ファイアーエムブレム~俺の系譜~   作:ユキユキさん

58 / 62
A-ガーランドさん、柚子アームズさん、エルトチャンさん、感想ありがとうございます!

柚子アームズさん、暁のヤミ・ヤーマさん、アンケートありがとうございます!


最近気付いたこと、ミランダもエスニャの娘でしたね。よってミランダはリンダと双子にします。


閑話 ~トラキアの日常《その1》

ーエシャルー

 

俺は現在、自領にある温泉に入っております。城ではなくプライベートな館にある温泉、木々に囲まれつつも見晴らしが良く、側にある湖の湖面が日の光でキラキラと輝いて、物語の一部を切り取ったが如くの光景。これを眺めながら温泉に入る、・・・疲れが吹っ飛びますな!俺自慢の温泉ですぞ!

 

そんな俺自慢の温泉には、

 

「・・・いつも入る私自慢の天空温泉、それに勝るとも劣らないエシャルの温泉・・・たまらぬな。」

 

とか言って、ふにゃふにゃになっている我らがトラキア王トラバント。いつもの威厳が全然無いんだよね、温泉に入っている時はさ。・・・どんだけ温泉が好きなんだよトラちゃんは、・・・俺も大好きなんですけどね!

 

「いやぁ~・・・、いつも入る一般の温泉より格別だよな!至高のエシャル温泉、・・・最高だぜ!」

 

頭の上にタオルを乗せて、鼻歌交じりにご機嫌なガンドルフの兄貴。いつ見ても良い筋肉をしているぜ!俺もそんな筋肉がほし・・・無しだな!!俺の顔でゴリマッチョはないわ、・・・キモいだけですね!

 

そんなわけで、久々に三人で集まり一緒に温泉へ。その前に俺と兄貴の案内で、領地内を視察したんですよね!俺自身も把握しきれていない所もあったんで、ぶっちゃけ俺の為の視察でもあるんですわ。兄貴達が開墾している場所がよく分からんかったのだが、今回きちんと見てみて驚きましたよ!どんだけ気合い入りまくっとるんですかってぐらいっすよ、・・・まぁ助かるんですけどね?

 

何だかこの先、色々と領民が増えそうな予感がね?するんですよ。トラバントもそれを推奨してくるし、・・・富国強兵ですね。トラキアが生き残る為には必要なことだからね、俺も頑張っちゃうわけよ。・・・実際、北トラキアはほぼ眼中に無いわけで、このことにトラバント自身も驚いていたっけ。それほど今のトラキアは潤っている、それでも傭兵は辞めませんよ?人材スカウトや情報収集の為にね。この先どうなるかは分からない、しかしながらトラキア王国は永久に不滅です!

 

 

 

 

 

・・・俺は温泉に入っている、当然ふにゃふにゃになっとるわけで・・・、

 

「・・・そういえばさ、・・・トラバントってば奥さん、・・・フリーンとはどう出会ったの?」

 

「・・・突然何を言い出すかと思えばフリーンとか?・・・フリーンと私の出会いはだな、・・・自由都市群と名高いミレトスにあるぺルルークに。」

 

「・・・お、いつもは渋る癖に話すのか?」

 

俺が話を振り、珍しくトラバントが語り、兄貴が茶化すようにからかう。こんな日があっても良いと思うのですよ。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

トラバントとフリーンの出会い、それは15年前に遡る。当時15歳だったトラバントは、貧困に喘ぐ自国をどうにかしようと考えていた。だが、当時のトラバントは王子であったが為プライドが人一倍高く、人に頭を下げる・・・傭兵稼業をするという考えが無く、正攻法である外交で父を助け自国を救おうとしていたらしい。まぁ当然失敗の連続、当時のトラキアは何も無かったみたいだし。そびえる山々と痩せた土地しかないトラキアと国交を結ぶとか、他の国々は難色を示したんだと。その中でも北トラキア四小王国が酷く罵ってきて、トラバントは深く傷付き・・・いずれは目にモノを見せてやると復讐を誓ったとのこと。まぁ現在は俺のお陰でもあり、兄貴のお陰でもあり、トラバントも頑張ったとのことでここトラキアは豊かです。最早・・・北トラキアに復讐など致しません、無駄な労力なのです!

 

まぁそんなわけで、やさぐれてしまったトラバント。その心を癒す為に、自由都市群と名高いミレトス地方にあるぺルルーク。貿易で有名な場所だけに、何か買い物でもしようかと考えた。あわよくば、トラキアに益を呼ぶモノが手に入ればと・・・。そのぺルルークにて、薄汚れた少女と出会った。大きな卵を抱き、泣きそうな顔で路地裏の影に座り込んでいた。何故か興味を持ったトラバント、その大きな卵も気になるようで。上から目線で話し掛けてみたら、めっちゃ警戒されつつ・・・、

 

『私はどうなってもいいから、・・・この子だけは助けてください。』

 

卵を守る為に、その少女は自分を犠牲にしようとしたみたいですな。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

「・・・あはははは!トラバント、悪どい貴族と思われてやんの!ウケる!」

 

「・・・エシャル、・・・人がせっかく話してやっているというのに。・・・分かってはいたが、そこまで笑わんでも良いではないか!」

 

「まぁまぁ落ち着けトラバント、エシャルも馬鹿笑いは止めてやれ。・・・で、その後どうなったんだ?」

 

「・・・ったく、・・・で何処まで話したか。・・・ああそうだ、・・・でだ。」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

・・・トラバントは慌てて彼女の考えを否定、ただ単純に気になったということを言った。まぁそう言ったところで、簡単には警戒を解かないわな。・・・何モゴモゴ言ってんの?恥ずかしいから話を飛ばす?何故恥ずかしがるんだよ。・・・どうせアレだろ?柄にもなくクサいことでも言ったんだろ?・・・図星?まぁそんなん大体予想が付くよ。・・・分かったから!飛ばしていいから興奮すんなって!

 

何とか少女の警戒を解いて話を聞いてみると、驚いたことにこの少女はトラキア出身の者。家族で逃亡中、賊のような竜騎士に襲われて両親が殺され、自身はこの卵を抱えて逃げてきたとのことらしい。何故襲われたのかというと、この卵がトラキアでも希少種と呼ばれるワイバーンの卵らしい。父がたまたま入手したこの卵を貴族がどうしても欲しいらしく、強引な方法で入手しようとしていると聞いて、慌ててミレトスへと逃げようとした。その途中で襲われ、そのような結果になってしまったと。・・・だから貴族なトラバントを警戒してたんか?つーか悪い貴族だったらヤバかったな?うん。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

「・・・・・・あれ?続きは?」

 

「・・・終わりだ、・・・もう話したくない。」

 

「・・・ちょっ、待てよ!気になるじゃないか、話してくれよ!なぁなぁなぁ!!」

 

「・・・何か腹が立つのだよ!エシャル・・・お前の態度が!」

 

「温泉内は無礼講でしょうが!」

 

「知るか!」

 

「「・・・・・・・・・。」」

 

「「・・・・・・よろしい、表へ出ろ!!」」

 

「・・・また喧嘩か、・・・仲が宜しいことで。」

 

 

 

 

 

ートラバントー

 

・・・あの後、私とエシャルは湯中りで気を失った。ガンドルフがいなければ最悪、二人で仲良くあの世逝きだったとのこと。それを聞いた私は恐怖した、温泉は良いばかりではないということに。今度からはその辺りも気を付けねばならない、そう誓った。まぁそれはいい、いや・・・良くはないのだが今はいい。それよりもエシャルだ、やはりというか何というか・・・、話せば何かしらで茶化すとは思っていたが、人の話を自分の主眼で脚色しおって!最初はきちんと聞いていたのにアイツは・・・!

 

まぁ最初から真面目に話す気など無かったからな、温泉で語ったことはほぼ嘘よ。ワイバーンが希少種で、フリーンが関わっているのは真実だが・・・。クックックッ・・・、あの時のフリーンは愛らしかったな。ワイバーンの卵を抱き抱える令嬢、・・・本当に懐かしい。そんな彼女が婚約者だと知った時、私は彼女と上手くやっていけるのか?と不安になったものだ。・・・久々に思い出したな、・・・きっかけを作ったエシャルには一応感謝か?

 

そんな感じでトラキア城の執務室にて物思いに耽る、そんな私に・・・、

 

「あら?あなた、戻っていたのね?・・・何か考え事?お邪魔なら戻るけれど。」

 

件の妻、フリーンが私の執務室へと入ってきた。確かに考え事ではあるが、お前との馴初めを思い出していたとは言えん、気恥ずかしいからな・・・。とはいえ、代わりのネタも思い付かぬ。フリーンには、あまり隠し事をしたくはない故・・・、

 

「エシャルの領地に行ってきてな、そこでお前との馴初めを聞かれたが、・・・どうせ真面目に聞かぬから事実も含めて適当に話してきた。・・・それがきっかけで思い出していたのだ、・・・お前が卵を抱えて婚約者である私と顔合わせをした時のことを。」

 

私はそう笑って言うと、フリーンは頬を赤く染めて・・・、

 

「・・・また、懐かしいことを思い出していたのね?・・・出来れば、忘れて欲しいのだけれど。」

 

「・・・出来ぬ相談だ、忘れることなど出来ぬよ。・・・私にとって、お前との思い出は宝なのだから。」

 

忘れて欲しいと言うフリーンにそう返すと、恥ずかしそうにしながらも嬉しそうに、

 

「・・・やっぱりあなたは変わったわね、本当に・・・エシャル様と出会って、ガンドルフ様と友誼を交わして・・・。私にとってもあなたとの思い出は宝よ?勿論、その結晶であるアリオーンもね?」

 

そう言って、私とフリーンは顔を見合わせ笑い合った。・・・たまにこういう日も良いかもしれぬな、・・・フフフ。

 

 

 

 

 

最近忙しくあまり話が出来なかったが故、フリーンとの会話は楽しいものであった。まだ小さいアリオーンの近況も聞けたし、有意義過ぎるな。・・・もう少しアリオーンが成長したら、許嫁・・・婚約者を決めねばならぬ。そこで思うのはただ一つ・・・、

 

「・・・エシャルもそろそろ身を固めて欲しいものだ、・・・それで女子が産まれてくれれば。」

 

エシャルが結婚し、女子が産まれたのならアリオーンと婚約させたい。トラキア国内で英雄視されているエシャルの子との婚約、さすればトラキアの土台は盤石となり揺るぐことがなくなる。私としても何だかんだでアイツを友だと思っている、・・・それにディアドラと結ばれてくれたら、

 

「今以上に絆が大きくなりますしね、子供達を婚約させたら家族として付き合うことも出来る。・・・何て素敵なんでしょうか、ねぇ・・・あなた。」

 

・・・一瞬ゾクリとしたが、その通りだ。ディアドラは私のような男にもなついてくれる、妹がいたらこの娘のようなものなのだろうな・・・と、いつも思う。しかし・・・、

 

「ディアドラの気持ちにエシャルは気付いている、・・・だがなかなかに難しい。ディアドラの血があまりにも・・・、グランベルが何を言ってくるか・・・。それに先日此方に来たフリージの姉妹、あの二人もエシャルのことがな。・・・聞くところによると、シレジアの天馬騎士団副長とも良い仲だと聞いている。・・・エシャルなりに悩んでいるみたいなのだが、・・・どうしたものかな?」

 

「・・・そうなんですよね、・・・エシャル様は罪作りなお方ですから。」

 

本当にエシャルは悩ましてくれる男だ、まぁ・・・嫌ではないのだが。此方が手を打とうにも、彼女達の気持ちを知らねばならぬな。さて・・・、どうすべきか・・・。




トラバント、エシャルとガンドルフに嘘の馴初めを話す。そして喧嘩に発展し、トラバントとエシャルは死にかける。・・・バカですねww

後、エシャルの結婚関係を気にしているトラバント夫婦。出来ればディアドラが良いなと思っている模様、まぁ悩んでいることを知っているみたいなんだけど、動くのかな?

アリオーンの嫁はエシャルの子が一番と考えています。


こんな感じで閑話リクエストがあれば、言ってくださいね。


因みに、

フリーン


【挿絵表示】


トラバントの妻であるフリーンを書いてみました。久々の色塗りですわ。


エシャルの嫁・最終アンケート

ディアドラ:22

アイラ:22

パメラ:19

エスニャ:15

ティルテュ:14

複数:21



次章を投稿したら、アンケートは終了です。

もうハーレムルートが確定みたいなものですがね。

メインは一番票の多いディアドラとアイラになるかな?

いや、ディアドラ・・・かな?

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。