生きる死神です
真也「もはや失踪したかとー」
こいし「最近投稿遅れてない?」
いやー、ネタは思いつかないわ、書こうにも上手くいかないわ、もはや書く気を削がれることまで起きるわで大変ですね
真也「頑張ってよー?」
こいし「見てくれてる人もいるんだからね?」
はい、頑張ります…
それでは
「「「スタート」」」
良く晴れた日の午後
2人はあてもなく飛んでいた。本当は天子に会おうと思っていたのだが、午前から探しても見つからなかったため諦めたのだ
真也「うーん、どこに行こうかなー」
こいし「最近同じ人とよく遊んでる気がするな」
並んで飛びながらくるくると回っている真也に、帽子を脱いで扇いでいるこいし
そのままふらふらと無心で飛んでいると周りの空間が変わったように感じる
2人が止まり辺りを見回すと、そこにはやけに猫がいる家屋があった。しかも人里にあるような家よりもだいぶ古そうだ
見慣れないものへの不審感と、何か新しいことが起きるかもということへの好奇心を2人は持ってその家屋に近づいていった
地面に降り立ちふと前を見ればこの家で飼われているのであろう猫があちらこちらから顔を出して見ていた。2人の近くにも猫がすり寄ってきて、警戒した様子もなく尻尾を振っている
近付いてきた猫を2人は撫でたりしていると中から足音が聞こえてくる
真也「誰かいるのかなー?」
こいし「これだけ猫がいるってことは猫好きの人かもね!」
10数匹はいるであろう猫を見て癒されていた2人に足音の正体が近寄ってくる
?「あれ?あなた達は誰ですか?ここは普通ならこれないはずなんだけど……」
特徴的な二股の尻尾にふさふさした猫のような耳。赤いベストに赤いスカート、頭には緑色の帽子を被り、首もとに黄色の蝶結びされたリボンをつけている。ショートカットの髪から見える耳にはわっかのようなものも見える
そんな少女は2人を前におろおろと困惑している
真也「僕は全無真也、真也でいいよー」
こいし「私は古明地こいし。こいしでいいよ。あなたは?」
2人が自己紹介をしたので少女も笑みを浮かべながら返す
?「私の名前は橙です!気軽に橙って呼んでください!」
元気一杯に名前を言った橙に2人もつられて笑みを浮かべる
ここで橙がはっとした顔になり、頭を左右に激しく振ると
橙「って、そうじゃなくて!なんで真也さんとこいしさんはここにいるんですか?普通ならここには来れませんよ?」
最初の疑問を再度口にして2人の返答を待つ橙
しかし、2人もなぜ来れたのかよく分かっていないので説明しようがなかった
そもそもここがどんな場所かも分かっていないので何を言うにも情報が足りないのだ
難しい顔をしている真也とこいしに橙がもしやと思い口を開く
橙「もしかして、迷子になってました?」
真也「んー?そんなことは無いと思うけどー……」
こいし「どうしてそう思ったの?」
逆にそう思った理由を聞かれた橙は説明を始めた
彼女が言うには、ここはマヨヒガと呼ばれる場所で、幻想郷とはまた別の場所にあるらしく、普通に来ようとしても来れないらしい。先ほど言ったとおり、迷子になるとここに来るんだとか。さらにここに来れると運が良くなったり云々、まあ、来れたらラッキーらしい
説明を聞いてふーんと思いつつ真也は頭の中で適当に飛んでたのを迷子だと思われたのかなー、なんてことを考えていた
それはともかくとして、2人は折角来たのでここで遊ぼうかと考えた
真也「少しここでゆっくりしてって良いかなー?せっかく来れたんだしー」
橙「多分大丈夫だと思いますけど、少しだけですよ?」
許可を得れたので2人は猫と遊び始める
その様子を見ていた橙もつられて猫と遊び始めた
そんなこんなで若干2名無心というか無意識に遊んで1時間程経過した頃
?「ちぇーん。どこだー?おやつの時間だぞー」
橙「おやつっ!」
先ほどまで人の気配を感じなかったマヨヒガの中から声が聞こえてきた。しかも、橙の名前を呼ぶ声だ
おやつに反応した橙はすぐさま中に戻っていった
その反応に意識を戻した2人は顔を見合わせる
真也「橙っておやつ好きなんだねー」
こいし「すこい勢いだったもんね」
どことなく子供っぽく感じた橙の行動に2人は笑みを漏らす
すると足音が外へと向かってきていることに気付いた
2人は橙が戻ってきたのかと猫と戯れながら待っていると
?「おや?お前達は誰だ?見たこと無い顔だが」
やってきたのは橙ではなく、背後にいくつか見える金色の尻尾が特徴的で、ゆったりとした白いロングスカートに青い前掛けのような服を着た女性だった。頭には2つの尖りを持つ帽子も被っている
やってきた女性はそう言うと少し警戒心を持って2人を見た
真也「僕は全無真也だよー。真也でいいよー」
こいし「私は古明地こいし。こいしでいいよ。狐さんはなんて言うの?」
2人が名前を言うと、というか真也が名前を言うと驚いた表情をし、真也をじろじろと見て何かを考え始めた
考えに夢中になっている女性に2人はどうしたものかと悩んでいると、マヨヒガの中から橙が出て来た
橙「藍様?何をやってるんですか?」
藍?「……おっと。少し思考に時間を取りすぎたか。私は八雲藍。たぶん気付いているだろうが紫様の従者であり式神だ。それと、私は狐さんではなく九尾という妖怪だ、覚り妖怪の妹よ」
我に返った女性ーー橙には藍と呼ばれたーーは落ち着いて自身の名前を明かした。最後にはこいしに対するちょっとした皮肉も込めて
もちろんこいしはそれに気付きむっとした表情になるが、真也がそれを視線で止めた
真也「藍ねー。紫の式神かー。紫よりもしっかりしてそうだねー」
視線で止めたがやり返さないわけでもなく、藍ではなく藍の主である紫を話題に皮肉で返した
それをふっと鼻で笑うとその目は急に鋭くなる
藍「紫様が前に酷く怯えて帰ってきたときの話の人間がお前だったとはな。実際に会ってみればこの世界では珍しいが向こうの世界ではどこにでもいそうな人間じゃないか。まあ、能力のことは聞いているから普通ではないのは分かっているがな。私は別にどうも思わないししないがな」
口調は厳しく一言一言に棘があるようで、聞いている側からすれば不愉快なことこの上ないことだったが、真也は顔色1つ変えずいつも通りニコニコと笑みを浮かべたまま何も言わずにそれを聞いた
話し終えた藍は目は鋭いまま、だが雰囲気は幾分か柔らかくなり再度口を開く
藍「だが、この前の騒動は私の主が悪いことをしたとまは思っている。間接的とは言え種を蒔いたのは紫様だ。あの方は頑固な方でもあるからそうそう謝りなどしないだろう。だから変わり、と言ってはなんだか私が謝ろう」
そこで一旦言葉を区切り呼吸を整えると
藍「すまなかった。紫様が時々スキマから見ていたのは知っているだろうが、私も紫様から事の顛末は聞いている。そして、結果的に2人を傷つけることになったのも聞いている。紫様は謝る気は無さそうだから私が主の代わりに謝ろう。本当にすまなかった」
そう言って深く頭を下げた
相も変わらずニコニコと笑みを浮かべて謝罪を聞き、藍の誠意を見た真也
真也「別に良いよー。今更そんなこと気にしても仕方ないしー、こいしもちゃんと瞳はまた開いたしー。強いて言うならー、ちゃーんと君の主には仕事してほしいなーって、思ってるよー」
笑みを浮かべたままそう答える真也。その笑みの裏側で何を考えているのか分からない藍はそのままの意味で言葉を受け取った
藍「私もそう思っているよ。そうでなければこうして謝ることもなかっただろうからな」
受け取ったがやはり皮肉で返してくる彼女に、こいしは苦手意識を持ったがそれは半開きの心の奥に閉まっておくことにした
真也「さーてとー、2人のおやつタイムを邪魔するわけにはいかないしー、僕らは帰るよー。ここは迷わないと来れないみたいだしー、今度は会うことはないかもねー」
藍「ふっ。私もお前みたいな得体の知れない人間と会うのはこれっきりだと信じているよ」
最後の最後まで皮肉の絶えない2人をこいしと橙は不安そうに見ていたが2人反対を向いて歩き出すとそれぞれについて歩いていった
真也とこいしはしばらく歩くとふわりと空を浮かび上がり、またあてもなくどこかへ飛んでいった
藍「私を前にしても全く変わった様子もなし、か。さすがは紫様を脅しただけはあるな。聞いただけでは分からないが、紫様が向けられたという殺気を私に向けられたら同じような反応をするのだろうか?」
そこまで言った藍はくくくっと何か楽しみを見つけたように笑うと後ろについていた不安そうな顔の橙の頭を撫でてマヨヒガの中に消えていった
はい、マヨヒガに行ってもらいました
真也「いやー、あんなに皮肉ばっか言ってくるとはねー」
こいし「ちょっと怖かった」
なんでか分からないけど藍がすごい真面目キャラになった
まあいいか
真也「次回はいつだろー」
こいし「頑張ってよ?」
あはは、頑張りますよ
まあ、ちょっーと時間がかかりそうですけどね
それでは次回まで
「「「ばいばーい」」」
追記
活動報告を投稿しました
見てくれると嬉しいです