スタハは、ミッド式のデバイスだったよ。
私は接近戦でガンガンやるタイプじゃないから、ベルカ式だったらどうしようかなぁって、思ってたけど杞憂だったね。
ミッド式と分かったところで、折角デバイスが使えるようになったから、早速特訓開始!と、気合入れたけど、今は地味な鍛錬を続けているの。
前世の経験があるといっても、今は4歳児だしね。
体への過度な負担は、やっぱり良くないの。
だから、まずは魔力の扱い方に慣れることから始めているよ。
前世では、魔法を当たり前のように使っていたけど、この世界では初めて使うから、まずは自分の限度を知らないとね。
魔力を使いすぎて、倒れちゃったら両親に迷惑かけちゃうし。
気分的には、砲撃を思いっきり撃ってストレス解消!!って行きたいけど、もう少し自由に魔力を使えるようになってからだよね。
というか、砲撃を撃つ場所も探さないと。家の中で使ったら壊れそうだし。
結界が使えれば便利なんだけどなぁ。練習したら使えるようになるかな??
それはそうと、お母さんにデバイスの存在がバレるところだったの。
「何?そのペンダントどうしたの??」って聞かれたときは、流石に「どうしよう」って焦ったの。
咄嗟に、「おもちゃ屋のガチャガチャをやったら出てきた」って誤魔化したら、そのまま信じてくれたよ。
普段の行いは大事だね。
「ガチャガチャから出てくるおもちゃも、作りが精巧なのね」って言われただけで済んだし。
ガチャガチャを作っているメーカーさん、ありがとう!!
やっぱり、一般人からしたら魔法自体イレギュラーだし、知られないに越したことはないよね。
ペンダント(デバイス)が喋るなんて、私だって前世の経験がなかったらビックリするし。
そもそも、銀髪少年を倒した時のドロップアイテム(落とし物)で、デバイスが手に入ったこと自体がビックリだけど。
特訓といえば、せっかく男の子に生まれたんだから、運動能力は高めたいよね。
前世の私は、運動は・・・ね・・・。
こっちの世界での”私”とも、少しずつだけど関係を築けてきたし、高町家に鍛錬でもお願いして見てみようかな??
でも、お兄ちゃん(恭也)は何故か男の子には厳しかったから、今の私が一緒に鍛錬したら、すごく厳しくされそう・・・。
お兄ちゃんは、魔法使いでもないのに人外な動きしてたし、敵対したらヤバイの。
今の私じゃ、動きは見えても攻撃が当たらないから、勝てないだろうし。
いざとなったら、晶ちゃんとか、レンちゃんが止めてくれるよね?
止められればだけど・・・。
悩んでいても仕方ないから、今週末にでも高町家に遊びに行ってみようかな。
物は試し!まずは、こっちの世界の”私”に、家族の様子を聞いてみよう!
でも、今度行くときは、流石に銀髪少年が現れないで欲しいな・・・。
色々考えながら、高町家への接近を試みる鷹町菜之葉です!