ある夏の日に   作:一級狙撃手

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はいどうも、一級狙撃手です。

本日二話目です。



それでは、本編をどうぞ。


第四章 四話(二十七話)【再開inお昼休み】

とりあえず、学戦はとある高校が勝利し、終了した。その後、学戦出場メンバー全員が次の競技までしばらく時間があったので、ファミレスへ行き、そこでパーティーを行った。そのパーティーで、各隊の戦闘結果をまとめて、最優秀選手を選んだり、俺が大将なのにもかかわらず美琴と一騎討ちをした事をクラス全員から非難されたり(もちろん、上条アリサさんは入っていない)、紅の発言によってとある高校唯一の犠牲者になった土御門が、闘った末に倒れたのではなく、舞夏の命令に従ってしまったため、動かずにいたところを常磐台の生徒と、▲▲中(舞夏の所属する女学校)の生徒に攻撃されて戦闘不能となった事を知ったチームの奴らに、暴力を加えた俺より酷い非難を受けたうえに、このパーティーの費用を全額負担するという追加要求まで課せられていた。

 

そんなパーティーでも、俺とアリサは隣に密着して座って、周りから『暑くないのか?』とか、『いや、別の意味でお熱いのさ』などと言われながらも互いに位置を変えようとはせず、一部から変な目で見られながらもパーティーを過ごしていた。

 

そして、パーティーが始まってそろそろ小一時間が経とうとした頃、俺の携帯に一本の電話が入った。

 

「あ、悪い、電話来たから少し抜ける」

 

と言って、俺は席を立ち、店の人に聞いて店内での通話がオーケーとの事だったので、店内の角に行き、通話ボタンを押した。

 

『もしもし?アンタ?』

 

「俺はアンタなんて名前じゃないのでかけ間違いです」

 

かけて来たのは先程の試合の俺の対戦相手の御坂美琴だった。

 

『ふざけてんの?』

 

「悪かったな。ってか、お前俺に名前で呼べって言っておいて自分はどうなんだよ」

 

『うるさいわね。いいから……キャッ!?』

 

いきなり美琴の悲鳴が聞こえ、慌てるが、このあとの事態のがもっと慌てる事になるのだった。

 

「お、おい美琴!?」

 

『あらあら、美琴ちゃん名前で呼ばれちゃってーー。いつの間にそんな関係に?』

 

機械の中から響いてきたのは、美琴の声ではなく、その母親、御坂美鈴の声だった。

 

「………美鈴、さん。お久しぶりです」

 

『久しぶり。あ、詩菜さんもいるわよ?変わる?』

 

そう言って、次に聞こえて来たのは紛れもない実母の声。

 

『いつの間に美琴ちゃんを攻略したのか知らないけど、守ってあげなさいよ?』

 

「ちょっと待って!?二人して何の話!?」

 

そして、再び美鈴さんの声に戻り、

 

『え?それは、当麻君が美琴ちゃんを自分の彼女にして……』

 

と、物凄い事を語り始めた。

 

そして、俺がその質問に答えようとしたとき、再び向こうで物凄い音がして、美琴の声が聞こえて来た。

 

『と、とりあえずあと少しで昼休みだから、去年のあの店に来て。いいわね!?』

 

と、確認の形態をとっただけの事実上強制連行が確定し、そこで通話も切れたので、再び席へ戻った。

 

 

 

席に戻ると、アリサがこっちに寄ってきて、

 

「で?当麻くん、美琴ちゃんとの楽し~いお話は終わったのかな?」

 

「な!?ち、違うって!!」

 

「え?違うの?あんなに楽しそうに話してたのに?」

 

「い、いや、それは……」

 

「……まあいいや。で?何だったの?」

 

「あ、ああ。実はさっきの電話は美琴の携帯からだったんだが、本当は美鈴さんからでな。……美鈴さんってのは美琴の親な。で、その人と俺の親から去年の大覇星祭で集まった場所にもう一度集まらないか、って」

 

「そうなんだ。……当麻くんは行くの?」

 

「まぁ、家の親も来てるしな」

 

「!……な、なら、私も行っていい?///」カァァァ

 

「ん、まぁ、いいけど。アリサが来たいなら」

 

という事で、俺とアリサの【ダブル上条さんズ】は、パーティーを途中で抜け出し、去年の弁当を持ち込める喫茶へと急いだ。

 

 

 

 

 

 

移動中は特に不幸が起きる訳でもなく、試合の時みたいな事はなかった。

 

そして、とうとう店の前に着いた。

 

カランカラ~ン

 

と涼しげな音を響かせながらドアが横にスライドし、一気に冷房の効いた風が吹いてきた。

 

その風を受けながら店内にアリサと入り、店内を見渡すと、見慣れた色の髪の毛を見つけ、そっちに向かう。

 

「よぉ、美琴」

 

「やっと来た。遅いわ……よ?」

 

と、美琴はそこまで言ったところで俺の後ろに視線を向ける。

 

その視線の先には、アリサがいた。

 

「ど、どうも。久しぶり、美琴ちゃん」

 

と、アリサが言うと、それに返したのは美琴ではなく、詩菜と美鈴だった。

 

「あらあら、当麻さんの彼女かしら?」

 

「なになに?当麻君の彼女さんなの?」

 

………アンタらはRe:○ロのレ●とラ●なのかよ。(●には同じカタカナ一文字が入る。誰だか分かったら感想にでも書いといて下さい)

 

「え、えーと、ちゃんとした俺の彼女……です」

 

と、俺が言った直後、その場の空気が凍った。

 

「………………」(←美鈴)

 

「………………」(←詩菜)

 

「………………」(←アリサ)

 

「………………」(←当麻)

 

「………………」(←美琴)

 

「………………」(←さっき来た刀夜)

 

く、苦しい。何だこの重苦しい空気は。上条さん窒息しそうですはい。

 

そして、その空気を破ったのは、詩菜だった。

 

「あ、あれ?今、幻聴が聞こえたような……」

 

と、自分の耳を疑っている。そして、その台詞に乗るように美鈴さんが、

 

「そ、そうね。何か彼女がなんとか……」

 

と、そこまで言った時、以外にも美琴が切り出した。

 

「はぁ、コイt……当麻が言った事は本当なの。アリサさんは私の親友でライバルで当麻の彼女よ」

 

「美琴……」

 

「美琴ちゃん……」

 

「いいのよ。それに私はもうアンタに想いを伝えたじゃない」

 

「ありがとうな。……俺からも正式に言わせてもらう。俺とアリサは付き合ってる。これは美琴も知ってるし応援してくれた。美琴の気持ちも聞いた。でもその上で俺はアリサと付き合うって決めた。……だからよろしく頼む」

 

「そう、だったの」

 

「ごめんね、美琴ちゃん」

 

「いえ、いいんです。私は私で割り切りましたから」

 

「……美琴ちゃん、家の息子を好きになってくれてありがとうね。息子は幸せものだよ」

 

と、なぜかここで切り出した刀夜。

 

「……ッ。…………はいっ」

 

「それから、アリサさん。これから息子を頼む。いろんな厄災があるかもしれないが、よろしく頼むよ」

 

「はい、任せて下さい。当麻くんを離したりしません。絶対に」

 

「そうか、なら安心だ。……それから当麻、少しこっちに来てくれ、アレの件だ。悪いが二人だけで話があるので少し席をはさせてもらいます」

 

と言って、俺と刀夜は皆から離れた。

 

 

 

 

 

 

 

ーー(アリサside)ーー

 

当麻くんと当麻くんのお父さんが離れたあと、美鈴さんの促しにより、美鈴さんの横に詩菜さんが座り、美鈴さんの向かい側に美琴ちゃんが座り、その横に私が座る。そして、詩菜さんの横と私の横の席はそれぞれ一つ空いていて、そこに当麻くんと刀夜さんが座る事になるのだろう。

 

などと呑気な事を考えていられるのもここまでだった。

 

「で?アリサちゃんは彼のどこが好きになっちゃったのかなぁ?」

 

「当麻はちょっといろんな娘を毒牙に掛けすぎよね。で?どこが好きなの?」

 

と、いきなりそれぞれの母親が質問をしてきたのだ。………………目をキラキラ輝かせながら。

 

私は、助けを求めるべく、美琴ちゃんの方を向くと、少し悟った様な顔をして、

 

「まぁ、なんて言うか、……ドンマイ。が、頑張って、アリサさん」

 

と、投げられてしまった。こうなってはもうどうしようもない。そして、猛攻に耐えかねた私は、ついに話を始めてしまった。

 

 

 

 

 

話が終わり更に色々質問されていると、当麻くんが戻ってきた。

 

そして、そのあと当麻くんも攻撃対象に入れた母親ズの猛攻は、とまることを知らなかった。

 

 

 

 

 

(助けてぇ、当麻くん)

 

(俺の事を助けてくれ、アリサ)

 

と、互いに互いを当てにして救助を懇願するのだった。




終わりました。

なかなか厳しいですね。


予定ではあと四話で終了です。ついに五話を切りました。

最後まで応援お願いします。

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