ある夏の日に   作:一級狙撃手

13 / 33
どうも、一級狙撃手です。

…今回はネタを思いついた。

あと、思いつきで書き上げた、俺ガイルととあるシリーズのクロスオーバーを上げたので、そちらもよければ閲覧、評価、お気に入り等、して頂けると嬉しいです。



それでは、本編をどうぞ。


第二章 七話(十三話)【アリサの編入】

翌日の朝は、二人同時に起きた。

 

夏休みは残りあと少しで終わり、また学校生活が始まる。

 

とりあえず朝食をつくり、食べる。今日は俺もアリサも予定が無いため、一日中家にいられるのだ。

 

「そう言えばアリサ、シャットアウラから届け物があったぞ」

 

「シャットアウラちゃんから?何?」

 

「編入祝いだとさ。制服一式と、カバンが届いた。シャットアウラには礼を言って置いたから。本当は一昨日届いてたんだけど、シャットアウラが今日渡してくれって」

 

そう、実はアリサは夏休み後の二学期から俺と同じ学校に通う事が決まったのだ。

 

俺が、七月の時点で小萌先生に頼んでおいたのだが、先生が校長に掛け合った結果、校長が了承。受け入れる事が決まったらしい。

 

「編入?私が?」

 

「ああ、俺と同じ高校に通うんだよ。多分だけど同じクラスになる可能性も高いんじゃないか?知り合いが数人いるわけだし」

 

「当麻くんと同じ学校に通う!?え?私…が?」

 

「そう。ちょっと待ってろ、えっと…あった。ほら、制服もあるぜ」

 

そう言いながら、制服を取り出し、アリサに渡す。

 

「ほ、本当だ。……あ、名前まで入っ…て……る」

 

だが、制服を受け取ったアリサは、みるみる顔を赤くしていった。

 

「どうしたんだ?何か顔が赤いけど…」

 

「ね、ねぇ当麻くん、私の苗字って鳴護だよね?」

 

「何言ってんだ?鳴護だろ?それがどうしたんだよ」

 

「制服の中に入ってた生徒手帳の名前が…」

 

「生徒手帳の名前?どれだ?」

 

そして、アリサから手帳を受け取ると、そこに書いてあった名前は…

 

【上条アリサ】

 

…俺の見間違いだろうか?目をこすってからもう一度注視して見る。すると、

 

【上条アリサ】

 

どうやら目がイかれてしまったらしい。何回見ても苗字が鳴護ではなく上条と書いてあるように見える。

 

「やべぇ、ついに目がイかれたか?それともあれか?アリサの事が好きすぎて幻想でも見えてるのか?」

 

「ね、ねぇ、当麻くんには何て見える?」

 

「悪りぃ、何回見ても【上条アリサ】って書いてあるようにしか見えん」

 

「やっぱり、当麻くんにもそう見えるんだね。…て事は、つまり……」

 

俺は、急いで携帯を取り出して小萌先生に電話を掛ける。すると、何回かコールした後、先生がでた。

 

『何ですか?上条ちゃん。こんな朝方に』

 

「先生!アリサの編入の件で聞きたい事があるんです!」

 

『なんでしょう。先生が知ってる事ならドンとこいなのですよ』

 

「先生、アリサの学生登録の名前ってどうなってます?」

 

と、聞くと、信じがたい答えが、小萌先生の口から発せられた。

 

『アリサちゃんの登録名ですか?…あ、そう言えば上条ちゃんに言うの忘れてました。校長先生がですね、『有名人が来るなら騒ぎにならないように努力しないといけない、なので名前は流石にまずいから苗字を変えて登録する。誰かいい案あるか?』との事だったので、私が上条、と答えておいたのですよ!』

 

「おいたのですよ、じゃねぇよ!…一応結果はわかってるけど、変更は?」

 

『そんなの無理なのです』

 

「はぁ、やっぱり…。わかりました、ありがとうございます」

 

そして、電話を切り、アリサに結果を報告する。

 

「今、担任に聞いたら」

 

「う、うん」

 

「どうやら、間違いじゃないらしい。学生登録の名前を上条で登録したんだと…。ったく、本人抜きで何決めてんだかなぁ…。変更も出来ないみたいだぜ」

 

「じゃ、じゃあ、私は上条アリサとして学校に行く…の?」

 

「まぁ、そうなるな」

 

「っ~~///」

 

「ど、どうした!?何か煙上がってるぞ!?」

 

「だ、大丈夫!しばらくすれば治るから!」

 

「そ、そう…なのか?」

 

「……………うん。(夏休み終わったら私、上条アリサとして学校行くんだ…)」

 

「(恥ずかしいけど、嬉しい)」

 

「嬉しい?何が?」

 

「え!?あ、声に出てた?…いや、当麻くんと同じ苗字で登校する事になるんだよね」

 

「ああ。学校側は苗字を変えて騒ぎが起こるのを防ごうとしてたらしいけど、アリサが音楽活動を再開し始めたから完璧に意味ないし、[……多分だけど俺は学校行ったら殺されるしな]」

 

「騒ぎにならないように防ごうとしてたのはいいけど、何で当麻くんの苗字何だろうね?」

 

「それは、多分俺のせいだな」

 

「どう言う事?」

 

「先生に事情を説明する時にうっかり口を滑らせてしまいまして…」

 

そう、これはある意味俺のせいでもあるのだ。先生に電話して、事情を説明していたのだが、その時に先生に『事情は分かりましたけど、何で上条ちゃんがアリサちゃんの編入の件を相談するのですか?』と、聞かれたのだが、その時に口を滑らせて、『アリサが俺の彼女で、今、一緒に暮らしているからです。家族みたいなもんなんで』と、言ってしまったのだ。だから多分、『一緒に暮らしている』と、『家族みたいなもんなんで』というところから先生が考えて、俺の苗字を使ったんだろう。(実は、先生が上条の名前を使ったのは、上条が挙げた二つの理由の他に、『彼女』というところから、【リア充爆発しろ】精神に基づき、学校で上条が他の生徒に殺されるのを見るためでもあるのだが、上条は気づいていない)

 

「あはは。でも、私はいいよ。恥ずかしいけど、当麻くんと同じ名前で学校に通えるんだから。当麻くんはどう?」

 

「そうだな、俺も嬉しいよ。…でも、何か結婚してるみたいじゃないか?…その、同じ苗字で、同棲してるって」

 

「た、確かに…そうだね。でも、これで当麻くんを盗られる可能性が大分減ったよ」

 

「俺を盗られる?」

 

「うん。[だって当麻くん、無意識でフラグを乱立してくるんだもん]」

 

「何て言ったんだ?」

 

「ううん、何でも無い。あ、そうだ、制服着てみていい?」

 

「そうだな。俺もアリサの制服姿みたい」

 

「分かった。じゃあ着替えてくる」

 

そう言って、アリサは風呂場へ向かった。

 

五分後、アリサが戻ってきた。

 

「えっと、どう…かな?似合ってる?」

 

「すげぇ似合ってるよ。…これは上条さんもアリサを盗られないように気をつけないとな」

 

「大丈夫だよ。私が好きなのは、当麻くんだから」

 

「そ、そうか///」

 

「うん♪」

 

 

かくして、アリサは【上条アリサ】として学校に通う事になった。

 

ーー夏休みは残り少ない。




えっと…一応言いますが、不定期更新なので、一日一回は無理かもしれませんが、最低週三回で更新しようかと。

長期で休む時は前書きか後書きに書きますので。

あと、【とある科学の青春ラブコメは間違っている】の方もよろしくお願いします。

ではまた。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。