やっとまとまりました(汗)。
それではお楽しみください!
「ふぇっくしょい!」
朝からくしゃみが止まらない。
結局あの後友香が朝ランに行くまで
外で過ごした。
5時半頃で、寝るには中途半端だったので、
リビングで友香の両親が来るのを待っていた。
今はもう6時なので、
2人共起きている。
「災難だったなぁ、啓祐君。」
そう声をかけてきたのは、友香の父さんの政史さんだ。
昔はかなりのスポーツマンだったらしいが、
今は正直見る影もない。
「そう思うんだったら、ちゃんといっておいて
くださいよ」
吉本家に居候し始めて約1週間。
その約半分の夜を外で過ごしてきた。
そろそろ手を打たなければ、
これが俺の日常と化してしまう。
「はっはっはっ!わるいわるい。」
「笑い事じゃないですよ。
風邪ひいたらどうすんですか」
「その時は風邪薬を飲ませてあげよう。」
「それは真面目に答えてるんですか?
それとも僕をからかって楽しんでるんですか?」
「安心してくれ。昨日コンビニでたくさん買ってきた。」
「…。」
どうやら敵は1人じゃないらしい。
「まささんは友香に頭が上がらないんですよね。」
この人は友香のお母さんの佳澄さんである。
歳は知らないけど、近所でも美人で有名だ。
「それならお母さんからお願いしますよ」
「う~ん…。そうしてもいいんだけど…。」
「…だけど?」
「放っておいたほうが面白そうだしぃ…。」
「それはどういうことっ!?
友香が僕をいじめてるのをみて楽しんでるってこと!?」
この人たちに他人の子を預かっているという
認識はないらしい。
「まぁそう怒らないで。もうすぐできるからね」
「僕、朝御飯について何かいいました?」
「さあ急がないとっ。もうすぐ友香が」
「たっだいま~!」
帰ってきたな。
「おかえり~。」
「あ、おはよ~母さん。」
もうすぐできるからね、と友香の母さんは台所に戻って行った。
「お父さんもおはよ~。」
「ああ、おはよう。」
「まて。俺には挨拶なしか!?」
「必要ないでしょ?ずっと起きてたんだから。
母さん、先に風呂入るね~。」
「誰のせいだ誰の!?」
俺の叫びをしり目に友香は風呂に入って行った。
*
シャワーを浴びて、私はそのまま制服に着替えた。
うちの高校は女子はセーラー服となる。
鏡で見ながら、自分でも成長したなと思った。
(それをあのバカ…。)
まぁ幼馴染で昔からあいつのことは大体わかってるし、
許せるはずだった。
昔だったらだが。
(もうちょっとまともに女の子扱いしてくれても…)
とは思ってみるが、それは贅沢だと思いなおす。
幼馴染とはいえ、こうして一緒に住めること自体
喜ぶべきことだ。
別にあいつを好きだとかは思わない。
ただ、ちいさい頃からあいつといると楽しくて、
嫌なことも忘れられた。
兄弟のいない私にとって、何の気兼ねもなく
話せる相手だった。
とにかく私にとっては…
「ゆか~、待ち合わせに遅れるわよ~。」
「は~い!」
…ま、いっか。細かいことは。
今は急ごう!
*
時刻は7時。俺と友香はどこにでもあるような道を通り、
学校の入学式に向かっていた。
夜とは違って、肩ぐらいまでの黒のショートカットが
輝いてみえた。
ちいさい頃から見てきたけど
中学の3年で随分変わった様に感じる。
性格は変わってないけど…。
学校には2,30分で着くのだが、待ち合わせをしていた。
友香は卒業してから何度か会っていたみたいだが、
俺はそいつらと会うのは中1以来だ。
目的地の公園に着いた。と、
「お~い、ゆか~!!」
え~と、あいつは確か…
「あっ、あかね~!おはよ~!」
そうそう、森山茜だ。
たしかバスケ部じゃなかったっけ。
全然変わってないな…。
「啓祐君も、久しぶり~!なんか雰囲気変わった~?」
「お前は全く変わってないな。」
「え~?そんなことないと思うよ~。ほら、胸とか~?」
「あ~、まぁこいつよりはでかくふべらっ!」
「初日から保健室に行きたいの?」
「あはっ、そのノリも久しぶりみたなぁ~。
でもゆか、ほどほどにしないと今のあなたなら
ほんとに病院送りになっちゃうよ~。期待のエースさん~?」
そう、友香はチームを全中ベスト8に導いた
ソフト部のエース投手だった。
春休みもちょくちょく高校の練習に参加したりしていた。
「大丈夫よ、ちゃんと確認したし。」
「「?」」
これには俺も意味がわからなかった。
「春休みにさんざんやって一度もけがしなかったし。」
「あれは確認だったのか!?てゆか、俺が毎回
どんな思いしてると」
「じゃあ~、まぁ、いっか~。」
「はいそこ!!納得しない!!」
「だって~、どうせやられるのは啓祐君だし~」
「お、俺、この先どうなんの?」
と、そこへ
「朝から災難だなぁー。」
と、後ろから肩を叩かれた。
振り向くと、なんか見覚えのあるようなないような…
「お、お前リョウか!?」
「あったりー!」
と、にやりとされた。
兵藤涼輔。俺の親友の1人だ。
俺がとある事情で中1で転校せざるをえなくなった後も、
メールで連絡を取り合ってはいたが…
「なんか、いろいろ変わったな…。」
「ただ髪染めとピアスをやめただけだぞ?」
「大した進歩だよなぁ~、啓祐?」
もう1人男の声。
「遅ぇぞ、ショータぁ!」
斎藤翔太。野球部のエースで4番。
全国ベスト4の原動力だ(と、リョウはメールで言っていた)。
「そろったわね。」
「なんか~、このメンバーで集まるのも久しぶりね~。」
「いや、俺がいなかっただけだよな?」
「まぁ、細かいことは抜きにしようぜぇ?」
「そうそう。それに、そろそろむかったほうがよくね?」
たしかに、頃合いだ。
「じゃあ行こっ!」
友香が先に駆け出した。
俺達も続いて走る。
空は快晴だった。
いかがだったでしょうか?
後半はほとんど人物を出しただけでしたが…。
ごちゃごちゃしたと思うので、人物紹介を近いうちにやります。
なるべく早くに…。
引き続き頑張ります。
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