▲と■と紅魔館   作:通りすがりのバルバトス

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プロローグ

雨の降りしきる中とある洞窟。

 

 

そこには二体の異形が座っていた。

 

一体は赤黒いピラミット型の巨大な頭をしており、もう一体は有刺鉄線で巻かれた金庫の頭を持っていた。お互い肉屋のような衣服を着こんでいる。そしてお互いの手元には双方の武器が置かれていた。ピラミット頭には巨大な鉈が。金庫頭には刺々しい肉叩きが。

 

 

 

 

 

 

「...」

 

 

 

「...」

 

 

 

.........

 

沈黙。沈黙につづく沈黙。ただただ時間が流れゆく。

 

このまま何も起きず悠久の時が流れるように思えた。

 

 

 

 

だが...

 

 

 

「...」

 

 

先にピラミット頭が動いた。

 

少しずつ慎重にもたげていた頭を上げた。

 

そしてその体には本来あるはずのない、声を出す器官によって沈黙が破かれようとしていた。その第一声は.........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...暇だな」

 

 

 

 

 

...実はこの二人ただ雨宿りの為に洞窟に入り休んでいただけである。

お互い仇でもないし殺し会いをしてたわけでもない、むしろ仲はいい。めちゃくちゃ良い。100人中100人が羨ましいというほどのベストフレンド。ただ雨宿りからもう2週間も経っているので話の話題がなくなっていただけなのだ。

 

 

「...確かになぁ」

うなずく金庫頭。

こちらはホラーゲーム『サイコブレイク』に出てくる「キーパー」というキャラである。まぁここにいるキーパーはそのキーパーとはちょっと違うのだが...

 

「多分雨止んでも特にやることないし...」

こっちの三角頭は同じくホラーゲーム『サイレントヒル』に出てくる「レッドピラミッドシング」というとても長ったらしい名前のキャラである。

 

 

この二人元からこの姿というわけではない。

元々は普通の学生だったのだが何故か気付いたらこの格好になっていた。

二人はそのことについて「別に前世のことあまり憶えてないからこのままでいいや」と考えてる。さらに「好きなのキャラになれるなら嬉しいしね」とも思っている。

 

 

「そうだ!いいこと思いついた!」

 

「どうした」

 

ここでキーパーが口を開く(といっても開く口なんて無いけど)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺たちで紅魔館造ろうぜ!」

 

「まて、どうしてその発想に至った」

 

 

————紅魔館。それは『東方project』という、PCゲームに出てくる吸血鬼が住む館である。

 

 

「や、だってさ、俺たちの体躯で活かせるのって力仕事じゃん」

 

「そうだな」

 

「でもこの容姿じゃ人前には出られない」

 

「怖がられたしな」

 

「なら、二人ででっかい建物を造りたいなと思いまして」

 

「それで紅魔館か」

 

「どうせならそういった前の世界にはなかったものを造りたいなーと」

 

「まぁ、この世界にスカーレット家がいるかもしれないし」

 

「そ。会ってみたいなー咲夜さん」

 

二人の会話は進む。そうしているうちに雨が止み晴れ間から光が漏れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この物語は異形二人による紅魔館の物語




文字数すくないんじゃぁ...

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