絶望を与える決闘者   作:咲き人

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どうも咲き人です。はい、サブタイはネタです。


8.「這い寄れ!ディス子さん」

嵯峨 LP3500

   手札2

 

 

 

黒幕 LP2400

   手札1

 

  『ダイナミスト・レックス』ATK2800

  『ダイナミスト・プテラン』ATK2100

  『メタルフォーゼ・オリハルク』ATK2800

 

  『メタルフォーゼ・スティエレン』スケール8

 

  『ダイナミスト・チャージ』

  『ダイナミックP』

   伏せ1

 

 

 

 

 

「嵯峨のフィールドにモンスターどころか、伏せカードも0!手札はたったの2枚……確かに嵯峨のライフポイントは相手よりも多いが、相手モンスターの数は3体……かなりピンチな状況だぜ……」

 

 

ありがとう魔理沙。それは勝利フラグだ。もうデッキトップのカードが

RUM(ランクアップマジック)七星の剣(ザ・セブンス・ワン)』な気しかしない。

もはやシャイニングドローやバリアンズカオスドローをしなくても引けるわ(フラグ)

 

 

「俺のターン!……お?」

 

 

私が引いたカードは『RUM(ランクアップマジック)七星の剣(ザ・セブンス・ワン)』!ではなく、『異次元の宝札』。こんなカード入れたの忘れてた。

このカードが除外された場合、次の自分のスタンバイフェイズ時に手札に戻し、

お互いに2枚ドローするカード。これで手札の心配はしなくてもよさそうだ……後は……このカードで……よし。

 

 

「俺は手札より、魔法カード『絶望の賭け』を発動!このカードはお互いが手札のカードが1枚以上ある時、発動でき、お互いはデッキからカードを1枚ドローし、手札を2枚除外する」

 

「ここで手札を削る作戦かぁ?見苦しいな」

 

「言ってろ。そしてこの効果で除外した魔法カードはレベル4、罠カードはレベル6のモンスターカードとして扱う」

 

「?」

 

「そしてお互いはこの効果で除外するモンスターカードの合計レベル21以上になるまでデッキからカードをドローできる」

 

「……まさか貴様」

 

「さぁ、闇のゲームなんだろう?始めようじゃないか……お互いはライフを賭ける(ベット)。好きな数値を決めようぜ」

 

「この男……正気か?これは『ブラックジャック』だ」

 

 

「「ブラックジャック?」」

 

 

「別のカードゲームだ。最初は1枚のカードを手札として持ち、21以下で21に最も近い数値になれば勝ちだ。22以上という数値になった瞬間、負けとなる。勿論、好きな枚数ドローできる」

 

 

「……俺様はライフを1000賭け、デッキからカードを1枚引くぜ」

 

「除外された1枚目のカードは、相手も確認できる」

 

「はっ!好きにしな」

 

 

そう言って黒幕が除外したカードは通常罠『ダイナミスト・エラプション』……今はレベル6となっている……

 

 

「俺は2000ライフポイントだ。そして俺も1枚ドロー……1枚目のカードはマジックカード『異次元の宝札』だ」

 

「……そうかよ……(あのデッキはレベル4かレベル8しかいないであろうデッキだ。つまり、少なくともレベル12は除外してある……だが、追加のドローがないということは罠カード……いや、前のターンに伏せたのが奴の手札にあった全ての罠カードのはず……つまり、奴は少なくともレベル8モンスターを1体以上除外している……いや、待てよ?奴が除外した2枚のカードがどちらもレベル8モンスターならば、レベルの合計は20!俺様はレベル5モンスターと罠カード2枚……俺様のカードのレベルの合計は17……奴の除外したレベル8が1枚だとしてもさっきドローしたカードが罠カードじゃない確証はどこにもねぇ……その場合はレベル18ということになる……つまりもう1枚ドローしなければ必ず負ける……!)」

 

「これで終了か?」

 

「いや、もう1枚ドローさせてもらうぜ」

 

 

黒幕はいつものにやけた顔でドローする……が、

 

 

「ば、馬鹿な!?」

 

「ふっ……マジックカードか」

 

「くっ……!」

 

「そしてレベルの合計は22以上となった……違うか?」

 

「く!」

 

「『絶望の賭け』の効果で俺は賭けた2000ポイントのライフを回復する」

 

 

 

 

 

嵯峨 LP3500→5500

 

 

 

 

 

「そして貴様は賭けた1000ポイントのライフを失う」

 

「チィ……!」

 

 

 

 

 

黒幕 LP2400→1400

 

 

 

 

 

「そしてこの効果で除外したカードは次のターンプレイヤーのスタンバイフェイズに手札に戻る」

 

「この俺様が、ゲームで負けるなんて……久方ぶりだぜ!」

 

「……」

 

「さぁ、来いよ!お前のターンはまだ終わってないはずだぜ?手札はもう1枚しかないがな!」

 

「俺は墓地の『ディスペアー・ジャイアント』のモンスター効果を発動!このカードを除外し、墓地のレベル4『ディスペアー』モンスターを2体、攻撃力を0にして攻撃表示で特殊召喚する!俺は『ディスペアー・クライマー』と『ディスペアー・パントマイナー』を特殊召喚!」

 

 

『ディスペアー・クライマー』ATK1200→0

『ディスペアー・パントマイナー』ATK1800→0

 

 

「『ディスペアー・クライマー』の効果で『ディスペアー』モンスターの効果で特殊召喚に成功したので1枚ドロー!『ディスペアー・パントマイナー』の効果!このカードが特殊召喚に成功した時、お互いのフィールドが特殊召喚されたモンスターのみの場合に発動でき、フィールドに表側表示で存在する、相手モンスターを1体破壊する!

対象は『メタルフォーゼ・オリハルク』だ!」

 

「だが、フィールドから墓地に送られた『オリハルク』の効果で『ディスペアー・パントマイナー』を破壊するぜ」

 

「しかし、『パントマイナー』のもう一つの効果!相手のカード効果で破壊された時、フィールドのレベル4モンスターを全て破壊する!」

 

「チィ……!」

 

「そしてこのカードは手札がこのカードのみの時、特殊召喚できる!来い!『E・HERO バブルマン』を特殊召喚!」

 

「「『HERO』ですって(だって)!?」」

 

「希望の戦士だと……?」

 

 

『E・HERO バブルマン』DEF1200

 

 

「このカードが特殊召喚に成功し時、自分フィールドと手札がこのカードのみの場合、デッキから2枚ドロー!……ッ!魔法カード『融合回収(フュージョン・リカバリー)』!墓地の融合素材1枚と『融合』を手札に加える。俺は墓地から『ディスペアー・ストーカー』と『融合』を手札に加える。そして『融合』を発動!『E・HERO バブルマン』と『ディスペアー・ストーカー』で融合!絶望という幻を追い求める追跡者よ、希望を与える英雄よ、絶望と希望が入り交じり、混濁とし、姿形を我が下僕へと進化し、堕ちてこい!融合召喚!レベル8『ディスペアーアイズ・バランスブレイカー』!」

 

 

『ディスペアーアイズ・バランスブレイカー』ATK2400

 

 

「『バランスブレイカー』の効果!相手モンスターの攻撃力のアップダウンを逆転させる!」

 

「何!?」

 

 

『ダイナミスト・レックス』ATK2800→2000

『ダイナミスト・プテラン』ATK2100→1500

 

 

「バトルを行う!『バランスブレイカー』で『ダイナミスト・レックス』を攻撃!『ルールブレイカー』!」

 

 

 

 

 

黒幕 LP1400→1000

 

 

 

 

 

「『バランスブレイカー』が相手フィールドで最も攻撃力が高い相手モンスターを破壊した場合、もう1度だけ、相手モンスターに攻撃できる!続けていけ『バランスブレイカー』!『ダイナミスト・プテラン』を攻撃!『ルールブレイカー』!」

 

「ぐぅぅぅ!」

 

 

 

 

 

黒幕 LP1000→100

 

 

 

 

 

「俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

 

 

嵯峨 手札0

 

  『ディスペアーアイズ・バランスブレイカー』ATK2400

 

   伏せ1

 

 

 

「俺様のターン!スタンバイフェイズにお前の『絶望の賭け』の効果で除外していた俺様のカードは手札に戻るぜ」

 

「……来るか」

 

「俺様は手札よりスケール3の『ダイナミスト・スピノス』をセッティングし、『メタルフォーゼ・スティエレン』のペンデュラム効果で『スピノス』を破壊し、デッキより『錬装融合(メタルフォーゼ・フュージョン)』をセット!そして再び、『ダイナミスト・スピノス』をセッティングし、ここでペンデュラム召喚!エクストラデッキより現れよ!我が下僕共!『ダイナミスト・レックス』『ダイナミスト・プテラン』『ダイナミスト・ステゴザウラー』『メタルフォーゼ・ヴォルフレイム』!そして俺様の精霊獣(カー)!『ディアバウンド・カーネル』!」

 

 

『ダイナミスト・レックス』ATK2400→2100

『ダイナミスト・プテラン』ATK1800→1500

『ダイナミスト・ステゴザウラー』ATK1600→1300

『メタルフォーゼ・ヴォルフレイム』ATK2400

『ディアバウンド・カーネル』ATK1800

 

 

「やはり来やがったか……!」

 

「ほぉ?ということは俺様の正体に気づいていたって訳だな。流石は外の世界の住人。俺様の精霊獣(カー)を知っていたとしても何も不思議はねぇな」

 

「ああ、お前はよく知っているぜ、『盗賊王バクラ』!」

 

「ヒャハハハ!その名で呼んでもらって嬉しいぜ!」

 

「お前が異変の黒幕だったのか!」

 

「ククク……半分正解で半分不正解だ」

 

「何?」

 

「まぁ、真実を知りたくば俺様に勝ってからにするんだな!俺様は『ディアバウンド・カーネル』のモンスター効果を発動!その効果で相手モンスターに憑りつき、このカードの攻撃力分、攻撃力をダウンさせる!」

 

 

『ディスペアーアイズ・バランスブレイカー』ATK2400→600

 

 

「そしてセットカードの『錬装融合(メタルフォーゼ・フュージョン)』の効果を発動!フィールドの『メタルフォーゼ・ヴォルフレイム』と『ダイナミスト・プテラン』、『ダイナミスト・ステゴザウラー』で3体融合!『メタルフォーゼ』モンスター+攻撃力3000以下のモンスター2体で融合する!燃え盛る魂よ、冷え切った機械竜たちよ、全ての力を溶け合わせ、新世界への幕を開けろ!融合召喚!レベル9!『メタルフォーゼ・カーディナル』!」

 

 

『メタルフォーゼ・カーディナル』ATK3000

 

 

「そして罠カード『ダイナミスト・ラッシュ』を発動!デッキから『ダイナミスト』モンスターを特殊召喚し、このターン、そのモンスターは他の効果を受けず、エンドフェイズ時に破壊される。俺様は『ダイナミスト・アンキロス』を特殊召喚!」

 

 

『ダイナミスト・アンキロス』ATK1500

 

 

あれ?あれは新規の『ダイナミスト』さん!そうだ。前回『ダイナミスト』モンスターの最低攻撃力は1800だとか言ってたけど、こいつのせいで若干微妙になってしまったんだ。

 

 

「そして俺様は『ダイナミスト・アンキロス』をリリースし、2体目の『ディアバウンド・カーネル』をアドバンス召喚!」

 

 

『ディアバウンド・カーネル』ATK1800

 

 

アイエエ!?

 

 

「バトルフェイズだ!『ディアバウンド・カーネル』で『ディスペアーアイズ・バランスブレイカー』を攻撃!」

 

 

 

 

 

嵯峨 LP5500→4300

 

 

 

 

 

「『ディアバウンド・カーネル』は破壊したモンスターの力を得る!しかも『ディスペアーアイズ・バランスブレイカー』の効果もなくなるぜ!」

 

 

『ディアバウンド・カーネル』ATK1800→2400

『ダイナミスト・レックス』ATK2100→2700

 

 

「憑りついていた『ディアバウンド・カーネル』も戻ってくるぜ。そして『ダイナミスト・レックス』でダイレクトアタックだ!」

 

「トラップ発動!『異次元からの絶望』!除外されている2体の『ディスペアー』モンスターを効果を無効にして特殊召喚する!ただし、この効果で特殊召喚したモンスターと同名モンスターの墓地効果を封印する。出でよ、『ディスペアー・ジャイアント』!『ディスペアーアイズ・クレイジー・ドラゴン』!」

 

 

『ディスペアー・ジャイアント』ATK2800

『ディスペアーアイズ・クレイジー・ドラゴン』ATK3000

 

 

「バトルは続くぜ!『ダイナミスト・レックス』で『ディスペアーアイズ・クレイジー・ドラゴン』を攻撃!」

 

「だが、攻撃力はこちらの方が上だ!」

 

「そいつはどうかな?俺様はダメージステップ時に速攻魔法『リミッター解除』を発動!」

 

「そうか、しまった!」

 

「俺様のフィールドの機械族モンスターの攻撃力を倍にする!」

 

 

『ダイナミスト・レックス』ATK2800→5600

 

 

「『ディスペアーアイズ』!ぐっ……!」

 

 

 

 

 

嵯峨 LP4300→1700

 

 

 

 

 

「そして『メタルフォーゼ・カーディナル』で『ディスペアー・ジャイアント』を攻撃!」

 

 

 

 

 

嵯峨 LP1700→1500

 

 

 

 

 

「これでおしまいだ!2体目の『ディアバウンド・カーネル』でダイレクトアタック!」

 

「「嵯峨!」」

 

 

霊夢と魔理沙の叫び声に反応する間もなく、ディアバウンド・カーネルの尻尾の蛇から放たれた『青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)』の必殺技『滅びの爆裂疾風弾(バーストストリーム)』よく似たレーザーが嵯峨へと直撃する。

 

 

「ヒャハハハ!」

 

 

バクラの笑い声が響く。だが、

 

 

 

 

「ヒャハハ……な、何!?馬鹿な……そのトラップカードはさっき使用したはず!?」

 

 

 

 

 

嵯峨のフィールドには1枚のトラップカードが輝いていた。

 

 

「墓地でもトラップカード『異次元からの絶望』は発動でき、その効果を使用していたのさ!俺の墓地の最もレベルの低い『ディスペアー』モンスターを除外することで、そのモンスターのレベル×200ポイント、相手モンスター全ての攻撃力を下げる。俺が除外したのはレベル1の『ディスペアーアイズ・コア・ドラゴン』だ!」

 

 

『ディアバウンド・カーネル』ATK1800→1600

『ディアバウンド・カーネル』ATK2400→2200

『メタルフォーゼ・カーディナル』ATK3000→2800

『ダイナミスト・レックス』ATK5600→5400

 

 

 

 

 

嵯峨 LP1700→100

 

 

 

 

 

「クソ……俺様はカードを2枚伏せてターンエンドだ。エンドフェイズ時に『リミッター解除』の効果で『ダイナミスト・レックス』を破壊する」

 

 

 

黒幕 手札0

 

  『ディアバウンド・カーネル』ATK2400

  『ディアバウンド・カーネル』ATK1800

  『メタルフォーゼ・カーディナル』ATK3000

 

   伏せ2 

 

 

 

「エンドフェイズ時に『異次元からの絶望』の更なる効果を発動できる!このカードの効果で除外したモンスターの『墓地で発動する』効果を発動できる!『ディスペアーアイズ・コア・ドラゴン』はデュエル中に1度のみ、墓地の『ディスペアーアイズ・クレイジー・ドラゴン』を効果を無効にして特殊召喚する!」

 

 

『ディスペアーアイズ・クレイジー・ドラゴン』ATK3000

 

 

「そして俺のターンだ!ドロー!スタンバイフェイズ時に『絶望の賭け』の効果で除外していたカードを手札に戻す。だが、この瞬間、除外していた『異次元の宝札』の効果を発動!除外された次の自分のスタンバイフェイズ時にこのカードを手札に戻し、お互いにデッキからカードを2枚ドローする」

 

「ヒャハハハ!なら喜んでドローさせてもらうぜ」

 

「まだだ!俺はエクストラデッキの『ディスペアーアイズ・エリミネイション・ドラゴン』の効果を発動!」

 

「な、何!?エクストラデッキからモンスター効果だと!?」

 

「『ディスペアーアイズ・エリミネイション・ドラゴン』がフィールドから相手カード効果でエクストラデッキに戻された2ターン後の自分のスタンバイフェイズ時に俺のフィールドと手札のモンスターで『ディスペアーアイズ・エリミネイション・ドラゴン』を融合召喚できる!俺の場の『ディスペアーアイズ・クレイジー・ドラゴン』と手札の『ディスペアー・トラベラー』、『ディスペアー・ドクター』の3体で融合召喚!」

 

 

『ディスペアーアイズ・エリミネイション・ドラゴン』ATK3300

 

 

「だがこの時、モンスター効果は無効となる。そして手札から速攻魔法『トラップ・ブースター』を発動!手札のカードを1枚墓地に送り、このターン、手札からトラップカードを1枚発動できる!そして罠カード『妖怪のいたずら』を発動する!フィールドの全てのモンスターのレベルを2下げる!」

 

 

『ディスペアーアイズ・エリミネイション・ドラゴン』☆10→8

 

『ディアバウンド・カーネル』☆5→3

『ディアバウンド・カーネル』☆5→3

『メタルフォーゼ・カーディナル』☆9→7

 

 

「魔法カード『死者蘇生』!墓地の『ディスペアー・ドクター』を特殊召喚!」

 

 

『ディスペアー・ドクター』DEF0

 

 

不気味な医者が闇の奥底から現れる。両手にはメスを持っていて、手袋はしていない。藪医者にしか見えないが、おそらくはそうだろう。

 

 

「『ドクター』のモンスター効果、エクストラデッキから特殊召喚されたモンスターをこのモンスターのレベル分、下げることができる!対象は『メタルフォーゼ・カーディナル』だ!」

 

「そんなことして何の意味がある!」

 

「これでお前に勝てるのさ!」

 

 

『メタルフォーゼ・カーディナル』☆7→3

 

 

「墓地の『ディスペアー・チャレンジャー』の効果を発動!俺のフィールドにレベル4、8の特殊召喚された『ディスペアー』モンスターが1体ずつ存在する場合、そのモンスターたちのレベルを半分にして、自身のレベルを半分にして、特殊召喚する!」

 

 

『ディスペアーアイズ・エリミネイション・ドラゴン』☆8→4

『ディスペアー・ドクター』☆4→2

 

『ディスペアー・チャレンジャー』☆4→2 DEF0

 

 

「そして『チャレンジャー』自身とこの効果を受けたモンスターは墓地には行かず、除外される。そして『チャレンジャー』は『チューナー』モンスターだ!」

 

「何!?」

 

「俺はレベル4『ディスペアーアイズ・エリミネイション・ドラゴン』とレベル2『ディスペアー・ドクター』にレベル2の『ディスペアー・チャレンジャー』をチューニング!意図せず集う絶望たちよ、宇宙(そら)に願い、8つの星を結ぶ付け!激情のままにその姿形を龍へと昇華し、堕ちてこい!シンクロ召喚!レベル8!『ディスペアーアイズ・アングリー・ドラゴン』!」

 

 

『ディスペアーアイズ・アングリー・ドラゴン』ATK3000

 

 

「怒りの龍、『ディスペアーアイズ・アングリー・ドラゴン』のモンスター効果を発動!このモンスターの攻撃力を相手フィールドのモンスター1体の攻撃力分ダウンさせることで、相手モンスター全ての攻撃力をその数値分、ダウンさせる。対象は『メタルフォーゼ・カーディナル』……だが!」

 

「しまった!俺様の『ディアバウンド・カーネル』は『ディスペアーアイズ・バランスブレイカー』の効果を得ている!その効果は相手モンスターの攻撃力のアップダウンの逆転!」

 

 

『ディスペアーアイズ・アングリー・ドラゴン』ATK3000→6000

 

『ディアバウンド・カーネル』ATK2200→0

『ディアバウンド・カーネル』ATK1600→0

『メタルフォーゼ・カーディナル』ATK3000→0

 

 

「バトルだ!『ディスペアーアイズ・アングリー・ドラゴン』で『メタルフォーゼ・カーディナル』を攻撃!『怒りの連鎖 アングリー・バースト』!」

 

「俺様は速攻魔法『決戦融合 バトル・フュージョン』を発動!『メタルフォーゼ・カーディナル』の攻撃力をバトルしている『ディスペアーアイズ・アングリー・ドラゴン』の攻撃力分アップさせるぜ!」

 

 

『メタルフォーゼ・カーディナル』ATK0→6000

 

 

「だが、『アングリー・ドラゴン』は俺の墓地のカードをランダムに5枚除外し、破壊を免れることができる!」

 

「チッ!なら俺様はトラップカード『和睦の使者』を発動!戦闘ダメージを0にし、戦闘破壊も無効にするぜ」

 

「これじゃあ、あいつにダメージを与えることができない!」

 

「まだだ!『ディスペアーアイズ・アングリー・ドラゴン』は相手のレベル4以下のモンスターを攻撃した場合、続けて攻撃出来る!そして相手モンスターを攻撃する度に相手のデッキからカードを3枚墓地に送る!」

 

「何?まさかこれは……」

 

「そうだ!俺は『ディスペアーアイズ・アングリー・ドラゴン』で『ディアバウンド・カーネル』を攻撃!」

 

「チィ……!『和睦の使者』の効果で『ディアバウンド・カーネル』は破壊されず、俺様は戦闘ダメージを受けない!」

 

「だが、『アングリー・ドラゴン』の効果でバクラ!貴様は自分のデッキからカードを3枚墓地に送れ!」

 

「無限ループか……ッ!」

 

「そうさ、『アングリー・ドラゴン』はレベル4以下のモンスターに、再び攻撃をすることができる。だが、お前のデッキは無限じゃない!この効果でいつかは全て墓地へと行く。お前に相応しい末路だぜ!」

 

「くそぉ……!おのれぇ!」

 

 

そして『アングリー・ドラゴン』の連続攻撃によって、バクラのデッキは尽きた。

 

 

「俺はこれでターンエンド。だが、お前のデッキは0、カードを引けないのなら……お前の負けだ!」

 

 

 

 

 

WINNER 嵯峨

 

 

 

 

「さて、敗者は勝者に従え、バクラ!」

 

「ヒャハハハ!負けてしまったか……なら約束通り、真実を教えてやろう……まずは、俺様は今回の異変の黒幕じゃない」

 

「何だと?」

 

「今回の異変に便乗して混乱を起こしただけさ……それに俺様の本体は封印されちまったし、残留思念ってところだ」

 

「……それで、今回の異変の犯人を知っているのか」

 

「ああ、そうだとも……そこの巫女や魔法使いも知っている人物さ」

 

「私らも?」

 

「知っている?」

 

 

霊夢と魔理沙はまるであてがないように首をかしげている。

 

 

「知人ってことか?」

 

「ヒャハハハ……答えはこのカードさ」

 

 

そう言って、バクラが嵯峨に渡したのは魔法カード『終わりの始まり』。

 

 

「『終わりの始まり』?」

 

「よぉく意味を考えるんだな……」

 

「待て……お前は川城ニトリ以外に憑りついた奴はいるか?」

 

「いいや、この女は俺様がここに流れ着いた時、近くに居ただけさ。そうそう……異変が大きく動きそうだぜ。急ぐなら今の内だな」

 

「まだある。お前をほっとくのは俺が無理だ」

 

「それで?どうするっていうんだ?」

 

「ニトリから離れろ」

 

「ヒャハハハ!無理な話だな…俺様は他人に寄生していなければ一瞬で消えちまう霊体だからな」

 

「心配ない。俺の体を使え」

 

「嵯峨!」

 

 

霊夢が嵯峨の名を呼ぶ。バクラに精神を乗っ取られれば異変解決どころではなくなる。

 

 

「心配ないって言ったはずだぜ、霊夢……さぁ、どうするバクラ」

 

「……ヒャハハハ!俺様は盗賊。欲しいもんは自力で奪う。そのためなら何だってしてやる……が、自分から俺様に居場所を提供するのはお前が初めてだ……いいぜ、お前のその根性に免じて乗っ取りはやめて、ルームシェアといこうぜ」

 

 

バクラはそういうとニトリの体から黒い煙となって、排出され、嵯峨の体内へと入っていく。

 

 

「……どうなったんだぜ?」

 

「……ヒャハハハ……痛い!冗談だから、霊夢。お祓い棒で叩くのはやめてくれ」

 

「本当に?本当に本当ね?」

 

「はぁ……さっさと行こうぜ」

 

「行くって……どこにだぜ?」

 

 

「真の黒幕のところだ、分かったんだよ……『終わりの始まり』の意味がな」




超疲れるよバクラ君…

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