A.D.199X年 7.28
僕達は夏休みの初日にドラえもんにとある無人島に連れて行ってもらった。
誰にも邪魔されず好きなことをやって思う存分バカンスを楽しんだ。
そして、帰宅の日・・・
三日も見ていない家族の顔が見れると思うとなんだかうれしい気分になる。
だけど、待っていたのは悪夢だった。
空間にピンク色のドアが現れ、そこから子どもが3~4人と一体のロボットが現れる。ドアの向こうには、綺麗な海と広い砂浜が見える。
「うわぁ~すっげー楽しかったぜ!!」
「あ~やっとママに会えるよ。」
「いざ家族の顔を何日も見ないとなると恋しい思いをする物ね。」
一緒に冒険して来た友達との会話
「じゃあ僕は久し振りにミーちゃんに会いに行ってくるよ。」
ドラえもん。勉強もスポーツも碌に出来なかった僕にいろんな夢を見せてくれた青いロボット・・・僕が今まで頑張ってこれたのも、全部君が隣に居てくれたからだと思う。
僕はドラえもんやジャイアン、スネ夫と別れる。
あの時 僕は宿題の事を言われるのが嫌で、帰ってきたばかりなのに昼寝をした。その判断が、あの事件で生き残ることができた要因の一つになるとは思いもよらなかった。
僕が昼寝をしていると一階からママの叫び声が聞こえた
僕は飛び起き 急いで一階の台所に向かうと
そこでは、見知らぬ女性がママにナイフを何回も何回も刺していた。
「ママ!あなた 何をやってるんだ!」
「…うるさい」
「うわっ!!」
女性は僕に向かってナイフで切ろうとしたが
僕はとっさに避け 台所にあった包丁を取り
僕は包丁で女性を刺した
「……」
女性はそのまま床に倒れた
刺した感触
僕は初めて人を殺した
だけど、僕は真っ先にママの元に向かったが…
ママは………………
僕はママが死んだことで泣いた
これは夢だ…悪い夢だと
ドラえもんに会えば…ドラえもんが悪い夢を覚ましてくれるはずだ…僕はドラえもんを探すことを決めたが
外が騒がしいことに気付き
僕は包丁を持って
外に出ると そこは…地獄だった。
ガタンガタンと電車の音が聞こえる
のび太は目を開けると
電車の車内の椅子で眠っていた
「…!!…夢か…」
「どうしたんだい?のび太 汗が酷いぞ?」
「え、うん…ちょっと悪い夢を見てたんだ…」
前にいるのは、のび太の父ののび助が
魘されていたのび太を心配していた。
「のび太…あの事はお前は悪くないんだ…
ママだってお前の幸せを願っているさ」
「うん…パパ…」
「すまないな…会社から辞令が出て
引っ越す事になって 友達と別れる事になってしまって…」
「ううん…仕事なら仕方ないよ
僕だって高校生だしね 皆とはちゃんとお別れしたから…」
のび太が鞄から取り出したのは
2枚の写真
1枚目はあの事件を乗り越えた仲間たちとの写真
2枚目は成長した僕たちの写真
あれからは大変だった
バイオテロで沢山の人が死んで
学校の友達も近所の人も死んだ
でも、あの事件で僕たちは成長した
ドラえもんは孫のセワシと一緒に未来に帰った
レオンさんやアシュリーさんとの出会い
レオンさんから大切な物を貰った
今は鞄の中に直している これを使わないことを願って
「のび太 ついたぞ ここが巡ヶ丘だ」
ここが新しい町…巡ヶ丘…
のび太は巡ヶ丘でまたあの悲劇が起こるとは
まだ知らない。