やはり俺が元スプリガンなのはまちがっている。   作:世間で言うジョージさん

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ペース上げていきますので、
お付き合い下さい。




第21話 川崎家の兄弟愛

 

 

 

現在の時刻、AM5:25。

もうすぐ朝マ○クが始まる時間帯である。ちなみに俺は朝マ○クよりも、通常メニューの方が好きだ。密かな楽しみ方として、テリヤキとWチーズを単品で注文し、テリヤキの上のバンズを取り除き、その上にWチーズを乗せる。テリヤキWチーズの完成だ。動画サイトに投稿すると、皆が真似をし出すから秘密にしている。これは俺だけのオリジナルだ。

 

 

テリヤキWチーズをかぶりついていると、雪乃と由比ヶ浜がやってきた。二人にも内緒にしたかったので急いで食べ尽くした。二人とも懐疑な顔をしていた。やはりオリジナルバーガーの秘密を知りたかったのだろう。そうこうしていると、川崎がやってきたので席に座るように促した。

 

 

「お疲れ様な。眠たいだろうし、手短に話すぞ?」

 

 

「あぁ、そのほうがありがたいね。アタシは別に話なんてないけど。」

 

 

 

川崎、それは『出来ない相談』だな。まずは大志の想いを知ってもらおうか。

 

 

「あー、先に言っておくがな。お前の事情はすでに大志には伝えてあるんだ。」

 

 

「は?アンタに私の事情がわかってんの?探偵気取りも大概にしときなよ。わかるワケないじゃん。」

 

 

「まぁ聞けよ。俺はシスコンだ。お前もブラコンなんだろ?」

 

 

「ハァ…だったら、なんだってんだい?」

 

 

 

ギロッと、音がしそうなくらい睨んできた。前世の記憶がなければチビってるレベルだわ。

 

 

「いいか?お前が深夜バイトをしてるのは金がいるからだ。大志からお前は真面目だったと聞いている。家庭環境、高額バイト、進学校での成績、それらを加味すると、お前は大学に行くための資金を貯めていると気付くさ。違うか?」

 

 

 

川崎は少し驚いた顔をしていた。まぁアーカムの情報は正確だからな。

 

 

 

「…それで?だからって問題が解決したワケじゃないよね?」

 

 

 

「それについては後で話す。まずは大志の声をちゃんと聞いてやってくれ。」

 

 

 

 

俺が呼び掛けると、死角になっていた席に待機していた小町と大志が現れて同席した

 

 

「姉ちゃん、俺、寂しかったんだ。家族なのに何も話してくれなかったのが、辛かったんだ。」

 

 

「大志……アンタ…………ゴメンね。姉ちゃん間違ってたよ。」

 

 

泣きそうな大志の頭を、川崎が優しく撫でていた。俺も小町が泣いたときは良く撫でてやったもんだ。川崎は優しい奴なのかもしれない。

 

 

「比企谷、大志の依頼だったんでしょ?アタシの事情を解った上でまだ話があるんなら、合法な良い稼ぎ話でも教えてくれるんでしょうね?」

 

 

 

「勿論ある。とっておきのがな。アーカムの奨学金援助の制度って知ってるか?」

 

 

 

アーカムでは将来性のある有望な人材には、奨学金を出す制度がある事を話した。勿論、ただの企業が出す奨学金とはシステムが違う。アーカムでは、機密性や秘匿性の高い仕事が多い。表向きの仕事では雇用される事はないだろう。しかし、裏の仕事関係も人材は必要となる。そこでこの制度が活きてくる。要は青田買いなのだ。ロイヤリティの観点から見ても、若い人材から育てた方が良いのだ。勿論、どこの馬の骨でもいいワケじゃない。信頼できる推薦人が必要となる。ちなみに推薦人は俺だ。

 

 

 

「アーカムって、超一流の企業じゃない!そんなところとコネクションがあるなんて、アンタ何者だい?」

 

 

「少し知り合いがいるだけだ。で、どうする?将来はアーカムに就職する事になるだろうけどな。給料も福利厚生も他よりは格段にいいぜ?」

 

 

「願ったり叶ったりさ。比企谷、アンタには感謝しているよ。ありがとう。」

 

 

 

 

早朝の話し合いが終わり、俺達は早々に帰宅を始めた。スカラシップ制度もあったが、川崎のような家族想いの奴は、アーカムの欲しい人材だろうと思ったからボツになった。帰り道で朝マ○クを買って帰ったのは内緒だ。

 

 

 

 




駆け足感ありますが、
アーカムなら出資してくれます。
そこは御神苗の信用の高さということで。


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