世界最恐の海兵、又の名を「慈愛の副元帥」   作:anmnmn

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初めての4000文字越えになりました。

今回はちょっと分かりづらいかもしれません・・
誤字等あったら教えていただけると嬉しいです。


10話「別れ」

○エースside

 

 

俺は父親を憎んでいる。

聞いた話だと俺は一人だった所をガープのじじいに拾われたらしい。

 

 

赤ん坊の頃のことなんか何も覚えちゃいない。

物心ついた頃にはダダンの所に住んでたんだ。

 

 

今もそうだが、あの頃の俺は荒んでたと思う。

心を閉ざして誰とも関わらないようにしていた。

 

ダダンの家に居るのはお風呂、ご飯、寝る時くらいだ

それ以外は森の中で動いている。

 

 

 

だがあれからサボやルフィ達に会った。

サボとは初めダダン家の近くにあるゴミ山で会ったんだ

 

なんだかんだ喧嘩はしたが今は一緒に行動している。

サボはどっかの貴族らしい・・・。

正直どうでもいいが・・・

 

 

ルフィのやつはガープのじじいが連れてきた。

初めは俺の後を嫌というほどくっついてきた

あの時の事は反省しているが、俺は逆に離そうとしていた。

 

俺が走ればルフィも走り追ってくる。

 

 

そんなことが何度か続き、ある時俺とサボの秘密基地までついてくるようになった。

サボと相談している時に「いっそ殺すか」と話すとルフィは聞いていたらしく

号泣しながら叫んでいた。

 

あの時止めるのは大変だった・・・。

 

 

 

俺がルフィを認めたのはあの時だったな・・

いつも通りルフィが俺達の後についてきて少し目を離したら

森の奥の方から話し声が聞こえたんだ、それも争っているような声

 

サボを呼び忍び足で向かってみるとルフィが海賊に捕まっていた。

どうやら俺を探しているらしくルフィに問いただしているところだった。

 

だがあいつは口を割らなかった、どんなに痛めつけられてもだ。

 

 

そんなあいつだからこそ認めたんだろうな・・・。

もちろんその後はルフィを助けたさ

 

 

その後は3人で行動するようになり義兄弟の杯も交わした。

大人になったら俺達は3人とも海賊として海に出るという約束をし日々

鍛えるようになっていった。

 

 

 

 

だがそんなある日・・・レオナという女がやってきた。

 

初めて会ったのは俺達が3人でやっていた修行から帰ってきたときだ。

違和感に気づいたのはダダンの家の前にやってきたところだ。

すごくいい匂いがした、空腹を誘うような・・・

 

それに誘われるように入ってみると

俺達と同じか少し上くらいの女が料理をしていた。

それもかなりの腕のようだ。

 

 

ダダンのやつからレオナの紹介をされた。

ルフィの奴は相変わらず警戒心もなく笑って接していた。

俺とサボは頷き警戒をする。

 

 

そうしているとレオナが俺達の前にきて「よろしくねっ」と笑顔で言ってきた。

 

か、かわいい・・・なんて思っていない!!な、ないんだ・・。

サボを見てみると鼻の下を伸ばしていた。こいつ・・・。

 

 

俺達は同い年の女なんていなかったからどうすればいいかなんて分かるはずもなく・・

風呂の時なんて一緒に入らないかなんて聞いてきた。

こいつ・・俺達が男だって分かってるのか・・?

もちろん断ったがルフィの奴は迷うことなく入ろうとしていたので俺達が

止めた。

レオナのがっかりしていたが、気にしないことにする。

 

こいつは抜けている所がある・・だが優しいというのは変わりないようだ。

 

 

だが・・もしも俺の『あれ』を知ったらどうするか・・・いつかは言うんだろうな

 

 

 

 

 

 

それから何日もたち、俺達は相談してレオナのやつと手合わせすることにした。

あいつ俺達の前で熊を触りもせずに倒したんだぜ?初めて会った日もでっかい

魚を料理してたしな。

 

俺達がどれくらい強いか知るチャンスでもある。

 

 

それからレオナに手合わせを申し込み俺達は森の広場のようなところにやってきた。

ここなら充分動けるだろう。

 

 

多少順番を争ったがルフィ、サボ、オレの順になった。

 

結果は・・・ルフィは自滅、サボは・・・ゲンコツを食らって気絶

オレは、鉄パイプを折られそのまま吹き飛ばされた。

 

完敗だった。

試合中あいつが俺の動き方にあれこれ言ってきて頭に血が昇っていた。

でも今考えればその通りだったと思う。

俺達と同い年で女のこいつに俺達は手も足も出なかった。

 

 

悔しかった、悔しすぎて吐きそうになるくらいに。

 

 

そこにあいつがきて俺達に提案してきた。

俺達を鍛えてくれると何故そんなことを聞くと

 

「君達は外に出たいんでしょー?力をつけておいて損はないと思うよ・・?

 外の世界には私みたいなのがいっぱいいるんだよ?」

 

と言ってきた。

俺は絶句した、俺達は強いと思っていたがそれはこの島だけだったようだ。

それも知らずに海出れば俺達は早死にするだけだろう。

 

俺は悔しさが残っているが、3人で相談した結果修行を受けることにした

 

 

だが、その前に聞いてほしかった。オレの父親のことを

俺の父親の事を出して離れていった大人は少なくない。

これを聞くまで俺はあいつに気を許せない。

 

 

手合わせが終わり帰ることになった俺達はルフィとサボに先に帰るように言い

レオナには残ってもらった。

 

これを聞く時、俺は緊張で心臓がバクバクとなる。

怖い・・また知った人が離れていくと思うと・・・

 

レオナはそんな俺の態度に何も言わずじっと待っていた。

 

 

「お、俺がもし海賊王の息子だって言ったらどうする!」

 

聞いてしまった、だが・・・あいつは気にしないと言ってくれた。

俺は俺だとも言ってくれた・・・俺は嬉しくてその場で泣いてしまった。

 

 

泣いているとレオナが俺を慰めてくれた。

その気持ちがさらに嬉しさを倍増させた

 

やっとのことで泣き病みダダン家の方へ歩いている時に

俺はレオナに「絶対言うなよ!」と口止めさせた。

 

だが返ってきたのは「じゃあおねえちゃんって呼んで?」だった・・。

驚きすぎて「はぁ!?」と口に出してしまった。

 

どちらも譲らず「じゃあルフィ君達にいおっと」と言われ俺が折れた。

「姉ちゃん」さすがに恥ずかしい。「姉貴」と呼んだら初めは

微妙な顔をしていたが納得したらしく笑顔になっていた。

 

俺もルフィ達にからかわれたくないしな!うん、そういうことにしておこう!

 

 

俺は新しく家族に『姉』ができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

○レオナside

 

 

あれからエース君に「姉貴」と呼ばれるようになり

それを聞いたサボ君とルフィ君はびっくりしていた、あの顔は面白かったよ!

 

サボ君も「エースが認めたなら」と姉ちゃんと呼んでくれるようになった。

ルフィ君は相変わらず呼んでくれるから可愛い!

 

 

 

それからほぼ毎日エース君達を鍛えるようになった。

ある程度の事ができるように・・。

 

 

それから1年がたった頃・・・

その日はダダンさんの家で4人ゆっくりしていた。

 

 

エース君達3人は身長が少し伸びたようだった。

私は髪も伸び背骨当たり前である。洗うのが大変だから切ろうとしたら

ダダンさんも含めてエース君達に泣きそうな顔で止められた。

 

可愛い弟君たちの頼みだから切らないことにして毛先を整えるくらいにした。

 

 

 

そうしてゆっくりしていると突然扉が「バァーン!!」と大きな音を立てて開いた。

 

そこにいたのは・・・

 

 

「ガッハッハ!!!久しぶりじゃのう!孫達よ!!」

 

 

豪快に笑うガープ父さんだった・・。

 

 

 

 

 

3人は青い顔をしてこの世の終わりみたいな顔をしていてガタガタと震えていた。

そんなに苦手なの・・?

 

3人は話せそうではなかったので私が口を開いた。

 

「父さん!久しぶりです。今日はどうされたのですかー?」

 

「おぉぉ!!レオナ久しぶりじゃ!おぉ・・1年でさらに可愛くなりおって・・・

 後で一緒に・・って違う違う。えっと・・そうじゃ!今日はレオナを

 向かえに来たんじゃ」

 

私はいよいよと思っていた。ずっといるわけもないなと思っていたので日ごろから

覚悟を決めていた。

 

 

でも3人は違うようだ・・それもそうだと思う。いきなり来ていきなり知り合いが

出て行くなんていわれれば・・・。

 

「じじい!姉貴は出て行くのか!?この島を!」

 

エース君の言うことにサボ君とルフィ君も同じことを言いたいような顔していた。

 

「エースお前!レオナを姉と呼んでおるのか!!ガッハッハ!言い事じゃ

 さすがレオナ!わしの娘じゃ!

 ・・・そうじゃのう、元から1年ほどと決めておったんじゃ。」

 

「うるさい!それで・・姉貴はこの島を出て何をするんだ?」

 

「何をって・・海兵になるに決まっておるじゃろう」

 

「はぁ!!?姉貴海兵になるのか!?」

 

「そうだよー?私は海兵になるのが一番だと思って~。知り合いもいるからね!」

 

「そうか・・姉貴が一番に海に出るのか・・・しかも海兵か・・。

 オレの船に乗ってもらうつもりだったんだけど・・」

 

「はぁ!?エースお前姉ちゃんと行くつもりだったのか!?それだけは絶対

 許さないぞ!姉ちゃんが乗るのは俺の船だ!!」

 

「エース、サボ!姉ちゃんは俺の船に乗るんだ!!毎日おいしいご飯作って

 もらいてえんだ!」

 

私の前で3人は言い争いを始めた。

それを見て私は「ふふ」と笑みがこぼれる。

私は幸せだなと改めて思った。

 

「レオナ・・お前さんモテモテじゃな。だがレオナが乗るのはお前さん達の

 船じゃない!私の船じゃ!!そして気様ら海賊になんぞさせんと

 毎回言っておるだろうが!!愛の拳が必要なようじゃの!!ハァ~」

 

「「「ぎゃあぁぁぁぁあ!!!」」」

 

 

止めるのかなと思っていたら何故か父さんも争いの輪に入っていった。

父さんさらに悪化させてどうするの・・

 

 

 

それからしばらくして私以外の4人が落ち着いたようだ。

 

「出るのは明日の朝だからの、今日はゆっくり休んでおくじゃぞ」

 

と父さんは船に戻っていった、海兵さん達もいるらしい。

 

 

その日はいつも以上にご飯を豪華にした。お別れ会ということで多いに盛り上がった。

ダダンさんは「うぉぉぉお」と号泣していたけど「二度と会えないわけじゃないよ~」

と慰めている時間のほうが長かった。

 

 

お別れの宴会も終わり寝る時に私は4人で寝ようと提案した。

誰も拒否しないで川の字で寝る事にした。

 

そんな時エース君が話しかけてきた。

 

「姉貴・・俺とサボとルフィは海賊になるのが夢なんだ・・」

 

「うん」

 

「でも姉貴は海兵になる、もし俺達が海に出たら俺達は敵同士になるのか?」

 

「ふふっ・・・」思わず笑ってしまった。

 

「ッ!!俺は真面目に聞いてるんだぞ!ったく・・・」

 

「わかってるよ~、ごめんね?そうだね、本当は海軍と海賊は敵同士だね」

 

「っ・・・」

 

「でもね?海軍である前に私はエース君達の姉だと思ってるよ?だからもし

 エース君達が危ない目にあったり、助けを求めたら私は助けに行くよ?

 それが海軍を敵に回すことになってもね?だから安心してね・・・

 私はエース君達が海に出て活躍するのを待ってるんだから!」

 

「そうか・・・そうかっ!!」

 

それから私は笑い合い眠りについた。

 

 

 

次の日の朝私はダダンさん達にお礼を言った、その時ダダンさんはまた泣いてしまったが

山賊さん達に慰められながら別れた。

 

 

そしてフーシャ村に降り村長さん達にも別れを言った。

フーシャ村には次きた時ゆっくりしようと決めた。

 

そして船に乗り村を出た。

 

その時海岸の方から

 

 

 

「「「姉ちゃ~~~ん!(姉貴!!!」」」

 

 

 

私は声のするほうを向いた。

そこにはエース君、サボ君、ルフィ君の3人が居た。

何かと思っていると3人は手作りのような旗を掲げ声を揃えて。

 

 

「「「俺は、海賊王になる!!」」」

 

 

3人は満面の笑みで言った・・・。

 

 

私は大声で「待ってる!ずっと待ってるよ!」と大声で返した。

 

 

後ろで父さんは「あいつらまだ海賊になるとぉぉぉ!!」

と青筋を立てて叫んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

そうして私は3人と別れ海軍本部に向かった・・・




次からいよいよ海軍本部編です。ルフィ達は原作沿いですがレオナは海軍本部内での
イベントをこなしていく予定です。


原作キャラクターとも絡むのでお楽しみにー!

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