今回は前回の続編です。ちなみにこの次もです。
あとですね、読む時に、BGMとして、東方projectの『シャングリラ』をかけながら読むといいです。(少なくとも作者ははまってます。
それでは、本編をどうぞ。
とあるスーパー。
私と美琴ちゃんは、寝ている当麻くんを起こさずに二人で買い物に来ていた。スーパーのセールには余裕で間に合ったため、今はスーパーの近くのベンチで座って時間潰しをしている。話題は、もっぱら音楽関係についてなど。あと少しで始まる大覇星祭で、私は公演を開くつもりだった。なので、それについての話が多かった。
そんな事を話していると、いきなり美琴ちゃんが、
「ね、ねぇアリサさん、その…あ、アイツとはどうなの?」
「当麻くん?どうって?」
「いや、だからさ、その…き、キスとか…したの?」
「え!?…………う、うん。した…けど」
「したの!?ね、ねぇ、アイツの唇ってどんなだった?」
「うーん…。柔らかくて……って!何言わせるの美琴ちゃん!」
「や、柔らかいんだ」
「いいから!この話はもうおしまい!行くよ、美琴ちゃん。そろそろ始まる頃だから」
「分かったわ。もう行きましょ、アリサさん」
そして、この後スーパーで特売品を買って、(もちろん他も買った)現在帰宅途中。
「そう言えば、美琴ちゃんって、私たちの家にタンスあるよね?」
「うん。今回みたいに急に泊まる事になった時とかようにね。…もしかしてじゃま?じゃまならどけるよ」
「ううん、じゃまじゃないからいいんだけど。……家に帰ったら当麻くんをどうしようかなぁ」
「あ、アリサさん?(アリサさんって怒らせるとめちゃめちゃ怖い)」
そんな事を話していると、アリサさんのケータイがなる。
「誰からだろ……紅ちゃんからだ。何だろう。ごめん、美琴ちゃん、電話でるね」
「もしもし、紅ちゃん?」
『うん。アリサさん今当麻と一緒にいる?』
「いないけど…どうしたの?」
『いや、当麻に教科書借りてたの忘れててさ。電話したんだけど、でなくて』
「分かった。当麻くんに言っとくね」
『ありがとう。じゃあね、アリサさん』
「どうしたの?」
通話が終わると、美琴ちゃんがどうしたのか聞いて来たので、当麻くん当ての電話だった、と答えてそのまま歩き出す。
「はぁ、私は彼女なのになぁ。……最近はデートもしてないし。当麻くんに聞いてみようかな」
「いや、キスしてるんでしょ?じゃあいいじゃない。[私はそれすらないっつの]」
「……まあいいや。ほら、着いたよ」
そして、鍵を取り出して開ける。家に入って、私はただいま~、と言う。美琴ちゃんも、お邪魔します、と言って家に入る。すると中から、
「お帰り、アリサ。あれ、美琴もいんのか」
「ただいま、当麻くん」
そう言って軽いキスを当麻くんにする。だが、
「あのー、アリサ?後ろに美琴がいるんだが」
「え、あ…。ご、ゴメンね美琴ちゃん」
「……はぁ、いいわよ。アンタ、ちゃんとアリサさんを幸せにしなさいよ」
「分かってるって。そう言えばさ、大覇星祭の前に遅夏祭りがあるだろ。行かねえ?アリサ」
「遅夏祭りかぁ、…うん、行きたい!」
「分かった。紅に聞いてみるわ」
「紅ちゃんに?」
「アイツん家に浴衣がめちゃめちゃあるんだよ」
「浴衣か~、着てみたかったんだよね」
「だろ?でさ、その日晴れたら、また夜にあの場所行かないか?」
「あの場所?……あ!うん。行きたい!」
「あの場所?」
「ああ。俺とアリサの秘密の場所だ」
「へぇ、何かあるの?」
「ううん、逆に何もないの。でも、それがいいんだよね」
「ああ。アリサの言うとおりだ。本当に何もないとこだよ」
そんな事を話しながら、私と当麻くんは夕飯の料理を一緒に、美琴ちゃんはテレビを見ていた。
(美琴目線)
夕飯が作り終わり、いただきます、と言って、それぞれ食べ始める。今日はうどんだった。アイツとアリサさんは仲良くしゃぺりながら食べている。それこそ、割って入る隙すらない。別に話がそこまで難しかったりするわけじゃない。何と言うか、ただ話しているだけなのに息があってると言うか、とりあえずそんな感じなのだ。
一番近い言葉を考えるとしたら、一体感、だろうか。とにかくこの二人はそんな事を意識せずに互いに互いをあわせているのだ。もしかしたらそんな事すらしていないのかもしれない。それくらいに入り込む隙がなかった。
だが、このままでは私が某アニメの主人公君みたいになってしまう。ファミレス行っておしぼり貰えない感覚とか味わいたくはない。なので、強引にも話題をふることにした。
「ねぇ、今更もいいところなんだけどさ、アンタって、アリサさんのどこが好きなの?」
「俺か?うーん…あれ?こんな話前にしなかったっけ?」
「した…ような気もする。けど、確か美琴ちゃんいなかったんじゃなかったっけ?」
「そうだったっけか?まぁ、いいや。アリサのどこが好きなのか?それはな、誰に対しても優しく、性格が明るいところだな」
「と、当麻くん…。私も、当麻くんの事好き!」
と言いながら私の前で堂々と抱きつくアリサさん。本当に雷撃の槍を落とそうか迷ったけどやめた。……もう少し人目を考えてもらいたいけど、そんなのをこの二人に求めるのは無理だろう。もし、私がアイツの彼女だったら、同じ事をしたと思うから。でも…いや、何でもない。
とりあえず風呂に入ろう。
えっとですね、一番最後の言葉の意味が分かった人すごいです。(聞かれても答えませんが)頑張ってどういう意味か考えてみてください。
次回もよろしくです。