ドラえもん のび太のがっこうハザード   作:味噌神のスペリア

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ひげきのまくあけ

巡ヶ丘のとある施設

森の奥にある立派な建物の中では

何人かの研究者たちが走っていた

 

「冗談じゃない!!だから!俺はあの会社と組むのは嫌だったんだ!!」

 

「仕方ないだろ!!今 この研究所だって

資金が底を尽きかけた所であの会社の幹部が

資金の援助する代わりに薬の開発を頼んで来たんだから!」

 

「今は喋るな!早く研究所から 脱出するぞ!」

 

彼らは何から逃げているのか?

彼らは長い廊下を走ると研究所の出口へとたどり着いた

 

「早く開けろ!」

 

「急かすな!今 パスワードを入れている」

 

「ヤバイ!来たぞ!!」

 

研究者たちの後ろから

ゾロゾロと白衣を着た人間たちがゆっくりと歩いていた

 

「早くしろ!!」

 

ピッー!と音が鳴ると

研究所の扉が開いた

 

「ひ、開いた!」

 

「出るぞ!うわっ!!」

 

急いで出た一人の男が転けると

前に居た二人にのし掛かる

 

「いてぇ…何してるんだ!?」

 

「ご、ごめん!」

 

「早く逃げ…るぞ…」

 

一人の男が後ろを見ると

目の前には、後ろから来ていた

人間たちが自分たちの目の前に居た

 

「ひぃッ!?」

 

「うわぁぁぁぁぁッ!!」

 

「た、助けて!!!」

 

男たちは恐怖の余り

まともに走れず また転けてしまう

 

「く、来るな!やめろ!やめてくれ!!いやぁぁぁッ!!!」

 

男が最後に見たのは、白目で牙が尖って

皮膚がボロボロに焼け 人間に噛みつく化け物の姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のび太が転校して来て1ヶ月が過ぎた

季節が夏になるとセミが鳴き

暑さで体から汗をかく

7月 もう少しで夏休み

のび太がこの町に来て 初めての夏になるだろう

 

巡ヶ丘学院高校は今日は休みで

のび太は自分の自宅でのんびりと過ごしていた

 

「暑いな…休みだから

家でゴロゴロしてるけど…やっぱり暑いや」

 

少しは平和な時間を過ごしてる内に

のび太は少しずつ普通の高校生になって来たんだろうか

 

のび太は目を瞑ると

仲間たちと色んな世界に行き

沢山 冒険をしたり

危険な目にもあった

だけど、皆で力を合わせて

困難に立ち向かったあの頃

よく考えてみると 普通ならありえないと思う

普通の人に話しても信じてはくれない話だ

だけど、のび太たちは覚えている

あれは、のび太の誇りで大切な思い出だ

 

「……」

 

のび太は目を瞑るが

何故か寝れなかった

 

「何だろう…胸騒ぎがする…」

 

のび太は鞄から昔

レオンから貰った

H&K VP70を取り出した

 

「レオンさん…皆…」

 

レオンさんから貰った…

この銃は大切な物だ

本来なら銃を持つことは違法であるが

あの頃は銃を使わないと 僕たちが死んでいた

この胸騒ぎが嘘なら 僕はこの銃を二度と使わないだろう

 

のび太の胸騒ぎが的中してしまう

外がやけに騒がしく 女性や男性の叫び声が聞こえてくる

 

のび太は急いで 部屋の窓を開けると

そこは、地獄になった町の光景だった

あの時と一緒の光景だ

顔が焼け 目が白目 口から牙が生え

人間を襲いかかる化け物 ゾンビたちが

容赦なく男性や女性に襲いかかっていた。

 

「!!…嘘だろ…なんで…何でまた!!」

 

のび太はH&K VP70をポケットの中に入れ 鞄を持った

台所に向かうと 台所の棚から缶詰を入るだけ入れた。

 

「くっ!もう二度と見たくなかった…あの悲劇がまた起きたなら…僕は!!」

 

のび太は悲劇と化した巡ヶ丘

のび太は銃を持って 外に出た

 

 

 

 

 


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