結局、はやてちゃんへのメールは、ボケずに返したよ。
そうしたら、「急に菜之君が真面目になったで!!?これは大変や!!」って20秒後に返信が来たの。
私のような真面目っ子に対して「真面目になって大変」なんて、はやてちゃんも解ってないね。
「元々真面目だよ(*^^*)」って送ったら、「気のせいやで(*^^*)」って10秒で返信が来たの。
即答・・・。う~ん、私は真面目キャラだよね??
取りあえず、約束してから数日が経過。あっという間に約束の土曜日が来たよ。
そして鷹町家の食卓に鎮座する4人の少女+私の両親。
7名分の料理って何気に結構大変かも。
まぁでも沢山の人に食べてもらえるのって、作る立場としては嬉しいよね。
ちなみに、アリサちゃんとこっちの世界の”私”は、すずかちゃんが誘ったの。
当然、事前に「二人も誘っていい??」って、すずかちゃんからお伺いもあったよ。
「どうして??」って訊いたら、「はやてちゃんを二人に紹介したいの。だから菜之君、駄目??」って上目遣いで言われちゃった。
上目遣い・・・。
上目遣いで何かをお願いされるというのは、何気にヴィヴィオにされて以来かも。
すずかちゃんは前世から知っているし、今更感はあるんだけど、元大人としては子供に甘えられると弱いんだよね。まぁ今も昔も同級生なんだけど、見た目が子供だから。
私としても、はやてちゃんと二人が仲良くなってくると嬉しいから、「良いよ~」って了解したの。
返事を聞いたすずかちゃんは、良い笑顔で「ありがとう菜之君♪早速誘ってくるね。・・・抜け駆けは良くないし」って足早に2人の元へ行ったよ。
やっぱり、すずかちゃんの笑顔はこうでないとね。でも、最後にボソッと何か言っていたけど、なんて言ってたのか良く聞こえなったなぁ。
そのまま行っちゃったから、重要な事でもないかな??まぁ、いいか。
その後、授業が終わって塾に向かう途中、アリサちゃんとこっちの世界の”私”と遭遇。
「お食事会に誘ってくれてありがとう(ね)(なの)」って二人から言われたよ。
ついでに「菜之は、また知らない間に女の子と仲良くなったのね」って、アリサちゃんに半分呆れられたの。こっちの世界の”私”も無言で頷いているし。
「まぁ自然と人を惹き寄せるのが、菜之の良いところなんでしょうけど」って、一応フォローらしきものがあったけれど・・・。
2人の私に対するイメージって、どんな風になっているんだろう。
普通に接してくれているから、大丈夫だよね??
接すると言ったら、はやてちゃんと皆が仲良くなった場合、ヴォルケンズとはどうやって接したら良いか考えないとね。
はやてちゃんが一人暮らしだってことは、周知の事実となる訳だし、急に大人数が一斉に同居ってなったら、はやてちゃんはどう言い訳するのかな??
まぁはやてちゃんは、口が上手いから上手く誤魔化すんだろうけど。
私自身、この先に起こることを「良い事」も「悪い事」も知っている。
私はどうしたら良んだろう・・・。どうしたいんだろう。
前世通りの道を辿る??
それとも事前に対策を講じて、アインスも含めてなんとかする??
「はやてちゃんが元気な姿を早く見たい」と思ったら、理想の答えは後者なんだろうけど、どうやったら実現できるかの答えが分からない。
まぁ今悩んでも解決できないから、リニスに相談してみようかな。
リニスと私が一緒にいることだって、前世では考えられないイレギュラーだろうし、闇の書の件もきっとなんとかなるよね?
さて、考え事は終わり!まずは美味しい料理を作らないとね。
気を取り直して、料理に励む鷹町菜之葉でした。