ある夏の日に   作:一級狙撃手

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はいどうも、一級狙撃手です。


再開編、後編です。

前編がインデックスでしたね。後編は、そこまで久しぶりって訳じゃないです。



それでは、本編をどうぞ。


第三章 八話(二十二話)【久しぶりの再会(遅夏祭り編)・後編】

祭りは、大盛況だった。

 

人の数は花火大会が近づくにつれて増えていき、多分あのまま屋台通りにいたら身動きがとれなかっただろう。

 

 

 

今、俺とアリサは屋台通りからほど近いとあるビルの屋上にいる。目的はもちろん、花火を見るためだ。

 

「なんか静かだね。当麻くん」

 

「ああ、そうだな。まぁ、たまにはこういう雰囲気のところもいいもんだな」

 

俺とアリサは、屋上に置いてあったベンチに隣り合って座り、手をつないでいる。

 

周りは暗く、もともと静かだが、下の屋台通りがちょっとうるさいため、ここら辺は余計に静かに感じる。

 

 

 

ふと、となりを見る。当然、そこに座っているのは、黄色い浴衣に身を包んだアリサ。

 

アリサは、俺とつないでいた左手を一度離し、左手で耳にかかっていた髪をかき、耳の後ろへながす。その仕草に、俺はアリサにちょっと大人っぽいものを感じて、こんな一面もあるのか、と驚いていた。

 

 

 

そして、ある程度時間がたち、花火が始まる。

 

赤や青、緑など色とりどりの花火。形も土星型やUFOみたいなもの、普通の円の形をした一番オーソドックスなものなど、いろいろある。それらが、学園都市の上空……まぁ、そこまで高いわけじゃないが、そこで花を咲かせていた。

 

 

俺が、花火を楽しんでいると、いきなり右に引っ張られた。見ると、アリサが顔を赤くしてこっちを見ていた。

 

「当麻くん……」

 

そう言ったアリサ。逆に言えばそれしか言ってないが、俺とアリサの間には意思疎通ができていた。いわゆる以心伝心というやつである。

 

俺は、自分の顔をアリサに近づけていき、そして唇を触れさせる。端的に言えばキス。

 

「ん……///」

 

自分の意思が俺に伝わった事が嬉しかったのか、それとも単にキスが嬉しかったのか、アリサの顔が少し緩み、キスが終わると、笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

花火大会が終わりに近づき、人の数も少し減ったような感じがする。とりあえずここなら人の流れは関係ないのだが、下に降りた時に帰宅ラッシュに巻き込まれるのは避けたい。なので、俺たちは花火が終わった後しばらくここにいる事にした。

 

 

 

 

 

花火大会もとうに終わり、人の数もほとんど通常モードへと戻っていた。

 

俺とアリサは、ビルの屋上にある扉を開けて、階段で降りようとした、その時だった。

 

 

 

 

「久しぶりだなァ、三下ァ」

 

 

そこにはなぜか、学園都市の第一位、赤い瞳に細長い身体。そして、紫外線の遮断によって白くなった髪。ベクトル操作の能力者、【一方通行《アクセラレータ》】が立っていた。




はい。

今回の再開編はアクセラレータさんでした。次回は多分戦闘系の話になるのかな?まぁ、その次回がいつなのかは知りませんが。


ではまた、会える時に。

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