ある夏の日に   作:一級狙撃手

16 / 33
どうも一級狙撃手です。

今回のタイトルは、久しぶりに登場のある人からみた名前になってます。


それでは、本編をどうぞ。


第三章 二話(十六話)【かつての想い人1】

午前中の授業が終わり、昼休み。私は、当麻くんの席へ向かう。

 

「当麻くん、お昼一緒に食べない?」

 

「いいぜ。他の奴も誘うか?」

 

「うーん…あ、えっと、中津…何とかさんと話してみたいかも」

 

「分かった。んじゃああいつ等呼びにいくわ。……って…アリサさん?あのー…」

 

「一緒に行こ♪」

 

「…分かったよ。んじゃ行こうぜ」

 

 

そして、となりのクラス。

 

 

「ねぇさん、食堂行こうぜ」

 

「ちょっと待ってて、翔」

 

「探しもの?手伝おうか?」

 

「あった!よし、翔!行くよ!」

 

「どこにだよ…」

 

「アリサちゃんの…「おーい、紅、翔、飯一緒に食べねえか?」…ナイスタイミング上条!アリサちゃんは…って、いたのね。はい、これ。編入祝い」

 

そう言って、紅は小さな箱を取り出した。

 

「これは?」

 

と、アリサが聞く。すると、

 

「それ?それはね、イヤホンだよ。アリサさん音楽やってるからよく聞くかなーって思ってさ」

 

「ありがとう!」

 

「そんな事より飯にしようぜ。早く学食行きたい…」

 

「アリサが話をしたいって言うからさ。一緒に昼飯食べようぜ、翔」

 

「いいぜ、ねぇさんもいいだろ?」

 

「OKよ。全然問題ないわ」

 

「それじゃ、行こう?当麻くん」

 

こうして、俺たちは学食に向かった。

 

 

食堂に着くと、適当に昼飯を選んで席に座る。

 

「で、アリサさん?話って?」

 

「あ、いえ、何となく話してみたいなー、と思って。とりあえずさっきは自己紹介してなかったからさせてもらうね。私は、め…上条アリサ。今日転校して来ました」

 

「俺もじゃあさせてもらうよ。もうすでにしたけど、中津川翔一だ」

 

「私は中津川紅よ。翔一の姉。上条とは……ややこしいから当麻でいい?」

 

「いいぜ」

 

「当麻とはちょっとした縁があってね。で、私が当麻につきまとってるの」

 

「つきまとってるなんて言うなよ。俺は全員知ってると思うが、上条当麻だ。ここにいる上条アリサは恋人だ。一応言っておくが、苗字が同じだけだからな」

 

「へぇ。それにしても、上条…いや、当麻に彼女ね」

 

「何だよ翔。何だったらお前も作れば?彼女」

 

「はは、出来たらな。とりあえず飯食おうぜ」

 

「……ねぇ当麻、私の前であんまりいちゃつかないでよ。…はぁ、安産祈願のお守りでもプレゼントして上げようか?」

 

「それは抑制になってんだか、なってないんだか微妙なとこだな」

 

そんな事を話しながら俺たちは昼飯を食べ終え、それぞれの教室へ帰って行った。

 

 

ーー教室ーー

(アリサ目線)

 

教室へ入ると、当麻くんとつないでいた手を一度離してから、当麻くんの席へ向かい、そして座る。

 

「何か楽しそうな人達だったね」

 

「ああ。……でも、やっぱり学食はキツイな。久しぶりに行きたくなったから行ったけど…」

 

「お金?」

 

「ああ。まぁ、もう少し耐え凌げば給料入るけどさ、交付金。夏休み以前は弁当作ってたんだがな…」

 

「……な、なら、私が作ってあげようか?」

 

「いいのか?……でもなぁ。…あ、ならさ、当番制にしようぜ。朝飯みたいに。朝飯当番じゃない方が弁当を作る。まぁ、朝飯の残りがあればそれを入れてもいいし」

 

「分かったよ。じゃあ、明日から?」

 

「そうだな。あれ?明日って何日だ?」

 

「明日は24日だよ?」

 

「じゃあ俺が朝飯作って、アリサが弁当か」

 

「そうだね。よーし、頑張ろう」

 

「はは、そんなに意気込まなくったっていいよ。まぁ、そういうアリサも可愛いからいいけどな」

 

と、当麻くんが言う。すると、教室にいた人達全員が、

 

「「「可愛い」」」

 

と、復唱していた。私は、何がだろう、と思いつつ、当麻くんに可愛いと言われた事を思い出して、顔を少し赤くさせた。

 

 

 

気付くと、クラスの奴ら全員が、「「「可愛い」」」と復唱していた。だが、アリサはそれに気づいていないらしく、……と言うか自分の世界へ飛び立ってしまったらしい。

 

「アリサ」

 

呼びかけながら揺すってみるが、

 

「ほにゃ~」

 

訳のわからない事を言っている。どうやら本格的に足をこちらの世界から離してしまったようだ。

 

「はぁ、仕方がない。…まさか学校でする事になるとはな」

 

そういいながら、俺は覚悟を決めて、アリサにキスをした。…もちろん隠しながら。だが、人間の手の大きさでは隠せる限界があるのだ。

 

 

ーー夏なのに、さっきキスをしてから教室が寒い。

 

本当に寒い。もはや一桁しかないんじゃないだろうか。ふと、そんな事を考えた俺だが、さすがにこの状況が非常によろしくないのはわかる。しかしここは学校。しかもアリサは初日だ。流石に早退させるわけにはいかない。…と、考えていると、

 

「あれ?当麻くん?何で私が当麻くんの席に座ってるんだろ。ゴメンね、当麻くん」

 

「いや、いいさ。『家族』だしな。とりあえず今日は俺、早退するよ。アリサは残りの授業受けて帰ってこいよ、じゃあな」

 

そういいながら、俺は寒くて仕方がない教室を出て、一人帰路についた。

 

 

家に着くと、荷物をおいてベットに倒れ込む。しばらくそのままでいると、睡魔が襲って来て、俺は意識を手離した。

 

 

当麻くんが学校を早退した後、午後の授業を受けて帰宅。すると、家の前に美琴ちゃんが立っていた。

 

「あれ?美琴ちゃん、どうしたの?」

 

「ん?あ、アリサさん。いや、実は今日、黒子が部屋をちょっと壊しちゃってさ。で、友達ん家まわったんだけど、よくあるパターンの作者的都合で…って、作者ってだれだろ?まあいいや。そんな感じで、最後にコイツのとこ来たんだけど、アリサさん、アイツいないの?」

 

「いると思うけど…。もしかしたら買い物行ってるかも。でもいつものセールはあと30分あるんだよね。ちょっと待って、鍵を出すから」

 

「鍵持ってるんだ…。やっぱり信頼されてるんだね。アリサさん」

 

「そうだといいなぁ。はい、我が家へようこそ」

 

と言いながら美琴ちゃんを中にいれて、私も入る。すると、奥のベットで、当麻くんが薄い掛け布団を暑そうに蹴っとばして寝ていた。

 

「当麻くん、起きて、当麻くん」

 

だが、いくらゆすっても起きてくれない。家からスーパーまでは少し時間があるし、スタンバイしないといけないので、そろそろ家をでないとマズい時間になっていた。仕方がなく、美琴ちゃんに、

 

「美琴ちゃん、買い物手伝ってくれない?」

 

と、聞くと、

 

「いいわよ。久しぶりにアリサさんと話したいし」

 

との事だったので、美琴ちゃんと二人で買い物に行く事になった。




終わった。終わりました。終わしました。三段活用じゃない。

んーと、多分ですが、まだまだ先なんですが、夏休みの話です。

休む可能性【《大》】です。理由は春休みの時(3月終わりから4月始まり)と同じです。その間に、【とある科学の青春ラブコメは間違っている】の続きネタを考えて来ます。まだ完成ネタがあるのは三話までなので。三話は来月更新予定です。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。