目が覚めたらSS501   作:にわかミリヲタ三等兵

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また遅くなりました


歓迎会

「...これで所属艦隊の件についてはまとまったな」

「...はい、では『大物』のみを狙うということで」

俺がチートで、弾薬に関しては大和を超える大喰らいだということがよく分かったよ...

「さてと、次は寝泊まりする場所だが...潜水艦だから潜水艦寮に...」

うん、ちょっとまて。これだけは言っておかないと。

「あの、その事で少しよろしいでしょうか?」

「うん?なんだ?不都合な事でもあったか?」

不都合っちゃ不都合だな。

「『寮』ということは他の艦娘もいて、同じ部屋になる事もある、という事ですよね?」

「そうだが?」

提督は「何を言っているんだこいつは」という顔で続きを促してくる。

「実は俺性別的には『男』なんですよ」

「...」

あ、提督フリーズした。

「...ははは!冗談を...マジか?」

「はい、マジです。昨日部屋で確認しました。俺は提督と同じ体の構造をしています。」

提督は頭を抱えて溜息をついた。何だ、悪いか?

「...外見からして『まさか』とは思ったが...本当に男だったとは...すると君は艦娘ではなく...」

「『艦息』といったような認識でよろしいかと」

「艦息ねぇ...58(ゴーヤ)たちと同じ部屋でいいかと思っていたが...1人部屋を用意するしかないようだな...」

「よろしくお願いします」

頑張れ提督。

「...仕方がない...今日から寮に移って貰おうかと思ったが...部屋が用意できるまで憲兵隊舎で過ごしてもらうことになるけどいいか?」

「構いません」

異論は別にない。

「部屋は早急に用意する...あとは今後の予定か...」

「予定...ですか?」

何かあるのか?

「うん、今日の1900に君の歓迎会を予定していてな...それまでに自己紹介の内容考えといてくれ」

歓迎会か...ここら辺はテンプレだな...

「分かりました」

「あとは特にないな」

「では私はこれで」

「あ、そうそう」

部屋を出ようとすると呼び止められた。何だ?

「何かご用でしょうか?」

「言い忘れていた事があってね...敬語は要らんよ」

え...敬語いらねぇって言われても...

「そう言われましても...」

「私は堅苦しいのは嫌いでな、中には『クソ提督!』なんて言ってくる艦娘も居るし、別にとがめる気はない」

曙とかかな?成る程ね...よし。

「んじゃそうさせて貰うわ」

思い切りタメ口で話すと提督の顔が引きつっていた。

「随分崩れたね...」

「悪いかよ?」

敬語が素だとでも思ってたのか?

「いや、そうではないが...」

「じゃあな」

部屋から出てドアを閉める。自己紹介どうすっかな...

 

 

部屋に戻り、艤装に着替えて待機していると、1855...午後6時55分、提督が迎えに来た。憲兵宿舎を出て鎮守府内を歩くこと数分、「食堂」と書かれた建物にたどり着く。

「入り口のところで待っていろ」と言われ、提督だけ中に入っていった。どうやら説明等をしてるらしい。なんか緊張してきた。

そう時間が経たないうちに提督に手招きされたので、意を決して中に入る。

食堂の中はかなり広かった。並べられたテーブルには料理等がおいてある。そしてそこには沢山の艦娘達がいた。100人以上いるかな?

艦娘たちの視線は全て俺に注がれている。

うひゃあ、緊張するなぁ...あ、長門いた。

「こちらが今日から配属となる艦だ、今から自己紹介をしてもらう」

...よし、やるか

「...俺の名前は元海上自衛隊所属の潜水艦、そうりゅう型潜水艦1番艦SS501『そうりゅう』だ。新しくこの鎮守府に配属となった、よろしく頼む。因みに艦名は漢字ではなく平仮名だ。」

まぁこんなんでいいかな

「そうりゅうは君たちと違い、性別的には『男』だ、そこのところ間違えないようにな」

提督が更に補足で説明してくれた。

「まあ、堅苦しいのはここまでだ、あとは各々親睦を深めてくれ」

 

 

ー陸奥サイドー

ふーん...あれが噂になってた新型艦ね?随分イケメンじゃない。早速囲まれてるわね...人気もののようね。

あの人が長門を助けたって訳ね...

「長門も行ってきたら?命の恩人なんでしょう...?」

どうしたのかしら...顔を赤くして固まっているけど...まさかね...

「お、男だった...だと?」

あら?あらあら...もしかしてこれは?

いや、長門はそんなに軽い性格ではないし...本当に?

...フフフッ、面白いことになりそうね...

 

 

ーそうりゅうサイドー

「ねえ、貴方私と同じ名前なの⁈」

俺の自己紹介が終わった直後に艦娘達に取り囲まれ、真っ先に蒼龍(空母)がこちらに話しかけてきた。

「あ、ああ。蒼龍...で合ってるか?まあこっちは平仮名だが」

「ええ、私の名前は蒼龍よ...潜水艦になった私はどんな兵装を積んでるの?」

言って分かるかな...

「主な武装は89式...誘導魚雷とハープーン対艦ミサ...対艦誘導噴進弾だな」

「ゆ、誘導噴進弾?なにそれ?」

なんて言ったらいいんだ...

「あ〜えっとな...自分から目標に向かって飛んでいく砲弾って感じだな、射程は100kmを超えてた筈だな」

「ひゃっ100⁈な、なんか凄いわね...」

蒼龍は半分も分かっていない様子だった。

「君が私達の後輩?」

次に話しかけてきたのは伊58だった。へぇ...あまりでちでち言わないんだな

「伊号第58潜...でいいのかな?そういう事になる」

「58であってるわよ、よくわかったわね。へぇ...頼りになりそうね、よろしく頼むでち」

あ、言った。

「これからよろしく、先輩」

こんな感じで沢山の艦娘に質問攻めにあい、食事もろくに取れなかった。

中には「お前と演習を」と行ってきた人(天龍、木曽他数名)もいたが、資材消費を恐れた提督が全力で止めた。まあ1200だからなぁ...

長門とも話がしたかったが、目が合った瞬間にどこかへ行ってしまった。なんかあったかな?

歓迎会は2100に解散。部屋に戻り、シャワーを浴びた俺は、無事鎮守府に着任できた喜びを噛み締めながら布団に入って目を閉じた。明日も予定が山積みだ...。




早く出撃できるように頑張ります。

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