かい、

 

「はいはーい、誰ざんしょ?」

 

ガチャッ

 

「よ、来たわよ」

 

来たのは美琴ちゃんだった。私は、玄関に行くと、

 

「美琴ちゃん、久しぶり」

 

「も、もしかして…アリサさん!?」

 

「うん!これからよろしく」

 

と、軽く挨拶を交わし、部屋の中に入れる。美琴ちゃんは途中で冷蔵庫からアイスを1本取り出して食べ始める。当麻くんが、とりあえず座れよ、と言って各々座る。私は、今一番聞きたい事を聞いて見た。

 

「そう言えば美琴ちゃんと当麻くんって…その、つ、付き合って……るの?」

 

と言う私の質問に、

 

「「は、はぁ!!?つ、付き合ってるわけないだろ(でしょ)!!!」」

 

見事にハモって答えてくれました。

 

それを聞いて、少し安心した私と、気まずい雰囲気の2人はとりあえず、世間話をして時間を潰した。ちょっと前にローマ正教の武装集団(アニェーゼ達ではない)と戦ったときに当麻くんに恩のある人達が集まって相手をした事、(主に、一方通行、美琴、ステイル、神裂、浜面、土御門、妹達(シスターズ)、建宮達天草式十字凄教の面々、その他数名)テレビで私が取り扱われた時の事など色々話した。

 

昼飯を食べた私は、当麻くんが昼寝したのを確認してから美琴ちゃんに、話がある、ということを告げた。

 

「で?話って?」

 

「うん、正直に答えて欲しいんだけど…」

 

「うん、わかった」

 

「美琴ちゃんって、当麻くんのこと…好きなの?」

 

「にゃぁぁ!!?」

 

「どっち?」

 

「そ、それは…う、うん、好き……だけど」

 

「そうなんだ(やっぱり)」

 

「でも、そう言うこと聞くって事はもしかしてアリサさんも、その…好き…なの?」

 

「うん。私も好き」

 

「なら、これからはライバルだね、私は1年分フライングしてるけど、その分は同棲してるからチャラって事で」

 

「うん!絶対に負けないから!!」

 

私と美琴ちゃんは互いに互いを親友(ライバル)と認識した。




どうでしたでしょうか?今後ともよろしくお願いします。

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