雨のち晴れっ!   作:George

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投稿ペースが遅くてすみません。

やっとまとまりました(汗)。

それではお楽しみください!


第一話  

「ふぇっくしょい!」

 

朝からくしゃみが止まらない。

 

結局あの後友香が朝ランに行くまで

 

外で過ごした。

 

5時半頃で、寝るには中途半端だったので、

 

リビングで友香の両親が来るのを待っていた。

 

今はもう6時なので、

 

2人共起きている。

 

「災難だったなぁ、啓祐君。」

 

そう声をかけてきたのは、友香の父さんの政史さんだ。

 

昔はかなりのスポーツマンだったらしいが、

 

今は正直見る影もない。

 

「そう思うんだったら、ちゃんといっておいて

 

くださいよ」

 

吉本家に居候し始めて約1週間。

 

その約半分の夜を外で過ごしてきた。

 

そろそろ手を打たなければ、

 

これが俺の日常と化してしまう。

 

「はっはっはっ!わるいわるい。」

 

「笑い事じゃないですよ。

 

風邪ひいたらどうすんですか」

 

「その時は風邪薬を飲ませてあげよう。」

 

「それは真面目に答えてるんですか?

 

それとも僕をからかって楽しんでるんですか?」

 

「安心してくれ。昨日コンビニでたくさん買ってきた。」

 

「…。」

 

どうやら敵は1人じゃないらしい。

 

「まささんは友香に頭が上がらないんですよね。」

 

この人は友香のお母さんの佳澄さんである。

 

歳は知らないけど、近所でも美人で有名だ。

 

「それならお母さんからお願いしますよ」

 

「う~ん…。そうしてもいいんだけど…。」

 

「…だけど?」

 

「放っておいたほうが面白そうだしぃ…。」

 

「それはどういうことっ!?

 

友香が僕をいじめてるのをみて楽しんでるってこと!?」

 

この人たちに他人の子を預かっているという

 

認識はないらしい。

 

「まぁそう怒らないで。もうすぐできるからね」

 

「僕、朝御飯について何かいいました?」

 

「さあ急がないとっ。もうすぐ友香が」

 

「たっだいま~!」

 

帰ってきたな。

 

「おかえり~。」

 

「あ、おはよ~母さん。」

 

もうすぐできるからね、と友香の母さんは台所に戻って行った。

 

「お父さんもおはよ~。」

 

「ああ、おはよう。」

 

「まて。俺には挨拶なしか!?」

 

「必要ないでしょ?ずっと起きてたんだから。

 

母さん、先に風呂入るね~。」

 

「誰のせいだ誰の!?」

 

俺の叫びをしり目に友香は風呂に入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               *

シャワーを浴びて、私はそのまま制服に着替えた。

 

うちの高校は女子はセーラー服となる。

 

鏡で見ながら、自分でも成長したなと思った。

 

(それをあのバカ…。)

 

まぁ幼馴染で昔からあいつのことは大体わかってるし、

 

許せるはずだった。

 

昔だったらだが。

 

(もうちょっとまともに女の子扱いしてくれても…)

 

とは思ってみるが、それは贅沢だと思いなおす。

 

幼馴染とはいえ、こうして一緒に住めること自体

 

喜ぶべきことだ。

 

別にあいつを好きだとかは思わない。

 

ただ、ちいさい頃からあいつといると楽しくて、

 

嫌なことも忘れられた。

 

兄弟のいない私にとって、何の気兼ねもなく

 

話せる相手だった。

 

とにかく私にとっては…

 

「ゆか~、待ち合わせに遅れるわよ~。」

 

「は~い!」

 

…ま、いっか。細かいことは。

 

今は急ごう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               *

時刻は7時。俺と友香はどこにでもあるような道を通り、

 

学校の入学式に向かっていた。

 

夜とは違って、肩ぐらいまでの黒のショートカットが

 

輝いてみえた。

 

ちいさい頃から見てきたけど

 

中学の3年で随分変わった様に感じる。

 

性格は変わってないけど…。

 

学校には2,30分で着くのだが、待ち合わせをしていた。

 

友香は卒業してから何度か会っていたみたいだが、

 

俺はそいつらと会うのは中1以来だ。

 

目的地の公園に着いた。と、

 

「お~い、ゆか~!!」

 

え~と、あいつは確か…

 

「あっ、あかね~!おはよ~!」

 

そうそう、森山茜だ。

 

たしかバスケ部じゃなかったっけ。

 

全然変わってないな…。

 

「啓祐君も、久しぶり~!なんか雰囲気変わった~?」

 

「お前は全く変わってないな。」

 

「え~?そんなことないと思うよ~。ほら、胸とか~?」

 

「あ~、まぁこいつよりはでかくふべらっ!」

 

「初日から保健室に行きたいの?」

 

「あはっ、そのノリも久しぶりみたなぁ~。

 

でもゆか、ほどほどにしないと今のあなたなら

 

ほんとに病院送りになっちゃうよ~。期待のエースさん~?」

 

そう、友香はチームを全中ベスト8に導いた

 

ソフト部のエース投手だった。

 

春休みもちょくちょく高校の練習に参加したりしていた。

 

「大丈夫よ、ちゃんと確認したし。」

 

「「?」」

 

これには俺も意味がわからなかった。

 

「春休みにさんざんやって一度もけがしなかったし。」

 

「あれは確認だったのか!?てゆか、俺が毎回

 

どんな思いしてると」

 

「じゃあ~、まぁ、いっか~。」

 

「はいそこ!!納得しない!!」

 

「だって~、どうせやられるのは啓祐君だし~」

 

「お、俺、この先どうなんの?」

 

と、そこへ

 

「朝から災難だなぁー。」

 

と、後ろから肩を叩かれた。

 

振り向くと、なんか見覚えのあるようなないような…

 

「お、お前リョウか!?」

 

「あったりー!」

 

と、にやりとされた。

 

兵藤涼輔。俺の親友の1人だ。

 

俺がとある事情で中1で転校せざるをえなくなった後も、

 

メールで連絡を取り合ってはいたが…

 

「なんか、いろいろ変わったな…。」

 

「ただ髪染めとピアスをやめただけだぞ?」

 

「大した進歩だよなぁ~、啓祐?」

 

もう1人男の声。

 

「遅ぇぞ、ショータぁ!」

 

斎藤翔太。野球部のエースで4番。

 

全国ベスト4の原動力だ(と、リョウはメールで言っていた)。

 

「そろったわね。」

 

「なんか~、このメンバーで集まるのも久しぶりね~。」

 

「いや、俺がいなかっただけだよな?」

 

「まぁ、細かいことは抜きにしようぜぇ?」

 

「そうそう。それに、そろそろむかったほうがよくね?」

 

たしかに、頃合いだ。

 

「じゃあ行こっ!」

 

友香が先に駆け出した。

 

俺達も続いて走る。

 

空は快晴だった。

 




いかがだったでしょうか?

後半はほとんど人物を出しただけでしたが…。

ごちゃごちゃしたと思うので、人物紹介を近いうちにやります。

なるべく早くに…。

引き続き頑張ります。

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