転生した俺のナルガ亜種人生。   作:ナルガ亜種

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ある日突然ナルガクルガ亜種になってしまった男の、
どこかのんびりとしたお話。

村クエが終わらないので腹いせに書きましたorz


★1:渓流/闇の中に影ふたつ
1.緑迅転生!


ナルガクルガ亜種。別名、緑迅竜。

緑色の体毛で草木に同化して、

気配もなく獲物を狩る知能の高い飛竜種だ。

 

ナルガクルガといえば

鋭い刃翼と、鞭のようにしなる長い尻尾が主な武器だが、

亜種はさらに高い知能と運動能力を持つことで知られている。

 

 

 

 

 

さて、突然だが俺はナルガクルガ亜種になってしまった。

意味不明だとは思うがまずは聞いてくれ。

俺はごく普通の大学生で、名前は「緑坂 竜(ミドリザカ リュウ)」という。

名前負けしてる感はあるが、それは仕方ない。

サークル等にも入っておらず、土日は暇を持て余している。

俺はモンハンが好きで、最近はモンハンクロスに夢中だった。

 

でだ。

土曜日の夜遅くまでリオレウス狩って防具作って、

目標達成、よし寝るぞ、はい起きた、俺モンスター!

意味不明だわ!こんなんやってられるか!

三日くらい現実逃避して寝てたわ!

 

...しかし、そうは言っても腹が減ってきた。

ここは渓流の、ゲームで言うエリア9の木の上のようだが...

どうしようもないし、仕方ない。

やってやろうじゃん?生き抜いてやろうじゃん?

とか強がってみたものの空しいばかり。

しょんぼりとしながら、ナルガはケルビが好みだったなぁとかなんとか考えていたが...

 

なんか、思った以上に自然と動ける。

二足歩行だった俺が、四足歩行を一瞬でマスターしちまった。

やるじゃん、俺、とか自画自賛しながら

調子に乗ってケルビを狙ったら

見事に全員に逃げられた。

だめじゃん、俺...

 

だが、ここでめげないのが俺流スタイル。

一度四足歩行に直ぐに適応した俺はテンション上がりまくりで、

エリア2の辺りで別のケルビの群れを見つけた俺は、

音を立てずに木の間から群れの一匹に近づき、

刃翼の一撃を撃ち込んでやった。

仲間が突然倒れて、周りのケルビは慌てて別方向に逃げ出した。

一発でいけるとか俺、天才かもしれない。

え?さっき失敗してた?それはきっと気のせいさ!わっはっは!

 

さあ、ケルビを食おう。

ゲームの中では生で食ってたしいけるよな?

俺はおそるおそるケルビを一口ガブリと...

......あ、旨いわこれ。

脂ギトギトでもなく、適度に甘い感じがgood!

さて、残りは危ないし持ってかえって家で食べy...

 

弓ハンター「うわ、ナルガクルガ亜種!?」

 

銃槍ハンター「おいおい、ホワイトレバー集めにきただけなのに...おい、どうする!」

 

片手剣ハンター「どうするって、あたしたちはまだ下位ハンターだよ!?」

 

太刀ハンター「くそ、ここは逃げるしか...!」

 

まずい。ハンターに見つかった。しかも4人組。

これからのことを考えると、ハンターと敵対はしたくない。

万が一狩猟依頼でも出されたら確実に死ねる。

 

(俺は敵じゃないぞ!!)

 

と言ってみたがただの唸り声にしかならなかったので、

一歩下がって首を振ってみた。

 

弓ハンター「...あら、襲ってこないのかしら?」

 

(そうだ!そうだ!!)

 

と必死に首を縦に振ってみる。

なんだ、わかってくれるじゃん。

 

太刀ハンター「いや、ナルガクルガ種は狡猾なモンスター...罠かもしれないぞ、イクサ」

 

イクサ(弓)「な、なるほど...」

 

(だああああああ!!違う!!!違う!!!)

 

猛烈に首を振る俺。

ちがうんだ!話を聞いてくれ!

 

片手剣ハンター「ではカタスさん、先手必勝ではないですかっ?」

 

カタス(太刀)「そうだな、ゼル、刃薬を準備しろ」

 

ゼル(片手剣)「はい、会心の刃薬です!」

 

説明しよう!刃薬とは、片手剣に用いる薬品で、

会心率アップなど様々な効果があるスグレモノなのだ!

俺も愛用してたよ、うん、だからそれしまおう、ね?

 

銃槍ハンター「待て、俺に任せろ」

 

カタス(太刀)「...大丈夫なのか?ルソ」

 

ルソ(銃槍)「...話せばわかるさ、きっと」

 

イクサ(弓)「...一応、麻痺薬矢に塗っておきます」

 

ルソ(銃槍)「ああ、ありがとな」

 

(おおルソよ、お前は天使だ!男だけど!)

 

内心ほっとしながらも俺は首をかしげて見せた。

話を続けてもらうためだ。

 

ルソ(ナルガクルガは獣人族と似た性質があると聞いたことがある...)

ルソ(これは憶測に過ぎないが...)

ルソ(こいつは獣人族の内、上手く喋れないが理解はできるというタイプに近いのではないかと思う)

ルソ(まあ、そうだとしても大発見なわけだが...)

ルソ(そもそも話せるアイルーやメラルーが発見されたときも大騒ぎされたというのだ)

ルソ(不自然な話ではないのではないだろうか)

 

ゼル「ねー、ルソはなんで独り言良いながら怖い顔したりニヤニヤしたりしてるの?」

 

イクサ「しっ、こら、みちゃダメよ」

 

ルソ(聞こえてるんだが...後で絶対しばいてやる)

 

ルソ「お前、俺らを攻撃する気はないのか?」

 

(うんうん)

 

ルソ「何故だ?人間が好きなのか?」

 

(そうだよ、ほらホワイトレバーどうぞ)

 

さっき食べかけたケルビのホワイトレバーを置いてやった。

飯はなくなったけど仕方ないよね。

 

ルソ(銃槍)「おい、ホワイトレバーもらったぞ!」

 

カタス(太刀)「これでクエストクリアじゃないか!!」

 

イクサ(弓)「やったわね、あと1つだけ出なくて苦しんでたのよね♪」

 

へえ、ホワイトレバー納品やってたのね。

...しかし、罠を警戒していたんじゃなかったのか?

こいつら、能天気すぎないだろうか...

だがまぁ、俺の方も助かったのは事実だし、ここは素直に喜ぼう。

 

「ギャウ!ギャウ!」

 

ゼル(片手剣)「あはは、この子喜んでるみたい!」

 

回りより一回り小さい小柄な女の子ハンターが

無邪気に喜んでいるので俺も少し機嫌がよくなった。

 

「ギャギャギャウ♪ギャギャギャウ♪」

 

ゼル(片手剣)「ぎゃぎゃぎゃう!あはははっ!」

 

カタス(太刀)「あんまはしゃぐんじゃねぇぞ?はははは!」

 

 

 

 

 

そんなこんなで暫くゼルとかいう女の子ハンターと遊んで、

タイムアップが近いらしく別れることとなった。

俺は刃翼を横に振ってバイバイをしてやった。

 

さて、もう一匹ケルビ狩ってくるか!

 

 

 

 

 

ーギルドー

現在、渓流で下位相当のナルガクルガ亜種を確認。

ただしハンターの足りない納品アイテムを分けてあげるなど

友好的且つ知能の高い一面を持っている模様。

また、人間の言っていることがわかるとの報告もあり。

下位の緑迅竜自体未確認なので、

至急観測を依頼として以下のように出すこととする。

 

 

緑迅竜はオトモダチ?!

★2

 

報酬金:1200z

契約金:300z

目的地:渓流

 

成功条件:ナルガクルガ亜種の観察

失敗条件:ナルガクルガ亜種の狩猟

 

依頼主:ギルドマネージャー

依頼内容

 先日、渓流にて下位相当の緑迅竜を観測。

 下位の緑迅竜自体未確認対象な上、

 質問に対し簡単な応答をする、

 納品アイテムを分けるなど、

 明らかに知能が高すぎることと、

 武器を構えられても襲ってこなかったため、

 ギルドはこれを特別な個体と判断、

 観察を依頼する。

 なお、狩猟は厳禁とする。




冒頭にも書いたような気もしますが、
この小説はモンハンクロスの村クエ消化で疲れたので、
気分転換に書きました(^p^)
村クエ多すぎる...

不定期更新となりますが、
のんびり待ってやって下さい。

きっと村クエでまた疲れたら
更新します...


あと、ナルガクルガ種と獣人族が似ているというのは
どちらもモチーフがネコであるためです。
他に特に深い意味はありません。たぶん。

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