2回目のリリカル   作:にく丸

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バニングス家

今日は、鮫島さんの運転するリムジンで、アリサちゃんの家に向かっているよ。

 

鮫島さんというのは、アリサちゃんの家の執事さん。

前世では、遊びに行く度にお世話になってたけど、こちらの世界では当然に初対面。

 

前世でもそうだったけど、初対面の私(小学生)にも、大人と同じ振る舞いをしてくれるんだよね。というか、相手をよく見て、対応を変えているというのが正しいのかな?

 

誰にでも礼儀を尽くすのは、思っている以上に簡単なことじゃないし、ホント立派な人だよね。

 

私も80年以上の人生経験があるから、それなりの立ち振る舞いは出来るけど、銀髪少年とかに敬意を払う自信はないし・・・。

もう少し、私も大人にならないとダメかな?元おばあちゃんだけど。

 

そういえば最近、銀髪少年を見ないなぁ。会わないに越したことは無いんだけどね。

 

ちなみに、今日アリサちゃんの家に向かっているのは、この前約束したから。

 

この前、学校の帰り際に「アンタ、家に来るって約束したけど、いつになったら来るのよ!」ってアリサちゃんから言われて、気が付いたら今日行くことになっていたんだよね。

 

気が付いたら同意させられているとは、流石アリサちゃん!

 

話を聞きつけたこっちの世界の”私”が、「一緒にいくの」って言っていたんだけど、アリサちゃんが「英語の勉強会よ?」って言ったら、目をそらして「その日は翠屋のお手伝いをする日だったの」って言って去って行ったよ。

 

もう少し文系科目も頑張ろう!こっちの世界の”私”!

 

すずかちゃんからは、笑顔で「勉強頑張ってね」とだけ言われたよ。

その笑顔を見て、アリサちゃんが「すずか、余裕そうね!見てなさいよ!」って言っていたけど、何が余裕なんだろう??

確かにすずかちゃんは、英語は苦手じゃなさそうだけど。

 

でも、アリサちゃんとの勉強会って、あまりイメージが湧かないんだよね。

アリサちゃんは頭が良いから、ノートはほとんど取らないし。

 

この前、ノートを見せてもらったら、落書きばっかりだっんだよね。

私の顔の落書きもあったけど、意外と上手かったなぁ。

アリサちゃんは、落書きを見られて恥ずかしそうにしていたけど、絵の才能もあるとは流石だよね。

 

どんな勉強会になるのかなぁとか色々考えていたら、アリサちゃんの家に到着。

う~ん、相変わらず大きなお屋敷だよね。

 

今日は、お昼前集合ってことで、お昼もご馳走になる予定なの。

前世でも何回かご馳走になったけど、アリサちゃんの家のダイニングルームって大きいから、何か緊張するんだよね。

 

ご馳走になるだけじゃ悪いから、一応手作りクッキーを持ってきたよ。

3時のおやつとして、一緒に食べようかな。

 

車から降りて、鮫島さんにダイニングルームまで案内してもらったんだけど、何故かデビットさんが座っているんだけど・・・。

 

あれ?今日はデビットさんも同席??

前世で何回か会ったことあるけど、社長さんだから、家にいるのは珍しいはずなんだけど。

 

取りあえず、失礼が無いよう無難に挨拶をしておいたけど、デビットさんから「君が菜之葉君だね。アリサからよく話を聞いているよ」って言われたよ。

 

アリサちゃんは、家で私の何を話しているんだろう??

取りあえず、デビットさんの向かいの席に座りながら、アリサちゃんの到着を待つ鷹町菜之葉でした。


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