東方十六夜月~完全で瀟洒な従者の弟~   作:十六夜翔矢

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どうも、十六夜翔矢です。
とりあえず久しぶりに投稿するのかな?
まぁ茶番は置いといて、本編どうぞ!


儚月抄編 月への旅路

紅魔館図書館…

 

パチュリー「…ありがとう咲夜。お陰で良い感じになるわ。よくこんな本が見つかったわね。」

 

咲夜「最近になって、ようやく月ロケットの資料が幻想になってきただけです。あっさり見つかりました。」

 

パチュリー「ふふ。ありがとう。下がって良いわよ。」

 

咲夜「はい。それでは。」

 

パチュリー「これは月侵略にとっては小さな一歩だけど、私にとっては大きな一歩だわ。」

 

 

 

 

 

 

 

一月後…

 

レミリア「まだ飛び立てないの?」

 

パチュリー「…ロケットの推進力の決め手が見つからないのよ。」

 

レミリア「…大丈夫かしら?結局あれから二月経ったわよ?」

 

パチュリー「ロケットが出来ても今日は中秋の名月だけど、雨が降ってるからどのみち飛び立てないけどね。」

 

レミリア「まぁ…今月はね。でも、この調子だと来月も再来月でもどうか…」

 

パチュリー「再来月には飛び立てると思うわよ?」

 

レミリア「ふ〜ん。それで?進捗率はどのくらい?」

 

パチュリー「せいぜい70くらいね。外枠はほぼ完成なんだけど…どうも結果の良い推進力が得られないのよ。」

 

レミリア「へぇ〜…推進力についての当てはあるの?」

 

パチュリー「全然。一応咲夜を神社に行かせたけどね。」

 

レミリア「何でまた神社に…」

 

パチュリー「私達で到底見つかる物でもないだろうし、それなら感の鋭い巫女に尋ねるのも良いかなって。」

 

レミリア「ふ〜ん。まぁ、咲夜を待ちましょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

博麗神社…

 

霊夢「えぇ〜…豊穣を祈ってどうするのよ。」

 

魔理沙「じゃあチロルの秋だから…」

 

咲夜「甘い物の神様でも喚ぶつもりなのかしら?」

 

霊夢「あぁ、咲夜か。何か用?」

 

咲夜「何よその態度。参拝客に対して冷たすぎないかしら?」

 

霊夢「あんたにだけは言われたくなかったわ。春雪異変の時はとんがってた性格の癖して。」

 

咲夜「そんな事もあったわねぇ〜…」

 

霊夢「そんで?何の用事?」

 

咲夜「そうそう、貴方に相談があるのよ。」

 

 

 

 

霊夢「…妖怪ロケットの話?何か面白そうなんだけどねぇ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

咲夜「私もちょっと勘違いしていてね。私が探さないといけない物はただの三段状の筒じゃなくて、三段の筒状の魔力を持った物らしいのよ。」

 

霊夢「ますます意味不明よ。面白そうとは思ったけど、三段の筒って…」

 

魔理沙「ん〜…私も特に思い当たる物がないぜ。」

 

霊夢「…結局、あんた達の探している物がさっぱり意味不明ってことよ。」

 

咲夜「私にだって良く分からないわ。」

 

霊夢「…はぁ、退屈ねぇ」

 

妖夢「どうも〜…」

 

霊夢「次は妖夢か。何か用?」

 

妖夢「え〜っと…確か…ロケットの推進力を探しているんでしょ?それならば私に良い考えがあるのです!」

 

咲夜「あら?何で貴方がそんな事を知ってるのかしら?」

 

妖夢「そりゃあ、ずっと前からあちこち探っていたら私の耳にも入りますよ…それより、私に良い考えがありますよ!」

 

咲夜「半分幽霊な妖夢のロケットの推進力の考え?」

 

霊夢「成仏とか?」

 

咲夜「身体から幽体が離れる力とか?」

 

魔理沙「地縛霊がその地を捨てて動き回る力じゃないか?」

 

妖夢「そんな訳ないじゃない!」

 

三人「あはは…」

 

妖夢「そんな単純な考えって事は、宇宙って事で月や空に関係する物ばかり探していたんじゃないの?」

 

霊夢「元々、探す気はない。」

 

魔理沙「最初から探してないぜ。」

 

妖夢「むぅ〜…ロケットは宇宙を飛ぶ船なのよ。つまり、推進力を探すなら、航海に関する物を探さないと…」

 

咲夜「言われてみれば…確かにそうね。幻想郷には海がないからその辺が抜け落ちていたわ。」

 

霊夢「航海に関係する物…思い当たりあるかも…」

 

魔理沙「あるのか?」

 

霊夢「ええ。ナイスタイミング妖夢!三段の筒、見つけたわ!」

 

咲夜「良かった〜…」

 

霊夢「咲夜、耳貸しなさい。」

 

咲夜「ええ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅魔館図書館…

 

咲夜「パチュリー様、三段の筒、見つけて参りました。」

 

パチュリー「なんですって!?三段の筒を見つけたって…」

 

咲夜「ええ。これでロケットは無事、完成しますよ。」

 

パチュリー「どこにその筒があるの?今はないようだけど…」

 

咲夜「今ここにはないですが、博麗神社にあります。」

 

パチュリー「神社に?」

 

咲夜「はい。その筒とは上筒男命、中筒男命、底筒男命の事です。三柱併せて住吉さんと呼ばれ、親しまれている航海の神様です。」

 

パチュリー「ふ〜ん…」

 

咲夜「奇しくも航海の神様で三段の筒、パチュリー様の仰っていた推進力に相応しいかと。」

 

パチュリー「それで?どうやって住吉さんを乗せるつもり? …まぁ、聞かなくても想像つくけど。」

 

咲夜「霊夢がその神様の力を借りるのです。霊夢も随分退屈していたみたいで、今、住吉さんを喚ぶ修行をしているはずですよ。

つまり、霊夢を同乗させる必要がありますが…」

 

パチュリー「神様を直接乗せるより霊夢を乗せる方が遥かに楽だわ。それで間違いはない。良くやったわ、咲夜。」

 

咲夜「感謝の極み。」




いかがでしたか?
次回には飛び立つ予定です!

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