目線は多分アリサです。
それでは、本編をどうぞ
「そういえば、アリサは音楽活動は再開するのか?」
と、聞くのは私が一番会いたかった人物、当麻くん──もとい、上条当麻。
私は、まだするつもりはないよ、と答える。
ついさっき、私と当麻くんは1年前に初めて会った場所で再会をはたした。1年前と違う事といえば、インデックスちゃんがいなかった事や、エンデュミオンがなくなった事ぐらいだと思う。
──エンデュミオンはあの事件の後、安全性の面で問題があった、と言う名目で学園都市側がオービット・ポータル社に解体を要請し、オービット・ポータル社の社長代理はそれを二つ返事で受理。未来有望な学生の街に危険なものはいらないと言うアレイスター統括理事長の命令によって急ピッチで解体作業を進め、先月、解体作業の全工程が終わった──。との事だったが、その話はシャットアウラちゃんからも聞いていたから実は既に知っていたりする。
当麻くんは、とりあえずファミレスでいいか?と私に確認をする。
私は、満面の笑みで、
「うん♪」
──と応えた。
1年ぶりに当麻くんと再会して気分はMAXだった。
ファミレスに着くと、当麻くんは携帯を取り出して誰かに連絡をとる。だが、私は電話の相手よりも当麻くんの携帯が気になってしまった。
──当麻くんが、携帯にカエルのストラップを付けてる。
私は、そのカエルに見覚えがあった。
確か…名前はゲコ太、とかいったはず…
美琴ちゃんが好きなカエルのキャラだよね?なんでそのゲコ太を当麻くんは携帯につけてるんだろう?……美琴ちゃんに貰ったのかな。
電話が終わった当麻くんは、携帯をとじて私の方に向き直る。私は意を決して聞いてみた。
「当麻くん!…その…み、美琴ちゃんとは1年前とは…その、関係は、か、変わった……の?」
「ビリビ…じゃなかったっ!美琴と?そうだな…以前よりは頻繁に会ってるかな?(何か今、すごく寒気を感じたぞ!?)それがどうかしたのか?」
「ううん、何でもないよ(美琴……か)」
私は胸の奥が苦しくなるのを感じた。
(あれ…、なんで苦しいんだろ?)
「それよりアリサはどうやって還って来たんだ?シャットアウラの中にいた時は意識はあったんだろ?」
「あ、うん。えーっと、昨日シャットアウラちゃんと会ったでしょ?その後、家に帰る途中でシャットアウラちゃんに『もどりたくないか?』みたいな感じの事を言われて…。その後私とシャットアウラちゃんで歌ったんだ。……って言っても私は声が出なかったから脳内再生に近いんだけど」
当麻くんはへー、と頷く。と、そこへ見覚えのある青髪碧眼が視界に入った。
「あ、アリサ!はぁ、はぁ、あ、会いたかったんだよっ!」
と、インデックスちゃんがかけよって来る。どうやら走って来た見たいだった。当麻くんが連絡を入れたらしい。
「インデックスちゃん!久しぶりだね。またよろしくね」
「うん!」
私達はその後しばらくそれぞれの事を話した。オービット・ポータル社がエンデュミオン解体後に倒産した事や、インデックスちゃんがイギリスに行って来たときの事を。私はシャットアウラちゃんとひとつになった後の事など。
いろんな話をして気づけば時間は午後3時になろうとしていた。
「アリサ、家はどうするの?」
「もし大丈夫だったら俺ん家にまた泊まるか?」
と、聞いてくるインデックスちゃんと当麻くん。私は、シャットアウラちゃんに確認して見る。と言って携帯を取り出し、電源を入れる。…だがいくらおしても反応がない。どうやら電池が切れているようだった。
それを察したインデックスちゃんが当麻くんに、
「貸してあげたら?」
と言ってくれた。当麻くんも同意したらしく私に携帯を渡してくれる。
「シャットアウラの番号は持ってるから。…でもここ最近全く出てくれないんだよな」
と言う当麻くんにインデックスちゃんが、嫌われてるんじゃない?、とヤジをとばす。
私は言われた通り電話帳を開く。
電話帳内
インデックス
吹寄制理
月詠小萌
土御門元春
御坂美琴
佐天涙子
姫神秋沙
青髪ピアス
ステイル=マグヌス
神裂火織
一方通行(アクセラレータ)
シャットアウラ=セクウェンツィア
鳴護アリサ
浜面仕上
中津川翔一(なかつがわ しょういち)
中津川紅(なかつがわ こう)
麦野沈利
柏柳姫乃(かしわやなぎ ひめの)
「……………」
──電話帳を開いて私は思った。何故、彼の携帯には男子の登録数が女子の登録数の1/2(2ぶんの1)しかないのだろうか…と。
まあ、そんな事を考えても始まらない。私は、シャットアウラちゃんのところをおして携帯を耳にあてる。何度目かのコールでつながり、中から、
『なんだ上条当麻、私はいま忙しいんだ。また後にかけ直してくれ、それじゃあ…「ちょ、ちょっと待って!私!鳴護アリサです!」……なんでアリサが上条の携帯から電話してるんだ?』
「私の携帯の電池が切れちゃってて、それで当麻くんから借りて電話してるんだよ」
シャットアウラちゃんは、なるほどな、と頷いた。
「それでね、私ってシャットアウラちゃんの家に住む事になるの…かな?」
『他にあてはあるのか?』
「当麻くんがまた泊めてくれるって…」
『そうか、良かったじゃないか。私はアリサに判断を任せるよ』
と言ってシャットアウラちゃんは電話を切ってしまった。
電話が切れてしまったので携帯を当麻くんに返すと、
「「んで(で)?どうだった(の)?」」
「え、えーっと、…また、よろしくお願いします」
私は、また、上条家にお世話になる事にした。
一度別れて昨日の内に買っておいた生活必需品と着替え、その他を持って上条家に向かう。すでに上条家には、去年の服などがあるのは当麻くんが教えてくれた。なので、着替えはあまり必要なかったため、割と軽かったりする。
上条家の前につき、インターホンをおす。すると中からインデックスちゃんが迎えてくれた。遅れて当麻くんも顔を出す。
「「おかえり!アリサ」」
「お、おかえり?」
「うん!だってアリサはもうこの家の一員だもん」
その言葉は、世界に還って来た私への最大のプレゼントだった。
どうでしたか?とりあえずこんな感じに仕上げて見ました。
あと、一日更新と週一更新、どちらがいいでしょうか?
一日なら大体二千字程度週一なら多分計算上は一万四千字程度になります。どちらがいいとかありましたら感想でお願いします。(もちろん普通の感想がメインです)
ちなみに、電話帳内の()つきの3人はオリキャラです。
※アクセラレータは除く