艦隊これくしょんーDeep Sea Fleetー 作:きいこ
というわけで大鯨編スタート。
初っ端から演習回です。
マックスが台場鎮守府に来て一週間が経った、マックスは着任してすぐに吹雪の特訓を受けたのだが、意外にもすぐに順応して見せたので暁たちを驚かせた。
そんな蒸し暑い夏のある日の夜、台場鎮守府に電話がかかってきた。
「はい、台場鎮守府提督室」
『もしもし、舞浜鎮守府所属の響だよ』
「おぉ、響か、久しぶりだな」
電話相手は舞浜鎮守府の響だった、暁救出の時は世話になったものである。
『うん、久しぶり、暁は元気かい?』
「元気だぞ、最近ますます血気盛んになってきた」
『うん、あまり深くは考えたくないけど元気そうだね』
響が電話口でどんな顔をしているかは分からないが、多分ひきつっているだろう。
「なんなら暁たちを呼んでこようか?まだ起きてるし」
『そうだね、お願いしようかな、ついでに海原司令官にも伝えたいことがあるからその時は
「りょーかい」
海原は受話器を置くと館内放送を使って台場艦隊に呼びかける。
「Deep Sea Fleetの連中に告ぐ、至急提督室に来い、特に暁は必ず来い、響から電話が来てるぞ」
海原が放送をかけてからDeep Sea Fleetが揃ったのは、それからわずか15秒後の事だった。
◇
『久しぶりだね暁、元気だった?』
「元気に決まってるじゃない!」
暁は嬉しそうに響と話す、かつての仲間との会話とあって暁はとても嬉しそうだった、ちなみに今は
「そう言えば俺に話したいことがあるって言ってたが、何の話なんだ?」
『そうそう、単刀直入に聞きたいんだけど、今度台場鎮守府へ行ってもいいかい?』
「うちに?」
『うん、ひさしぶりに暁に会いたいし、あの時の演習のリベンジをするんだって雷と電が聞かなくてね、もっとも本人たちは寝てるけど』
やれやれ、といった感じで響は言う、そう言えば前回響たちが来たとき舞浜艦隊は吹雪たちにコテンパテンにされたんだっけか、と海原は思い出す。
「そういう事ならうちはいつでも大歓迎だ、いつ来る?」
『そうだね、すでに外出許可は取っているから、明後日から4日間でどう?』
「明後日から4日だな、了解した、じゃあこっちも準備しておくぜ」
『ありがとう、雷と電にも伝えておくよ、おやすみ』
「あぁ、おやすみ」
互いにそう挨拶すると海原は電話を切る。
「さてと、というわけで響たちが来ることになった、明日もてなす準備するぞ」
「了解です!」
「さーて、演習のリベンジに来るなら
「ハチはもう十分すぎるくらいに上がってると思うけど…」
指を鳴らすハチにマックスが引き気味に言う。
◇
それから2日後、響たち舞浜鎮守府の面々がやってきた、しかし今回はいつもよりメンバーが2体ほど増えている。
「本当に暁なの!?幽霊じゃないよね!?」
1体目は睦月型駆逐艦13番艦の『
「響が言ってたのは本当だったのね…」
2体目は朝潮型駆逐艦1番艦の『
この2体は暁型との仲が特に良かった艦娘で、暁轟沈の報せを受けたときはとても悲しんでいた。
「すまない、昨日台場に行く話を雷たちとしていたらこいつらに暁に会いに行くってところを聞かれて…」
「そりゃ災難だったな」
海原はハハハ…と苦笑する、ちなみに神無月と朝潮にはまだ暁が
「まぁとりあえず入れや、冷たいジュースを用意してある」
「やったー!」
「ありがとうなのです!」
海原に連れられ、舞浜鎮守府の駆逐艦たちは台場に入っていく。
◇
「暁!演習のリベンジ戦をやるわよ!」
「着いて早々やるの?」
ジュースを飲み終えた雷は暁にビシッと指を突きつけると、リベンジ戦を宣言した。
「今回の私たちは一味違うんだから!」
「えっ?演習とか聞いてないけど?」
「あんたは勝手に付いてきただけだから知らないのです」
困惑する神無月に電がつっこみを入れる。
「どうする?」
「私たちはいいよ?すぐにでも演習できるし」
暁が吹雪たちに聞くと、全員がOKしたのですぐに演習を行うことになった。
「よし、そうと決まれば演習場に行くわよ!」
「いやにハイテンションね…」
暁が呆れ半分に言いながら一行は演習場へ移動する。
◇
「ルールは前回同様どちらかが全員大破になった方が負けよ」
「分かったわ」
「それじゃあ、演習開始よ!」
雷が開戦の宣言を叫ぶ、今回は審判を付けずにフルメンバーで演習を行う、演習場の電光掲示板にメンバーと練度が表示された。
○台場艦隊『Deep Sea Fleet』
・駆逐艦:吹雪 Lv.130
・潜水艦:伊8 Lv.128
・駆逐艦:暁 Lv.127
・駆逐艦:三日月 Lv.125
・駆逐艦:Z3 Lv.97
VS
○舞浜艦隊
・駆逐艦:響 Lv.87
・駆逐艦:雷 Lv.85
・駆逐艦:電 Lv.84
・駆逐艦:神無月 Lv.65
・駆逐艦:朝潮 Lv.53
「……へ?」
さあ、素敵な