今回は霊夢視点での紅魔郷5面です。
それでは本編どうぞ!
さて、私こと博麗霊夢は門番を倒して館の中に入り、廊下を歩いていた。
とりあえず廊下にある扉を開く。
すると、まるで私が来るのを待っていたかの様にメイドと執事がいた。
しばらくの沈黙の後、会話が始まった。
「紅魔館へようこそ。…博麗の巫女。」
いやあんた、ようこそってわたしゃ客か。
仮にも異変解決に来たのよ…
それよりも、本題を投げかけてみる。
ついでに人間かどうかもね。
「あんた達、人間?…そんな事より、あんたたちのご主人様を出しなさい!
あの紅い霧、迷惑だから、やめてほしいのよ!」
紅い霧というのは空を見れば分かる。
これのせいで人里で倒れた人もいた。
まぁ、私としては洗濯物が乾かないからさっさと終わらせたいんだけどね。
「無理な事だ。これが最後通牒だ。帰れ。」
えぇ…今更帰れなんて言われてはいそうですかと帰るはずがないじゃない。
「最後通牒?悪いけどそんなもん、要らないわ!」
そもそも最後通牒って何?今初めて聞いたわよ。
とりあえず、この二人とは戦闘確定ね。
さて、どっちが相手をしてくれるのか…
「じゃあ…まずは俺が相手だ。博麗の巫女。」
ふーん、メイドの方じゃなくて執事の方か…
「へぇ…中々楽しめそうね!私は博麗霊夢。覚えておきなさい!」
「名乗っておいて損はない。俺は十六夜魂傑。一つだけ言っておく。お前が勝てる確率は天文学的数字分の一って事を!」
勝てる確率は天文学的数字分の一?
そんなの関係ないわ。目の前に歯向かう奴がいる限り、私は負けれないのよ!
「天神学的数字だろうと天文学的数字だろうと私には関係ないわ!絶対にこの霧を止めてみせる!」
「そうか…ならば勝てる確率の説明をしてやるよ。」
相手がそう呟いた次の瞬間、私は身を以て言葉の意味を理解した。
「なっ…!いつの間に背後に…!」
「言っただろう?天文学的数字だって。」
「ちっ…!」
瞬間移動した事に驚くよりも先に、手が動いた。
私は御札を投げていた。
一通り投げ終えると、そこには無傷で立っている執事がいた。
「残念、当たってないぜ。」
「そんな!」
嘘でしょ…今私が御札を投げた距離はほぼゼロ距離…避けれるはずがないのに…何で!?
「さぁ、能力の正体に気がついたか?」
「いいえ、検討もつかないわ!」
実を言うと、全く検討がついていない訳じゃない。
自分の中で相手の能力に仮説を立て、判断していく。
その中で弾幕を打ちながら色々検証していく。
もちろん、検証していくうちにそれが間違いだという事に気がつく。
「それじゃあ…分かりやすく解説してやるよ!スペル!火符 クロックアップメラゾーマ!」
最初の火炎球が通り過ぎたかと思ったら、数秒後に小粒な火炎球が飛んできた。
「なっ…!急に…!」
「さ〜ぁ、どうした!さっきの威勢はどこ行った!」
さっきの威勢?そんなもん、とっくにどっか行ったわよ。さて、スペカ使おうかしらね!
「スペル!『霊符 夢想封印』!」
私が夢想封印を発動させたと同時に、何も無かった空間上にナイフと銃弾が現れた。
しかも、運動量を持っている。
普通なら有り得ない。
とりあえず避けなきゃ。
「何も無かったはずなのに、空中にナイフと銃弾!?」
「さぁ、避けきれるかしら。ナイフと弾の雨霰を!」
「避けるわよ!はあっ!」
避ける宣言をして封魔針を投げる。
もちろんさっくりと全部避けつつ相殺する。
私は全部避けた
「クロックアップ。背後に気を付けな!」
そう言われて背後を向いて見ると、残っていた銃弾が飛んできた。当然、全部避けたと思っていたので、完全に不意打ちを喰らう感じになった。
「えっ…?しまっ…!」
「終わりだ、スペルカード 『爆符 イオ』!」
敵がスペルカードを使った瞬間を狙って、スペルカードを使う。
「スペルっ! 夢符『二重結界』!」
「ちっ…防御結界か…」
危なかったわ…
二重結界が無かったら間違いなく被弾してたわ…二重結界に感謝しなきゃね。
今の攻撃で分かった事がある。
相手の能力は時間が関係しているのではないかと。
「あんたたち、手品師に転職しない!?人間の里でやったら当たるわよ!」
「へぇ…私達が?面白い冗談ね。能力の本質が理解出来ていないのに?貴方はなにも理解できぬまま死ぬわ。」
「あら?博麗の巫女を舐めないで頂戴。アンタ達の能力は恐らく時間操作系ね。それも、先天性で恐ろしく強い、ね。」
私が推測するに、火炎球のスペカの時に、最初の攻撃から間があった。
次に、何も無かった空間から明らかにこちらに向かってくるナイフと銃弾が現れた。
これでテレポート系の能力じゃない事が分かった。
決め手になったのは背後に敵が現れた時に、クロック、と言っていた。
クロックは英語。つまり日本語に直すと、時計。時計とは時間を計る為の道具。
ここから出る答えは時間操作系能力じゃないかって事である。
「へぇ…能力の本質が分かったなんて、そんな人、初めて出会ったわ。」
「あら、タネを明かせば簡単よ?まず、そっちのメイドが一瞬で移動した。それに、何も無かった空間からナイフや銃弾が自然発生すると思う?それも、
「褒めてやりたいよ。ここまで『時を操る程度の能力』の解析が出来たのはこれが初めてだからな。だが、もう全てが手遅れ。」
手遅れ?何の事かしら?
あの二人は背後に私の霊符が配置してある事に気がついてない。
実は夢想封印を使った時に、霊符を同時に数枚放った。
つまり、背後には配置してあるだけの霊符がある。
とりあえず、万が一の事も考えて封魔針を持っておく。
「さぁ、避けれるかしら?殺人を行ったのは私。けれど私は操られるだけの人形でした。スペルカード 『メイド秘技 殺人ドール』!」
「これで終わりだ。スペルカード 『幻世 ザ・ワールド』!」
よし、このまま行けば私の勝ちね!
…と思った。現実は非情だった。
何が起こったのか、避けられたのである。
これには驚かされた。
「なっ…!?避けられた!」
「これでまた振り出しね。」
「お〜い、霊夢〜」
この声は…!まさか!
魔理沙が来た…!
これで
「あら、魔理沙じゃない。図書館はどうしたのよ。」
「図書館ならもう落として来たぜ。」
やっぱり、図書館にも敵が居たのね。
落とした、って言っている辺り、流石魔理沙ね。
「…どうやら、お仲間のようね。」
さ〜て、形成逆転に向けてやりますか!
「さぁ、仕切り直しだ。第二ラウンドの始まりだ…!」
「まーいっか、それじゃ第二ラウンド、開始ね!」
どうでしたか?
今回は霊夢視点でした!